平成29年度前期試験 保育原理 問 18
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Tちゃん(4歳)は、保育士への甘えが強く、保育所では同じクラスの子どもにやきもちを焼いてすねたり、年下の子どもへの乱暴が目立つ。保護者面談で、担当保育士と母親
が話をした際に、両親ともにしつけに厳しく、Tちゃんが指示に従わないと叱りつけることから、Tちゃんは家庭ではおとなしく両親の指示に従っている様子が母親の話からうかがわれた。担当保育士は、家庭での姿とは違う保育所でのTちゃんの様子を母親に話したが、母親は「家庭では困っておらず問題はない」と担当保育士に答えた。
【設問】
保護者面談後の保育所の対応として、「保育所保育指針」第6章「保護者に対する支援」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「両親が威圧的なので、保育所では気持ちを発散するためトラブルが多くなっていると思います」と施設長から母親に伝えてもらう。 →×
- 保育所の職員全体で、保護者の子育てへの考え方について情報共有するが、Tちゃんへの対応の方針や方法については担当保育士に任せる。 →×
- 担当保育士から「Tちゃんのことで困ったり心配なことがあったらいつでも話しに来てください」と母親に伝える。 →○
- Tちゃんの家庭の問題なので、保育所としては特に対応しない。 →×
- 保護者が参加できる行事の際には、Tちゃんの保護者に参加してもらうよう促す。 →○
正答:4 × × ○ × ○
「保育原理」一覧
H29前:保育原理⑲
平成29年度前期試験 保育原理 問 19
次の文は、ヘッド・スタート・プログラムに関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
- アメリカのリンドン・ジョンソン(Johnson, L.B.)大統領によって、1965 年から展開された保育施策である。 →○
- 貧困家庭の幼児の保育に対して、特別な支援を提供することで、子どもの学校や社会への適応力を高めることをめざす保育施策である。 →○
- 子どもの小学校入学後の学習効果を促進させることを意図する補償教育プログラムである。 →○
- ヘッド・スタート・プログラムの目標には、子どもの健やかな成長のみならず、保護者を支援し、家庭の教育機能を高めることも含まれている。 →○
- ヘッド・スタート・プログラムのための補助金を交付されている保育施設は、それぞれ独自のプログラムにより、子どもが学校や社会で成功するチャンスを高めるための訓練を実施している。 →×
正答:5
H29前:保育原理⑳
平成29年度前期試験 保育原理 問 20
次の文は、わが国の保育行政に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)第 36 条では、「保育所の長は、常に入所している乳幼児の保護者と密接な連絡をとり、保育の内容等につき、その保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならない」とされている。 →○
- 保育士資格について、「保育士でない者は、保育士又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない」とされており、これは名称独占資格と呼ばれている。 →○
- 「保育所保育指針」に用いられている「子どもの最善の利益」は、1989(平成元)年に国連で採択され、日本政府が 1994(平成6)年に批准した「児童の権利に関する条約」の理念に基づいている。 →○
- 「児童福祉法」においては、「児童福祉施設の職員は、常に自己研鑽に励み、法に定めるそれぞれの施設の目的を達成するために必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めなければならない」とされている。 →×
正答:2 ○ ○ ○ ×
H28後:保育原理①
平成28年度後期試験 保育原理 問1
次の文のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の(1)「保育の目標」の一部として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 人との関わりの中で、人に対する愛情と信頼感、そして人権を大切にする心を育てるとともに、自主、自立及び協調の態度を養い、道徳性の芽生えを培うこと。 →○
- 十分に養護の行き届いた環境の下に、生命の保持に特化して保育すること。 →×
- 入所する子どもの保護者に対し、その意向を受け止め、子どもと保護者の安定した関係に配慮し、保育所の特性や保育士等の専門性を生かして、その援助に当たらなければならない。 →○
- 子どもがその生活時間の大半を過ごす場であるため、くつろいだ雰囲気の中で子どもの様々な欲求を満たすとともに、就学に向けての教科教育を進めること。 →×
