保育原理一覧

H30後:保育原理⑪

平成30年度後期試験 保育原理 問 11
 次の文は、保育所に勤める保育士のWさんが、養護と教育の一体的な保育を心がけて行っていることである。「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)に照らし、不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. Wさんは、子どもを一人の人間として尊重し、その生命を守り、情緒の安定を図りつつ、乳幼児期にふさわしい経験が積み重ねられていくよう丁寧に援助している。
  2. Wさんは、子どもへの細やかで応答的な関わりのもと、子どもが安心感や信頼感の得られる生活の中で、身近な環境への興味や関心を高め、活動を広げていくように心がけている。
  3. Wさんは、子どもが安心して自分の思いや力を発揮できる環境を心がけ、子どもが遊びなど自発的な活動を通して、体験的に様々な学びを積み重ねていけるようにしている。
  4. Wさんは、保育所の生活の中では、子どもの年齢に応じて養護の時間と子どもの教育の時間をバランスよく配置し、子どもの一日の生活の中でそれぞれの内容が統合されるよう配慮している。 →×
  5. Wさんは、子どもが自分との信頼関係を拠りどころとしながら、日々の生活の中で主体性や生きることへの意欲を育んでいることを自ら常に心に留めて子どもと関わっている。

正答:4


H30後:保育原理⑫

平成30年度後期試験 保育原理 問 12
次の文は、「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第2章「保育の内容」の2「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」(1)「基本的事項」の一部である。

この時期においては、歩き始めから、歩く、走る、跳ぶなどへと、基本的な運動機能が次第に発達し、排泄の自立のための身体的機能も整うようになる。つまむ、めくるなどの指先の機能も発達し、食事、衣類の着脱なども、保育士等の援助の下で自分で行うようになる。発声も明瞭になり、語彙も増加し、自分の意思や欲求を言葉で表出できるようになる。

【設問】
「基本的事項」に照らし、この時期の保育のねらいとして適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 健康、安全な生活に必要な習慣に気付き、自分でしてみようとする気持ちが育つ。 →〇※第2章2(2)ア健康(ア)ねらい
  2. 言葉遊びや言葉で表現する楽しさを感じる。 →〇※第2章2(2)エ言葉(ア)ねらい
  3. 自分の体を十分に動かし、様々な動きをしようとする。 →〇※第2章2(2)ア健康(ア)ねらい
  4. 見る、聞く、触るなどの経験を通して、感覚の動きを豊かにする。 →〇※第2章2(2)ウ環境(ア)ねらい
  5. 保育所の生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう。 →× ※第2章2(2)イ人間関係(ア)ねらい「保育所の生活を楽しみ、身近な人と関わる心地よさを感じる」

正答:2 ○ ○ ○ ○ ×


H30後:保育原理⑬

平成30年度後期試験 保育原理 問 13
 次の文は、「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第2章「保育の内容」の3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」(1)「基本的事項」の一部である。(A )〜(E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

この時期においては、(A 運動機能)の発達により、基本的な動作が一通りできるようになるとともに、基本的な生活習慣もほぼ自立できるようになる。理解する(B 語彙数)が急激に増加し、(C 知的興味)や関心も高まってくる。仲間と遊び、仲間の中の一人という自覚が生じ、集団的な遊びや(D 協同的)な活動も見られるようになる。これらの発達の特徴を踏まえて、この時期の保育においては、個の成長と(E 集団としての活動)の充実が図られるようにしなければならない。
(組み合わせ)
A B C D E

  1. 運動機能 語彙数 知的興味 協同的 集団としての活動
  2. 認知機能 語彙数 知的興味 個人的 遊び
  3. 運動機能 語彙数 仲間遊び 協同的 集団としての活動
  4. 認知機能 能力 仲間遊び 個人的 集団としての活動
  5. 運動機能 能力 仲間遊び 協同的 遊び

