平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問1
次の文のうち、「授乳・離乳の支援ガイド」(平成 19 年:厚生労働省)におけるⅡ「離乳編」の一部として正しいものを○、誤ったものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 離乳とは、母乳または育児用ミルク等の乳汁栄養から離乳食に移行する過程をいう。 →×
- 離乳の完了とは、母乳や育児用ミルクを飲んでいない状態をいう。 →×
- 「手づかみ食べ」は、食べ物を目で確かめて、手指でつかんで、口まで運び口に入れるという目と手と口の協調運動であり、摂食機能の発達の上で重要な役割を担う。 →○
- 成長の目安は、体重と身長からローレル指数を求めて判定する。 →×
正答:4 × × ○ ×
「H30前子どもの食と栄養」一覧
H30前:子どもの食と栄養②
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問2
次の文は、糖質に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- ガラクトースは、単糖類である。 →○
- ブドウ糖(グルコース)は、ショ糖、乳糖、麦芽糖などの構成成分である。 →○
- 麦芽糖(マルトース)は、さとうきびに存在する。 →×
- 果糖(フルクトース)は、ショ糖の構成成分である。 →○
正答:2 ○ ○ × ○
H30前:子どもの食と栄養③
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問3
次の文は、ミネラルに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- ヨウ素は、甲状腺ホルモンの構成成分であり、昆布に多く含まれる。 →○
- 鉄は、ヘモグロビンの成分であり、レバーに多く含まれる。 →○
- マグネシウムは、骨や歯の構成成分であり、乳製品に多く含まれる。 →×
- 亜鉛が不足すると、味覚障害の一因となる。 →○
正答:2 ○ ○ × ○
H30前:子どもの食と栄養④
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問4
次の文は、ビタミンに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- ビタミンAは、皮膚や目・鼻・のど・胃腸等の粘膜を正常に保ち、欠乏すると夜盲症の原因となる。 →○
- ビタミンB 1 は、糖質代謝を促進し、欠乏すると脚気の原因となる。 →○
- ビタミンCは、コラーゲンの生成と維持に関与し、欠乏すると壊血病の原因となる。 →○
- ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進し、欠乏するとくる病の原因となる。 →○
正答:1 ○ ○ ○ ○
H30前:子どもの食と栄養⑤
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問5
次の文は、幼児期の健康上の課題と食生活に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
- 幼児期の肥満への対応は、成長期であるため、極端な食事制限は行わない方がよい。 →○
- 乳歯は、永久歯に抜けかわるため、むし歯(う歯)になっても治療は控えてよい。 →×
- むし歯(う歯)を防ぐには、甘い間食を少なくし、食後の口ゆすぎ、歯みがきの励行を心がける。 →○
- 菓子の中でも、砂糖含有量が多く、歯の表面への粘着性が高いもので、口腔内滞在時間が長いものは、う蝕誘発性が高い。 →○
- 幼児期の肥満は、学童期以降の肥満につながる可能性をもっている。 →○
正答:2
H30前:子どもの食と栄養⑥
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問6
次の文は、「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」の栄養素の指標についての記述である。(A)~(E)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 栄養素の指標は、3つの目的からなる5つの指標で構成する。
- 摂取不足の回避を目的として(A 推定平均必要量)を設定する。(A 推定平均必要量)は、半数の人が必要量を満たす量である。
- (A 推定平均必要量)を補助する目的で、(B 推奨量)を設定する。(B 推奨量)は、ほとんどの人が充足している量である。
- 十分な科学的根拠が得られず、(A 推定平均必要量< /span>)と(B 推奨量)が設定できない場合には(C 目安量)を設定する。
- 過剰摂取による健康障害の回避を目的として、(D 耐容上限量)を設定する。
- 生活習慣病の予防のために現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量として(E 目標量)を設定する。
【語群】
ア 耐容上限量 イ 目標量 ウ 推定平均必要量 エ 目安量 オ 推奨量
正答:3 ウ オ エ ア イ
H30前:子どもの食と栄養⑦
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問7
次の表は、3色食品群の食品の分類に関するものである。表中の(A)~(D)にあてはまる食品の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
表
赤のグループ (主に体を作るもとになる)
(A 魚・肉・卵) 大豆
黄のグループ (主に体を動かすエネルギーのもとになる)
いも類 (B 米・パン・めん類)
(C 油脂)
緑のグループ (主に体の調子を整えるもとになる)
(D 野菜・果物) (組み合わせ)
A B C D
1 米・パン・めん類 魚・肉・卵 油脂 野菜・果物
2 魚・肉・卵 米・パン・めん類 野菜・果物 油脂
3 魚・肉・卵 米・パン・めん類 油脂 野菜・果物
4 油脂 米・パン・めん類 魚・肉・卵 野菜・果物
5 油脂 野菜・果物 米・パン・めん類 魚・肉・卵
正答:3