- 子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うために、子ども一人一人の状況よりも集団行動と規律に配慮して保育すること。 →×
正答:4 ○ × ○ × ×
B:「ア(ア)十分に養護の行き届いた環境の下に、くつろいだ雰囲気の中で子どもの様々な欲求を満たし、生命の保持及び情緒の安定を図ること。」
D:「ア(ア)十分に養護の行き届いた環境の下に、くつろいだ雰囲気の中で子どもの様々な欲求を満たし、生命の保持及び情緒の安定を図ること。」
E:×子ども一人一人の状況よりも集団行動と規律に配慮して保育すること
H28後:保育原理②
平成28年度後期試験 保育原理 問2
次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の2「保育所の役割」の一部である。
(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
保育所における保育士は、(中略)保育所の役割及び機能が適切に発揮されるように、(A 倫理観)に裏付けられた専門的知識、技術及び(B 判断)をもって、子どもを保育するとともに、子どもの保護者に対する(C 保育)に関する指導を行うものである。
(組み合わせ)
A B C
1 人間性 計画性 教育
2 倫理観 判断 保育
3 人間性 実践力 しつけ
4 人間性 判断 養育
5 倫理観 計画性 育児
正答:2
改定にあたり穴埋め箇所の文言に変更はありません。
☆新保育所保育指針 第1章総則 1保育所保育に関する基本原則 (1)保育所の役割
穴埋め箇所もとても重要な部分なので、しっかり覚えましょう☆
エ 保育所における保育士は、児童福祉法第18条の4の規定を踏まえ、保育所の役割及び機能が適切に発揮されるように、倫理観に裏付けられた専門的知識、技術及び判断をもって、子どもを保育するとともに、子どもの保護者に対する保育に関する指導を行うものであり、その職責を遂行するための専門性の向上に絶えず努めなければならない。
H28後:保育原理③
平成28年度後期試験 保育原理 問3
次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の4「保育所の社会的責任」の一部である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育所は、子どもの人権に十分配慮するとともに、子ども一人一人の(A 人格)を尊重して保育を行わなければならない。
- 保育所は、地域社会との交流や連携を図り、保護者や地域社会に、当該保育所が行う(B 保育の内容)を適切に説明するよう努めなければならない。
- 保育所は、入所する子ども等の(C 個人情報)を適切に取り扱うとともに、保護者の(D 苦情)などに対し、その解決を図るよう努めなければならない。
(組み合わせ)
A B C D
1 個性 行事の計画 児童票 意向
2 人格 保育の計画 個人情報 要望
3 人格 保育の方針 児童票 課題
4 個性 連携の成果 児童票 通報
5 人格 保育の内容 個人情報 苦情
正答:5
H28後:保育原理④
平成28年度後期試験 保育原理 問4
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- 東京女子師範学校を卒業後、同校附属幼稚園の保母となり、後に二葉幼稚園を創設して、フレーベルの精神を基本とする保育を行った。 →野口幽香
- 1922(大正 11)年、園舎を持たず、野外で行う保育を特徴とした、家なき幼稚園を創設した。 →橋詰良一
- 大正期に、リズミカルな歌曲に動作を振り付けた「律動遊戯」を創作し、発表した。 →土川五郎
【Ⅱ群】
ア 土川五郎
イ 橋詰良一
ウ 倉橋惣三
エ 野口幽香
正答:4 エ イ ア
H28後:保育原理⑤
平成28年度後期試験 保育原理 問5
次の各出来事を年代順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 最初の「保育所保育指針」の通知 →○
- 文部省初等中等教育局長・厚生省児童局長連名「幼稚園と保育所との関係について」の通知 →○
- 「保育要領」の刊行 →○
正答:5 C→B→A
H28後:保育原理⑥
平成28年度後期試験 保育原理 問6
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- ドイツの思想家で、その著書『人間の教育』(1826 年)には、「かれらと共に生きよう。かれらをわれわれと共に生きさせよう。」の言葉が出てくる。 →フレーベル
- フランスの思想家で、『エミール』(1762 年)を著し、その中で、人間の本性を善とみて、「自然」を重視した教育論を主張した。 →ルソー
- モラヴィア出身の思想家で、子どものラテン語教育のための挿し絵付きの本『世界図絵』(1658 年)を著した。 →コメニウス
【Ⅱ群】
ア コメニウス(Comenius, J.A.)
