R6後期:社会福祉①

R6後期 社会福祉 問1 
次のうち、社会福祉の理念に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. ノーマライゼーションは、北欧の知的障害者に関する福祉の取り組みから普及し始めた。 →〇
  2. 生活の質(QOL)の向上は、障害者福祉の分野においては、日常生活動作(ADL)の向上が達成されればよいと考えられる。 →×
  3. インクルージョン(ソーシャル・インクルージョン)は、障害者、健常者などと分けて考えるのではなく、すべての人がそれぞれの個性を尊重され、同じ社会の一員として参加することができる社会づくりを目指す理念である。 →〇
  4. 権利擁護は、利用者の権利を擁護し、本人の意思を尊重しつつ、虐待や差別といった権利侵害から利用者を守る、社会福祉の実践的な理念である。 →〇

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ○
2 ○ × ○ ○ →〇
3 ○ × ○ ×
4 × ○ × ×
5 × × × ×
正答:2


R6後期:社会福祉②

R6後期 社会福祉 問2 
次のうち、社会福祉基礎構造改革の動向に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 社会福祉基礎構造改革の基本的方向の一つは、サービスの利用者と提供者の対等な関係の確立である。 →〇
  2. 社会福祉事業、社会福祉法人、福祉事務所などの基本的なあり方を定めた「社会福祉事業法」は、社会福祉基礎構造改革の議論を経て 2000(平成 12)年、「社会福祉法」に改正された。 →〇
  3. 社会福祉基礎構造改革の主要な論点の一つとして、「措置制度」の基本的な考え方とは異なる、改革の方向性を示した。 →〇
  4. 社会福祉基礎構造改革の中で改正の対象となった法律は、「社会福祉事業法」、「老人福祉法」、「障害者総合支援法」、「児童福祉法」の4法である。 →×

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ × →〇
2 ○ × ○ ○
3 ○ × × ○
4 × ○ × ×
5 × × ○ ×
正答:1


R6後期:社会福祉③

R6後期 社会福祉 問3 
次のうち、要保護児童、要支援児童やその支援に関する記述として、適切なものの組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 要保護児童や要支援児童へのかかわりは、保育所では行わない。 →×
  2. 要保護児童とは、「児童福祉法」により、「保護者のない児童又は保護者に監護させることが不適当であると認められる児童」とされている。 →〇
  3. 「児童養護施設入所児童等調査の概要(令和5年2月1日現在)」(こども家庭庁)によると、乳児院の養護問題発生理由は、「母の死亡」よりも、「母の虐待・酷使」によるものが多い。 →〇
  4. 要保護児童を保護する乳児院や児童養護施設では、家庭支援は行わない。 →×
  5. 要支援児童とは、「児童福祉法」により、「障害によりその発達を支援することが必要とされる児童」とされている。 →×

(組み合わせ)
1 A C
2 A D
3 A E
4 B C →〇
5 B E
正答:4


R6後期:社会福祉④

R6後期 社会福祉 問4 
次のうち、社会福祉における「自己決定」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 自己決定の原則は、利用者自らの選択と決定を行う権利の概念であると同時に、利用者の成長を助けるものでもある。 →〇
  2. 個人の自己決定の原則は、どのような場合でも優先されなければならない。 →×
  3. 援助関係における自己決定の原則を貫くためには、たとえ利用者が決定するために利用者にとって必要な情報が提供されていない場合でも、利用者に自己決定を促さなければならない。 →×
  4. 入所施設などで介護などの福祉サービスを利用している人の場合であっても、自己決定権は確保されなければならない。 →〇

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ × ○
2 ○ × ○ ×
3 ○ × × ○ →〇
4 × ○ ○ ×
5 × × × ○
正答:3


R6後期:社会福祉⑤

R6後期 社会福祉 問5 
次のうち、国際生活機能分類(ICF)の構成要素として、適切なものを2つ選びなさい。
1 参加 →〇
2 能力
3 社会的不利
4 個人因子 →〇
5 障害
正答:1,4


