平成28年度後期試験 社会的養護 問2
次の文は、「社会的養護の課題と将来像」(児童養護施設等の社会的養護の課題に関する検討委員会・社会保障審議会児童部会社会的養護専門委員会)(平成 23 年7月)における「社会的養護の理念と機能」の一部である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 社会的養護は、保護者のない児童や、保護者に(A 監護)させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことである。
- 社会的養護は、「子どもの(B 最善の利益)のために」という考え方と、「(C 社会全体)で子どもを育む」という考え方を理念とし、保護者の適切な養育を受けられない子どもを、社会の公的責任で保護養育し、子どもが(D 心身ともに健康に育つ)基本的な権利を保障する。
(組み合わせ)
A B C D
1 監護 基本的人権の保障 地域 安全で安心して暮らせる
2 養護 最善の利益 地域 心身ともに健康に育つ
3 監護 最善の利益 社会全体 心身ともに健康に育つ
4 養護 基本的人権の保障 社会全体 安全で安心して暮らせる
5 監護 最善の利益 社会全体 安全で安心して暮らせる
正答:3
「社会的養護」一覧
H28後:社会的養護③
平成28年度後期試験 社会的養護 問3
次の文は、「社会的養護関係施設における親子関係再構築支援ガイドライン」(厚生労働省 親子関係再構築支援ワーキンググループ)(平成 26 年3月)に示された親子関係の再構築における親に対しての具体的な支援に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
- 親と協働関係を形成し、親子再構築支援の見通しを示す。親も支援プラン作成に関わる。 →○
- 協働養育者として親を尊重し、親との信頼関係を築き、施設が親の安心できる居場所になるように支援する。 →○
- 養育の振り返りを共にし、子どもに与えた影響を理解し、子どもとの関係改善への動機づけを行う。 →○
- 親自身が精神的な問題(未解決なトラウマ体験や衝動コントロールや精神医学的な問題など)を有している場合は、医療機関への受診が家庭復帰の条件として義務づけられている。 →×
- 具体的な養育方法について学べるように、モデルとなって示したり、ペアレントトレーニングを実施したりして教育的な支援をする。 →○
正答:4
H28後:社会的養護④
平成28年度後期試験 社会的養護 問4
次の文は、社会保障審議会児童部会社会的養護専門委員会による「児童養護施設等の小規模化及び家庭的養護の推進のために(概要)」(平成 24 年 11 月)において示された児童養護施設における小規模化及び家庭的養護の推進に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「本体施設のケア単位の小規模化」を進め、本体施設は、全施設を小規模グループケア化(オールユニット化)していく。 →○
- 「施設によるファミリーホームの開設や支援、里親の支援」を推進し、施設機能を地域に分散させ、施設を地域の社会的養護の拠点にしていく。 →○
- 社会的養護の整備量の将来像として、概ね3分の1が里親及びファミリーホーム、概ね3分の1がグループホーム、概ね3分の1が本体施設という姿に変えていく。 →○
- 将来の児童養護施設の姿は、すべて地域小規模児童養護施設とすることを推進する。 →×
正答:1 ○ ○ ○ ×
H28後:社会的養護⑤
平成28年度後期試験 社会的養護 問5
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Sちゃん(1歳 11 ヶ月、男児)は、乳児院に入所してもうすぐ2年になる。母親は、Sちゃんが生まれてすぐに家出をし、養育に困った父親(37 歳)が児童相談所に相談したことから施設入所となった。父親はタクシーの運転手として正規雇用となったばかりで、養育の手伝いを頼める親族はいない。Sちゃんに発達・発育上の問題はなく、週に一度面会に来る父親になついている。父親は、「今は引き取れないが、Sが小学校高学年頃になって身の回りのことを自分でできるようになれば引き取りたい」と言っている。
【設問】
この【事例】における乳児院の支援方針として、最も適切なものを一つ選びなさい。
- 当面引き取りは見込めないことから、児童養護施設への措置変更を児童相談所と検討する。 →○
- 父親がすぐにSちゃんを引き取ることができるように、転職を勧める。 →×
- 母親を探し出し、母親にSちゃんの引き取りを促す。 →×
- Sちゃんを引き取ることができる環境にするため、母親と離婚手続きを取り、再婚をするよう父親に促す。 →×
- 父親はSちゃんを養育することができないと判断し、養子縁組里親を検討する。 →×
正答:1
H28後:社会的養護⑥
平成28年度後期試験 社会的養護 問6