イ フレーベル(Fröbel, F.W.)
ウ デューイ(Dewey, J.)
エ ルソー(Rousseau, J.-J.)
正答:3 イ エ ア
H28後:保育原理⑦
平成28年度後期試験 保育原理 問7
次の文は、保育をめぐる世界の動向に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- OECD(経済協力開発機構)は、2001(平成 13)年より継続的に “StartingStrong” を刊行し、経済効果や将来投資の実証を踏まえながら、就学前の教育・保育のあり方について提言を行っている。 →○
- 「児童の権利に関する条約」は、イギリスからの提案を元に 1989(平成元)年に国際連合で採択され、20 歳未満の児童が有する権利について包括的・網羅的に規定する条約となった。 →×
- 2006(平成 18)年に国際連合で採択され、わが国が 2014(平成 26)年に批准した「障害者の権利に関する条約」は、障害者の人権及び基本的自由の享有を確保し、障害者の固有の尊厳の尊重を促進することを目的として、障害者の権利の実現のための措置等について定めている。 →○
正答:2 ○ × ○
H28後:保育原理⑧
平成28年度後期試験 保育原理 問8
次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の(3)「保育の環境」に述べられている留意点の一部である。【Ⅰ群】の記述に続く文として【Ⅱ群】の記述を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- 子ども自らが環境に関わり、 →自発的に活動し、様々な経験を積んでいくことができるよう配慮すること。
- 保育室は、温かな親しみとくつろぎの場となるとともに、 →生き生きと活動できる場となるように配慮すること。
- 子どもが人と関わる力を育てていくため、 →子ども自らが周囲の子どもや大人と関わっていくことができる環境を整えること。
【Ⅱ群】
ア 生き生きと活動できる場となるように配慮すること。
イ 子ども自らが周囲の子どもや大人と関わっていくことができる環境を整えること。
ウ 保育所の設備や環境を整え、保育所の保健的環境や安全の確保などに努めること。
エ 自発的に活動し、様々な経験を積んでいくことができるよう配慮すること。
正答:4 エ ア イ
H28後:保育原理⑨
平成28年度後期試験 保育原理 問9
次の保育所での3歳児クラス(10 月)の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
J君は消防車、K君はパトカーを持って、カーペットに描いてある道路を走らせている。
J君がウレタン製のブロックを建物に見立てて火を消すまねをしはじめると、K君はJ君の消防車がうらやましくなり、J君に「貸して」と頼む。J君は、自分の消防車が気に入っており、「使っているんだからだめ」とまったく貸す様子はない。
【設問】
「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の(4)「3歳以上児の保育に関わる配慮事項」に照らし、J君とK君への担任の保育士の対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- J君に「貸してあげなさい」と言う。 →×
- K君の使いたい気持ちを受け止め、「K君も使いたいよね」とK君に言う。 →○
- J君に「K君も消防車を使いたいんだって」と伝える。 →○
- J君とK君に「この消防車もパトカーも保育所のものなのだから」と言って、二人から取り上げる。 →×
- 今は二人とも泣いたり取取り合いをしたりしていないので、しばらく様子を見守る。 →○
正答:4 × ○ ○ × ○
H28後:保育原理⑩
平成28年度後期試験 保育原理 問 10
次の文は、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の1「保育のねらい及び内容」の一部である。【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の語句を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- 明るく伸び伸びと行動し、充実感を味わう。 →健康
- 一人一人の子どもの心身の疲れが癒されるようにする。 →情緒の安定
- いろいろな物の美しさなどに対する豊かな感性を持つ。 →表現
- 保育所生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう。 →人間関係
【Ⅱ群】
ア 情緒の安定
イ 人間関係
ウ 健康
エ 表現
正答:4 ウ ア エ イ
H28後:保育原理⑪
平成28年度後期試験 保育原理 問 11