R6後期:社会福祉⑥

R6後期 社会福祉 問6 
次のうち、「社会福祉法」に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 社会福祉を目的とする事業の全分野における共通的基本事項を定めた法律である。 →〇
  2. 社会福祉事業として、第1種社会福祉事業、第2種社会福祉事業、第3種社会福祉事業を規定している。 →×
  3. 福祉サービス利用援助事業(日常生活自立支援事業)について定めている。 →〇
  4. 福祉サービスの基本的理念、地域福祉の推進、国および地方公共団体の責務等について定めている。 →〇

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ × ×
2 ○ × ○ ○ →〇
3 ○ × × ○
4 × ○ × ×
5 × × ○ ○
正答:2


R6後期:社会福祉⑦

R6後期 社会福祉 問7
次のうち、福祉事務所に関する記述として、適切なものを2つ選びなさい。

  1. 都道府県及び市(特別区を含む)、町村は福祉事務所を必ず設置しなければならない。 →×
  2. 市町村福祉事務所は、「児童福祉法」、「障害者基本法」、「生活保護法」のいわゆる福祉三法に関連する事務を行う。 →×
  3. 福祉事務所とは、「社会福祉法」に規定された行政機関である。 →〇
  4. 福祉事務所には、社会福祉士を配置しなければならない。 →×
  5. 全国の福祉事務所数は、2023(令和5)年4月現在、1,200 か所を超えている。 →〇

正答:3,5


R6後期:社会福祉⑧

R6後期 社会福祉 問8 
次のうち、社会福祉の財政に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 社会福祉施設を利用する際の費用負担は、公費負担、利用者負担、社会保険方式の3つでまかなわれている。 →〇
  2. 社会保険方式とは、生命保険や損害保険等の私保険の保険料を財源としてまかなうことである。 →×
  3. 公費負担とは、主に租税を財源として費用をまかなうことである。 →〇
  4. 利用者負担の中でも応能負担は、社会福祉サービスの利用量に応じて負担する費用を算定する方法である。 →×

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ○
2 ○ ○ × ○
3 ○ × ○ × →〇
4 × ○ × ×
5 × × ○ ×
正答:3


R6後期:社会福祉⑨

R6後期 社会福祉 問9 
次のうち、日本の社会保障制度に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 社会保障制度の役割の一つに所得再分配の機能がある。 →〇
  2. 社会保障制度の財源は、すべて国民の税金によって成り立っている。 →×
  3. 社会保障制度は、経済と社会の安定化に寄与している。 →〇
  4. 生活保護制度は、社会保障制度の中に含まれない。 →×

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ×
3 ○ × ○ × →〇
4 ○ × × ○
5 × × × ×
正答:3


R6後期:社会福祉⑩

R6後期 社会福祉 問 10 
次のうち、社会福祉分野における任用資格に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 保育士資格を所持していなくても児童指導員の任用資格を得ることができる。 →〇
  2. 社会福祉主事は、市町村の福祉事務所にのみ設置することが「社会福祉法」に規定されている。 →×
  3. 知的障害者更生相談所における知的障害者福祉司の設置は、努力義務である。 →×
  4. 児童福祉司は、児童養護施設に設置される専門職である。 →×

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ×
3 ○ × × ○
4 ○ × × × →〇
5 × × × ×
正答:4


R6後期:社会福祉⑪

R6後期 社会福祉 問 11 
次のうち、「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」(2014 年 IFSW および IASSW のメルボルン総会において採択)に示された用語として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。
A 多様性の尊重 →〇
B 健康で文化的な最低限度の生活を営む権利 →×
C ソーシャルインクルージョン →×
D アカウンタビリティ →×
E エンパワメント →〇
(組み合わせ)
  A B C D E
1 ○ × × × ○ →〇
2 ○ × × × ×
3 × ○ ○ ○ ×
4 × ○ × × ○
5 × × ○ ○ ○
正答:1


R6後期:社会福祉⑫

R6後期 社会福祉 問 12 
次のうち、相談援助の理論についての説明として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 「診断主義アプローチ」は、ランク(Rank, O.)の影響を受けたケースワーク理論であり、利用者と支援者との良好な関係を通して、利用者が持つ力を発揮し、社会的機能を高めることを目指すものである。 →×
  2. 「機能的アプローチ」は、フロイト(Freud, S.)の影響を強く受けたケースワーク理論であり、個人の心理面を重視し、パーソナリティの病理や欠陥の変容を図ることで問題解決を目指すものである。 →×
  3. 「問題解決アプローチ」は、「診断主義アプローチ」と「機能的アプローチ」を取り入れた理論であり、パールマン(Perlman, H.H.)によって体系化されたものである。 →〇
  4.  「エコロジカル・アプローチ」は、ライフモデルとも言われ、ジャーメイン(Germain, C.B.)とギッターマン(Gitterman, A.)によって体系化されたものである。 →〇

