社会的養護一覧

R1後:社会的養護①

令和元年度 後期試験 社会的養護問1
次の文は、「児童福祉法」第2条の一部である。(A)~(C)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

全て国民は、児童が良好な環境において生まれ、かつ、社会のあらゆる分野において、児童の年齢及び(A イ発達)の程度に応じて、その(B エ意見)が尊重され、その(C カ最善)の利益が優先して考慮され、心身ともに健やかに育成されるよう努めなければならない。

【語群】
ア能力 イ発達 ウ自律 エ意見 オ最低限 カ最善
正答:5イエカ


R1後:社会的養護②

令和元年度 後期試験 社会的養護問2
次の文のうち、平成28年6月に改正された「児童福祉法」を受けて厚生労働省から示された、家庭と同様の環境における養育の推進に関する記述として適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 「家庭と同様の養育環境」には、里親がある。 →〇
  2. 「家庭と同様の養育環境」には、地域小規模児童養護施設(グループホーム)がある。
  3. 「家庭と同様の養育環境」には、小規模グループケアがある。4「できる限り良好な家庭的環境」には、特別養子縁組を含む養子縁組がある。
  4. 「できる限り良好な家庭的環境」には、小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)がある。

正答:1


R1後:社会的養護③

令和元年度 後期試験 社会的養護問3
次の文のうち、「児童養護施設運営指針」(平成24年3月厚生労働省)において示されている「権利擁護」に関する記述として最も不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 子ども自身の出生や生い立ち、家族の状況については、義務教育終了後に開示する。 →×
  2. 入所時においては、子どものそれまでの生活とのつながりを重視し、そこから分離されることに伴う不安を理解し受けとめ、不安の解消を図る。
  3. 子どもが相談したり意見を述べたりしたい時に、相談方法や相談相手を選択できる環境を整備し、子どもに伝えるための取り組みを行う。
  4. いかなる場合においても、体罰や子どもの人格を辱めるような行為を行わないよう徹底する。
  5. 様々な生活体験や多くの人たちとのふれあいを通して、他者への心づかいや他者の立場に配慮する心が育まれるよう支援する。

正答:1


R1後:社会的養護④

令和元年度 後期試験 社会的養護問4

次の【Ⅰ群】の施設種別と【Ⅱ群】の各施設の目的と役割を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. 児童心理治療施設
  2. 福祉型児童発達支援センター
  3. 児童家庭支援センター
  4. 児童自立支援施設

【Ⅱ群】
ア地域の児童の福祉に関する各般の問題につき、児童に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識および技術を必要とするものに応じ、必要な助言を行うとともに、市町村の求めに応じ、技術的助言その他必要な援助を行う。 →児童家庭支援センター
イ家庭環境、学校における交友関係その他の環境上の理由により社会生活への適応が困難となった児童を、短期間入所させ、または保護者の下から通わせて、社会生活に適応するために必要な心理に関する治療及び生活指導を主として行い、あわせて退所した者について相談その他の援助を行う。 →児童心理治療施設
ウ日常生活における基本的動作の指導、独立自活に必要な知識技能の付与または集団生活への適応のための訓練を行う。 →福祉型児童発達支援センター
エ不良行為をなし、またはなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童を入所させ、または保護者の下から通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行う。 →児童自立支援施設
正答:4イウアエ


R1後:社会的養護⑤

令和元年度 後期試験 社会的養護問5
次の文のうち、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成25年2月1日現在)」(厚生労働省)における、児童養護施設入所児童の状況に関する記述として正しい記述の組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 入所児童のうち、心身の状況について「障害等あり」とされた児童は、全体の約5割であった。
  2. 入所児童の「被虐待経験あり」は全体の約3割であった。
  3. 入所児童の、入所時の年齢で最も多いのは2歳であった。 →〇
  4. 入所児童の、入所時の保護者の状況について「両親又は一人親」とされた児童は、全体の約8割であった。 →〇

