R2後期:保育の心理学⑥

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問6 
次の文は、子どもの言葉の発達に関わる様子を記したものである。A~Dを発達の順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもは、保育者の指さした方向を見ることができるようになってくる。保育者が「あ、わんわんがいるよ」「電車来たね」など言葉を添えながら指さしをして、子どもとものとを交互に見ると、子どもはその対象を見ることができる。
  2. 子どもは、応答の指さしができるようになってくる。保育者が「○○どれ?」と目や口などの身体の部位をたずねたり、車や犬など絵に描かれているものをたずねたりすると、子どもは聞かれたものを指さす。
  3. 子どもは、保育者が子どもの目の前でくまのぬいぐるみを揺らしながら「ほら、くまさんよ」と注意をひくと、そのぬいぐるみを見るようになる。
  4. 子どもは、指さしによって自分の思いを伝えることができるようになってくる。子どもが、犬を見つけた時「あ!」と声をあげて指さしをして、保育者に「見て」「見つけたよ」などの思いを伝えるようになる。

正答:4 C→A→D→B


R2後期:保育の心理学⑦

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問7 
次の文は、子どもの遊びに関する記述である。( A )~( D )にあてはまる用語を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
パーテン(Parten, M.B.)は、子どもの遊びの形態とその発達過程について、「何もしていない」「( A ア 一人遊び)」「( B ク 傍観的行動)」「平行遊び」「連合遊び」「( C キ 協同遊び)」の順に、6つに分類した。そして、「( B )」は他者に関心が向いているので「( A )」より発達した形態であり、「連合遊び」は仲間とやりとりをして一緒に遊ぶが( D エ 組織化)されておらず、3~4歳頃にみられるとした。その後の遊びの形態とその発達過程の研究において、「( A )」は5歳児でも活動内容によってはみられることから、未熟な形態というより、子どもの選択であるとの考えが示されている。従って、保育士は一人一人の子どもの遊びを理解して対応することが大切である。
【語群】
ア 一人遊び  イ 仲間遊び  ウ 運動遊び  エ 組織化
オ 象徴遊び  カ 精緻化   キ 協同遊び  ク 傍観的行動
(組み合わせ)
A B C D

  1. ア オ イ カ
  2. ア ク キ エ →〇
  3. ウ ク イ カ
  4. ク ア キ エ
  5. ク オ イ カ

正答:2


R2後期:保育の心理学⑧

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問8 
次の文は、幼児の認知発達についての記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

  • 2歳頃になると、心の中に( A イ 表象)が形成され、直接経験していない世界について考えられるようになり、その場にいないモデルの真似をしたり、見立てる遊びをしたりする姿が見られる。
  • 幼児には、自分の体験を離れて、他者の立場から見え方や考え方、感じ方を推測することが難しい( B ク 自己中心性)がみられる。
  • 幼児は、人が内面の世界を持っているということ、心あるいは精神を持っているということに気付きはじめ、その理解を( C キ 心の理論)と呼ぶ。
  • 幼児の思考は、直接の知覚や行為に影響を受けやすく、例えば( D エ 保存)課題では、物の知覚が変化しても物の本質は変わらないということを考慮できず、見え方が変化すると数や量まで変化すると判断する。

【語群】
ア 内言  イ 表象     ウ 象徴理論  エ 保存
オ 実存  カ 自己実現性  キ 心の理論  ク 自己中心性
(組み合わせ)
A B C D

  1. ア カ ウ エ
  2. ア ク キ オ
  3. イ カ ウ エ
  4. イ カ キ オ
  5. イ ク キ エ →〇

正答:5


R2後期:保育の心理学⑨

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問9 
次のA~Dのうち、保育の場における経験と育ちについての記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 乳児が、他児に対して、じっと見たり、発声したり、微笑したり、接触したりするなど高い関心を示すことはあっても、この年齢で他児との相互交渉が生じることは極めてまれである。 →〇
  2. 1歳から2歳の間の子どもは、言葉でやり取りを楽しみ、子ども同士の関係では、ルールのある遊びを一緒に楽しめるようになる。 →×
  3. 相手の行動に合わせて自分の行動を調整することを徐々に学ぶと、子どもたちは一つのおもちゃを代わる代わる使ったり、あるいはそれを共有して一緒に遊んだりする。 →〇
  4. 相手の意図や立場が読み取れるようになると、柔軟な役割交代が可能となり、譲ったり譲られたり、互恵的なやり取りの中で仲間との相互作用それ自体を楽しみとして遊ぶ。 →〇

