保育原理一覧

H30前:保育原理⑱

平成30年度前期試験 保育原理 問 18
 次の文のうち、「保育所保育指針」第7章「職員の資質向上」の一部として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもの最善の利益を考慮し、人権に配慮した保育を行うためには、職員一人一人の知識並びに保育所職員としての職務の自覚がその基盤とならなければならない。 →×
  2. 施設長は、職員及び保育所の課題を踏まえた保育所内外の研修を体系的、計画的に実施するとともに、保育観に関する職員への恒常的指導に努めなければならない。 →×
  3. 職員は、子どもの保育及び保護者に対する保育に関する指導が適切に行われるように、自己評価に基づく課題等を踏まえ、保育所内外の研修等を通じて、必要な知識及び技術の修得、維持及び向上に努めなければならない。 →
  4. 職員一人一人が課題を持って主体的に学ぶとともに、他の職員や地域の関係機関など、様々な人や場との関わりの中で共に学び合う環境を醸成していくことにより、保育所の活性化を図っていくことが求められる。 →

正答:5 × × ○ ○


H30前:保育原理⑲

平成30年度前期試験 保育原理 問 19
次の表は、年齢区分別の保育所等利用児童の人数と割合(保育所等利用率)を示したものである。この表を説明した記述として誤ったものを一つ選びなさい。ただし、ここでいう「保育所等」は、従来の保育所に加え、平成 27 年4月に施行した子ども・子育て支援新制度において新たに位置づけられた幼保連携型認定こども園等の特定教育・保育施設と特定地域型保育事業(うち2号・3号認定)を含むものとする。
表 年齢区分別の保育所等利用児童の割合(保育所等利用率)

  平成28 年4月 平成 27 年4月
3歳未満児(0~2歳) 975,056 人 (32.4%) 920,840 人 (29.7%)
  うち0歳児 137,107 人 (14.2%) 127,562 人 (12.5%)
うち1・2歳児 837,949 人 (41.1%) 793,278 人 (38.1%)
3歳以上児 1,483,551 人 (47.0%) 1,452,774 人 (46.0%)
全年齢児計 2,458,607 人 (39.9%) 2,373,614 人 (37.9%)

(保育所等利用率:当該年齢の保育所等利用児童数 ÷ 当該年齢の就学前児童数)
出典:厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(平成28 年4月1日)」(平成28 年9月2日発表)による

  1. 平成28 年4月の全年齢児の保育所等利用率は、前年と比べて高くなっている。 →
  2. 平成28 年4月の保育所等利用率は、0歳児、1・2歳児、3歳以上児のすべてにおいて前年と比べて高くなっている。 →
  3. 平成28 年4月の保育所等利用率において、前年と比べて一番比率が高くなったのは0歳児である。 →×
  4. 平成28 年4月の3歳未満児の保育所等利用率は、3歳以上児の保育所等利用率と比べて低い。 →
  5. 平成28 年4月の全年齢児の保育所等の利用児童数と利用率は、両方とも前年と比べて高くなっている。 →

正答:3


H30前:保育原理⑳

平成30年度前期試験 保育原理 問 20
 次の文は、日本の保育の現状と課題に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 外国籍の子どもを保育所に受け入れて保育する際には、国籍や文化の違いを認め、互いの文化を理解し、それぞれの持つ文化の多様性を尊重する多文化共生の視点が求められる。 →
  2. 小学校教育との連携は、主に学童保育の問題が中心的課題であり、保育と小学校以上の教育とは異質な面が多いため、学習面での連続性は考えず保育の独自性を追求することが今後の課題である。 →×
  3. 就学に向けて、保育所の子どもと小学校の児童との交流、職員同士の交流、情報共有や相互理解など小学校との積極的な連携を図ることが求められている。 →

正答:2 ○ × ○


H29後:保育原理①

平成29年度後期試験 保育原理 問1
 次の文は、保育所の役割に関する記述である。「保育所保育指針」第1章「総則」の2「保育所の役割」に照らして、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 保育所は、「児童福祉法」に規定された児童福祉施設であり、子どもの学力の向上を図るとともに、子どもの福祉を積極的に増進することを目的にしている。 →×
  2. 保育所は、入所する子どもの最善の利益を考えて、積極的に福祉を増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない。 →
  3. 保育所は、保育について専門性を持った職員が、保育所の環境を通して、3歳未満児には養護と教育を行っているが、3歳以上児には教育のみを行っている。 →×
  4. 保育所は、入所する子どもの保護者への支援を行うだけではなく、地域の子育て家庭への支援をする役割を担う。 →
  5. 保育所の役割や機能が適切に発揮されるようにするために、保育所の保育士は倫理観に裏付けられた専門的知識、技術及び判断をもって子どもを保育したり、子どもの保護者に対する保育に関する指導を行う。 →