正答:5CD


R1後:社会的養護⑥

令和元年度 後期試験 社会的養護問6
次の文のうち、家庭支援専門相談員(ファミリーソーシャルワーカー)の業務に関する記述として不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 対象児童の早期家庭復帰のための保護者等に対する相談援助
  2. 対象児童等に対する心理療法 →×
  3. 退所後の児童に対する継続的な相談援助
  4. 里親委託・養子縁組の推進
  5. 児童相談所等関係機関との連絡・調整

正答:2


R1後:社会的養護⑦

令和元年度 後期試験 社会的養護問7
次の文のうち、「児童養護施設運営指針」(平成24年3月厚生労働省)において示されている「発達の保障と自立支援」に関する記述として適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもは、愛着関係や基本的な信頼関係を基盤にして、自分や他者の存在を受け入れていくことができるようになる。 →〇
  2. 子どもの自立に向けた生きる力の獲得は、集団生活における協調性が基盤となり可能となる。
  3. 社会的養護では、子どもの自立や自己実現を目指して、子どもの活動の制限と他者との調和を大切にする。
  4. 子どもは、様々な生活体験を通して、自立した社会生活に必要な基礎的な力を形成していく。 →〇

正答:3AD


R1後:社会的養護⑧

令和元年度 後期試験 社会的養護問8
次の文のうち、「児童養護施設運営指針」(平成24年3月厚生労働省)において示されている「社会的養護の原理」に関する記述として最も適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 社会的養護は、できる限り特定の養育者による一貫性のある養育が望まれる。 →〇
  2. 社会的養護における養育は、つらい体験をした過去を現在、そして将来の人生と切り離すことを目指して行われる。
  3. 社会的養護における養育は、効果的な専門職の配置ができるよう、大規模な施設において行う必要がある。
  4. 社会的養護における支援は、子どもと緊密な関係を結ぶ必要があるので、他機関の専門職との連携は行わない。
  5. 社会的養護は、措置または委託解除までにすべての支援を終結し、自立させる必要がある。

正答:1


R1後:社会的養護⑨

令和元年度 後期試験 社会的養護問9
次の文のうち、児童養護施設における第三者評価および自己評価に関する記述として適切なものを一つ選びなさい。

  1. 第三者評価の受審が義務づけられている。 →〇
  2. 第三者評価は、4か年度毎に1回以上受審しなければならない。
  3. 自己評価の結果の公表は任意である。
  4. 自己評価は、2か年度毎に1回行わなければならない。
  5. 第三者評価における利用者調査の実施は任意である。

正答:1


R1後:社会的養護⑩

令和元年度 後期試験 社会的養護問10
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
児童養護施設に勤めるXさん(保育士)は、Y君(6歳)を担当している。Y君は、年下のZ君(3歳)が楽しそうに積み木を組み立てていると、それをわざと壊したりする。こういった場面が最近とても頻繁にみられるので、Xさんは、Y君を注意することが多くなっている。そこでXさんは主任保育士に相談をした。すると、主任保育士からは、Y君の得意なことを活かした支援をするようにと指導を受けた。

【設問】
主任保育士からの指導の内容を表す最も適切な語句を一つ選びなさい。

  1. スティグマ
  2. パーマネンシー
  3. 社会的包摂
  4. 多様性
  5. ストレングス →〇

正答:5


H31前:社会的養護①

平成31年度前期試験 社会的養護 問1 
次の文は、「児童福祉法」及び「児童虐待の防止等に関する法律」における、平成 28 年の改正内容に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 市町村から児童相談所への事案送致を新設した。
  2. 市町村が設置する児童福祉審議会の調整機関について、専門職を配置しなければならないとした。
  3. 一時保護中の 18 歳以上の者等について、22 歳に達するまでの間、新たに施設入所等措置を行えるようにした。
  4. 児童虐待の疑いがある保護者に対して、再出頭要求を経ずとも、裁判所の許可状により、児童相談所による臨検・捜索を実施できるものとした。 →〇
  5. 児童虐待の発生予防に資するため、都道府県は、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を行う母子健康包括支援センターの設置に努めるものとした。