次の文は、保育課程に関する記述である。「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」の(1)「保育課程」に照らして、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育課程は、保育所及び幼稚園、認定こども園における保育の計画を指す総称である。 →×
- 保育課程は、子どもの生活の連続性や発達の連続性に留意し、各保育所が創意工夫し
て保育できるよう、編成されるものである。 →○- 保育課程は、各保育所の保育の方針や目標に基づき、子どもの発達過程を踏まえ、保育のねらい及び内容が保育所生活の全体を通して、総合的に展開されるよう、編成されるものである。 →○
- 保育課程は、指導計画の下に編成される保育の計画であり、指導計画に基づいて子どもの生活や発達を見通した短期的な計画である。 →×
- 保育課程は、子どもの育ちに関する長期的見通しを持って適切に編成されるものである。 →○
正答:3 × ○ ○ × ○
H28後:保育原理⑫
平成28年度後期試験 保育原理 問 12
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
園庭には大きな築山があり、そのまわりでは毎日のようにどろんこ遊びが繰り広げられている。遊んだ後に子どもたちは足を洗ったり着替えをするが、子どもたちが持ち帰る衣類の泥汚れについて、一部の保護者が困っていることが担任の保育士に伝わってきた。
【設問】
「保育所保育指針」第6章「保護者への支援」に照らし、保育所の保護者への対応とし
て適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保護者会等の機会にどろんこ遊びについて保育所の方針を説明し、保護者から意見を聞く。 →○
- 一部の保護者の意見なので、そのままどろんこ遊びを続ける。 →×
- どろんこ遊びでの生き生きとした子どもたちの様子を伝え、保護者の理解を求める。 →○
正答:3 ○ × ○
H28後:保育原理⑬
平成28年度後期試験 保育原理 問 13
次の文のうち、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の(1)「養護に関わるねらい及び内容」の一部として適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育士等との信頼関係を基盤に、一人一人の子どもが主体的に活動し、自発性や探索意欲などを高めるとともに、自分への自信を持つことができるよう成長の過程を見守り、適切に働きかける。 →○
- 家庭との連絡を密にし、嘱託医等との連携を図りながら、子どもの疾病や事故防止に関する認識を深め、保健的で安全な保育環境の維持及び向上に努める。 →○
- 清潔で安全な環境を整え、適切な援助や応答的な関わりを通して、子どもの生理的欲求を満たしていく。また、家庭と協力しながら、子どもの発達過程等に応じた適切な生活リズムが作られていくようにする。 →○
- 子どもの発達過程等に応じて、適度な運動と休息を取ることができるようにする。また、食事、排泄、睡眠、衣類の着脱、身の回りを清潔にすることなどについて、子どもが早く身につけていけるよう適切に援助する。 →×
正答:1 ○ ○ ○ ×
H28後:保育原理⑭
平成28年度後期試験 保育原理 問 14
次の文は、「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」の一部である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育所の生活における子どもの発達過程を見通し、(A 生活)の連続性、季節の変化などを考慮し、子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定すること。
- 具体的なねらいが達成されるよう、子どもの生活する姿や発想を大切にして適切な環境を構成し、子どもが(B 主体)的に活動できるようにすること。
- 保育士等は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化などに即して保育の過程を記録するとともに、これらを踏まえ、指導計画に基づく保育の内容の見直しを行い、(C 改善)を図ること。
- 自らの保育実践の振り返りや職員相互の話し合い等を通じて、専門性の向上及び保育の質の向上のための(D 課題)を明確にするとともに、保育所全体の保育の内容に関する認識を深めること。
(組み合わせ)
A B C D
1 保育 自発 推進 目標
2 活動 意欲 変革 問題
3 遊び 能動 修正 方法
4 生活 主体 改善 課題
5 発達 積極 調整 意識
正答:4
H28後:保育原理⑮
平成28年度後期試験 保育原理 問 15
