R6前期:社会福祉③

R6前期 社会福祉 問3 次のうち、「児童福祉法」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 全て国民は、児童が良好な環境において生まれ、かつ、社会のあらゆる分野において、児童の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮され、心身ともに健やかに育成されるよう努めなければならない。 →〇
  2. 国及び地方公共団体は、児童が家庭において心身ともに健やかに養育されるよう、児童の保護者を支援しなければならない。 →〇
  3. 児童を心身ともに健やかに育成することについての第一義的責任は保護者にあり、国や地方公共団体は責任を一切負わない。 →×
  4. 保育士とは、登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう。 →〇

正当:1 ○ ○ × ○


R6前期:社会福祉④

R6前期 社会福祉 問4 次のうち、地域福祉を推進しようとする専門職や団体などが、生活問題を抱えた住民に直面した場合の対応として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 町内会や自治会は、地域の支え合いの仕組みをつくって対応した。 →〇
  2. 民生委員は、援助を必要とする住民に対して福祉サービス等の利用について情報提供や援助などの対応を行った。 →〇
  3. ボランティア・コーディネーターは、生活問題の解決につながる活動を行っているボランティアを紹介するという対応を行った。 →〇
  4. 社会福祉専門職は、社会福祉に関する制度改善を求める住民の行動を支えた。 →〇

正当:1 ○ ○ ○ ○


R6前期:社会福祉⑤

R6前期 社会福祉 問5 次のうち、「令和4年版 厚生労働白書」による社会福祉制度等に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 社会福祉法人は、社会福祉事業を行うことを目的とする法人として、長年、福祉サービスの供給確保の中心的な役割を果たしてきた。 →〇
  2. 生活困窮者自立支援制度は、福祉事務所を設置する地方自治体において、複雑かつ多様な課題を背景とする生活困窮者に対し、各種支援等を実施するほか、地域のネットワークを構築し、生活困窮者の早期発見や包括的な支援につなげている。 →〇
  3. 介護保険制度が定着し、サービス利用者の増加に伴い、介護費用が増大し、介護保険制度開始当時 2000(平成 12)年度の介護費用が、2020(令和2)年度には約6倍となった。 →×
  4. 成年後見制度は、認知症、知的障害その他の精神上の障害があることにより、財産の管理または日常生活等に支障がある者を支える重要な手段である。 →〇

正当:2 ○ ○ × ○


R6前期:社会福祉⑥

R6前期 社会福祉 問6 次のうち、機関とその業務内容として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
<機関>           <業務内容>

  1. 市町村の福祉事務所 ―――― 知的障害者援護 →〇
  2. 児童相談所 ―――――――― 児童福祉施設への入所措置 →〇
  3. 身体障害者更生相談所 ――― 障害者支援施設への入所措置 →×
  4. 精神保健福祉センター ――― 精神保健及び精神障害者の福祉に関する知識の普及 →〇

正当:1 ○ ○ × ○


R6前期:社会福祉⑦

R6前期 社会福祉 問7 次のうち、社会保険制度に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 国民年金の保険給付には、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金等がある。 →〇
  2. 健康保険の保険給付には、療養の給付、訪問看護療養費、出産育児一時金等がある。 →〇
  3. 労働者災害補償保険の業務災害に関する保険給付には、療養補償給付、休業補償給付、障害補償給付等がある。 →〇
  4. 介護保険の介護給付におけるサービスには、訪問介護、居宅療養管理指導、訪問入浴介護、訪問リハビリテーション等がある。 →〇

正当:1 ○ ○ ○ ○


R6前期:社会福祉⑧

R6前期 社会福祉 問8 次の文は、日本の高齢化社会対策に関する記述である。A~Dの法律が制定された順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「老人福祉法」の制定によって、高齢者福祉対策は積極的な進展を果たした。
  2. 介護に対する社会的支援、社会保険方式の導入、利用者本位とサービスの総合化等を目的として、「介護保険法」が制定された。
  3. 「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」が制定され、高齢者虐待の防止等に関する施策が推進されるようになった。
  4. 「高齢社会対策基本法」の制定によって、高齢社会対策の基本的枠組みがつくられた。