正答:4


H31前:社会的養護②

平成31年度前期試験 社会的養護 問2 
次の文は、「里親が行う養育に関する最低基準」(平成 29 年 厚生労働省)の一部である。(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

里親が行う養育は、委託児童の(A 自主性)を尊重し、基本的な(B 生活習慣)を確立するとともに、豊かな人間性及び社会性を養い、委託児童の(C 自立)を支援することを目的として行われなければならない。

(組み合わせ)
    A      B    C

  1. 最善の利益  生活習慣  発達
  2. 最善の利益  人間関係  自立
  3. 最善の利益  生活習慣  自立
  4. 自主性   人間関係  発達
  5. 自主性   生活習慣  自立

正答:5


H31前:社会的養護③

平成31年度前期試験 社会的養護 問3 
次の文は、親権に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 親権者等は、児童相談所長や児童福祉施設の施設長、里親等による監護措置を、不当に妨げてはならない。
  2. 児童相談所長は、親権喪失、親権停止及び管理権喪失の審判について家庭裁判所への請求権を有する。
  3. 里親等委託中及び一時保護中の児童に親権者等がいない場合には、市町村長が親権を代行する。 →×
  4. 子の親族及び検察官のほか、子、未成年後見人及び未成年後見監督人も、親権の喪失等について、家庭裁判所への請求権を有する。
  5. 家庭裁判所は、「父又は母による親権の行使が困難又は不適当であることにより子の利益を害するとき」に、2年以内の期間を定めて親権停止の審判をすることができる。

正答:3


H31前:社会的養護④

平成31年度前期試験 社会的養護 問4 
次の文は、「児童養護施設運営指針」(平成 24 年3月 厚生労働省)に示されている社会的養護の原理に関する記述の一部である。(A)~(C)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 子ども期のすべては、その(A ア 年齢)に応じた発達の課題を持ち、その後の成人期の人生に向けた準備の期間でもある。社会的養護は、未来の人生を作り出す基礎となるよう、子ども期の健全な心身の発達の保障を目指して行われる。
  • 特に、人生の基礎となる乳幼児期では、(B エ 愛着関係)や基本的な信頼関係の形成が重要である。子どもは、(B エ 愛着関係)や基本的な信頼関係を基盤にして、自分や他者の存在を受け入れていくことができるようになる。(C ウ 自立)に向けた生きる力の獲得も、健やかな身体的、精神的及び社会的発達も、こうした基盤があって可能となる。

【語群】
ア 年齢  イ 個性  ウ 自立  エ 愛着関係  オ 集団適応  カ 自己同一性
正答:1 ア エ ウ


H31前:社会的養護⑤

平成31年度前期試験 社会的養護 問5 
次の文は、「情緒障害児短期治療施設運営指針」(平成 24 年3月 厚生労働省)における治療目標に関する記述の一部である。正しい記述の組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもへの治療は、経験主義的アセスメントに基づき、個別のニーズに沿って、説明と同意のもとに行われる。
  2. 治療目標は子どもの状況に応じて子ども、保護者及び児童相談所等の関係者と相談しながら決めていく。 →〇
  3. 治療は、子どもの同意のみならず、保護者を治療協力者ととらえ、保護者に児童の状態及び能力を説明し治療方針の同意を得ながら進めていく。 →〇
  4. 心理療法は個人療法、集団療法など様々な技法から保護者の意向に合わせて組み合わされるほか、心理教育や性教育プログラムなど特別なプログラムも必要に応じて行われる。