正答:4 × ○ × ○ ○

☆新保育所保育指針 第1章総則 1保育所保育に関する基本原則 (1)保育所の役割

A:「ア 保育所は、児童福祉法第39条の規定に基づき、保育を必要とする子どもの保育を行い、その健全な心身の発達を図ることを目的とする児童福祉施設であり、入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない。」
C:「イ 保育所は、その目的を達成するために、保育に関する専門性を有する職員が、家庭との緊密な連携の下に、子どもの状況や発達過程を踏まえ、保育所における環境を通して、養護及び教育を一体的に行うことを特性としている。


H29後:保育原理②

平成29年度後期試験 保育原理 問2
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の法令を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 2006(平成 18)年に全面改正され、その第 11 条において、幼児期の教育に関する規定が取り入れられた。 →教育基本法
  2. 2001(平成 13)年の改正により、保育士の定義や登録等、保育士資格の法定化がなされ、その法定化は 2003(平成 15)年に施行された。 →児童福祉法
  3. 2003(平成 15)年に制定され、その第2条において、急速に進展する少子化社会において講ぜられる施策の基本理念が示された。 →少子化社会対策基本法
  4. 2004(平成 16)年に制定され、その第7条において、保育を行う場合に発達障害児の健全な発達が他の児童と共に生活することを通じて図られるよう適切な配慮をするものとされた。 →発達障害者支援法

【Ⅱ群】
ア 発達障害者支援法
イ 次世代育成支援対策推進法
ウ 児童福祉法
エ 教育基本法
オ 少子化社会対策基本法
正答:5 エ ウ オ ア


H29後:保育原理③

平成29年度後期試験 保育原理 問3
次の表は、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の1「保育のねらい及び内容」の一部から作成したものである。表中のA~Dにあてはまるア~エの記述の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  ねらい 内容
生命の保持 ・ 一人一人の子どもが、健康で安全に過ごせるようにする。

・A 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。

・ 清潔で安全な環境を整え、適切な援助や応答的な関わりを通して、子どもの生理的欲求を満たしていく。また、家庭と協力しながら、子どもの発達過程等に応じた適切な生活リズムが作られていくようにする。

・B 子どもの発達過程等に応じて、適度な運動と休息を取ることができるようにする。

情緒の安定 ・ 一人一人の子どもが、周囲から主体として受け止められ、主体として育ち、自分を肯定する気持ちが育まれていくようにする。

・C 一人一人の子どもが、自分の気持ちを安心して表すことができるようにする。

・ 一人一人の子どもの置かれている状態や発達過程などを的確に把握し、子どもの欲求を適切に満たしながら、応答的な触れ合いや言葉がけを行う。

・D 一人一人の子どもの生活リズム、発達過程、保育時間などに応じて、活動内容のバランスや調和を図りながら、適切な食事や休息が取れるようにする。

ア 一人一人の子どもが、自分の気持ちを安心して表すことができるようにする。
イ 子どもの発達過程等に応じて、適度な運動と休息を取ることができるようにする。
ウ 一人一人の子どもの生活リズム、発達過程、保育時間などに応じて、活動内容のバランスや調和を図りながら、適切な食事や休息が取れるようにする。
エ 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。
正答:4 エ イ ア ウ


H29後:保育原理④

平成29年度後期試験 保育原理 問4
 次の文は、「児童の権利に関する条約」第 12 条の一部である。(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
締約国は、自己の(A 意見)を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を(B 表明)する権利を確保する。この場合において、児童の意見は、その児童の(C 年齢)及び成熟度に従って相応に考慮されるものとする。
(組み合わせ)
   A   B   C
1 信条  主張  年齢
2 意見  表明  年齢
3 意見  主張  人格
4 信条  表明  人格
5 意見  主張  年齢
正答:2