(組み合わせ)
1 A→C→D→B
2 A→D→B→C →〇
3 B→D→C→A
4 C→A→D→B
5 D→B→A→C
正当:2


R6前期:社会福祉⑨

R6前期 社会福祉 問9 次のうち、相談援助の展開過程の中の「アセスメント」に関する記述として、不適切なものを一つ選びなさい。

  1. アセスメントでは、利用者の状況を包括的に評価するために、利用者の心身の状況、心理・情緒的状況、利用者を取り巻く環境や社会資源に関する情報が必要である。 →〇
  2. アセスメントでは、利用者の情報を整理する上で、ジェノグラムやエコマップなどが活用される。 →〇
  3. アセスメントは、利用者の抱える問題や課題を分析するため、利用者の持っているストレングスに注目することは必要としない。 →×
  4. アセスメントで、利用者の抱える問題が複数ある場合、どれから取り組むのかといった優先順位をつけることが重要である。 →〇
  5. アセスメントは、プランニングのための重要な過程であるため、ケースによってはモニタリング等を通して何度も繰り返し行われる。 →〇

正当:3


R6前期:社会福祉⑩

R6前期 社会福祉 問 10 次のうち、相談援助の原理・原則に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 人権を尊重し擁護することは、相談援助における重要な原理である。 →〇
  2. 相談援助は、差別、貧困、抑圧、排除、暴力などのない、自由、平等、共生に基づく社会正義の実現を目指す。 →〇
  3. 相談援助は、利用者の多様性を承認し、尊重しなければならない。 →〇
  4. 相談援助に際しての原則としては、バイステック(Biestek, F.P.)の7つの原則が重要である。 →〇

正当:1 ○ ○ ○ ○


R6前期:社会福祉⑪

R6前期 社会福祉 問 11 次のうち、相談援助の展開過程の中の「エバリュエーション」についての説明として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. エバリュエーションとは、事前評価のことをいう。 →×
  2. エバリュエーションでまず行うことは、利用者との信頼関係の構築である。 →×
  3. エバリュエーションでは、援助・支援のためのプログラムを作成する。 →×
  4. エバリュエーションでは、実施した支援が適切であったか、あるいは支援の効果があったかどうかを評価する。 →〇

正当:4 × × × ○


R6前期:社会福祉⑫

R6前期 社会福祉 問 12 次のうち、福祉における相談援助の過程についての記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 相談援助の開始期において、地域社会に潜在している多くのケースを発見するようにアウトリーチを行うことは重要である。 →〇
  2. アセスメントにおいて、利用者のニーズを評価したり、利用者のストレングスなどを評価したりする。 →〇
  3. プランニングは、アセスメントに基づき、問題解決に向けての目標を設定し、具体的な支援内容を計画する。 →〇
  4. モニタリングは、支援計画実施後の事後評価において不可欠な経過観察である。 →〇

正当:1 ○ ○ ○ ○


R6前期:社会福祉⑬

R6前期 社会福祉 問 13 次のうち、福祉サービス第三者評価に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 保育所は、第三者評価の受審が義務づけられている。 →×
  2. 児童養護施設は、第三者評価の受審が義務づけられている。 →〇
  3. 乳児院は、第三者評価の受審が義務づけられていない。 →×
  4. 福祉サービス第三者評価の所轄庁は、法務省である。 →×

正当:5 × ○ × ×


R6前期:社会福祉⑭

R6前期 社会福祉 問 14 次のうち、成年後見制度に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 成年後見制度は、それまでの「禁治産・準禁治産制度」にかわり、2000(平成 12)年4月から新たに施行されたものである。 →〇
  2. 成年後見制度の所轄庁は、内閣府である。 →×
  3. 成年後見制度を利用する際に申し立てができるのは、本人と配偶者、四親等以内の親族に限られる。 →×
  4. 「成年後見人、保佐人、補助人」は、家庭裁判所が選任する。 →〇

正当:2 ○ × × ○


R6前期:社会福祉⑮

R6前期 社会福祉 問 15 次のうち、福祉サービス利用援助事業(日常生活自立支援事業)に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 
A 実施主体は、市町村社会福祉協議会に限られる。 →×
B 支援内容に、日常的な金銭管理は含まれない。 →×
C 原則として、生活保護受給世帯は利用することができない。 →×
D 利用料は、実施主体により異なる。 →〇
正当:5 × × × ○