正答:1


H30後:保育原理⑭

平成30年度後期試験 保育原理 問 14
 次の文は、「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第2章「保育の内容」の4「保育の実施に関して留意すべき事項」の一部である。(A )〜(E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 子どもの心身の発達及び(A 活動)の実態などの(B 個人差)を踏まえるとともに、一人一人の子どもの気持ちを受け止め、援助すること。
  • 子どもの健康は、(C 生理的・身体的)な育ちとともに、(D 自主性や社会性)、豊かな感性の育ちとがあいまってもたらされることに留意すること。
  • 子どもが自ら周囲に働きかけ、(E 試行錯誤)しつつ自分の力で行う活動を見守りながら、適切に援助すること。

(組み合わせ)
A B C D E

  1. 遊び 経験の違い 生理的・身体的 自発性や共同性 自己充実
  2. 活動 個人差 主体的・意欲的 自主性や社会性 試行錯誤
  3. 遊び 個人差 生理的・身体的 自発性や共同性 自己充実
  4. 活動 経験の違い 主体的・意欲的 自発性や共同性 試行錯誤
  5. 活動 個人差 生理的・身体的 自主性や社会性 試行錯誤

正答:5


H30後:保育原理⑮

平成30年度後期試験 保育原理 問 15
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
J君は2歳児クラスに進級し、3歳になったばかりである。担当保育士の交替や新しい友達が加わるなどの環境の変化があったが、朝の登園でも落ち着いて母親と保育室に入ってくる。保育室や園庭でも好きな遊びを見つけて遊んでいる。そして、最近は排泄についても意欲的な姿が見られている。
少し前まではトイレに誘ってみても「Jちゃん、すわらないの!」とトイレに近づこうとしなかったが、最近はトイレに座り、トイレでうまく排泄できることが増えてきた。うまくできたときに、担当保育士が認めると、J君も満足そうな表情を見せる。
J君は保育所でも家庭でも紙おむつを使っている。J君の母親から、家庭でトイレット・トレーニングを進めるために何かに取り組んでいるといった話はこれまでのところ特にない。担当保育士は、この機会にJ君の紙おむつを布のパンツに切り替えていきたいと思い、母親と話をすることにした。

【設問】
担当保育士のJ君の母親への話の内容として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. J君の保育所での排泄に変化が出てきたことを伝え、家庭でもトイレに誘うなど働きかけてみてはどうかと伝える。 →〇
  2. 保育所では紙おむつをはずし、布のパンツを使っていきたいことを伝える。 →〇
  3. J君のトイレット・トレーニングを、まずは家庭から進めてくださいと伝える。 →×
  4. クラスの他児の多くが布のパンツに切り替えていることを伝え、家庭で積極的に取り組むように伝える。 →×
  5. 布のパンツに替えて失敗すると濡れて着替えが必要になるので、しばらくはズボンなどの着替えを多めに用意するようにお願いする。 →〇

正答:2 ○ ○ × × ○


H30後:保育原理⑯

平成30年度後期試験 保育原理 問 16
 次の文は、コメニウス(Comenius, J.A.)についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 現在のチェコの中央部、モラヴィアの生まれで、大学で学んだのち、ボヘミア同胞教団の牧師となった。 →〇
  2. ルソーの思想に共鳴し、『隠者の夕暮』(1780 年)、『リーンハルトとゲルトルート』(1787 年)などを著した。 →×
  3. 主著である『大教授学』(1657 年)では、あらゆる人が学べる学校として統一学校構想が述べられ、6歳くらいまでの乳幼児を対象とする学校は「母親学校」として構想された。 →〇
  4. 『世界図絵』(1658 年)は世界初の絵入り教科書といわれ、その後の絵本や教科書に影響を与えた。 →〇

正答:3 ○ × ○ ○


H30後:保育原理⑰

平成30年度後期試験 保育原理 問 17
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
5歳児クラスでは、誕生日を迎えた子どもの保護者も一緒に誕生会に参加する。誕生日を迎えた子どもは自分の保護者が保育所に来てくれるその日をとても楽しみに待っている。また、クラス全体の前に出て自分が好きなものや将来の夢などを話し、友達が聞いてくれるのを楽しみにしている。K児は知的な遅れを伴う重度のダウン症で、4歳になってようやく座ることができるようになった。まだ自分で立って歩いたり会話したりすることは難しい。みんなの前で話すことが困難なK児の誕生会の日がやってきた。