H29後:保育原理⑤

平成29年度後期試験 保育原理 問5
 次の文のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」の一部として、(A)~(E)の下線部分が正しいものを○、誤ったものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 子どもが自発的、意欲的に関われるような (a →)環境を構成し、子どもの (b →)主体的な活動(c →×)子どもと特定の大人との関わりを大切にすること。特に、乳幼児期に (d →×)貴重な体験が得られるように、(e →)生活や遊びを通して総合的に保育すること。

正答:3 ○ ○ × × ○


H29後:保育原理⑥

平成29年度後期試験 保育原理 問6
 次のA~Eは保育所の「園だより」に紹介された各年齢クラスの子どもの姿である。年齢の低い順に並べた場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

  1. この2週間ほどお団子作りが続いています。砂と土の違いがわかり、今は土団子を作っています。まん丸のお団子ができるには根気と集中力が必要ですが、途中で壊れてもその理由を自分なりに考え、試行錯誤しながらあきらめずに頑張っています。
  2. 保育士の「お馬の親子は~」の歌に合わせてマットや板で作った低い段差をハイハイでたくさん動いて遊んでいます。体操も気に入っていて、手を叩いたり身体を揺らして楽しんでいます。
  3. 食事も自分で上手に食べることができて、衣類の着脱についても自分で引き出しから洋服を出して着替えるなどの姿が見られます。
  4. 保育士に土俵を描いてもらい、「ひがしー○○山、にしー○○花」「みあってみあって、はっけよいのこった!」とみんなで言いながら、保育士と一緒にすもうごっこを楽しんでいます。すもうで力くらべをするにも、ルールがあることが次第にわかってきたようです。
  5. 誰かが手さげ袋を持つと、それをまねして袋を持つ子が続きます。保育士が「お出かけですか?」と声をかけるとバイバイと手を振って、はりきってお出かけをします。

正答:2 B→E→C→D→A


H29後:保育原理⑦

平成29年度後期試験 保育原理 問7
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の法令等を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. 児童福祉施設の職員は、常に自己研鑽に励み、法に定めるそれぞれの施設の目的を達成するために必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めなければならない。 →
  2. 児童は、人として尊ばれる。児童は、社会の一員として重んぜられる。児童は、よい環境のなかで育てられる。 →
  3. 保育士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保育士でなくなつた後においても、同様とする。 →

【Ⅱ群】
ア 児童福祉法
イ 児童憲章
ウ 児童の権利に関する条約
エ 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和 23 年厚生省令第 63 号)
正答:5 エ イ ア


H29後:保育原理⑧

平成29年度後期試験 保育原理 問8
 次の文のうち、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の(4)「3歳以上児の保育に関わる配慮事項」の一部である。(A)~(E)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 自然との触れ合いにより、子どもの豊かな(A 感性や認識力)、思考力及び(B 表現力)が培われることを踏まえ、自然との関わりを深めることができるよう工夫すること。
  • 自分の気持ちや経験を自分なりの言葉で表現することの大切さに留意し、子どもの話しかけに応じるよう心がけること。また、子どもが仲間と(C 伝え合ったり、話し合う)ことの楽しさが味わえるようにすること。
  • 保育所の保育が、小学校以降の(D 生活や学習)の基盤の育成につながることに留意し、幼児期にふさわしい生活を通して、(E 創造的)な思考や主体的な生活態度などの基礎を培うようにすること。

(組み合わせ)
     A      B        C          D      E
1 感性や認識力 表現力 伝え合ったり、話し合う 集団生活や人格 独創的
2 感性や認識力 探究心 遊んだり、共に生活する  生活や学習  創造的
3 感性や認識力 表現力 伝え合ったり、話し合う  生活や学習  創造的
4 言葉や想像力 探究心 遊んだり、共に生活する  生活や学習  独創的
5 言葉や想像力 表現力 遊んだり、共に生活する 集団生活や人格 独創的
正答:3


H29後:保育原理⑨

平成29年度後期試験 保育原理 問9
 次の文は、保育士を目指して学んでいる5人が、保育の「ねらい」及び「内容」について述べた意見である。A~Eを「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の記述に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「ねらい」は、保育の目標(第1章「総則」)に示された保育の目標をより具体化したものであり、子どもが保育所において、安定した生活を送り、充実した活動ができるように、保育士等が行わなければならない事項及び保護者に指導する事項がまとめられている。 →×
  2. 「内容」は、「ねらい」を達成するために、子どもの生活やその状況に応じて保育士等が適切に行う事項と、保育士等が援助して子どもが環境に関わって経験する事項を示している。 →
  3. 「ねらい」及び「内容」は、「養護に関わるねらい及び内容」と「教育に関わるねらい及び内容」との両面から示されており、実際の保育においては、養護と教育がそれぞれに展開される。 →×
  4. 「養護」とは、子どもの生命の保持や情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わりである。 →
  5. 「健康」、「人間関係」、「環境」、「言葉」、「表現」の5領域と「生命の保持」及び「情緒の安定」に関わる保育の内容は、子どもの生活や遊びを通して相互に関連を持ちながら、総合的に展開される。 →