R6前期:社会福祉⑯

R6前期 社会福祉 問 16 次のうち、福祉サービスにおける苦情解決に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「社会福祉法」第 82 条では、社会福祉事業の経営者に対して、提供する福祉サービスについて、利用者等からの苦情の適切な解決に努めなければならないと規定されている。 →〇
  2. 苦情の申し出は、福祉サービス利用者が都道府県や運営適正化委員会に直接行うことはできない。 →×
  3. 「保育所保育指針」では、保護者の苦情などに対し、その解決を図るよう努めなければならないとされている。 →〇
  4. 社会福祉事業者には、苦情解決のための第三者委員の設置が義務づけられている。 →×

正当:4 ○ × ○ ×


R6前期:社会福祉⑰

R6前期 社会福祉 問 17 次のうち、「令和4年版男女共同参画白書」(2022(令和4)年 内閣府)における男女共同参画の実態に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 雇用者の共働き世帯数は増加傾向にある。一方で、2021(令和3)年における専業主婦世帯は、妻が 64 歳以下の世帯では、夫婦のいる世帯全体の 23.1%となっている。 →〇
  2. 近年、男性の育児休業取得率は上昇しているが、2020(令和2)年度における民間企業の男性の育児休業取得率は5%未満である。 →×
  3. 男女間賃金格差の国際比較によると、日本は 2020(令和2)年においてフルタイム労働者の男性の賃金を 100 とすると女性の賃金は 77.5 であり、OECD 諸国の平均を下回っている。 →〇
  4. 「男女共同参画社会基本法」第 14 条では、市町村男女共同参画計画策定の努力義務を定めているが、2021(令和3)年における市区町村全体の策定率は 50.0%を下回っている。 →×

正当:3 ○ × ○ ×


R6前期:社会福祉⑱

R6前期 社会福祉 問 18 次のうち、「社会福祉法」に基づく市町村社会福祉協議会の活動や事業に関する記述として、適切なものの組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 社会福祉に関する活動への住民の参加を援助するために、ボランティアセンターの設置が義務づけられている。 →×
  2. 社会福祉を目的とする事業に調査、普及、宣伝、連絡、調整及び助成を行うこととされている。 →〇
  3. 市町村社会福祉協議会は、生活困窮者に対する相談援助は行っていない。 →×
  4. 社会福祉を目的とする事業の企画や実施を通して地域福祉の推進を図ることとされている。 →〇

(組み合わせ)
1 A B
2 A C
3 A D
4 B C
5 B D →〇
正当:5


R6前期:社会福祉⑲

R6前期 社会福祉 問 19 次のうち、共同募金に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 共同募金及び共同募金会に関する基本的な事項は、「共同募金法」に規定されている。 →×
  2. 毎年 12 月に実施される「歳末たすけあい運動」は、共同募金の一環として行われている。 →〇
  3. 共同募金は、地域福祉の推進を図るために行われている。 →〇
  4. 共同募金による寄附金の公正な配分を行うために、共同募金会に配分委員会が置かれている。 →〇

正当:4 × ○ ○ ○


R6前期:社会福祉⑳

R6前期 社会福祉 問 20 次の文は、「こども基本法」第3条の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 全てのこどもについて、個人として尊重され、その基本的人権が保障されるとともに、( A  →〇差別)的取扱いを受けることがないようにすること。
  • 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に( B  →〇参画)する機会が確保されること。
  • 全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、その( C  →〇意見)が尊重され、その最善の利益が優先して考慮されること。

(組み合わせ)
A   B   C
1 画一  参加  個性
2 画一  参加  意見
3 差別  参画  個性
4 差別  参加  個性
5 差別  参画  意見 →〇
正当:5