正答:3 ○ × ○ ○


R2後期:保育の心理学⑩

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 10 
次の文は、幼児の学びに関わる理論の記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
他者の行動やそれに伴う結果を見ることによって、その行動を習得する学習を( A ア 観察学習)という。
( B イ バンデューラ(Bandura, A.))は( A )を中心として( C オ 社会的)学習理論を提唱した。例えば、おもちゃを片付けて保育士に褒められた他児を見た幼児が、同じように片付ける。また、外履きを脱いだままにして保育室に入ろうとする他児が注意されているのを見た幼児が、自分の外履きを靴箱にしまう。このような学習形態は保育場面でも多く見られる。他者の行動を見ることにより行動を習得することから、( D エ モデリング)ともいわれる。
【語群】
ア 観察学習  イ バンデューラ(Bandura, A.)  ウ 洞察学習    エ モデリング
オ 社会的   カ ブルーナー(Bruner, J.S.) キ モニタリング  ク 文化的
(組み合わせ)
A B C D

  1. ア イ オ エ →〇
  2. ア イ オ キ
  3. ウ イ オ エ
  4. ウ カ ク エ
  5. ウ カ ク キ

正答:1


R2後期:保育の心理学⑪

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 11
次の文のうち、成人期・高齢期の発達に関する記述として、(a)~(d)の下線部分が適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 成人期のアタッチメント(愛着)の個人差の測定は、(a)アダルト・アタッチメント・インタビューによる測定法が開発されている →〇
  • 高齢期は身体機能が衰退して心理面にも変化が生じやすいため、(b)高い適応性や幸福感を維持する人は相対的に少ない →×
  • 老化のスピードとは、生活環境や健康への配慮などの要因により大きく違ってくるものであり、(c)個人の生得的基盤による影響は受けない →×
  • 加齢により活動や行動範囲が狭まるにつれて、(d)個人をとりまく社会的ネットワークは、自分にとって重要度の低い人の数は減少するが、重要度の高い人の数は維持される →〇

正答:3 ○ × × ○


R2後期:保育の心理学⑫

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 12 
次のA~Eのうち、「親になることの発達」について幼児期までの子どもをもつ親を対象とした研究成果の記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 親たちは自分の思い通りにならず、時には自分の理解を超えた子どもという存在と関わることにより、考え方が柔軟になった。 →〇
  2. 親になることによって、自分を抑制したり、自己主張したりする自己制御ができるようになった。 →〇
  3. 自分の子どもに関心が集中し、親自身の視野が狭くなった。 →×
  4. 親は自分自身をなくてはならない存在だと感じ、生きている張りが増した。 →〇
  5. 子どものためには、親がすべてを犠牲にするべきであると考えるようになった。 →×

正答:1 ○ ○ × ○ ×


R2後期:保育の心理学⑬

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 13 
次の1~5は、保育所における養護と教育の一体的展開に関する記述である。「保育所保育指針」に照らして考えた場合、不適切なものを一つ選びなさい。

  1. 養護と教育を一体的に展開するということは、保育士等が子どもを一人の人間として尊重し、その命を守り、情緒の安定を図りつつ、乳幼児期にふさわしい経験が積み重ねられていくよう丁寧に援助することを指す。 →〇
  2. 子どもが、自分の存在を受け止めてもらえる保育士等や友達との安定した関係の中で、自ら環境に関わり、興味や関心を広げ、様々な活動や遊びにおいて心を動かされる豊かな体験を重ねることを通して、資質・能力は育まれていく。 →〇
  3. 乳幼児期の発達の特性を踏まえて養護と教育が一体的に展開され、保育の内容が豊かに繰り広げられていくためには、子どもの傍らに在る保育士等が子どもの心を受け止め、応答的なやり取りを重ねながら、子どもの育ちを見通して、援助していくことが大切である。 →〇
  4. 3歳以上児の保育の内容は、「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」という視点とともに、養護及び教育の一体性を特に強く意識して行われることが重要である。 →×
  5. 保育においては、子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培うために、環境を通して養護及び教育を一体的に行っている。 →〇

正答:4


R2後期:保育の心理学⑭

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 14 
次のA~Dのうち、外国籍の子どもと家庭への支援に関する記述として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. コミュニケーションを取るためには日本語の理解が重要であり、外国籍の子どもの入所時から日本語を覚えるように働きかける必要がある。 →×
  2. 保育士が子どもの国籍や文化の違いを理解するためには、保育士自らの感性や価値観を振り返ることが必要とされる。 →〇
  3. 外国籍の子どもが、入所から半年以上経過しても集団になじめず、気になる行動があっても、言語や習慣の違いによるものと考えて、長い目で見守ることが大切である。 →×
  4. 外国籍家庭に対しては、状況に応じて個別の支援を行うよう努めることが、保育所保育指針に明記されている。 →〇