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ○
2 ○ ○ × ×
3 × ○ ○ ×
4 × × ○ ○ →〇
5 × × × ×
正答:4


R6後期:社会福祉⑬

R6後期 社会福祉 問 13 
次のうち、ケアマネジメントにおける支援の在り方として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 支援者は、利用者と社会資源を結びつける役割を担う。 →〇
  2. 社会資源は、フォーマルな社会資源に限られる。 →×
  3. ケアマネジメントでは、サービスが開始された後、サービスが有効に機能しているかどうか継続的に評価することが求められる。 →〇
  4. 利用者のニーズに沿った支援をすることが求められる。 →〇

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ○
2 ○ ○ ○ ×
3 ○ ○ × ○
4 ○ × ○ ○ →〇
5 × × ○ ○
正答:4


R6後期:社会福祉⑭

R6後期 社会福祉 問 14 
次のうち、ストレングスの視点に基づいた支援として、適切なものを2つ選びなさい。

  1. 利用者のできないことを特定し、そのことのみに焦点を当てて改善案について考える。 →×
  2. 利用者のできることを探して、そのことを本人に認識してもらう。 →〇
  3. 支援者のこれまでの支援経験をもとに、利用者の最善の利益を考える。 →×
  4. 利用者本人が気づいていない情報や本人が本来持っている力や強みについてとらえていく。 →〇
  5. 支援者が、利用者を取り巻く環境や地域の弱みを見つけ出し、それらを強化する。 →×

正答:2,4


R6後期:社会福祉⑮

R6後期 社会福祉 問 15 
次のうち、コノプカ(Konopka, G.)のグループワークについての説明として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. グループワークの展開過程は、①準備期、②開始期、③作業期、④終結期がある。 →〇
  2. グループワーカーは、グループそのものを個別化する視点と、グループに参加するメンバーを個別化する視点を持たなければならない。 →〇
  3. グループワーカーは、グループワークに参加するメンバー同士の葛藤、衝突が起きないように心がけなければならない。 →×
  4. グループワーカーは、グループの状況を継続して評価する。 →〇

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ○ →〇
3 ○ × ○ ○
4 × ○ ○ ○
5 × × × ×
正答:2


R6後期:社会福祉⑯

R6後期 社会福祉 問 16 
次のうち、福祉サービスの利用者への情報提供に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 社会福祉事業の経営者が、その提供する福祉サービスについて広告をするときは、各経営者が創意工夫して取り組む必要があることから、法律上の制限等は設けられていない。 →×
  2. 国及び地方公共団体は、福祉サービスを利用しようとする者が必要な情報を容易に得ることができるように、必要な措置を講じるよう努めなければならない。 →〇
  3. 社会福祉事業の経営者は、福祉サービスを利用するための契約が成立したときは、提供する福祉サービスの内容のみならず、利用者が支払うべき額に関しても、書面等により交付しなければならない。 →〇

(組み合わせ)
  A B C
1 ○ ○ ×
2 ○ × ○
3 × ○ ○ →〇
4 × ○ ×
5 × × ×
正答:3


R6後期:社会福祉⑰

R6後期 社会福祉 問 17 
次の文は、「社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する苦情解決の仕組みの指針について」(平成 29 年3月7日一部改正)の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。
苦情解決の仕組みの目的

  • 自ら提供するサービスから生じた苦情について、自ら適切な対応を行うことは、社会福祉事業の経営者の重要な( A  →ウ 責務)である。
  • このような認識に立てば、苦情への適切な対応は、自ら提供する福祉サービスの検証・改善や利用者の( B  →イ 満足感)の向上、虐待防止・権利擁護の取組の強化など、福祉サービスの質の向上に寄与するものであり、こうした対応の積み重ねが社会福祉事業を経営する者の社会的信頼性の向上にもつながる。
  • 苦情を( C  →オ 密室化)せず、社会性や客観性を確保し、一定のルールに沿った方法で解決を進めることにより、円滑・円満な解決の促進や事業者の信頼や( D  →キ 適正性)の確保を図ることが重要である。