H30前:子どもの食と栄養⑧
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問8
次の表は、「授乳・離乳の支援ガイド」(平成 19 年:厚生労働省)に示されている「離乳食の進め方の目安」の一部である。表中の(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
表
離乳の開始 → 離乳の完了 (A 生後5、6か月頃) (B 生後7、8か月頃) 9か月~11 か月頃 12 か月~18 か月頃 〈食べ方の目安〉 ○子どもの様子をみながら、1日1回1さじずつ始める。 ○母乳やミルクは飲みたいだけ与える。
○1日2回食で、食事のリズムをつけていく。 ○いろいろな味や舌ざわりを楽しめるように食品の種類を増やしていく。
○食事のリズムを大切に、1日3回食に進めていく。 ○家族一緒に楽しい食卓体験を。
○1日3回の食事のリズムを大切に、生活リズムを整える。 ○自分で食べる楽しみを手づかみ食べから始める。
〈食事の目安〉 調理形態
なめらかにすりつぶした状態 (C 舌)でつぶせる固さ (D 歯ぐき)でつぶせる固さ (D 歯ぐき)で噛める固さ (組み合わせ)
A B C D
1 生後3、4か月頃 5~8か月頃 舌 歯
2 生後5、6か月頃 7、8か月頃 歯ぐき 歯
3 生後3、4か月頃 5~8か月頃 歯 歯ぐき
4 生後5、6か月頃 7、8か月頃 舌 歯ぐき
5 生後4か月頃 5~8か月頃 歯ぐき 歯
正答:4
H30前:子どもの食と栄養⑨
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問9
次の文は、乳汁栄養に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 分娩後、数日以内に分泌される黄色みをおびた粘りのある乳を初乳という。 →○
- 調製粉乳には、乳児用調製粉乳、低出生体重児用粉乳、ペプチドミルク、フォローアップミルク等がある。 →○
- 乳児用調製粉乳は、月齢により与える調乳濃度が異なる。 →×
- フォローアップミルクを使用する場合は、生後9か月以降とする。 →○
正答:2 ○ ○ × ○
H30前:子どもの食と栄養⑩
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 10
次の文は、「平成 27 年度乳幼児栄養調査」(厚生労働省)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 午後 10 時以降に就寝する子どもの割合(0~6歳児)では、平日・休日ともに保護者の就寝時刻が「深夜1時以降」が最も高率であった。 →○
- 「子どもの共食の状況」(2~6歳)で、家族そろって食 →○事をする子どもの割合は、朝食よりも夕食が多かった。
- 毎日、朝食を「必ず食べる」と回答した子どもの割合は、約 60%であった。 →×
- 「社会経済的要因別主要食物の摂取頻度」では、経済的な暮らし向きが「ゆとりなし」の場合、インスタントラーメンやカップ麺の摂取頻度が、「ゆとりあり」の暮らし向きよりも高い傾向がみられた。 →○
正答:2 ○ ○ × ○
H30前:子どもの食と栄養⑪
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 11
次の文は、「保育所における食事の提供ガイドライン」(平成 24 年:厚生労働省)における幼児期の偏食への対応方法についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 嫌いな食材を好きな食材に少し混ぜる。 →○
- 無理強いをしないで、チャレンジしようとする好奇心を育てるように言葉かけなどを行う。 →○
- 調理を工夫して、小さく切ったり柔らかくする。 →○
- 嫌いなものを食べることにより、苦手なことを克服する自信や達成感が得られたり、チャレンジ精神が培われるような働きかけが大切である。 →○
正答:1 ○ ○ ○ ○
H30前:子どもの食と栄養⑫
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 12
次のうち、食中毒の原因菌とその原因食品として最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
(組み合わせ)
〈原因菌〉 〈原因食品〉
- 腸管出血性大腸菌 ――― 卵焼き
- サルモネラ菌 ――― しめさば
- 腸炎ビブリオ ――― あゆの塩焼き
- ボツリヌス菌 ――― ビン詰、缶詰
- セレウス菌(嘔吐型) ――― 生肉
正答:4
H30前:子どもの食と栄養⑬
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 13
次の文は、妊娠期の栄養と食生活に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 妊娠中は非妊娠時に比べ、母体の組織増加、胎児や胎盤を維持するためのカルシウムの必要量が増加するため、「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」では、カルシウムの付加量が設定されている。 →×
- ビタミンAは、胎児の発達に必須の因子であるため、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、妊娠初期から付加量が設定されている。 →×
- 妊娠中は非妊娠時に比べ、母体の組織増加、胎児や胎盤を維持するためのナトリウムの必要量が増加するため、「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」では、食塩相当量に付加量が設定されている。 →×
- リステリア食中毒の原因となるため、妊娠中に避けた方がよい食べ物として、加熱殺菌していないナチュラルチーズ、肉や魚のパテ(すりつぶして調味した生肉や生魚)、生ハム、スモークサーモンがあげられている。 →○
正答:5 × × × ○
H30前:子どもの食と栄養⑭
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 14