正答:4 B C
注)情緒障害児短期治療施設は、平成 28 年の「児童福祉法」改正により児童心理治療施設と改称されている。


H31前:社会的養護⑥

平成31年度前期試験 社会的養護 問6 
次の文は、施設職員に求められるソーシャルワークの援助技術に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. ケースワークとは、地域にあるニーズや生活問題の解決のために、サービスの開発や組織化を図り、住民が主体的に問題解決に取り組めるようにする技法である。
  2. アウトリーチとは、支援において他領域の専門的知識や技術を要するときに、他の専門職から助言を受けることである。
  3. ソーシャルアクションとは、福祉ニーズの充足のために、社会環境の改善や制度等の創設・改善等を目指して、市民・組織・行政等に働きかける技法である。 →〇
  4. ネットワーキングとは、複合的な問題を抱える利用者の生活上のニーズを充足させるため、適切な社会資源と利用者を結びつけ調整する技法である。
  5. ソーシャル・アドミニストレーションとは、意図的なグループ体験やメンバー相互の関係を活用して、個々の力を高め問題解決するための対人援助技術である。

正答:3


H31前:社会的養護⑦

平成31年度前期試験 社会的養護 問7 
次の文は、「社会的養護自立支援事業」に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. この事業が対象とする年齢は、年度末の時点で 26 歳までの者である。
  2. 対象となる者は、里親等への委託や、児童養護施設等への入所措置の経験がない在宅で生活している者を含んでいる。
  3. 実施主体は、市町村に限定されている。
  4. 継続支援計画は、原則措置解除後に作成することとされている。
  5. この事業を行う際には、生活相談支援担当職員を配置することとされている。 →〇

正答:5


H31前:社会的養護⑧

平成31年度前期試験 社会的養護 問8 
次の文は、「社会的養護関係施設における親子関係再構築支援ガイドライン」(平成 26 年3月 厚生労働省 親子関係再構築支援ワーキンググループ)に記された「家庭支援専門相談員に求められる技術」の一部である。(A)~(C)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

親とのコミュニケーションにおいて、家庭支援専門相談員に求められる技術は、「受容」「(A イ 共感)」「傾聴」である。虐待を行ったため、否定されている親の持ついろいろな思いを「受容」や「(A イ 共感)」することで、親との(B ウ 信頼関係)を作り出されることが支援の大きな伴となる。親を(C オ エンパワメント)するという姿勢も大切である。その前提としてそれぞれの親たちが持っている困難を乗り越える力を正しく評価し伝えると共に、かかわりを通じて更に前向きな力に変容できるよう支援することが重要である。その支援において大切なことが積極的な「傾聴」である。

【語群】
ア 指示  イ 共感  ウ 信頼関係  エ 愛着関係  オ エンパワメント  カ 指導
正答:3 イ ウ オ


H31前:社会的養護⑨

平成31年度前期試験 社会的養護 問9 次のうち、社会的養護における専門職名と専門職の配置が義務づけられている施設の組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。

  1. 母子支援員 ―――― 児童養護施設および乳児院にのみ配置が義務づけられている。
  2. 心理療法担当職員 ― 児童心理治療施設にのみ配置が義務づけられている。
  3. 児童指導員 ―――― 児童自立支援施設にのみ配置が義務づけられている。
  4. 看護師 ―――――― 乳児院において配置が義務づけられている。 →〇
  5. 児童福祉司 ―――― 児童養護施設において配置が義務づけられている。

正答:4


H31前:社会的養護⑩

平成31年度前期試験 社会的養護 問 10 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
Lさん(50 代、女性)と、その夫のMさん(50 代、男性)は、一人娘が大学に入学したことを機に、養育里親として子どもを育てたいと考えていた。そこで、どのようにしたら養育里親として子どもを養育することができるのか、児童相談所に相談することとした。

【設問】
次の文のうち、相談を受けた児童相談所の担当職員が行う説明として不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 里親を希望する理由や動機について確認する必要があることを伝える。
  2. 里親として委託児童を養育するにあたっては、家族の理解や協力が必要であることを伝える。
  3. 委託後に、子どもの発達の遅れや障害が見つかることもあることを伝える。
  4. 委託される子どもの年齢と里親の年齢との差は 45 歳までと定められていることを伝える。 →×
  5. 里親は、児童相談所などの関係機関等と協力し、子どもを養育することが求められることを伝える。