次の文は、入所型の児童福祉施設における子どもの養育・支援に関する記録についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 施設は集団生活が基本であり、集団における関わりの状況が重要なため、子ども一人一人の記録の必要はなく、生活集団ごとの様子について記録する。 →×
- 施設は多職種の職員によってチームで児童の支援を行っているため、必要に応じて記録を共有する。 →○
- 日々の記録は、支援計画が適切に取り組まれ、その結果効果がみられたかを確認する資料となる。 →○
- 記録内容について職員間でばらつきが生じないように、施設内で共通の記録様式を用いるなど工夫する必要がある。 →○
正答:3 × ○ ○ ○
H28後:社会的養護⑦
平成28年度後期試験 社会的養護 問7
次の文は、障害児入所施設の役割についての記述である。(A)~(C)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
障害児入所施設には、家庭ではできない(A 早期療育)や訓練を行うという役割があるが、家庭で養育することが難しい等、家庭の養育機能上の問題で入所する場合もある。そのため障害児入所施設でも(B 家庭環境)を考慮した援助が必要となっている。こうした役割を担うため、保育士は、入所児童の生活支援に加えさらに(C 家庭支援)も含めたさまざまな役割を期待されるようになっている。
【語群】
ア 早期療育 イ 就労移行支援 ウ 医学的処置 エ 家庭環境
オ 家庭支援 カ 医療行為
正答:2 ア エ オ
H28後:社会的養護⑧
平成28年度後期試験 社会的養護 問8
次のうち、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)の各施設(里親)における児童の入所(委託)時の年齢の構成割合が最も高いものとして適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 母子生活支援施設 ―― 約 10 歳 →×
- 児童自立支援施設 ―― 約 13 歳 →○
- 里親 ―― 約2歳 →○
- 児童養護施設 ―― 約6歳 →×
正答:4 × ○ ○ ×
H28後:社会的養護⑨
平成28年度後期試験 社会的養護 問9
次の文は、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)に基づく、ある施設種別の状況である。この内容に該当する施設種別として正しいものを一つ選びなさい。
- 「就学状況」は、「中学校」が約 80%である。
- 「心身の状況」の「障害等あり」のうち、「ADHD」が約 15%である。
- 「学業の状況」で「遅れがある」が約 60%である。
- 「養護問題発生理由」で一般的に「虐待」とされるものが約 40%である。
- 「児童の今後の見通し」では「保護者のもとへ復帰」が約 60%である。
- 情緒障害児短期治療施設
- 児童発達支援センター
- 児童養護施設
- 児童厚生施設
- 児童自立支援施設
正答:5
H28後:社会的養護⑩
平成28年度後期試験 社会的養護 問 10
次の文は、入所型の児童福祉施設の運営管理に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 入所児童等に関する情報管理の一環として、児童福祉施設の職員は、退職した職員を除き、利用者である子どもや家族の業務上知り得た秘密を漏らしてはならないという秘密保持義務がある。 →×
- 入所児童の健康管理の一環として、入所児童に対し、入所時の健康診断、少なくとも1年に2回の定期健康診断及び臨時の健康診断を、「学校保健安全法」に規定する健康診断に準じて行わなければならない。 →○
- 児童福祉施設の職員の健康管理の一環として、定期的に健康診断を行うとともに、特に入所児童の食事を調理する者に対して綿密な注意を払わなければならない。 →○
- 職員の人事管理の一環として、必要に応じて精神科医などに相談できる窓口を施設内外に確保するなど、職員のメンタルヘルスに留意する。 →○
正答:3 × ○ ○ ○
H28前:社会的養護①欧米の社会的養護の歴史
平成28年度前期試験 社会的養護 問1
次の文は、欧米の社会的養護の歴史に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H.)は、内戦によって家を失った子どもたちの世話も引き受け、1798 年に孤児院を営み、養育と教育を行った。→○
- オーエン(Owen, R.)は、木綿紡績工場主であったが、1816 年に自分の工場内に「性格形成学院」という幼児施設をつくり、成長段階に応じた教育を行った。→○
- エレン・ケイ(Key, E.)は、1900 年に著した『児童の世紀』で、20 世紀こそ児童の世紀として子どもが幸せに育つことのできる平和な社会を築くべきであると主張した。→○
- セオドア・ルーズベルト(Roosevelt, T.)のもと、1909 年に第1回白亜館会議(ホワイトハウス会議)が開催され、「児童は緊急なやむをえない理由がない限り、家庭生活から引き離されてはならない」という趣旨の児童福祉の基本原理が示された。→○