正答:3 × ○ × ○ ○


H29後:保育原理⑩

平成29年度後期試験 保育原理 問 10
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
 園庭で3歳児クラスの子ども達がかけっこを行った。かけっこを終えた子ども達は、園庭の隅にまとまって座っている。その子ども達の輪の中で、このときはめずらしくNちゃんが泣いていて、周りの子ども達はNちゃんの顔をのぞきこんでいる。担当保育士がNちゃんに近づいて声をかけると、「2番じゃやだー、1番がいい」と泣いて訴える。
【設問】
 「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章の2「保育の実施上の配慮事項」に照らし、Nちゃんへの担当保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子ども達を集め、Nちゃんの気がすむようにもう一度かけっこを行う。 →×
  2. いつまでも泣いているのはよくないと注意し、その場を離れる。 →×
  3. 1番になりたかったというNちゃんの気持ちを受け止める言葉をかける。 →
  4. 1番ではなかったけれど、Nちゃんが一生懸命に走る姿は素敵だったよと伝える。 →
  5. Nちゃんが速く走れるように、その場で個別に指導する。 →×

正答:5 × × ○ ○ ×


H29後:保育原理⑪

平成29年度後期試験 保育原理 問 11
 次の文は、5歳児を担当する保育士のYさんの指導計画の作成に関する記述である。「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. Yさんは、自分の保育所の保育課程に基づいて担当クラスの指導計画を作成している。 →
  2. Yさんは、指導計画を立てる際には子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定している。 →
  3. Yさんは、1年間の見通しをもって保育するため長期的な指導計画だけを作成し、日常は子どもの状況に応じて日々の保育を行っている。 →×
  4. Yさんは、クラスにいる障害のある子どもの保育について、保護者や専門機関と連携して、支援のための個別の計画を作成している。 →
  5. Yさんは、保育の内容や保育の記録を見直すことなく、指導計画を作成している。 →×

正答:2 ○ ○ × ○ ×


H29後:保育原理⑫

平成29年度後期試験 保育原理 問 12
 次の文は、「児童福祉法」に関する記述である。(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
・ 「児童福祉法」第4条では、児童とは満(A 18 歳)に満たない者をいい、そのうち、乳児は満(B 1歳)に満たない者として分けられている。
・ 平成 27 年に制度化された「子ども・子育て支援新制度」の実施に伴い、「児童福祉法」第7条において、(C 幼保連携型認定こども園)が児童福祉施設の一つに加えられた。
(組み合わせ)
A   B       C
1 18 歳  1歳  幼保連携型認定こども園
2  18 歳  2歳  幼保連携型認定こども園
3  20 歳  1歳   児童発達支援センター
4  20 歳  2歳   児童発達支援センター
5  20 歳  1歳  幼保連携型認定こども園
正答:1


H29後:保育原理⑬

平成29年度後期試験 保育原理 問 13
 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
保育士として勤務し始めたFさんは、研修で「保育の内容等の自己評価」についてグループで話し合った。
【設問】
FさんのA~Dの発言のうち、「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」に照らして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 保育士等の自己評価に当たっては、子どもの心の育ちや意欲、取り組む過程が重要なので、活動内容やその結果については評価してはならない。 →×
  2. 自らの保育実践を振り返り、自己評価することを通して、自らの専門性の向上や保育実践の改善に努めなければならない。 →
  3. 保育所の自己評価においては、保育の内容等の評価に関し、保護者及び地域住民等の意見を聴く必要はない。 →× 
  4. 保育の内容等についての保育所の自己評価の結果は、必ず公表しなければならない。 →×