正答:4


H30後:社会的養護②

平成30年度後期試験 社会的養護 問2
 次の文は、社会的養護の歴史に関する記述である。A〜Cを年代の古い順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. セオドア・ルーズベルト大統領の招集により、「第1回白亜館会議(ホワイトハウス会議)」が開催された。この会議において「児童は緊急なやむをえない理由がない限り、家庭生活から引き離されてはならない」などの宣言が行われた。
  2. ボウルビィ(Bowlby, J.)は「乳幼児の精神衛生」において、母性的養育の剥奪が子どもにとって深刻な影響をもたらすとした。
  3. バーナード(Barnardo, T.J.)は浮浪児等が生活する施設としてバーナードホームを設立した。この施設では小舎制を採用するとともに里親委託の試みが行われた。

正答:5 C→A→B


H30後:社会的養護③

平成30年度後期試験 社会的養護 問3
 次の文は、「児童憲章」の一部である。(A )〜(C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 児童は、(A )として尊ばれる。
  • 児童は、(B 社会の一員)として重んぜられる。
  • 児童は、(C よい環境)のなかで育てられる。

(組み合わせ)
A B C

  1. 個人 社会の一員 よい環境
  2. 人 権利の主体 地域社会
  3. 個人 権利の主体 地域社会
  4. 人 社会の一員 よい環境
  5. 個人 権利の主体 よい環境

正答:4


H30後:社会的養護④

平成30年度後期試験 社会的養護 問4
 次の文は、「里親委託ガイドライン」(厚生労働省)の一部である。(A )〜(D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

家族は、社会の基本的集団であり、家族を基本とした家庭は子どもの成長、福祉及び保護にとって最も自然な環境である。このため、保護者による養育が不十分又は養育を受けることが望めない(A 社会的養護)のすべての子どもの(B 代替的養護)は、(C 家庭養護)が望ましく、養子縁組里親を含む(D 里親委託)を原則として検討する。特に、乳幼児は安定した家族の関係の中で、愛着関係の基礎を作る時期であり、子どもが安心できる、温かく安定した家庭で養育されることが大切である。

(組み合わせ)
A B C D

  1. 社会的養育 補完的養護 家庭養護 里親委託
  2. 社会的養護 代替的養護 家庭養護 里親委託
  3. 社会的養育 代替的養護 家庭的養護 里親委託
  4. 社会的養護 補完的養護 家庭的養護 特別養子縁組
  5. 社会的養育 代替的養護 家庭養護 特別養子縁組

正答:2


H30後:社会的養護⑤

平成30年度後期試験 社会的養護 問5
次の文のうち、「児童福祉法」で定める「児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)」に関する記述として、下線部分が正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 共同生活を営むべき住居における相談その他の日常生活上の援助及び生活指導並びに就業の支援を行い、あわせて児童自立生活援助の実施を解除された者に対し相談その他の援助を行う。 →〇
  2. 本事業の対象は、義務教育を終了した児童かつ満 18 歳に満たない児童であって、措置解除者等である。 →×
  3. 本事業の対象は、「学校教育法」第 50 条に規定する高等学校の生徒、同法第 83 条に規定する大学の学生その他の厚生労働省令で定める者であって、満 18 歳に達した日から満 20 歳に達する日の属する年度の末日までの間にあるもののうち、措置解除者等である。 →×

正答:3 ○ × ×


H30後:社会的養護⑥

平成30年度後期試験 社会的養護 問6
 次の文は、養子縁組里親に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 養子縁組里親に委託される児童は、養子縁組里親になる者と親族関係にある必要がある。
  2. 養子縁組里親には、里親になるために必須となる指定された研修の受講義務がない。
  3. 養子縁組里親は、都道府県で作成される養子縁組里親の名簿登録が任意である。
  4. 養子縁組里親には、欠格事由が定められていない。
  5. 養子縁組里親には、里親手当は支給されない。 →〇