【設問】
「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第1章「総則」に照らし、K児やクラスの子どもたちへの担当保育士の対応として不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 担当保育士は、K児の保育所での普段の様子や、好きなものや遊びについて話した。
  2. 担当保育士は、事前に母親からK児の家庭での様子や最近の変化などについて聴き取っておき、K児の代わりに話した。
  3. みんなの前で話すことがK児には困難なので、そのような場面はあえて作らず、さりげなく次のプログラムに移って誕生会を終えた。 →×
  4. 担当保育士は、K児を後ろから抱きかかえる母親と一緒に立ち、K児の気持ちを母親が代弁してクラスのみんなに伝えた。
  5. 担当保育士がK児を膝の上に抱きかかえると、クラスの友達が次々とK児について知っていることを話し出し、担当保育士はそれを見守った。

正答3


H30後:保育原理⑱

平成30年度後期試験 保育原理 問 18
 次の文は、「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第3章「健康及び安全」の4「災害への備え」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「災害への備え」に関する内容は「施設・設備等の安全確保」、「災害発生時の対応体制及び避難への備え」、「地域の関係機関等との連携」の全3項目で構成されている。 →〇
  2. 災害の発生時に、保護者等への連絡及び子どもの引渡しを円滑に行うため、日頃から保護者との密接な連携に努め、連絡体制や引渡し方法等について確認をしておくこと。 →〇
  3. 避難訓練は、少なくとも6か月に1回定期的に実施するなど、必要な対応を図ること。 →×
  4. 防火設備、避難経路等の安全性が確保されるよう、定期的にこれらの安全点検を行うこと。 →〇
  5. 避難訓練については、地域の関係機関や保護者との連携の下に行うなど工夫すること。 →〇

正答:2 ○ ○ × ○ ○


H30後:保育原理⑲

平成30年度後期試験 保育原理 問 19
 次の文は、「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第5章「職員の資質向上」の(1)「保育所職員に求められる専門性」の一部である。(A )〜(E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

子どもの最善の利益を考慮し、(A 人権)に配慮した保育を行うためには、職員一人一人の(B 倫理観)、人間性並びに保育所職員としての職務及び責任の理解と自覚が基盤となる。各職員は、(C 自己評価)に基づく課題等を踏まえ、保育所内外の(D 研修)等を通じて、保育士・看護師・調理員・栄養士等、それぞれの職務内容に応じた専門性を高めるため、必要な知識及び(E 技術)の修得、維持及び向上に努めなければならない。

(組み合わせ)
A B C D E

  1. 人権 倫理観 自己評価 研修 技能
  2. 環境 責任感 省察 研究 技術
  3. 人権 責任感 自己評価 研究 技術
  4. 人権 倫理観 自己評価 研修 技術
  5. 環境 倫理観 省察 研修 技能

正答:4


H30後:保育原理⑳

平成30年度後期試験 保育原理 問 20
 次の文は、日本の保育の現状と課題に関する記述である。(A )〜(D )の下線部分が正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • わが国にとって、保育の受け皿を増やし、待機児童を解消することは重要政策となっている。平成 25 年4月から (A)「待機児童解消加速化プラン」 に基づいて取組を進めた結果、保育の受け皿は、平成 25 〜 27 年度の3年間で約 31 万人分増えた。 →〇
  • 保育を必要とする子どもの人数も増えたことにより、待機児童数は2万人を超える水準で推移しているが、その約7割を占めているのは (B)3歳以上児である。
  • 平成 28 年度から始められた (C)企業主導型保育事業は、仕事と子育てとの両立を支援することを目的とした事業として、待機児童解消策の一つに位置づけられている。 →〇
  • 厚生労働省は、平成 29 年6月に (D)「子育て安心プラン」 を発表し、さまざまな施策を通じてさらに全国の待機児童解消に取り組むとしている。 →〇