正答:1 ○ ○ ○ ○
H28前:社会的養護②社会的養護の基本的な考え方
平成28年度前期試験 社会的養護 問2
次の文は、現在の社会的養護の基本的な考え方に関する記述である。( A )~( C )にあてはまる語句の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
社会的養護の基礎は、日々の養育のいとなみであり、(A 安全で安心した)環境の中で愛着形成を行い、(B 心身及び社会性)の適切な発達を促す養育の場となることが必要である。また、社会的養護の養育者は、子どもの心身の成長や治癒に関する様々な(C 理論や技法)を、統合的に適用していくことが求められる。
(組み合わせ)
A B C
1 安全で安心した 社会性と個性 経験に基づく技法
2 きちんと規則を守らせる 心身及び個性 理論や経験
3 安全で安心した 心身及び社会性 理論や技法
4 社会の厳しさを知ることのできる 心身及び個性 理論や技法
5 きちんと規則を守らせる 心身及び社会性 経験に基づく技法
正答:3
H28前:社会的養護③社会的養護と子どもの権利
平成28年度前期試験 社会的養護 問3
次の文は、社会的養護と子どもの権利に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 社会的養護の下にある子どもの権利は、与えられる権利、保護される権利といった受動的権利の擁護という側面と、子どもが主体的に参画するという権利行使の主体としての能動的権利の保障の双方から捉える必要がある。→○
- 子どもの権利を保障する取り組みとして、子どもの人権救済申し立て、代弁、権利が正しく行使されているかを監視する等のアドボカシー機能を果たす具体的で実効性の高い仕組みづくりが大切である。→○
- 虐待等により権利侵害を受けてきた子どもたちが権利意識を持てるようになるためには、愛着関係を基盤として「自分を大切にしたい」という自尊感情を抱き、自己及び他者を大切にする意識を育むことが重要である。→○
- 子どもの権利を侵害する施設内虐待は、施設の構造的要因は考えられず、個人の資質的要因によるため、施設管理者の権威的運営による日常的な職員個人への監視機能が求められる。→×
正答:1 ○ ○ ○ ×
H28前:社会的養護④児童養護施設における施設職員の専門性の向上
平成28年度前期試験 社会的養護 問4
次の文は、児童養護施設における施設職員の専門性の向上に関する記述である。適切な記述を〇、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 職員は、常に自己研鑽に励み、施設の目的を達成するために必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めなければならない。→○
- OJT(On the Job Training)とは、入所している子どもの課題を職員全員で討議するケース検討会議への参加や外部の研修を受けることである。→×
- スーパービジョンとは、施設長や基幹的職員(スーパーバイザー)が、経験の浅い職員や問題を抱えている職員(スーパーバイジー)に対して、その能力を最大限に生かしてよりよい支援ができるように援助することである。→○
- 施設運営の質は施設長による部分が大きいことから、施設長の資格要件が規定され、研修が義務化されている。→○
正答:3 ○ × ○ ○
H28前:社会的養護⑤児童自立生活援助事業
平成28年度前期試験 社会的養護 問5
次の文は、児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「児童福祉法」第7条に規定された児童福祉施設の一つである。→×
- 児童相談所長や都道府県が採るべき措置等における委託を受けたときは、正当な理由がない限り、入所を拒んではならない。→○
- 都道府県および政令指定都市には設置義務がある。→×
- 入所児童の対象は高等学校に在籍している児童である。→×
正答:4 × ○ × ×
H28前:社会的養護⑥【児童福祉施設の設備及び運営に関する基準】配置基準
平成28年度前期試験 社会的養護 問6
次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第63 号)に規定されている職員配置についての記述である。正しいものを一つ選びなさい。
- 助産施設には、「母子指導員」を配置することとされている。→×
- 情緒障害児短期治療施設には、「家庭支援専門相談員」を配置することとされている。→○
- 児童家庭支援センターには、「心理療法担当職員」を配置することとされている。→×
- 乳児院には、「児童の遊びを指導する者」を配置することとされている。→×
- 医療型障害児入所施設には、「児童自立支援専門員」を配置することとされている。→×
1
正答:2
H28前:社会的養護⑦施設の小規模化と家庭養護
平成28年度前期試験 社会的養護 問7