正答:4 × ○ × ×


H29後:保育原理⑭

平成29年度後期試験 保育原理 問 14
 次の文は、わが国の保育の歴史についての記述である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
わが国の保育の歴史において、大正時代は海外の思想も含めて様々な保育が紹介され、実践された時代であった。たとえば、河野清丸らによって(A モンテッソーリ)の教育法や教具が紹介された。大阪では、(B 橋詰良一)が「家なき幼稚園」と称する園舎を持たない形態で野外保育を始めたり、(C 小林宗作)がリトミック運動を始めたりしたのもこの頃である。このような新しい時代の自由主義的な機運の中で、大正 15 年には(D 幼稚園令)が公布された。
(組み合わせ)
A       B      C       D 
1  シュタイナー(Steiner, R.)   東基吉 土川五郎  保育要領
2 モンテッソーリ(Montessori, M.) 橋詰良一 小林宗作    幼稚園令
3  シュタイナー(Steiner, R.)    橋詰良一 西條八十 幼稚園設置基準
4 モンテッソーリ(Montessori, M.)  東基吉  土川五郎 幼稚園設置基準
5  フレーベル(Fröbel, F.W.)   赤沢鍾美 小林宗作   幼稚園令
正答:2


H29後:保育原理⑮

平成29年度後期試験 保育原理 問 15
 次の保育所での3歳児クラスの【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
4月に入所してきたMちゃんの保護者から、担当保育士に次のような要望が示された。
「Mは初めての集団生活で、保育所の生活に慣れていない。また、今までは日常の身の回りのほとんどのことは親がやっていた。Mが保育所生活に慣れるまでは、できるだけ手をかけてやってほしい」とのことであった。
【設問】
「保育所保育指針」第6章「保護者に対する支援」に基づいた保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 3歳児の発達過程を保護者に説明し、Mちゃんへの援助は最小限にしたいと伝える。 →×
  2. 保育所での援助の方法を保護者に伝え、家庭でも必ずやってくださいと言う。 →×
  3. Mちゃんの身の回りのことを援助しながら、Mちゃんのやりたい気持ちの表れを見つけ、そのことを保護者とともに喜ぶようにする。 →
  4. 初めて集団生活に入るMちゃんを心配する保護者の →気持ちを受け止め、保護者との信頼関係を築いていく。
  5. クラスの子どもには公平に援助することを心がけていることを伝え、Mちゃんだけ特別な援助はできないと言う。 →×

正答:4 × × ○ ○ ×


H29後:保育原理⑯

平成29年度後期試験 保育原理 問 16
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. 1936(昭和 11)年に「保育問題研究会」を設立し、著書『幼児教育論』において、幼稚園や託児所は「何よりも先ず子供の自然である利己的生活を共同的生活へ指導して行く任務を負わねばならぬ」と述べて、保育案は「社会協力」を指導原理として作成されるべきものであると主張した。 →城戸幡太郎
  2. 1947(昭和 22)年の「学校教育法」の草案作成に携わった人物で、著書『幼児教育の構造』では、当時の「学校教育法」第 77 条の「保育」の語句について、「保育を “保護育成” もしくは “保護教育” の省略と解することにして、条文の中に用いることにした」と説明している。 →坂元彦太郎
  3. 1934(昭和9)年に出された『幼稚園保育法真諦』において「フレーベルの精神を忘れて、その方法の末のみを伝統化した幼稚園を疑う」と述べて、当時普及していた恩物中心の保育を批判し、子どもの生き生きしさや心もちを大切にする保育を提唱した。 →倉橋惣三

【Ⅱ群】
ア 倉橋惣三
イ 坂元彦太郎
ウ 城戸幡太郎
エ 和田実
オ 徳永恕
正答:4 ウ イ ア


H29後:保育原理⑰

平成29年度後期試験 保育原理 問 17
 次の事業のうち、「子ども・子育て支援新制度」による地域型保育事業に含まれる事業として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 小規模保育事業 →
  2. 放課後児童健全育成事業 →×
  3. 家庭的保育事業 →
  4. 事業所内保育事業 →
  5. 一時預かり事業 →×
  6. 病児保育事業 →×

正答:3 ○ × ○ ○ × ×


H29後:保育原理⑱

平成29年度後期試験 保育原理 問 18
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. スウェーデン生まれの思想家で、自らの女性観と関連づけて新しい児童教育を提案し、代表作である『児童の世紀』(1900 年)においては、女性(母性)と児童を保護するための立法を要求した。 →エレン・ケイ
  2. イギリスの産業革命期に、自ら経営する紡績工場の敷地内に「性格形成学院」を創設し、代表作である『新社会観』(1813 年)においては、幼児期における環境の影響の大切さを主張した。 →オーエン