【語群】
ア 信頼感  イ 満足感  ウ 責務  エ 権利  オ 密室化  カ 潜在化
キ 適正性  ク 公正性
(組み合わせ)
  A B C D
1 ウ ア オ キ
2 ウ イ オ キ →〇
3 ウ イ カ ク
4 エ ア オ ク
5 エ イ カ ク
正答:2


R6後期:社会福祉⑱

R6後期 社会福祉 問 18 
次のうち、「児童の権利に関する条約」の一般原則として、適切なものを2つ選びなさい。
1 社会保障を受ける権利 →×
2 教育の権利 →×
3 子どもの最善の利益 →〇
4 余暇、遊びおよび文化的活動 →×
5 差別の禁止 →〇
正答:3,5


R6後期:社会福祉⑲

R6後期 社会福祉 問 19 
次のうち、「令和4年版少子化社会対策白書」における少子化をめぐる現状に関する記述として、適切なものの組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 2020(令和2)年の全国の合計特殊出生率は 1.33 であり、都道府県別の状況を見ると、最も低いのは東京都である。 →〇
  2. 日本における家族関係社会支出の対 GDP 比は 1.73%(2019 年度)であり、フランスより高い水準となっている。 →×
  3. 子どもがいる夫婦は、夫の休日の家事・育児時間が長くなるほど、第2子以降の生まれる割合が高くなる傾向がある。 →〇
  4. 2016(平成 28)年における6歳未満の子どもを持つ夫の家事・育児関連時間は1日当たり3時間 23 分となっており、年々増加している。 →×

(組み合わせ)
1 A B
2 A C →〇
3 B C
4 B D
5 C D
正答:2


R6後期:社会福祉⑳

R6後期 社会福祉 問 20 
次のうち、民生委員・児童委員に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 市町村の区域に児童委員を置く。 →〇
  2. 都道府県知事の推薦によって、厚生労働大臣が委嘱する。 →〇
  3. 生活保護制度に関して、福祉事務所長または社会福祉主事の事務の執行に協力する。 →〇
  4. 給与は支給せず、任期は5年である。 →×

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ × →〇
2 ○ × × ×
3 × ○ ○ ○
4 × ○ × ○
5 × × ○ ×
正答:1


R6後期:保育の心理学①

R6後期 保育の心理学 問1 
次のうち、人の発達の捉え方に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. シュテルン(Stern, W.)は、遺伝と環境の2つの要因が寄り集まって、発達が現れると考えた。 →〇
  2. 発達段階とは、人の発達において、数字で表すことが難しい質的な変化について、いくつかの段階と順序で捉える考え方である。 →〇
  3. ハヴィガースト(Havighurst, R.J.)は、人の発達を8つの段階に分けて、それぞれの段階の発達課題を設定した。 →×
  4. 発達とは、時間の経過とともに、心身が変化することであり、人の発達は青年期までに完了する。 →×

(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ × × →〇
2 ○ × ○ ×
3 ○ × × ○
4 × ○ × ×
5 × × ○ ○
正答:1


R6後期:保育の心理学②

R6後期 保育の心理学 問2 
次のうち、乳幼児期の発達に関する記述として、適切なものを2つ選びなさい。

  1. ブリッジス(Bridges, K.M.B.)によれば、1歳半頃に客体的意識が獲得されると、照れや共感がみられるようになる。 →×
  2. 乳児期に、同じ物をずっと見たり聞いたりしていると飽きて注意を向けなくなる現象を、脱馴化という。 →×
  3. ファンツ(Fantz, R.L.)によれば、生後2~3か月の乳児は、単純な刺激と複雑な刺激を見せられると、単純な刺激を好んで注視する。 →×
  4. マズロー(Maslow, A.H.)の人間の欲求階層説によると、乳児期は食欲、睡眠欲などの生理的欲求の充足を求める段階である。 →〇
  5. ギブソン(Gibson, E.J.)とウォーク(Walk, R.D.)の視覚的断崖の装置は、乳児における奥行き知覚の存在を確かめるものとして開発された。 →〇

