平成28年度後期試験 児童家庭福祉 問 20
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
X君(4歳)が、児童発達支援センターに通所を開始して2か月が経過した。送迎は母親であるYさんが行い、父親のZさんは送迎に来たことは一度もない。
X君はもともと0歳から保育所に通っていたが、3歳の時に保育所から専門機関の受診をすすめられ、知的障害の診断を受け、その後、この児童発達支援センターを利用することとなった。しかし、YさんはX君の障害をなかなか受け入れられず、療育手帳の取得にも消極的であった。
担当保育士は送迎のたびにYさんに声を掛けているが、いつも暗い表情であまり話をしようとしない。また、他の保護者との交流がほとんどない状況である。一方、X君は、言葉の理解やコミュニケーションが困難であるが、徐々に児童発達支援センターでの生活に慣れ、それまでは介助が必要であった排泄や食事が自分一人でできるようになった。
しかしYさんによると、家庭では「Xは排泄がうまくできないから」とオムツを使用し、さらに食事も「Xが自分でしないから」とYさんがすべて介助をしているようであった。
【設問】
次の文のうち、担当保育士の対応として適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- Yさんに対し、一刻も早くX君の障害を受け入れて、しっかりと子育てに向き合うように伝える。 →×
- どうしたら家庭においてX君が自分で食事や排泄をするようになるかを、Yさんと共に考える。 →○
- Yさんの気持ちや状況を理解するために、Yさんの話に注意深く耳を傾けるようにする。 →○
- Zさんに連絡し、今のX君やYさんの状況を知らせつつ、父親であるZさんが育児や家事に協力しなければならないと伝える。 →×
正答:3 × ○ ○ ×