【Ⅱ群】
ア エレン・ケイ(Key, E.)
イ オーエン(Owen, R.)
ウ シュタイナー(Steiner, R.)
エ ヘファナン(Heffernan, H.)
正答:1 ア イ


H29後:保育原理⑲

平成29年度後期試験 保育原理 問 19
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
 1歳児クラスの5月のことである。給食が始まる直前の時間に、担当保育士が「今日のごはんはなにかな?おいしそうね」などと声をかけながら配膳している。子ども達は食べ物を見つめたり、指差ししたりするなど、食事に関心を向けている様子である。そのよう
ななか、Sちゃんは、午前中の遊びで疲れが出たのか、椅子に座ったまま指しゃぶりをしながらうとうとし始めた。
【設問】
 「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の原理」、第3章「保育の内容」の1「保
育のねらい及び内容」及び2「保育の実施上の配慮事項」、第6章「保護者に対する支援」に照らして、Sちゃんへの担当保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. すぐに布団を敷いて食事をさせずに寝かせ、起床後のおやつの量を増やして必ず完食させる。 →×
  2. 同じテーブルの席についた子ども達が「ごちそうさま」の挨拶をするまで、Sちゃんをそのまま椅子に座らせておく。 →×
  3. 「Sちゃん」と名前を呼びながら食事をするよう促すが、様子をみて起きていることがむずかしそうなら先に寝かせる。その際に、口腔内に食べ物が残っていないかを確認する。 →
  4. 降園時に、保護者にSちゃんが食事中に眠り始めた状況や今日の食事の量について報告する。 →

正答:4 × × ○ ○


H29後:保育原理⑳

平成29年度後期試験 保育原理 問 20
 次の文は、諸外国の幼児教育・保育に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. イギリスでは、1989 年に「児童法」を制定し、保育改革の基礎を築くとともに、早期基礎段階とよばれる、0歳から就学に至るまでのナショナル・カリキュラムの確立に向けて幼児教育改革を進めた。 →
  2. フィンランドでは、1996 年に乳幼児統一カリキュラム「テ・ファリキ」を制定し、0歳から就学までのすべての乳幼児教育施設の保育・幼児教育実践の共通となるカリキュラムを策定した。 →×
  3. 第2次世界大戦後、イタリアのレッジョ・エミリア市で始められた幼児教育は、レッジョ・エミリア・アプローチとよばれる。その実践の振り返りには、子どもの行動や言葉をメモや写真などの様々な手段を用いて記録しながら作成するドキュメンテーションを活用することを特徴の一つとしている。 →

正答:2 ○ × ○


H29前:保育原理①

平成29年度前期試験 保育原理 問1
 次の文は、「保育所保育指針」第 1 章「総則」3「保育の原理」の一部である。【Ⅰ群】の項目名と【Ⅱ群】の記述を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 保育の目標
  2. 保育の方法
  3. 保育の環境

【Ⅱ群】
ア 保育室は、温かな親しみとくつろぎの場となるとともに、生き生きと活動できる場となるように配慮すること。 →保育の環境
イ 保育所は、入所する子どもの保護者に対し、その意向を受け止め、子どもと保護者の安定した関係に配慮し、保育所の特性や保育士等の専門性を生かして、その援助に当たらなければならない。 →保育の目標
ウ 保育所は、子どもの人権に十分配慮するとともに、子ども一人一人の人格を尊重して保育を行わなければならない。 →保育所の社会的責任
エ 子どもの発達について理解し、一人一人の発達過程に応じて保育すること。その際、子どもの個人差に十分配慮すること。 →保育の方法

正答:3 イ エ ア

☆新保育所保育指針 第1章総則 1保育所保育に関する基本原則 (2)保育の目標


H29前:保育原理②

平成29年度前期試験 保育原理 問2
 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」の一部である。
(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 一人一人の子どもの状況や家庭及び地域社会での生活の実態を把握するとともに、子どもが(A 安心感と信頼感)を持って活動できるよう、子どもの主体としての(B 思いや願い)を受け止めること。
  • 一人一人の保護者の状況やその(C 意向)を理解、受容し、それぞれの親子関係や家庭生活等に配慮しながら、様々な機会をとらえ、適切に援助すること。