正答:1 ○ × ○ ○


H30後:社会的養護①

平成30年度後期試験 社会的養護 問1
 次の文は、「児童の権利に関する条約」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1.  条約でいう「児童」とは、原則として、20 歳未満のすべての者をいう。 →×
  2. わが国が条約を批准したのは、「児童虐待の防止等に関する法律」の施行後である。 →×
  3. 児童の意見表明に際しては、年齢及び成熟度に従って相応に考慮される。 →〇
  4. 締約国による条約履行の進捗状況を審査するため、「児童の権利に関する委員会」が設置されている。 →〇

正答:4 × × ○ ○


H30後:保育の心理学⑩

平成30年度後期試験 保育の心理学 問 10
 次の文は、子育てへの文化の影響に関する記述である。(A )〜( F )にあてはまる語句の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

日本の子育ては親子の(A 情緒的関係)を重視し、役割からなる社会の枠組を素直に受け入れることができるようになることを強調する。そして(B 社会的規範)を子どもが自然と身につけることを理想とし、子どもに(C 反省すること)を促し、それに基づいて努力することを重視する。
これに対して、例えばアメリカの中産階級の子育ては子どもの(D 独立的思考)を重視し、社会の枠組にしばられず、個人の思考に基づいて(E 選択すること)を強調する。そして、(B 社会的規範)を子どもに明確に教えることや子どもの(F 自尊心)を高めることを重視する、といった文化による違いがみられる。

(組み合わせ)
A B C D E F

  1. 情緒的関係 社会的規範 選択すること 独立的思考 反省すること 自尊心
  2. 独立的思考 社会的規範 情緒的関係 反省すること 選択すること 自尊心
  3. 自尊心 情緒的関係 反省すること 独立的思考 選択すること 社会的規範
  4. 情緒的関係 反省すること 選択すること 自尊心 独立的思考 社会的規範
  5. 情緒的関係 社会的規範 反省すること 独立的思考 選択すること 自尊心

正答:5


H30後:子どもの食と栄養⑭

平成30年度後期試験 子どもの食と栄養 問 14
 次の文は、母乳育児に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 母乳は乳児に最適な成分組成で、代謝負担が少ない。 →〇
  2. 感染症の発症及び重症度が低下する。 →〇
  3. HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)は、母乳を通じて感染する可能性がある。 →〇
  4. 人工栄養児に比べ、肥満となるリスクが高い。 →×
  5. 出産後の母体の回復を促進する。 →〇

正答:4


H30前:保育原理①

平成30年度前期試験 保育原理 問1
 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の4「保育所の社会的責任」の一部である。(A)~(E)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 保育所は、子どもの人権に十分配慮するとともに、(A 子ども一人一人の人格)を尊重して保育を行わなければならない。
  • 保育所は、(B 地域社会)との交流や連携を図り、保護者や(B 地域社会)に、当該保育所が行う保育の(C 内容)を適切に説明するよう努めなければならない。
  • 保育所は、(D 入所する子ども等)の個人情報を適切に取り扱うとともに、(E 保護者)の苦情などに対し、その解決を図るよう努めなければならない。

(組み合わせ)
      A         B     C      D       E
1 子どもの保護者の人権 地方自治体 内容  保護者や職員等  近隣住民
2 子ども一人一人の人格  地域社会  効果  保護者や職員等  保護者
3 子どもの保護者の人権  地域社会  内容 入所する子ども等 近隣住民
4 子どもの保護者の人権 地方自治体 効果  保護者や職員等  保護者
5 子ども一人一人の人格  地域社会  内容 入所する子ども等 保護者
正答:5