次の文は、施設の小規模化と家庭養護の実態に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 児童養護施設の小舎形態は、平成 20 年3月時点で約2割であったが、平成 24 年3月現在では約4割となっている。→○
- 平成 24 年3月現在、児童養護施設の半数以上が小規模グループケアを導入している。→○
- 平成 24 年3月現在、地域小規模児童養護施設(グループホーム)を有する児童養護施設数は、平成 20 年3月時点に比べて約2倍に増加している。→×
- 里親と小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)への平成 25 年3月現在の委託児童数は、平成 22 年3月時点に比べて約5倍に増加している。→×
正答:3 ○ ○ × ×
H28前:社会的養護⑧【統計】児童養護施設入所児童等調査結果
平成28年度前期試験 社会的養護 問8
次の文は、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)の児童の心身の状況に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 里親委託、児童養護施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設において「障害等あり」の割合は、いずれも前回調査(平成 20 年)よりも増えている。→○
- 児童自立支援施設に入所している児童のうち、障害等がある児童の割合は4割を超えている。→○
- 里親に委託されている児童のうち、障害等がある児童の割合は4割を超えている。→×
- 母子生活支援施設に入所している児童のうち、障害等がある児童の割合は4割を超えている。→×
正答:1 ○ ○ × ×
H28前:社会的養護⑨放課後デイサービス
平成28年度前期試験 社会的養護 問9
次の文は、放課後等デイサービスに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 授業の終了後又は休業日において生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与するとされている。→○
- 基本活動として、自立支援と日常生活の充実のための活動、創作活動、地域交流の機会の提供、余暇の提供等を複数組み合わせて支援を行うことが求められる。→○
- 指定放課後等デイサービス事業所は、指導訓練室のほか、指定放課後等デイサービスの提供に必要な設備及び備品等を設けなければならない。→○
- 放課後児童支援員は、保育士、児童指導員、教員、看護師のいずれかの資格を有していなければならない。→×
正答:1 ○ ○ ○ ×
H28前:社会的養護⑩【統計】児童養護施設入所児童等調査結果
平成28年度前期試験 社会的養護 問 10
次の文は、情緒障害児短期治療施設に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 心理的困難や苦しみを抱え日常生活の多岐にわたり生きづらさを感じて、心理治療を必要とする子どもたちを入所又は通所させて治療を行う施設である。→○
- 「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)によると、入所している児童の約7割が虐待経験を有していた。→○
- 「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)によると、児童の平均在所期間は、約6か月であった。→×
- 「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)によると、入所している児童のうち、小学生が約8割、中学生が約1割、その他が約1割であった。→×
正答:2 ○ ○ × ×
H27地:社会的養護①糸賀一雄
平成27年度地域限定試験 社会的養護 問1
次の文は、知的障害児福祉に尽力した糸賀一雄に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 池田太郎、田村一二とともに知的障害児や戦災孤児等を保護する近江学園を設立した。 →○
- 重症心身障害児のための施設として、びわこ学園を設立した。 →○
- 「この子らに世の光を」ではなく「この子らを世の光に」という言葉を残した。 →○
- わが国でホスピタリズム論争が起こった際に、『集団に育つ子ら』を著し、集団主義養護理論を主張した。 →×
正答:○ ○ ○ ×
H27地:社会的養護②社会的養護の基本的な考え方
平成27年度地域限定試験 社会的養護 問2
次の文は、現在の社会的養護の基本的な考え方に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 社会的養護の基礎は、日々の養育のいとなみであり、安全で安心した環境の中で愛着形成を行い、心身及び社会性の適切な発達を促す養育の場となることが必要である。 →○