正答:5


H30後:社会的養護⑦

平成30年度後期試験 社会的養護 問7
 次の文は、子育て短期支援事業に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 実施主体は、市町村(特別区及び一部事務組合を含む。)とする。 →〇
  2. 子どもは親と共にいることが必要であり、育児不安といった精神的理由では利用できない。 →×
  3. この事業の実施施設には、母子生活支援施設は含まれていない。 →×
  4. 夜間養護等(トワイライトステイ)事業において対象となる者は、保護者の仕事等の理由により、平日の夜間又は休日に不在となる家庭の児童とされている。 →〇

正答:4 ○ × × ○


H30後:社会的養護⑧

平成30年度後期試験 社会的養護 問8
 次の文は、「被措置児童等虐待対応ガイドライン」(厚生労働省)の一部である。(A )〜(C )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

施設運営そのものについては、施設職員と施設長が意思疎通・意見交換を図りながら方針を定めること、相互理解や信頼関係を築き、チームワークのとれた(A )組織作りを進めること、(B )の活用や、(C )の積極的な受審・活用など、外部の目を取り入れ、開かれた組織運営としていくことが重要です。

【語群】
ア 風通しのよい   イ 合理的な   ウ 第三者委員  エ 要保護児童対策地域協議会
オ 行政による監査  カ 第三者評価
正答:2 ア ウ カ


H30後:社会的養護⑨

平成30年度後期試験 社会的養護 問9
 次の文は、児童養護施設の入所手続きに関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 施設と当該児童が直接契約を交わし入所するのが原則だが、児童の年齢が6歳未満の場合には児童相談所の所長が法定代理人となって施設との契約を交わす。
  2. 施設と保護者が直接契約を交わし入所するのが原則だが、虐待事例などの場合には児童相談所の所長が保護者の代わりに施設との契約を交わす。
  3. 相談や通告に基づいて、地方裁判所が家庭及び本児等の調査をし、所内の審議を経て、地方裁判所が入所措置を決定する。
  4. 相談や通告に基づいて、当該児童の居住地(市町村)の福祉事務所が家庭及び本児等の調査をし、所内の審議を経て、市町村長から委託を受けた福祉事務所の長が入所措置を決定する。
  5. 相談や通告に基づいて、児童相談所が家庭及び本児等の調査をし、所内の審議を経て、都道府県知事から委託を受けた児童相談所の長が入所措置を決定する。 →〇

正答:5


H30後:社会的養護⑩

平成30年度後期試験 社会的養護 問 10
 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
Qちゃん(7歳女児)の父親は、半年前に別の女性と暮らすために家を出て行った。その後、母親は精神的に不安定になり、Qちゃんの養育を全くしなくなった。異変に気づいた近隣の人からの児童相談所への通報により、Qちゃんは一時保護となった。母親によれば、夫とは現在離婚調停中である。母親はQちゃんを養育する意思があるものの、就労経験がないため、今後の2人の生活に不安をもっている。

【設問】
次のうち、この時点におけるQちゃんに対する児童相談所の援助指針に関する計画の作成において、最も不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 実父または実母による養育
  2. 児童養護施設への入所
  3. 母子生活支援施設への入所
  4. 養育里親への委託
  5. 特別養子縁組 →×

正答:5


H30前:社会的養護①

平成30年度前期試験 社会的養護 問1
 次の文は、ある福祉に関係する施設の設立に携わった人物の説明である。その人物として正しいものを一つ選びなさい。
この人物は女学校の教頭であったが、明治 24 年に発生した濃尾地震の被災孤児のための施設、「孤女学院」を開設し、女学校を退職した。その後、入所児童の中に知的障害のある少女がいたことがきっかけとなり、渡米して知的障害児教育を学んだ。
また孤児院を、知的障害児を対象とした施設に転換し、施設名称の変更を行った。

  1. 石井十次
  2. 石井亮一
  3. 留岡幸助
  4. 渋沢栄一
  5. 高木憲次

正答:2