次の文は、「授乳・離乳の支援ガイド」(平成 19 年:厚生労働省)の「授乳の支援に関する基本的考え方」についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 授乳の支援にあたっては、母乳や育児用ミルクといった乳汁の種類にかかわらず、母子の健康の維持とともに、健やかな母子・親子関係の形成を促し、育児に自信をもたせることを基本とする。 →○
- 母乳の利点の一つに、感染症の発症及び重症度の低下があげられる。 →○
- 母乳は利点も多いが、母乳栄養児の方が、人工栄養児に比べ、肥満となるリスクが高い。 →×
- 低出生体重児など、授乳にあたって個別の配慮が必要なケースへのきめ細やかな支援も重要である。 →○
正答:2 ○ ○ × ○
H30前:子どもの食と栄養⑮
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 15
次のうち、「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン」(平成 19 年:WHO / FAO共同作成)の記述として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 乳児用調製粉乳は滅菌された製品ではなく、重篤な疾病の原因となりうる有害細菌によって汚染される可能性がある。 →○
- 哺乳器及び調乳器具の洗浄と滅菌を行う前には、必ず手を石鹸と清浄な水で十分に洗う。 →○
- 乳児用調製粉乳については授乳の都度、新しく調乳することが最良である。 →○
- 乳幼児の髄膜炎や腸炎の発生に関係しているとされるサカザキ菌の感染リスク低減のため、60℃以上の湯で乳児用調製粉乳を調乳する。 →×
正答:1 ○ ○ ○ ×
H30前:子どもの食と栄養⑯
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 16
次の文は、「児童福祉施設における食事の提供ガイド」(平成 22 年:厚生労働省)における食事の提供及び栄養管理に関する施設別の留意点についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 乳児院への入所時には、授乳や離乳食の状況、アレルギーの有無等の入所前の家庭での食に関する状況を、病院での看護記録等も含めケースワーカーや家族等からの情報により把握する。 →○
- 障害児施設から特別支援学校(学級)に通学する場合には、障害児への栄養・食生活支援にあたって、家庭、行政、医療機関、特別支援学校との連携が重要である。 →○
- 児童養護施設においては、子どもたちの健やかな発育・発達を促す食事の提供、社会的自立に向けた栄養・食生活支援につながる食育を推進することが必要である。 →○
- 保育所における食事の提供は、集団としての側面を持ちつつも、年齢差及び個人差が大きいこと、離乳食、食物アレルギーのある子どもや障害のある子ども等への配慮が必要な場合があり、柔軟な対応が大切である。 →○
正答:1 ○ ○ ○ ○
H30前:子どもの食と栄養⑰
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 17
次の文は、「楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~」(平成16 年:厚生労働省)で掲げられている食育の目標の一部である。正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 食べものを話題にする子ども →○
- 嫌いなもの、苦手なものが少ない子ども →×
- 3回の食事をきちんと食べる子ども →×
- 一緒に食べたい人がいる子ども →○
正答:3 ○ × × ○
H30前:子どもの食と栄養⑱
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 18
次の文は、体調不良の子どもへの対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 下痢がある時には、吐き気、嘔吐、脱水に気をつけ、水分や電解質の補給を心がける。 →○
- 嘔吐がある時には、嘔吐がおさまり水分が飲める状態になってから、食物を少量ずつ与える。 →○
- 脱水症は、体内の水分が減ってしまう状態を指し、尿量が増える。 →×
- ノロウイルス感染症の嘔吐物の消毒には、次亜塩素酸ナトリウムや塩素系の漂白剤等を用いる。 →○
正答:3 ○ ○ × ○
H30前:子どもの食と栄養⑲
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 19
次の文は、「食物アレルギー診療ガイドライン 2016」(日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会)の食物アレルギーへの対応と食事に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 食物アレルギーの基本的栄養食事指導は、必要最小限の食物除去を心がける。 →○
- 食物除去の開始後は定期的に栄養面を評価し、必要に応じて栄養士の協力を得て栄養指導をする。 →○
- 鶏卵アレルギーがある場合、鶏肉は一般的に除去不要とされている。 →○
- 牛乳アレルギーがある場合、洋菓子やホワイトソースに用いられる牛乳は加熱されるので、一般的に除去不要とされている。 →×
- 大豆アレルギーがある場合、醤油、味噌、大豆油は一般的に除去不要とされている。 →○
正答:1 ○ ○ ○ × ○
H30前:子どもの食と栄養⑳
平成30年度前期試験 子どもの食と栄養 問 20
次の文のうち、障害のある子どもの摂食と食事指導に関する記述として、不適切な記述を一つ選びなさい。
- 摂食時の姿勢は、軽度の摂食・嚥下障害児では、ほぼ健常者と同じと考えてよい。 →○
- 日常生活で寝たきりが多い児は、誤嚥を防止するために、頸部を少し前屈させるようにする。 →○
- 誤嚥を防止するために、一度に多量の食物を口に入れないようにする。 →○
- 運動麻痺や不随意運動などのある障害児には、食事用自助具の利用や工夫が必要となる。 →○
- 食物をスプーンですくう時にこぼれないように、浅めの皿が使いやすい。 →×
正答:5