次の文は、「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」の(3)「指導計画の作成上、特に留意すべき事項」の一部である。【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の語句を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- 個の成長と、子ども相互の関係や協同的な活動が促されるよう配慮すること。 →発達過程に応じた保育(3歳以上児)
- 一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作
成すること。 →発達過程に応じた保育(3歳未満児) - 一人一人の子どもの生活や経験、発達過程などを把握し、適切な援助や環境構成ができるよう配慮すること。 →発達過程に応じた保育(異年齢で構成される組やグループ)
- 専門機関との連携を図り、必要に応じて助言等を得ること。 →障害のある子どもの保育
【Ⅱ群】
ア 障害のある子どもの保育
イ 発達過程に応じた保育(異年齢で構成される組やグループ)
ウ 発達過程に応じた保育(3歳未満児)
エ 発達過程に応じた保育(3歳以上児)
正答:5 エ ウ イ ア
H28後:保育原理⑯
平成28年度後期試験 保育原理 問 16
次の文は、「保育所保育指針」第7章「職員の資質向上」の一部である。(A)~(E)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 職員同士の信頼関係とともに、職員と子ども及び職員と保護者との信頼関係を形成していく中で、常に自己研鑚に努め、喜びや(A 意欲)を持って保育に当たること。
- 職員は、子どもの保育及び保護者に対する保育に関する(B 指導)が適切に行われるように、(C 自己評価)に基づく課題等を踏まえ、保育所内外の(D 研修)等を通じて、必要な知識及び技術の修得、維持及び(E 向上)に努めなければならない。
(組み合わせ)
A B C D E
1 向上心 援助 自己評価 研修 改善
2 意欲 助言 省察 事例検討 向上
3 公平性 支援 省察 研究 充実
4 意欲 指導 自己評価 研修 向上
5 向上心 配慮 省察 事例検討 改善
正答:4
H28後:保育原理⑰
平成28年度後期試験 保育原理 問 17
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
2歳児クラスのH君(3歳1か月)の保護者から、次のような相談が担任の保育士にあった。
H君は家庭では食事を保護者に食べさせてもらうことが多く、野菜は食べない。また靴下や靴も履かせてもらい、階段は抱っこしてほしいとずいぶん甘えている。ところが、保育所ではH君は食事を自分で食べ、着替えや靴を履くなど身のまわりのことを自分でしようとする姿を連絡帳や担任の保育士から伝えられている。保護者は、H君の保育所と家庭での様子の違いについて、家庭でこのまま甘えさせていいのだろうか、それとももっと自分でやるようにしていくことが必要なのかと迷いが生じている。
【設問】
「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」の(4)「おおむね2歳」・(5)「おおむね3歳」、第3章「保育の内容」の(1)「保育に関わる全般的な配慮事項」、第6章「保護者に対する支援」に照らし、担任の保育士の保護者への対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保護者の迷いや悩みに共感し、ゆっくり話を聞く機会を設けることを提案する。 →○
- 保育所と家庭で同じようにできるよう、家庭では甘やかさないでくださいと保護者に伝える。 →×
- 特に問題があるとは思えないので、何も対応しない。 →×
- 自立に向かう時期の子どもの発達の特徴や甘えについての考え方を保護者に伝える。 →○
- 保護者会等で、保護者同士が家庭での様々な対応について情報交換ができるような時
間を設ける。 →○正答:3 ○ × × ○ ○
H28後:保育原理⑱
平成28年度後期試験 保育原理 問 18
次の文は、「保育所保育指針」の告示に関する記述である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)第 35 条では、保育所における保育は、養護及び教育を(A 一体)的に行うことをその特性とし、その内容については、(B 厚生労働大臣)が定める指針に従うとされている。
- 大臣の告示として出された「保育所保育指針」は、(C 規範性)を有する基準としての性格を明確にしている。これは、各保育所は「保育所保育指針」に規定されていることを踏まえて保育を実施しなければならないということであり、「保育所保育指針」に規定されている事項の具体の適用については、遵守しなければならないもの、(D 努力義務)が課されるもの、基本原則にとどめ各保育所の創意や裁量を許容するものなどを区別して規定している。