H30前:保育原理②

平成30年度前期試験 保育原理 問2
 次の文は、保育所における「保育のねらい及び内容」に関する記述である。「保育所保育指針」第3章「保育の内容」に照らして、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「養護」とは、子どもの身体の健康を図るために保育士等が行う援助や関わりである。 →×
  2. 「教育」とは、子どもが健やかに成長し、その活動がより豊かに展開されるための発達の援助である。 →
  3. 「ねらい」は、保育の目標をより具体化したものである。 →
  4. 「内容」は、「ねらい」を達成するために、保育士等が計画に沿って子どもを指導する事項を示したものである。 →×

正答:3 × ○ ○ ×


H30前:保育原理③

平成30年度前期試験 保育原理 問3
 次の文は、保育における人権の配慮に関する記述である。(A)~(C)にあてはまる適切な語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)第 9 条では、「児童福祉施設においては、入所している者の(A 国籍)、信条、社会的身分又は入所に要する費用を負担するか否かによって、(B 差別的)取扱いをしてはならない」とされており、この方針は、子どもの人権の配慮とともに「保育所保育指針」第 1 章「総則」において、保育所の(C 社会的責任)の一つとして明記されている。
【語群】
ア 国籍   イ 個性   ウ 社会的責任  エ 排除的  
オ 倫理観  カ 差別的  キ 性別     ク 説明責任  
正答:2 ア カ ウ


H30前:保育原理④

平成30年度前期試験 保育原理 問4
 次の文は、保育の歴史についての記述である。(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
ドイツの教育者である(A フレーベル(Frobel, F.W.))は、世界で最初の幼稚園(Kindergarten)の創設者である。主著である『人間の教育』(1826 年)の中で、幼児期においては(B 遊び)がこの時期の子どもの最も美しい表れだと主張した。彼は、幼児のための遊具(Gabe)を考案したが、これは、明治時代になって(C 関信三)の編集した『幼稚園法二十遊嬉』等によってわが国に紹介された。
(組み合わせ)
        A        B    C
1 ルソー(Rousseau, J.-J.)    遊び  中村正直
2 フレーベル(Frobel, F.W.)  作業  近藤真琴
3 ルソー(Rousseau, J.-J.)    無垢   関信三
4 ロック(Locke, J.)      作業  中村正直
5 フレーベル(Frobel, F.W.)   遊び   関信三
正答:5


H30前:保育原理⑤

平成30年度前期試験 保育原理 問5
 次の文のうち、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の(1)「養護に関わるねらい及び内容」のイ「情緒の安定」の一部として、正しいものを○、誤ったものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 一人一人の子どもが、安定感を持って過ごせるようにする。 →
  2. 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。 →×
  3. 一人一人の子どもの生理的欲求が、十分に満たされるようにする。 →×
  4. 一人一人の子どもの健康増進が、積極的に図られるようにする。 →×
  5. 一人一人の子どもの心身の疲れが癒されるようにする。 →

正答:3 ○ × × × ○


H30前:保育原理⑥

平成30年度前期試験 保育原理 問6
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 
【事例】
園庭で遊んだ後にお話し会が予定されている。お話し会の前に、トイレに行こうとしたT君(4歳)と、ちょうどトイレから出てきたS君(4歳)とが正面からぶつかってしまった。保育士が確認したところ、二人とも怪我はなく手当ての必要はなかった。T君とS君は泣きながら、相手のことを怒っている。
【設問】
「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に基づいた保育士の対応として、最も不適切なものを一つ選びなさい。

  1. 自分たちで解決することも大切なので、やりとりをそばで見守る。 →
  2. 二人の話を聴き、わざとぶつかったのではないこと、お互いに痛かったことを伝えるように促す。 →
  3. T君とS君に、ぶつかったりしないように、周りに注意して行動するように伝える。 →
  4. いつまでも怒っていないで、お互いに早く謝り仲直りをするように伝える。 →×
  5. 二人の気持ちを受け止め、落ち着いたところで、お話し会が始まることを知らせ、参加するように促す。 →