R6前期:保育の心理学①

R6前期 保育の心理学 問1 次の文は、アタッチメントに関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
( A  →〇ボウルビィ(Bowlby, J.))は、乳児が不安や不快を感じるとアタッチメント行動が( B  →〇自動的)に生じ、特定の人物から慰めや世話を受けることで、安心感や安全感が取り戻されると、アタッチメント行動は( C  →〇沈静化)すると考えた。アタッチメントはこのような( D  →〇行動制御システム)を通して機能するものであり、( A )は、特定の人物にくっつくという形で示される、子どもから特定の人物への永続的で強固な絆のことを、アタッチメントと呼んだ。
(組み合わせ)
A BC D
1 エインズワース(Ainsworth, M.D.S.) 随意的 沈静化 刺激反応システム
2 エインズワース(Ainsworth, M.D.S.) 自動的 活性化 行動制御システム
3 ボウルビィ(Bowlby, J.) 随意的 活性化 刺激反応システム
4 ボウルビィ(Bowlby, J.) 自動的 沈静化 行動制御システム →〇
5 ボウルビィ(Bowlby, J.) 自動的 活性化 刺激反応システム
正当:4


R6前期:保育の心理学②

R6前期 保育の心理学 問2 次のうち、音声知覚の発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 生後間もない乳児でも、母語とそれ以外の言語を聞き分けられるのは、養育者の話し声から、その言語特有のリズムパターンを学習しているからである。 →〇
  2. 乳児の視覚機能の発達が早いのに比べ、聴覚機能の発達は、生活リズムに適応する過程を経て生後1年までに徐々に発達していく。 →×
  3. 乳児の音の好み(聴覚的選好)を調べた結果、女性の高い音域の声よりも、男性の低い音域の声によく反応することが分かった。 →×
  4. 乳児に、同じ刺激を反復提示すると、慣れてきて注意が低下し反応が減少する。 →〇

正当:3 ○ × × ○


R6前期:保育の心理学③

R6前期 保育の心理学 問3 次のうち、心の理論の発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 誤信念課題は、6歳頃から徐々に正答できるようになる。 →×
  2. 自閉スペクトラム症の場合、知的な遅れがないのに誤信念課題の成績が低いことがあり、心の理論の獲得に困難があることが注目された。 →〇
  3. 生後9か月頃に成立する共同注意は、心の理論の前駆体とみなされている。 →〇
  4. 心の理論を獲得した子どもは、相手の行動を理解したり予測したりすることが可能になる。 →〇

正当:4 × ○ ○ ○


R6前期:保育の心理学④

R6前期 保育の心理学 問4 次の文は、社会情動的発達に関する記述である。A~Dに関連する語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 自分で自分の身体に触れているときは、触れている感覚と触れられている感覚がする。 →〇
  2. 生後間もない時期から、乳児が他者に示された表情と同じ表情をする。 →〇
  3. 1歳半頃から、子どもが大人と同じようなことをやりたがったり、大人に対してことごとく「イヤ」と言って頑として譲らなかったりする。 →〇
  4. 情動は、運動・認知・自己の発達と関連しながら分化していく、という考え方を提唱した。 →〇

【語群】
ア ダブルバインド  イ ダブルタッチ  ウ 共鳴動作  エ トマセロ(Tomasello, M.)
オ 延滞模倣     カ 自己中心性   キ 自己主張  ク ルイス(Lewis, M.)
(組み合わせ)
  A B C D
1 ア ウ カ エ
2 ア オ キ ク
3 イ ウ カ ク
4 イ ウ キ ク →〇
5 イ オ カ エ
正当:4


R6前期:保育の心理学⑤

R6前期 保育の心理学 問5 次のうち、乳幼児の運動発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 二足歩行ができるようになると、子どもの行動範囲は広がり、両手で物を持って運ぶ、足で蹴るなどの操作的技能を獲得するようになる。 →〇
  2. 乳児の運動機能の発達は、頭部から尾部へ、身体の末梢から中心へ、粗大運動から微細運動へという方向性と順序がある。 →×
  3. 4~5歳頃になると、運動パターンの主要な構成要素が身につき、自分の運動をコントロールし、調和のとれたリズミカルな動きができるようになる。 →〇
  4. 一般に、運動遊びを好み、日常的にいろいろな種類の運動遊びをしている幼児の運動能力の水準は高い。しかし、幼児期の子どもについては、体力・運動能力テストによる測定は全く不可能である。 →×

