R3後期:保育の心理学⑳

R3後 保育の心理学 問 20
 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Wちゃん(4歳、女児)は、保育所では活発で他の園児とも楽しく遊ぶ子である。身長体重は平均よりやや高く、重い。これらから保育所では、Wちゃんを特に気になる子どもとは考えていなかった。保育所には母親が送り迎えをしている。母親は、しばしば迎えの時間を忘れたり、間違えて遅くなることがあり、保育所はその都度、母親に電話連絡した。また、母親は冬であってもビーチサンダルで保育所に送り迎えし、Wちゃんが、「靴はいて」と話しても、頓着がないようである。Wちゃんは、母親が迎えに来ると、遅れた場合は「まただー」とややごねるが、そのあと保育所で当日あった話などをして、手をつないで楽しそうに帰って行くことが多い。
保育士が家庭訪問した時の観察では、Wちゃんにとって身体的に危険なほどではないが、家は整頓、片付けされていなかった。母親自身も家事全般が苦手であると話している。Wちゃんも「カレーライスにカレーをかけないで、食卓に出すよ」などと話したこともあった。Wちゃんは、不潔な服を着、髪もぼさぼさで登園することが時としてある。Wちゃんはそれを嫌がっているものの、「朝時間がなかったから」などと保育士に伝えていた。
【設問】
次のうち、保育所のWちゃんと母親への理解や対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. Wちゃんが重度のネグレクトを受けている可能性が高いため、至急の児童相談所通報も視野に入れ、保育所で会議を行う。 →×
  2. 母親の性格上のだらしなさや常識のなさを、Wちゃんへの深刻な悪影響も含め母親に指摘して訂正するよう導く。 →×
  3. 母親とさらに時間をとって、困っていることや、通院歴などを聞き、母親理解を深める。 →〇
  4. Wちゃんに、母親から不適切で悪い対応を受け辛いであろうことを伝え、Wちゃんを保育所では情緒的に支え続ける。 →×

正答:4 × × ○ ×