正答:4,5


R6後期:保育の心理学③

R6後期 保育の心理学 問3 
次の文は、子どもの発達に関する記述である。A~Dについて提唱した人物を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 学習を成立させるためには、当該の知識や技能に対応する神経系の成熟を待たなければならない。 →ア ゲゼル(Gesell, A.L.)
  2. 向社会的な道徳判断は、自己志向的な考え方から、他者の視点を考慮した共感的な考え方を経て、内面化された価値や規範に基づくものへと発達する。 →エ アイゼンバーグ(Eisenberg, N.)
  3. ヒトは脳の巨大化と直立二足歩行という特徴から、未熟な状態で出産せざるを得なくなり、早産が通常化した。 →カ ポルトマン(Portmann, A.)
  4. 子どもが独力で可能な問題解決の発達水準と、大人に指導されたり自分より有能な仲間と協同したりして可能となる問題解決の発達水準との間には隔たりがある。 →オ ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)

【語群】
ア ゲゼル(Gesell, A.L.) イ アドラー(Adler, A.)
ウ バンデューラ(Bandura, A.) エ アイゼンバーグ(Eisenberg, N.)
オ ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.) カ ポルトマン(Portmann, A.)
(組み合わせ)
A B C D
1 ア ウ オ イ
2 ア エ カ イ
3 ア エ カ オ →〇
4 イ ウ カ オ
5 イ エ オ ウ
正答:3


R6後期:保育の心理学④

R6後期 保育の心理学 問4 
次の乳児と母親のやりとり場面の記述を読んで、【設問】に答えなさい。
生後9~ 10 か月頃になると、乳児の認識世界には大きな変化が現れる。乳児を抱いている母親が「ワンワンだね」と犬を指し示すと、乳児は犬に視線を向ける。また、棚の上の玩具がほしい時に「アーアー」と言いながら身振りで母親に伝えようとする。
【設問】
次の用語のうち、この記述に示されているものを○、示されていないものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。
A 三項関係 →〇
B 共鳴動作 →×
C 共同注意 →〇
D 情動調整 →×
(組み合わせ)
A B C D
1 ○ ○ ○ ×
2 ○ ○ × ×
3 ○ × ○ × →〇
4 × ○ × ○
5 × × ○ ○
正答:3


R6後期:保育の心理学⑤

R6後期 保育の心理学 問5
 次の文は、認知発達における情報処理に関する記述である。A~Dに関する用語を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。

  1. 情報の処理に時間を要するが、処理に誤りの少ないタイプ。 →ア 熟慮型
  2. 物事を順番に記憶する際に、最初と最後に記憶したものの再生率が高い。 →エ 系列位置効果
  3. 記憶を思い出す時には、覚えていた内容が変化することがある。 →カ 記憶の変容
  4. 記憶すべき対象の情報を保持するために、それを繰り返し唱えたり、再生したりすること。 →ク リハーサル

【語群】
ア 熟慮型    イ 場依存型   ウ 忘却曲線    エ 系列位置効果
オ 記憶の保持  カ 記憶の変容  キ シフティング  ク リハーサル
(組み合わせ)
A B C D
1 ア ウ オ キ
2 ア エ カ ク →〇
3 イ ウ カ ク
4 イ エ オ ク
5 イ エ カ キ
正答:2


R6後期:保育の心理学⑥

R6後期 保育の心理学 問6 
次の子どもの数の認識に関する記述を読んで、【設問】に答えなさい。
数を数える時には、おはじきでも、クレヨンでも、数える対象がどんなものであっても、「いち、にぃ、さん…」というように数詞をいつも同じ順序で唱える。数える対象のそれぞれを、1つ1つ指でさして、それぞれの数詞を唱えることもみられる。例えば、一列に並んだ 13 個のおはじきを数えるように促された幼児は、端から順番に数えあげて「全部で 13 あった」と言い、最後の数が全体の数を表すことを覚えていくことで、数の概念が育っていく。また、おはじきを右から数えても、左から数えても、数は一定であることを学んでいく。
【設問】
次の用語のうち、この記述に示されていないものを1つ選びなさい。
1 数の保存の原則 →×
2 一対一対応の原則
3 基数の原則
4 安定した順序の原則
5 順序無関連の原則
正答:1