正当:3 ○ × ○ ×


R6前期:保育の心理学⑥

R6前期 保育の心理学 問6 次の文は、乳幼児期の学びに関する理論の記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)は、子どもの認知発達には二つの水準が存在するとした。一つは、他者の援助がなくても独力で遂行できる現在の発達水準である。もう一つは大人や友だちの援助があればできる水準である。この二つの水準の間を( A  →〇エ 発達の最近接領域)と呼んだ。
  • パブロフ(Pavlov, I.P.)が提唱した、条件反射のメカニズムによって行動の変化を説明する理論を( B  →〇ウ レスポンデント条件づけ)と呼ぶ。日常的な例として、レモンを見ると唾液が出るといったことが挙げられる。
  • バンデューラ(Bandura, A.)は、経験をしていなくても他者の行動を観察するだけで学習者の行動が変化するという( C  →〇オ モデリング)を提唱した。
  • 「学び」については、古くから多くの研究が行われており、「学び」の捉え方(学習観)自体も大きく転換してきた。現代にいたるまでの間に、学びの中心に教師を置く「教師中心」の行動主義から、学びを「知識の構築過程」と捉え、子どもを自らの知識を構築していく能動的な存在と考え、学びの中心に子どもを置く「子ども中心」の( D  →〇ク 構成主義)に転換すると考えられている。

【語群】
ア オペラント条件づけ  イ 内的作業領域  ウ レスポンデント条件づけ
エ 発達の最近接領域   オ モデリング   カ 機能主義
キ 認知的徒弟制     ク 構成主義
(組み合わせ)
  A B C D
1 イ ア オ カ
2 イ ウ キ ク
3 エ ア キ カ
4 エ ア キ ク
5 エ ウ オ ク →〇
正当:5


R6前期:保育の心理学⑦

R6前期 保育の心理学 問7 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
5歳児のMちゃんとRちゃんが積み木で遊んでいる。Rちゃんは積み木を高く積み、「いち、に、さん、よん、ご……じゅう」と自分が積んだ積み木を数えていく。そして、Mちゃんに「見て、10個も積めた」と話しかける。
Mちゃんは三角の積み木を床に置き、その上に三角の積み木をもう一つ積もうとするが、滑り落ちる。Mちゃんは「Rちゃん、見て。グラグラしてのらない」と笑いながら言って、Rちゃんに見せる。Rちゃんは「四角い積み木を下に置いて、その上に三角の積み木を置くと、グラグラしないよ」と教える。
その言葉を聞いて、Mちゃんは、四角い積み木を持ってくる。そして、四角い積み木の上に三角の積み木を積む。Mちゃんは、再びRちゃんに「四角い積み木の上に三角の積み木を置いたらお家みたいだね」と言う。今度は、いくつかの四角い積み木の上にそれぞれ三角の積み木を積む。Rちゃんは「街にしよう」と誘い掛け、「Mちゃんのお家の右側に道を作って、左側に他のお家を作ろう」とMちゃんに伝える。Mちゃんは「いいね。道の横にも、お家を作ろうよ」と言って、二人は積み木遊びを続ける。
【設問】
次のうち、事例の遊びの中でMちゃんとRちゃんが学んでいることとして、最も関連性の低い内容を一つ選びなさい。
1 計数
2 形の認識
3 計算 →〇
4 上下という空間に関する感覚
5 左右という空間に関する感覚
正当:3


R6前期:保育の心理学⑧

R6前期 保育の心理学 問8 次のうち、幼児の問題解決に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 幼児は、遊びや生活において様々な問題に直面する。例えば、光る泥団子を作る際に、どうやったら壊れない、表面がなめらかな泥団子になるか考え、自分の作りたい泥団子のイメージに近いものを作っている友だちの作り方を見て参考にしたり、自分で材料を工夫したりして、試行錯誤する。 →〇
  2. 問題解決とは、問題状況に直面したとき、「こうしたい」という目標をもち、手段や方法を考えて実行し、目標に達しようとすることである。 →〇
  3. 幼児が問題解決をしようとしているとき、保育士は幼児の気持ちを推測し、常に解決策を提示するとよい。 →×
  4. 遊びにおける問題解決場面は、幼児の思考力が促される機会となり得る。幼児の思考の特徴として、物事や人に関して、言語的な情報によってのみ思考が進むことがあげられる。 →×