(組み合わせ)
     A       B     C
1 安定感と充実感  意欲や態度  意向
2 安心感と充実感  意欲や態度  要望 
3 安定感と信頼感  思いや願い  意向
4 安心感と信頼感  思いや願い  意向
5 安定感と信頼感  意欲や態度  要望
正答:4


H29前:保育原理③

平成29年度前期試験 保育原理 問3
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の法令等を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 1899(明治 32)年、文部省令として公布され、幼稚園の保育目的、編成、保育内容などに関して国として最初の基準を定めた。 →幼稚園保育及設備規程
  2. 1926(大正 15)年、わが国で最初の幼稚園に関する単独の勅令として公布された。 →幼稚園令
  3. 1948(昭和 23)年に文部省から出された幼児教育の手引書で、幼稚園のみならず保育所や子どもを育てる母親を対象とする幅広い手引書となった。 →保育要領
  4. 1951(昭和 26)年5月5日、日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために制定された。 →児童憲章

【Ⅱ群】
ア 児童憲章
イ 保育要領
ウ 幼稚園保育及設備規程
エ 幼稚園令
オ 児童福祉法
正答:4 ウ エ イ ア


H29前:保育原理④

平成29年度前期試験 保育原理 問4
 次の出来事を年代の古い順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 保育所保育指針の告示
  2. 認定こども園制度の発足
  3. 児童福祉法の改正による保育士資格の法定化

正答:5 C→B→A


H29前:保育原理⑤

平成29年度前期試験 保育原理 問5
 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の(1)「保育の目標」の一部である。(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

(A 生活)の中で、言葉への興味や関心を育て、話したり、聞いたり、相手の話を(B 理解)しようとするなど、言葉の(C 豊かさ)を養うこと。
(組み合わせ)

   A   B   C
1 遊び  受容  表現力
2 生活  理解  豊かさ
3 生活  受容  表現力
4 遊び  受容  豊かさ
5 生活  理解  表現力

正答:2

改定にあたり、文章に変更はありません。
☆新保育所保育指針 第1章総則 1保育所保育に関する基本原則 (2)保育の目標
穴埋め箇所は、重要語句なので、しっかり覚えましょう♪


H29前:保育原理⑥

平成29年度前期試験 保育原理 問6
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 静岡県出身の心理学者で、児童文化に深い理解と関心を示し、1922(大正 11)年に創刊された『コドモノクニ』では編集顧問をつとめ、『キンダーブック』の 1927(昭和2)年の創刊と編集にも関わった。 →倉橋惣三
  2. 広島県出身の小説家・児童文学作家で、1918(大正7)年に雑誌『赤い鳥』を創刊するなどして、児童自由詩、児童自由画の運動を推進した。 →鈴木三重吉
  3. 岩手県出身の詩人・児童文学作家で、1924(大正 13)年に詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を刊行したほか、稲作に関する著作も執筆した。 →宮沢賢治

【Ⅱ群】
ア 倉橋惣三
イ 鈴木三重吉
ウ 北原白秋
エ 宮沢賢治
正答:1 ア イ エ


H29前:保育原理⑦

平成29年度前期試験 保育原理 問7
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. クラリエベック(旧オーストリア)出身の哲学者で、人間の真の姿を認識しようとする学問として、人智学を打ち立てた。1919 年、ドイツのシュトゥットガルトで自由ヴァルドルフ学校を設立した。 →シュタイナー
  2. イタリアの思想家・実践家として、「子どもの家」を開設し、知的障害分野での実践を健常児に適用する実践を行った。興味のある対象に自発的に没頭するという子どもの特性に注目し、その現象を集中現象と名付けた。 →モンテッソーリ
  3. 著書である『隠者の夕暮』(1780 年)は、「玉座の上にあっても木の葉の屋根の蔭に住まっても同じ人間」という書き出しで始まり、ヒューマニズムに満ちた人間観が描かれている。 →ペスタロッチ
  4. 心の発達を社会との関係において理論化し、一生を8つの段階に分けて、それぞれの時期における中心的な発達課題を示し、それが達成されないときには心理・社会的な危機があると説いた。 →エリクソン

【Ⅱ群】
ア エリクソン(Erikson, E.H.)
イ ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H.)
ウ モンテッソーリ(Montessori, M.)
エ シュタイナー(Steiner, R.)
オ フレーベル(Frӧbel, F.W.)
正答:3 エ ウ イ ア