正答:4


H30前:保育原理⑦

平成30年度前期試験 保育原理 問7
 次の文は、戦後の保育の歴史に関する記述である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
1963(昭和 38)年に、(A 文部省)と厚生省の共同通知として「幼稚園と保育所との関係について」が発出された。この通知では、それぞれの機能の独自性を明示するとともに、「保育所のもつ機能のうち、教育に関するものは(B 幼稚園教育要領)に準ずることが望ましい」と示し、保育内容の統一化が図られた。そこで、(B 幼稚園教育要領)の改訂・告示を受けて、厚生省は、(C 1965(昭和 40))年に「保育所保育指針」を公表した。ここでは、保育所保育の基本的性格について「(D 養護)と教育が一体となって」と示されるとともに、子どもの発達上の特性、年齢別の保育内容、指導上の留意事項等の具体的な記載がなされ、最初の「保育所保育指針」として大きな役割を果たした。
(組み合わせ)
   A     B       C     D
1 文部省 幼稚園教育要領 1965(昭和 40) 養護
2 内閣府 幼稚園教育要領 1975(昭和 50) 保護
3 内閣府   保育要領   1965(昭和 40) 保護
4 文部省   保育要領   1965(昭和 40) 養護
5 文部省 幼稚園教育要領 1975(昭和 50) 養護
正答:1


H30前:保育原理⑧

平成30年度前期試験 保育原理 問8
 次の文は、3歳児クラスを担当する保育士のWさんが、自分の勤める保育所において行っている業務(行為)に関する記述である。「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. Wさんは、自らの保育実践を振り返るとともに、職員と話をしながら保育の質の向上のための自らの課題を明確にしている。 →
  2. Wさんは、指導計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り、自己評価に取り組んでいる。 →
  3. Wさんは、自らの自己評価は個人的な実践の評価であるため、施設長や職員に開示していない。 →×
  4. Wさんは、子どもがその活動に取り組んだ過程よりも、何ができて何ができなかったかという結果を重視する考え方に立って保育の評価を行っている。 →×
  5. Wさんは、保育の内容の評価については、定期的に保護者に意見を聴く方法を取り入れている。 →

正答:3 ○ ○ × × ○


H30前:保育原理⑨

平成30年度前期試験 保育原理 問9
 次の【Ⅰ群】及び【Ⅱ群】は、「保育所保育指針」第6章「保護者に対する支援」の一部である。【Ⅰ群】の記述に続くものを【Ⅱ群】の記述から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. 子育て等に関する相談や助言に当たっては、
  2. 地域の子育て支援に関する資源を積極的に活用するとともに、
  3. 子どもの利益に反しない限りにおいて、

【Ⅱ群】
ア 子どもの利益に反しない限りにおいて、保護者や子どものプライバシーの保護、知り得た事柄の秘密保持に留意すること。
イ 子育て等に関する相談や助言に当たっては、保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者一人一人の自己決定を尊重すること。
ウ 子どもの福祉を重視すること。
エ 地域の子育て支援に関する資源を積極的に活用するとともに、子育て支援に関する地域の関係機関、団体等との連携及び協力を図ること。
オ 子どもと保護者の安定した関係に配慮して、保護者の養育力の向上に資するよう、適切に支援すること。
正答:2 イ エ ア


H30前:保育原理⑩

平成30年度前期試験 保育原理 問 10
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。     
【事例】
保育室での遊びの際、1つのテーブルが小麦粉粘土遊びの場となっている。近くのテーブルにいるMちゃん(1歳4か月)は、まわりで子ども達が小麦粉粘土で遊ぶ様子が気になるようで、チラチラと見ている。他の子の手に小麦粉粘土がついている様子を見て、それはいやだと思うのか、テーブルに行くことはしない。Mちゃんは、しばらく前に指に絵の具をつけるスタンプ遊びを行ったときも、自分から絵の具を指につけることはなかった。
Mちゃんは、苦手だと思う遊びには加わらないことが続いている。
【設問】
「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の(3)「3歳未満児の保育に関わる配慮事項」、第6章「保護者に対する支援」に照らし、Mちゃんの担当保育士の対応として適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 何事も一度はやってみることが大事なので、小麦粉粘土のテーブルに座らせて小麦粉粘土を手に持たせてみる。 →×
  2. 他の子が楽しんでいる様子を見せて誘ってみるが、Mちゃんがやりたがらない様子であれば、その気持ちを受け止める。 →
  3. 小麦粉粘土に限らず、砂や土、泥で遊ぶなど、保育所の遊びの中でいろいろな素材の感触を味わえるようにする。 →
  4. Mちゃんの保護者に、Mちゃんは苦手だと思う遊びは自分からやらないが、まわりの子どもが遊ぶ様子を見るようになってきていると伝える。 →