(組み合わせ)
A B C D
1 計画 文部科学大臣 拘束性 罰則
2 総合 厚生労働大臣 安全性 都道府県への報告
3 統合 厚生労働大臣 構造性 都道府県の監査
4 系統 文部科学大臣 柔軟性 達成義務
5 一体 厚生労働大臣 規範性 努力義務
正答:5
H28後:保育原理⑲
平成28年度後期試験 保育原理 問 19
次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63号)に関する記述である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」第 33 条によれば、保育所における保育士の数は、乳児おおむね(A 3)人につき1人以上とされている。
- 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」第 32 条によれば、乳児又は満2歳に満たない幼児を入所させる保育所には、乳児室又はほふく室、医務室、(B 調理室)及び便所を設けることとされている。その場合、乳児室の面積は、子ども1人につき(C 1.65)㎡以上、ほふく室の面積は、子ども1人につき 3.3 ㎡以上でなければならないとされて
いる。- 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」第6条では、児童福祉施設において、非常災害に対する具体的計画を立てるとともに、避難及び消火に対する訓練は、少なくとも毎月(D 1)回は行わなければならないとされている。
(組み合わせ)
A B C D
1 2 沐浴室 1.65 1
2 3 調理室 1.65 1
3 4 授乳室 3.3 2
4 3 沐浴室 3.3 3
5 4 調理室 4.95 1
正答:2
H28後:保育原理⑳
平成28年度後期試験 保育原理 問 20
次の文は、現代の保育制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」(認定こども園法)の一部改正により、平成 27 年4月に学校及び児童福祉施設としての法的な位置づけを有する幼保連携型認定こども園の制度ができた。 →○
- 「児童福祉法」第 39 条第1項の規定により、保育所は、保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設である。 →○
- 幼保連携型認定こども園は、国、地方公共団体、学校法人、社会福祉法人及び株式会社のみが設置することができる。 →×
- 幼保連携型認定こども園には、園長及び保育教諭を置かなければならないとされている。 →○
正答:2 ○ ○ × ○
H28前:保育原理①【保育所保育指針】保育の方法
平成28年度前期試験 保育原理 問1
次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」の一部である。( A )~( G )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 一人一人の子どもの状況や家庭及び地域社会での生活の(A 実態)を把握するとともに、子どもが(B 安心感)と信頼感を持って活動できるよう、子どもの(C 主体)としての思いや願いを(D 受け止める)こと。
- 子どもが自発的、(E 意欲的)に関われるような環境を構成し、子どもの(C 主体)的な活動や子ども相互の関わりを大切にすること。特に、乳幼児期にふさわしい(F 体験)が得られるように、生活や遊びを通して(G 総合的)に保育すること。
(組み合わせ)
A B C D E F G
1 課題 安心感 主体 促す 積極的 援助 計画的
2 実態 満足感 個人 促す 意欲的 援助 総合的
3 実態 安心感 主体 受け止める 意欲的 体験 総合的
4 実態 満足感 個人 受け止める 積極的 体験 計画的
5 課題 安心感 主体 受け止める 意欲的 援助 総合的
正答:3
H28前:保育原理②【保育所保育指針】保育の環境
平成28年度前期試験 保育原理 問2
次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の(3)「保育の環境」の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境、(A 施設)や遊具などの物的環境、更には自然や社会の(B 事象)などがある。保育所は、こうした人、物、場などの環境が(C 相互)に関連し合い、子どもの生活が豊かなものとなるよう、次の事項に留意しつつ、(D 計画的)に環境を構成し、工夫して保育しなければならない。
(組み合わせ)
A B C D
1 保育室 事象 適切 快適
2 施設 出来事 相互 家庭的
3 園舎 現象 適切 系統的
4 施設 事象 相互 計画的
5 保育室 現象 相互 教育的
