H28前社会的養護一覧

H28前:社会的養護①欧米の社会的養護の歴史

平成28年度前期試験 社会的養護 問1
 次の文は、欧米の社会的養護の歴史に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H.)は、内戦によって家を失った子どもたちの世話も引き受け、1798 年に孤児院を営み、養育と教育を行った。→
  2. オーエン(Owen, R.)は、木綿紡績工場主であったが、1816 年に自分の工場内に「性格形成学院」という幼児施設をつくり、成長段階に応じた教育を行った。→
  3. エレン・ケイ(Key, E.)は、1900 年に著した『児童の世紀』で、20 世紀こそ児童の世紀として子どもが幸せに育つことのできる平和な社会を築くべきであると主張した。→
  4. セオドア・ルーズベルト(Roosevelt, T.)のもと、1909 年に第1回白亜館会議(ホワイトハウス会議)が開催され、「児童は緊急なやむをえない理由がない限り、家庭生活から引き離されてはならない」という趣旨の児童福祉の基本原理が示された。→

正答:1 ○ ○ ○ ○


H28前:社会的養護②社会的養護の基本的な考え方

平成28年度前期試験 社会的養護 問2
 次の文は、現在の社会的養護の基本的な考え方に関する記述である。( A )~( C )にあてはまる語句の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
社会的養護の基礎は、日々の養育のいとなみであり、(A 安全で安心した)環境の中で愛着形成を行い、(B 心身及び社会性)の適切な発達を促す養育の場となることが必要である。また、社会的養護の養育者は、子どもの心身の成長や治癒に関する様々な(C 理論や技法)を、統合的に適用していくことが求められる。
(組み合わせ)
         A             B         C 
1     安全で安心した   社会性と個性  経験に基づく技法
2   きちんと規則を守らせる 心身及び個性   理論や経験
3   安全で安心した  心身及び社会性  理論や技法
4 社会の厳しさを知ることのできる 心身及び個性  理論や技法
5   きちんと規則を守らせる 心身及び社会性 経験に基づく技法
正答:3


H28前:社会的養護③社会的養護と子どもの権利

平成28年度前期試験 社会的養護 問3
 次の文は、社会的養護と子どもの権利に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 社会的養護の下にある子どもの権利は、与えられる権利、保護される権利といった受動的権利の擁護という側面と、子どもが主体的に参画するという権利行使の主体としての能動的権利の保障の双方から捉える必要がある。→
  2. 子どもの権利を保障する取り組みとして、子どもの人権救済申し立て、代弁、権利が正しく行使されているかを監視する等のアドボカシー機能を果たす具体的で実効性の高い仕組みづくりが大切である。→
  3. 虐待等により権利侵害を受けてきた子どもたちが権利意識を持てるようになるためには、愛着関係を基盤として「自分を大切にしたい」という自尊感情を抱き、自己及び他者を大切にする意識を育むことが重要である。→
  4. 子どもの権利を侵害する施設内虐待は、施設の構造的要因は考えられず、個人の資質的要因によるため、施設管理者の権威的運営による日常的な職員個人への監視機能が求められる。→×

正答:1 ○ ○ ○ ×


H28前:社会的養護④児童養護施設における施設職員の専門性の向上

平成28年度前期試験 社会的養護 問4
 次の文は、児童養護施設における施設職員の専門性の向上に関する記述である。適切な記述を〇、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 職員は、常に自己研鑽に励み、施設の目的を達成するために必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めなければならない。→
  2. OJT(On the Job Training)とは、入所している子どもの課題を職員全員で討議するケース検討会議への参加や外部の研修を受けることである。→×
  3. スーパービジョンとは、施設長や基幹的職員(スーパーバイザー)が、経験の浅い職員や問題を抱えている職員(スーパーバイジー)に対して、その能力を最大限に生かしてよりよい支援ができるように援助することである。→
  4. 施設運営の質は施設長による部分が大きいことから、施設長の資格要件が規定され、研修が義務化されている。→