正答:3 × ○ ○ ○


H30前:保育原理⑪

平成30年度前期試験 保育原理 問 11
 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の(3)「保育の環境」の一部である。(A )~( F )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 子ども自らが環境に関わり、(A 自発的)に活動し、様々な経験を積んでいくことができるよう配慮すること。
  • 子どもの活動が豊かに展開されるよう、保育所の設備や環境を整え、保育所の(B 保健的)環境や(C 安全)の確保などに努めること。
  • 保育室は、温かな親しみと(D くつろぎの場)となるとともに、生き生きと活動できる場となるように配慮すること。
  • 子どもが(E 人と関わる力)を育てていくため、子ども自らが周囲の(F 子どもや大人)と関わっていくことができる環境を整えること。

(組み合わせ)
   A   B   C    D      E      F
1 自発的 保健的 安全 くつろぎの場 人と関わる力 子どもや大人
2 意欲的 保健的 安全 くつろぎの場  生きる力   社会や文化
3 自発的 衛生的 人材 安心できる場  生きる力  子どもや大人
4 意欲的 衛生的 人材 くつろぎの場 人と関わる力  社会や文化
5 自発的 保健的 安全 安心できる場 人と関わる力  社会や文化
正答:1


H30前:保育原理⑫

平成30年度前期試験 保育原理 問 12
 次の文のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」の一部として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもの生活リズムを大切にし、健康、安全で情緒の安定した生活の援助や、意欲を十分に発揮できる環境を整えること。 →×
  2. 子どもの発達について理解し、一人一人の発達過程に応じて保育すること。その際、子どもの個人差に十分配慮すること。 →
  3. 子ども相互の関係作りや互いに尊重する心を大切にし、集団における活動を規律あるものにするよう援助すること。 →×
  4. 一人一人の子どもの状況や家庭及び地域社会での生活の実態を把握するとともに、子どもが安心感と信頼感を持って活動できるよう、子どもの主体としての思いや願いを受け止めること。 →

正答:4 × ○ × ○


H30前:保育原理⑬

平成30年度前期試験 保育原理 問 13
次の表は、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」のねらいから作成したものである。表中の A ~ E にあてはまるア~カの記述の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

領域 健康 人間関係 環境 言葉 表現
ねらい

ア 保育所生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう。 →人間関係
イ 明るく伸び伸びと行動し、充実感を味わう。 →健康
ウ 一人一人の子どもが、健康で安全に過ごせるようにする。
エ いろいろな物の美しさなどに対する豊かな感性を持つ。 →表現
オ 身近な事物を見たり、考えたり、扱ったりする中で、物の性質や数量、文字などに対する感覚を豊かにする。 →環境
カ 人の言葉や話などをよく聞き、自分の経験したことや考えたことを話し、伝え合う喜びを味わう。 →言葉
正答:3 イ ア オ カ エ


H30前:保育原理⑭

平成30年度前期試験 保育原理 問 14
 次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63号)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 第 34 条では、「保育所における保育時間は、一日につき8時間を原則とし、その地方における乳幼児の保護者の労働時間その他家庭の状況等を考慮して、自治体の長がこれを定める。」とされている。 →×
  2. 第 35 条では、「保育所における保育は、保護者支援及び教育を一体的に行うことをその特性とし、その内容については、厚生労働大臣が定める指針に従う。」とされている。 →×
  3. 第 36 条では、「保育所の長は、常に入所している乳幼児の保護者と密接な連絡をとり、子育ての支援等について、その保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならない。」とされている。 →×
  4. 第 36 条の2第2項では、「保育所は、定期的に外部の者による評価を受けて、それらの結果を公表し、常にその改善を図るよう努めなければならない。」とされている。 →