- 社会的養護は、できる限り家庭的な養育環境の中で、特定の大人と継続的で安定した愛着関係の下で行われる必要がある。 →○
- 社会的養護を必要とする子どもたちが、安定した人格形成をしていけるよう、また、心の傷を癒し回復していけるよう、専門的な知識や技術を有する者によるケアや養育が必要である。 →○
- 社会的養護において、早期の家庭復帰のための親子関係の再構築等の家庭環境の調整や家庭復帰後の虐待再発防止のための親支援も重要である。 →○
正答: ○ ○ ○ ○
H27地:社会的養護③児童養護施設における被措置児童等虐待対応
平成27年度地域限定試験 社会的養護 問3
次の文は、児童養護施設における被措置児童等虐待対応に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
- いかなる場合においても体罰や子どもの人格を辱めるような行為を行わないよう徹底するために、就業規則等の規程に体罰等の禁止を明記するとともに、体罰等が起こりやすい状況や場面について、研修や話し合いを行い、体罰等を伴わない援助技術を職員に習得させる。 →○
- 子どもに対する暴力、言葉による脅かし等の不適切な関わりの防止と早期発見のために、具体的な例を示して職員に徹底するとともに、日常的に会議等で取り上げ、行われていないことの確認や職員体制の点検と改善を行う。 →○
- 子どもたちにも体罰や不適切なかかわりについて、権利ノート等を活用して説明し、子どもが自分自身を守るための知識、もしもの時に自分の身を守れるよう具体的な対処方法について学習する機会を設けることが大切である。 →○
- 施設内虐待の未然防止が重要であるが、万が一起きてしまった時は、事実を矮小化することなく、迅速にかつ誠実に対応するために、子どもの安全確保の方法、該当する子どもと職員の聞き取り、施設長等への報告体制や記録の作成、速やかな児童相談所等への通告等の体制を整備しておく。 →○
- 児童養護施設長は、被措置児童等虐待の状況、被措置児童等虐待があった場合に講じた措置その他厚生労働省令で定める事項を、毎年度公表しなければならないと、「児童福祉法」に規定されている。 →×
正答:5
H27地:社会的養護④児童養護施設における養育・支援の基本的な考え方
平成27年度地域限定試験 社会的養護 問4
次の文は、児童養護施設における養育・支援の基本的な考え方に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 入所前の家庭生活において、適切な食生活が営まれておらず、発達段階に応じた食習慣や食事のマナーが身についていない子どもが少なくないため、食事の場面は何よりもしつけを重視し、生活指導の場として活用する必要がある。 →×
- 清潔で、体に合い、季節にあった衣服を提供することで、子ども自身が気候や生活場面に応じた選択や、着替えや衣類の整理、保管等ができるような衣習慣を習得し、あわせて衣服を通じて適切に自己表現できるように支援する。 →○
- 子どもを取り巻く住環境は安全が確保されていることを前提に、施設建物の内外装、設備、庭の樹木、居室やリビングの家庭的雰囲気作りの配慮により、大切にされているというメッセージを子ども自身が感じられるようにする。 →○
- ネグレクト環境にあった子どもの場合、清潔さや身だしなみへの配慮に欠けることがあるため、年齢不相応であっても、まずは子ども自身がここちよさを体験できるように、歯磨きのできない子どもには仕上げを、髪がぼさぼさの子には整髪をしてあげるなどして、自ら気付いてできるように根気強い支援が必要である。 →○
4 × ○ ○ ○
H27地:社会的養護⑤社会的養護における個別的援助の展開過程
平成27年度地域限定試験 社会的養護 問5
次の文は、施設養護における個別的援助の展開過程に関する記述である。【Ⅰ群】の用語と【Ⅱ群】の説明文を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。【Ⅰ群】
- アセスメント
- プランニング
- インターベンション
- エバリュエーション
- モニタリング
【Ⅱ群】
ア 子ども自身やその家族の抱える問題を理解するために、必要な情報を、子ども自身、家族、子どもを取り巻く人間関係、学校等から収集し、全体像を把握して現状を評価する。
→アセスメント
イ 援助計画に基づいて環境調整や具体的サービスの提供、直接的援助を行う。
→インターベンション
ウ 収集した情報による評価をもとに、援助目的を定め、効果的な援助方法、提供するサービス等を選択し、具体的な援助計画をつくる。
→プランニング
エ 実際の援助が問題解決に有効であったかを評価し、援助の終結、中断、継続の判断をする。
→エバリュエーション
オ 経過を観察し、援助内容が妥当であるか、効果をあげているかを検討する。
→モニタリング正答:1 ア ウ イ エ オ
H27地:社会的養護⑥
平成27年度地域限定試験 社会的養護 問6