正答:4
H28前:保育原理③【事例】幼保連携型認定こども園と保育所
平成28年度前期試験 保育原理 問3
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】
「保育原理」の授業で、幼保連携型認定こども園と保育所について学びました。その後、グループで学んだことについて話し合い、グループの意見として発表することになりました。【設問】
次の文は、各グループの発表の内容である。適切な内容を○、不適切な内容を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 幼保連携型認定こども園では、養護の視点を配慮する必要がない。→×
- 保育所は、3歳未満児には養護のみを行い、3歳以上児には養護と教育を一体的に行う施設である。→×
- 幼保連携型認定こども園は、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとしての満3歳以上の子どもに対する教育並びに保育を必要とする子どもに対する保育を一体的に行う施設である。→○
- 保育所の保育は、0歳から就学前までの子どもを対象として養護と教育を一体的に行う。→○
正答:5 × × ○ ○
H28前:保育原理④新潟静修学校託児所
平成28年度前期試験 保育原理 問4
次の文は、新潟静修学校託児所についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 大正時代に設置された日本で最初の公立保育施設である。→×
- 明治時代に開設された私塾に付設された施設で、専従の大人が子どもを預かり世話をした。→○
- 後に「守孤扶独幼稚児保護会」と名付けられた。→○
- 筧雄平の指導の下に開設された農繁期託児所の一つである。→×
正答:2 × ○ ○ ×
H28前:保育原理⑤人物
平成28年度前期試験 保育原理 問5
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。【Ⅰ群】
- 彼の著作である『エミール』において、子ども固有の時期があることを主張し、子どもは未成熟な大人であるとする当時の子ども観に一石を投じた。
→ルソー- 最も恵まれない子どもを豊かに育む方法こそ、すべての子どもにとって最良の方法であるとする信条のもと、保育学校を創設し医療機関とも連携を図って保育を進めた。
→マクミラン【Ⅱ群】
ア マクミラン(McMillan, M.)
イ デューイ(Dewey, J.)
ウ エレン・ケイ(Key, E.)
エ ルソー(Rousseau, J.-J.)
正答:4 エ ア
H28前:保育原理⑥教育・保育の歴史
平成28年度前期試験 保育原理 問6
次の【Ⅰ群】の事項と【Ⅱ群】の記述を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- ヘッドスタート計画
- レッジョ・エミリア・アプローチ
- モンテッソーリ・メソッド
A
【Ⅱ群】
ア 保育方法の特徴は、プロジェクトと呼ばれるテーマ発展型の保育であり、教師、親、行政関係者、教育学の専門家等が支え合って子どもの活動を援助するイタリア北部の保育施設での実践
→レッジョ・エミリア・アプローチ
イ 1998 年、イギリスにおいて発足した経済的・社会的支援を必要とする地域への早期介入の補償保育・教育プログラム
ウ 1965 年にアメリカで開始された、教育機会に恵まれない子どもを対象とした大がかりな就学準備教育
→ヘッドスタート計画
エ 子ども自身が、深く集中し継続するように考案された「日常生活の訓練」「感覚訓練」「読み書きと算数」等の教具を選択して活動し、教師は仲介者に徹する教育法
→モンテッソーリ・メソッド
オ 1996 年にニュージーランドで作成された、保育の原理と目標の方向性を定めた共通の保育プログラム
正答:2 ウ ア エ
H28前:保育原理⑦【保育所保育指針】職員の資質向上
平成28年度前期試験 保育原理 問7
次の文は、保育所職員の資質向上についての記述である。「保育所保育指針」第7章「職員の資質向上」に照らして正しいものを○、誤ったものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 子どもの最善の利益を考慮し、人権に配慮した保育を行うためには、職員一人一人の倫理観、人間性並びに保育所職員としての職務及び責任の理解と自覚が基盤となること。→○
- 保育所全体の保育の質の向上を図るため、職員一人一人が、保育実践や研修などを通じて保育の専門性などを高めること。→○
- 保育所全体の保育の質の向上を図るため、保育の内容や方法に関して職員の意思を統一すること。→×
- 職員同士の信頼関係とともに、職員と子ども及び職員と保護者との信頼関係を形成していく中で、常に自己研鑽に努め、喜びや意欲を持って保育に当たること。→○
正答:2 ○ ○ × ○