正答:4 × × × ○


H30前:保育原理⑮

平成30年度前期試験 保育原理 問 15
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。   
  
【事例】
Kちゃんは2歳になったばかりである。母親は初めての子育てに奮闘している。そんな中、Kちゃんの母親は、同じクラスにおむつをはずし始めた子がいることを知る。Kちゃんは保育所でも家庭でもおむつを使っており、担当保育士からKちゃんのトイレット・トレーニングを始めるという話はまだない。しかし、母親は、Kちゃんのトイレット・トレーニングのことを意識し始める。早速、休みの日にKちゃんが午睡から起きた際などにおむつがぬれていないときは、トイレに座ってみるように声をかけて誘ってみるが、Kちゃんは「いや!いかない」と言ってトイレに座ろうとしない。また、別の日にトイレに誘ってみるが、Kちゃんはトイレに座らないことが続く。母親は、Kちゃんのトイレット・トレーニングをどのように進めていけばよいのかを担当保育士に相談してきた。

「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」に示される発達過程や、第3章「保育の内容」の(1)「養護に関するねらい及び内容」、第6章「保護者に対する支援」に基づいた保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「Kちゃんのおむつがはずれるよう、努力しているのですね」と母親に言葉をかける。 →
  2. 保育所でトイレット・トレーニングを始めるまでは、家庭では進めないよう母親に伝える。 →×
  3. 保育所でのKちゃんの排泄の状況を伝え、トイレット・トレーニングをこれからどのように進めようと考えているのかを母親に伝える。 →
  4. トイレット・トレーニングは家庭で進めるべきものなので、保育所では対応できないと母親に伝える。 →×
  5. トイレット・トレーニングを始める目安や、いつから開始するかは個人差が大きいことなど、保育所としての基本的な考えをクラス便りに載せる。 →

正答:2 ○ × ○ × ○ 


H30前:保育原理⑯

平成30年度前期試験 保育原理 問 16
 次の文は、「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」のオ「家庭及び地域社会との連携」の一部である。(A)~(D)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

子どもの(A 生活の連続性)を踏まえ、家庭及び地域社会と連携して保育が展開されるよう配慮すること。その際、家庭や地域の機関及び団体の協力を得て、地域の(B 自然)、人材、行事、施設等の(C 資源)を積極的に活用し、豊かな生活体験を始め(D 保育内容)の充実が図られるよう配慮すること。

【語群】
ア 生きる力  イ 生活の連続性  ウ 小学校   エ 自然       オ 資源
カ 遊び    キ 文化財     ク 保育内容  ケ 今後の義務教育
2 イ エ オ ク


H30前:保育原理⑰

平成30年度前期試験 保育原理 問 17
 次の文は、倉橋惣三に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 児童文化に関心を持ち、『キンダーブック』の 1927(昭和2)年の創刊・編集に携わったり、「お茶の水人形座」を創設するなど人形芝居を保育界に広めた。 →
  2. 子どもの生き生きしさや心持ちを大切にし、子どもの生活の中に保育者が教育目的を持ちながら近づき、その生活が充実するように導く「生活を生活で生活へ」という説を提唱した。 →
  3. 1934(昭和9)年発刊の『幼稚園保育法真諦』において、子どもの興味に即した主題を持たせながらその生活や活動をさらに発展させるような保育方法として「誘導」の考え方を提唱した。 →
  4. 戦後は教育刷新委員会の委員となり、「幼稚園教育要領」の作成に関わるなどし、戦後の新教育の建設に貢献した。 →×

正答:1 ○ ○ ○ ×