R6後期:保育の心理学⑦

R6後期 保育の心理学 問7 次のうち、ピアジェ(Piaget, J.)の発生的認識論に関する記述として、適切なものを2つ選びなさい。

  1. 具体的操作期に、子どもは、物や人を見たり触ったりする経験を繰り返す中で、その特徴を理解していく。 →×
  2. 前操作期になると、シンボルを用いて事象を表現することができるようになり、象徴遊びが可能になる。 →〇
  3. 形式的操作期の最後の段階である6段階目になると、実際に自分自身がやってみなくても、結果に関する予期をする洞察がみられる。 →×
  4. 外界の対象に働きかける際に、その対象が自分にうまく合わないときに、自分をその対象に合わせて修正する働きを同化という。 →×
  5. 自他が未分化なため、自分の視点や経験を中心にして、ものごとを捉えることを自己中心性という。 →〇

正答:2,5


R6後期:保育の心理学⑧

R6後期 保育の心理学 問8 次のA~Dは、社会性の発達に関する用語である。発達過程の中で出現する順に並べた場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。
A 延滞模倣
B 社会的参照
C 社会的表示ルール(social display rules)
D 社会的微笑
(組み合わせ)
1 B→A→D→C
2 B→D→C→A
3 D→A→B→C
4 D→B→A→C →〇
5 D→C→B→A
正答:4


R6後期:保育の心理学⑨

R6後期 保育の心理学 問9 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
P保育士は、0歳児クラスの担当保育士である。

  • Qちゃんの保護者Rさんが、「ある人から、(a)子どもが泣いたらすぐに抱っこしていると、その子は親から離れることができなくなる →×と聞いて不安になりました。本当でしょうか?」と心配そうな表情でP保育士に質問した。また、保護者Rさんは、「昨日の夜、2歳になるQの姉を一人で部屋に残して、ティッシュを取りに行きました。Qの姉は私が戻るまで、泣かずにその場にいました。(b)私が目の前にいなくても、私のイメージを思い浮かべて、待つことができるようになった →〇ということでしょうか?」とP保育士に質問した。
  • P保育士は、保育を学ぶ実習生Sさんに養護面の大切さを伝えた。実習生Sさんの実習日誌には、「(c)保育の中で心地よさを感じながら育つと、子どもは、担当保育士に対する信頼を形成し、それを基盤として、他の保育士への信頼も形成していく →〇」と書かれていた。また、実習生Sさんは「(d)周囲の人に対する信頼感よりも不信感が強いと、パーソナリティに影響を与える →〇と聞いたことがあるのですが、それは本当ですか?」とP保育士に質問した。

【設問】
(a)~(d)の下線部分が、エリクソン(Erikson, E.H.)による「基本的信頼」の形成の観点から、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを1つ選びなさい。
(組み合わせ)
a b c d
1 ○ ○ ○ ○
2 ○ × × ○
3 × ○ ○ ○ →〇
4 × ○ × ×
5 × × ○ ×
正答:3


R6後期:保育の心理学⑩

R6後期 保育の心理学 問 10 
次のうち、学童期から青年期の発達に関する記述として、適切なものを2つ選びなさい。

  1. 学童期後期では自己評価のための社会的比較がまだできないため、正確な自己評価ができず、肯定的に偏ってしまう。 →×
  2. 青年期では養育者などの周囲の大人や社会に対して従順な姿勢を示し、世の中の価値観を疑うことなく内在化し始めるようになるため、心理的に安定する。 →×
  3. 近年、第二次性徴の時期が早まっており、新しい世代になればなるほど、身体的な発達が促進されるような現象を発達加速現象という。 →〇
  4. サリヴァン(Sullivan, H.S.)によれば、同性の仲間と親密な関係性を築き、互いの類似性や共通点を確かめ合う集団をチャムグループという。 →〇
  5. 青年期において、大人としての社会的役割や責任が一時的に猶予されることを、エイジング・パラドックスという。 →×

正答:3,4