正当:2 ○ ○ × ×


R6前期:保育の心理学⑨

R6前期 保育の心理学 問9 次のうち、学童期の発達に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 善悪の判断が、行為の意図を重視する判断から、行為の結果を重視する判断へと移行する。 →×
  2. ピアグループと呼ばれる小集団を形成する。この集団は、多くの場合、同性、同年齢のメンバーで構成され、強い閉鎖性や排他性をもち、大人からの干渉を極力避けようとする。 →×
  3. 保存概念を獲得し、外見的特徴や見かけに左右されずに、物事を論理的に考えて理解することができるようになっていく。 →〇
  4. エリクソン(Erikson, E.H.)は、学童期の心理社会的危機を「勤勉性 対 劣等感」としている。 →〇

正当:4 × × ○ ○


R6前期:保育の心理学⑩

R6前期 保育の心理学 問 10 次の文は、青年期に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
青年は、自己探求の過程で「自分」という存在を問い続けることで、アイデンティティを確立していく。しかし、その過程では自分の存在意義や社会的役割を見失うことも多々ある。これは多くの青年が( A  →〇オ 一時的)に経験する自己喪失の状態であり、( B  →〇ア アイデンティティ拡散)と呼ばれる。
( C  →エ マーシア(Marcia, J.E.)〇)は、アイデンティティを獲得する過程において、危機と積極的関与に着目し、アイデンティティ・ステイタスを4つに分類した。このうち、( D  →〇イ 早期完了)は危機を経験することなく、何かに積極的関与をしている状態とされる。
【語群】
ア アイデンティティ拡散 イ 早期完了 ウ ホリングワース(Hollingworth, L.S.)
エ マーシア(Marcia, J.E.)  オ 一時的     カ アイデンティティ達成
キ 永続的 ク モラトリアム
(組み合わせ)
  A B C D
1 オ ア エ イ →〇
2 オ ア エ ク
3 オ カ ウ イ
4 キ ア ウ ク
5 キ カ エ ク
正当:1


R6前期:保育の心理学⑪

R6前期 保育の心理学 問 11 次のうち、高齢期に関する記述として、適切なものを一つ選びなさい。

  1. フレイルとは、老化の過程で生じる自立機能や健康を失いやすい状態であるが、要支援や要介護に移行する危険性は低いとされている。 →×
  2. 機能を使わないことによる衰えは身体面だけでみられ、心理面ではみられない。そのため、高齢期においては、意識的に身体機能を活性化する必要がある。 →×
  3. バルテス(Baltes, P.B.)らが提唱した「補償を伴う選択的最適化」とは、身体機能、認知機能、対人関係が衰退したときに、労力や時間を使う領域や対象を選択し、望む方向へ機能を高める資源を獲得または調整し、新たな工夫をして補うというものである。 →〇
  4. 知能は流動性知能と結晶性知能という二つの主要な一般因子で構成されるというキャノン(Cannon, W.B.)が提唱した考え方に基づくと、流動性知能よりも結晶性知能のほうが、低下し始める時期が早い。 →×
  5. コンボイ・モデルでは、同心円の外側ほど身近で頼りにできる重要な他者を、内側ほど社会的な役割による人物を示す。加齢に伴って、配偶者や友人の死などにより、高齢者のコンボイの構成は大きく変化する。 →×

正当:3


R6前期:保育の心理学⑫

R6前期 保育の心理学 問 12 次のうち、トマス(Thomas, A.)らの気質に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 乳幼児から青年まで、幅広い年代の気質について横断的に研究したものである。 →×
  2. 気質の分類によると、「扱いやすい子(easy child)」は全体の約 20%だった。 →×
  3. 気質の分類によると、「扱いにくい子(difficult child)」の養育者の養育態度は、他のタイプとは大きな違いはみられなかった。 →×
  4. 気質の種類として9つの特徴カテゴリを抽出し、そのうち5つのカテゴリを評定によって組み合わせて3つの気質タイプに分類した。 →〇

正当:5 × × × ○