正答:3 ○ × ○ ○


H28前:社会的養護⑤児童自立生活援助事業

平成28年度前期試験 社会的養護 問5
 次の文は、児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「児童福祉法」第7条に規定された児童福祉施設の一つである。→×
  2. 児童相談所長や都道府県が採るべき措置等における委託を受けたときは、正当な理由がない限り、入所を拒んではならない。→
  3. 都道府県および政令指定都市には設置義務がある。→×
  4. 入所児童の対象は高等学校に在籍している児童である。→×

正答:4 × ○ × ×


H28前:社会的養護⑥【児童福祉施設の設備及び運営に関する基準】配置基準

平成28年度前期試験 社会的養護 問6
 次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第63 号)に規定されている職員配置についての記述である。正しいものを一つ選びなさい。

  1. 助産施設には、「母子指導員」を配置することとされている。→×
  2. 情緒障害児短期治療施設には、「家庭支援専門相談員」を配置することとされている。→
  3. 児童家庭支援センターには、「心理療法担当職員」を配置することとされている。→×
  4. 乳児院には、「児童の遊びを指導する者」を配置することとされている。→×
  5. 医療型障害児入所施設には、「児童自立支援専門員」を配置することとされている。→×


正答:2


H28前:社会的養護⑦施設の小規模化と家庭養護

平成28年度前期試験 社会的養護 問7
 次の文は、施設の小規模化と家庭養護の実態に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 児童養護施設の小舎形態は、平成 20 年3月時点で約2割であったが、平成 24 年3月現在では約4割となっている。→
  2. 平成 24 年3月現在、児童養護施設の半数以上が小規模グループケアを導入している。→
  3. 平成 24 年3月現在、地域小規模児童養護施設(グループホーム)を有する児童養護施設数は、平成 20 年3月時点に比べて約2倍に増加している。→×
  4. 里親と小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)への平成 25 年3月現在の委託児童数は、平成 22 年3月時点に比べて約5倍に増加している。→×

正答:3 ○ ○ × ×


H28前:社会的養護⑧【統計】児童養護施設入所児童等調査結果

平成28年度前期試験 社会的養護 問8
 次の文は、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)の児童の心身の状況に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 里親委託、児童養護施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設において「障害等あり」の割合は、いずれも前回調査(平成 20 年)よりも増えている。→
  2. 児童自立支援施設に入所している児童のうち、障害等がある児童の割合は4割を超えている。→
  3. 里親に委託されている児童のうち、障害等がある児童の割合は4割を超えている。→×
  4. 母子生活支援施設に入所している児童のうち、障害等がある児童の割合は4割を超えている。→×

正答:1 ○ ○ × ×


H28前:社会的養護⑨放課後デイサービス

平成28年度前期試験 社会的養護 問9
 次の文は、放課後等デイサービスに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 授業の終了後又は休業日において生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与するとされている。→
  2. 基本活動として、自立支援と日常生活の充実のための活動、創作活動、地域交流の機会の提供、余暇の提供等を複数組み合わせて支援を行うことが求められる。→
  3. 指定放課後等デイサービス事業所は、指導訓練室のほか、指定放課後等デイサービスの提供に必要な設備及び備品等を設けなければならない。→
  4. 放課後児童支援員は、保育士、児童指導員、教員、看護師のいずれかの資格を有していなければならない。→×

正答:1 ○ ○ ○ ×


H28前:社会的養護⑩【統計】児童養護施設入所児童等調査結果

平成28年度前期試験 社会的養護 問 10
 次の文は、情緒障害児短期治療施設に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 心理的困難や苦しみを抱え日常生活の多岐にわたり生きづらさを感じて、心理治療を必要とする子どもたちを入所又は通所させて治療を行う施設である。→
  2. 「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)によると、入所している児童の約7割が虐待経験を有していた。→
  3. 「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)によると、児童の平均在所期間は、約6か月であった。→×
  4. 「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)によると、入所している児童のうち、小学生が約8割、中学生が約1割、その他が約1割であった。→×

正答:2 ○ ○ × ×