平成30年度後期試験 児童家庭福祉 問 19 〜問 20
次の【事例】を読んで、問 19 〜問 20 に答えなさい。
【事例】
X君(4歳 10 カ月)は生後6カ月からY保育所に入所し、現在は4歳児クラスにいる。朝の送迎は主に母親が、夕方の送迎は主に父親が行っていた。この2〜3週間、両親ともに疲れた様子が見られたので、担当保育士が「大丈夫ですか」と声をかけたが、2人とも「大丈夫です」と返すだけであった。
その後、送迎は父親だけとなり、母親の姿を見ることがなくなった。担当保育士は父親に声をかけるがやはり「大丈夫です」と答えるだけで、担当保育士と話すのを避けているようにも感じられた。主任保育士や所長も含めこまめに声をかけていたが、父親は表情が暗く、疲れた様子でほぼ毎日同じ服を着ている。また、X君はいつも汚れた服を着ており、食事をガツガツ食べるようになった。保育所内での会議で対応を検討し、父親との面談を行ったところ、以下のことが分かった。
- つい最近離婚し、父親がX君の親権者となった。父親の両親や親戚、知り合いは近くにおらず、誰にも頼ることができない状態である。
- 父親は育児や家事の方法がよく分からず、日々とても苦労している。
- 父親は早朝から夜にかけての仕事のため、保育所への送迎が大変で、日曜日や祝日も仕事が多い状況である。また、X君はよく体調を崩すため、仕事の調整にも苦労している。
平成30年度後期試験 児童家庭福祉 問 19 次の文のうち、担当保育士のこれからの対応として、最も不適切な記述を一つ選びなさい。
- 父親が育児で困っていることに対し、具体的な育児方法や子どもとの関わり方を提案する。
- 仕事が忙しくても、もっとしっかりと育児や家事をしないといけないことを父親に伝える。 →×
- 父親の話を傾聴し、不安やストレスを受けとめる。
- 父親に無断で、市町村に連絡する。
- 現在の状況について保育所内で情報共有し、今後の保育所の関わりについて検討する。
正答:2