次の文は、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成25年2月1日現在)」(厚生労働省)に関する記述である。【Ⅰ群】の施設種別名と【Ⅱ群】の説明を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。【Ⅰ群】
- 児童養護施設
- 情緒障害児短期治療施設
- 乳児院
- 児童自立支援施設
【Ⅱ群】
ア 入所児童の約7割は被虐待経験があり、また「障害等あり」の割合も約7割であった。
→情緒障害児短期治療施設(児童心理治療施設)
イ 家族との交流関係では、「面会」が5割を超えるが、「帰省」は2割に満たない。
→乳児院
ウ 入所児童の就学状況では約8割が「中学校」であり、「特に指導上留意している点」では約7割が「社会規範」であった。
→児童自立支援施設
エ 入所児童の平均在所期間は約5年であり、「児童の今後の見通し」は「自立まで現在のままで養育」が5割を超えている。
→児童養護施設正答:4 エ ア イ ウ
H27地:社会的養護⑦【児童福祉施設の設備及び運営に関する基準】
平成27年度地域限定試験 社会的養護 問7
次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)に規定されている設備に関する記述である。正しいものを一つ選びなさい。
- 児童自立支援施設には、工作室を設けることとされている。 →×
- 福祉型児童発達支援センターには、特殊手工芸等の作業を指導するのに必要な設備を設けることとされている。 →×
- 乳児院には、遊戯室を設けることとされている。 →×
- 助産施設には、遊具を設けることとされている。 →×
- 児童館等屋内の児童厚生施設には、図書室を設けることとされている。 →○
正答:5
H27地:社会的養護⑧児童福祉施設の入所と利用
平成27年度地域限定試験 社会的養護 問8 次の文は、児童福祉施設の入所及び利用に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 情緒障害児短期治療施設は、児童相談所からの措置により入所する。 →○
- 児童館は、児童相談所からの措置により利用する。 →×
- 母子生活支援施設は、児童相談所からの措置により入所する。 →×
- 乳児院は、児童相談所からの措置により入所する。 →○
3 ○ × × ○
H27地:社会的養護⑨里親
平成27年度地域限定試験 社会的養護 問9
次の文は、里親委託に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 何らかの事情により家庭での養育が困難となった子ども等に、家庭環境の下で養育を提供する里親制度は、子どもの健全な育成を図る有意義な制度である。 →○
- 里親委託する子どもは、主として里親家庭になじみやすい新生児を対象とするため、施設入所が長期化している高齢児は対象外とする。 →×
- 里親や施設の選択は、児童相談所が子どもの利益となるよう行うが、保護者へは十分説明し理解を得るよう努める。 →○
- 里親支援専門相談員は、里親子関係を深めるため委託直後は里親からの求めがない限りは訪問を控え、委託託後半年経った頃から2か月に1回程度訪問することが望ましい。 →×
3 ○ × ○ ×
H27地:社会的養護⑩
平成27年度地域限定試験 社会的養護 問10
次の文は、情緒障害児短期治療施設の措置費の負担区分に関する記述である。( A )~( C )にあてはまるものの正しい組み合わせを一つ選びなさい。社会福祉法人が運営している情緒障害児短期治療施設の措置費の負担区分は、国は(A 1/2)、都道府県等は(B 1/2)、市町村は(C 0)となっている。
(組み合わせ)
A B C
1 2/3 1/3 0
2 1/2 1/2 0
3 1/2 1/4 1/4
4 1/3 1/3 1/3
5 1/4 1/2 1/4
正答:2
H27本:社会敵養護①社会的養護の基本的考え方
平成27年度本試験 社会的養護 問1 次の文は、現在の社会的養護の基本的な考え方に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
- 社会的養護は、保護者のいない児童や保護者に監護させることが適当でない児童を公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことである。→○
- 社会的養護は、「子どもの最善の利益」という考え方のもとに、子どもが心身ともに健康に育つ基本的な権利を保障する。→○
- 社会的養護は、子どもの自立や自己実現を目指し、子どもの主体的な活動を大切にするとともに、様々な生活体験を通して、自立した社会生活に必要な力を形成していくことが必要である。→○
- 社会的養護は、不適切な養育をする保護者から子どもを分離することを原則とし、保護者への懲戒を含む指導・教育的支援を行う。→×
- 社会的養護は、一般の子育て支援施策と一連の連続性を持つものであり、密接な連携が必要である。→○
正答:4