H28前:児童家庭福祉⑰【事例】虐待の疑い、保護者支援

平成28年度前期試験 児童家庭福祉 問 17
 次のある保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
M君は、他の保育所から2歳児クラスに転入してきた。もうすぐ3歳になるが、言葉の遅れがみられる。また、保育士が話すことを理解していると感じるときと、理解していないと感じるときがある。母親からは特にM君の言葉の遅れについて診断を受けたなどの報告はない。母親は、忙しい様子でいつも疲れており、送迎時も保育士と挨拶もせず、目を合わすことがない。ある日、保育士が声をかけたのをきっかけに母親がいきなり号泣した。父親はM君が1歳の頃から他県に単身赴任で、母親が孤立した状態になっている。仕事と帰宅してからの家事とM君の世話で疲れ果て、自宅ではM君の泣き声に耐えられず布団をかけてクローゼットに閉じ込めたり、M君の口に無理やり食べ物を押し込んだり、水をかけたりしてしまうとのことであった。
【設問】
この【事例】における保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 保育士は、M君の言葉の遅れは発達障害によるものであると診断した。→×
  2. 母子保健の相談窓口と相談担当者に、母親に事前の了解を得た上で、母親の連絡先を伝えた。→
  3. 母親の訴えを受けとめ、保育所で行っているM君の対応方法を伝えるとともに、家庭での関わり方を母親と一緒に考えた。→
  4. 送迎時に母親が目を合わさないので避けた方がよいと考え、保育士は遠慮して声掛けをひかえた。→×
  5. 保育士は、市町村への通告を前提として保育所長と相談した。→

正答:4 × ○ ○ × ○