正答:4 × ○ × ○


R2後期:保育の心理学⑮

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 15 
次の文は、子どもを理解する方法に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
保育の場では、( A ア 自然)観察法が主であると捉えられるが、( B エ 実験)観察法のように、仮説を意識することも大切である。例えば、どういう状況でいざこざが起こりやすいのか、いざこざが起こる前には子ども達にどのような行動がみられたか、1日の保育の中でどのような時間帯に起こりやすいかなど、具体的に多様な側面から子ども理解を深め、適切な援助や環境構成につなげることができる。さらに、保育における子ども理解を深めるために、保育士は子どもの話をよく聞き、子どもに寄り添い、受け入れ、( C カ 共感的)に関わっていく。いざこざをしばしば起こしているようにみえる子どもを、保育者の価値観や基準だけで「良い/悪い」と決めるのではなく、子どもの( D キ 気持ち)も含めて、子どもの行動を理解しようとすることが大切である。
【語群】
ア 自然   イ 保育   ウ 科学   エ 実験
オ 想像的  カ 共感的  キ 気持ち  ク 親の問題
正答:2ア エ カ キ


R2後期:保育の心理学⑯

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 16 
次のA~Dは、保育の評価に関する記述である。「保育所保育指針」に照らして考えた場合、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 自己評価は、保育士等が個別に行うだけではなく、保育を行っている様子を保育士等が互いに見合ったり、子どもの行動の見方や自分の保育について話し合ったりするなど、保育士等間で行うことも重要である。 →〇
  2. 保育士等が、それぞれの作成した指導計画を踏まえ、保育における意図や願いなどを相互に理解し尊重しながら率直に話し合う中で、自分では意識していなかったよいところや特色、課題などに気付いたり、子どもについての新たな見方を取り入れたりする。 →〇
  3. 保育所外部の専門家を交えたカンファレンスを行うことは大切である。同じ保育場面でもその捉え方は様々であり、自分の保育が同僚や他の専門家にどう映るのか、自分と異なる子どもの理解や保育の視座に出会うことは、保育士等が保育の視野を広げ、自らの子ども観や保育観を見つめ直す機会となる。 →〇
  4. 自己評価を通じて、他者の意見を受け止め自らの保育を謙虚に振り返る姿勢や、保育に対する責任感と自覚など、組織の中で支え合って、学び合いを継続していく基盤が形成されることによって、保育士等の専門性の向上が図られる。 →〇

正答:1 ○ ○ ○ ○


R2後期:保育の心理学⑰

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 17 次の1歳児の食事場面の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
担当保育士が食事用のエプロンに替え三角巾をしていると、Hちゃんは、ぴょんぴょんと身体を弾ませ「ンマ ンマ」と言い、喜んでいる。「待っててね」と言うとわかったかのように目を細めて笑った。保育室の戸が開いたので、Hちゃんはじっと見ていたが、訪問者が近づいてくると下を向いて指しゃぶりを始めた。顔を上げ訪問者と目が合ったとたん大泣きし、保育士に手を出して抱っこを求める。訪問者が退室すると安心して食事の席につく。
食事が始まると、「ンマ ンマ」と催促をする。保育士が「あー、んまね」と口に入れると、もぐもぐしながら保育士の顔を見て、両手を頬に当ておいしいというしぐさをする。「おいしいのね、よかったね」と言うと、おいしいということが伝わったと感じたのか目を細めて笑い、「あーあー」と声を出し、さらに両手で頭をたたいてみせた。
【設問】
次のA~Dのうち、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 見知らぬ人が近づくと、不安になり混乱して食べることが難しくなることも、人見知りの時期には生じる。 →〇
  2. 毎日同じ場所や一定の流れのなかで食べることは、子どもに安定をもたらし、スクリプトの形成を促す。 →〇
  3. 子どもが一定の時間内に一定の量を食べることのみに集中できるような生活リズムを確立することは重要である。 →×
  4. 保育士との応答的なやりとりのなかで、「上手に食べたね」「おいしかったね」と共感されながら食べられるようになっていく。 →〇

正答:2 ○ ○ × ○


R2後期:保育の心理学⑱

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 18
次の【図】は、「少子化対策白書(平成 30 年版)」(内閣府)における、「6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間(1日当たり・国際比較)」である。以下の【設問】に答えなさい。
【図】6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間(1日当たり・国際比較)

【設問】
次のA~Dのうち、【図】を説明する文として適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 日本の夫の家事・育児関連時間は1日あたり 83 分であり、図中7か国の中で最も低い水準であるが、そのうち育児の時間の占める割合は最も多い。 →〇
  2. 妻と夫の育児の時間の合計が、一番長いのは日本であり、一番短いのはスウェーデンである。 →×
  3. 妻と夫の家事・育児関連時間の合計が、一番長いのは日本であり、次に長いのはドイツである。 →×
  4. 夫の育児の時間が最も長いのは、アメリカである。妻の育児の時間が最も長いのは、日本である。 →〇

正答:3 ○ × × ○


R2後期:保育の心理学⑲

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 19 
次の文は、感覚統合療法に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
感覚統合療法とは、学習スキルや( A ア 運動)スキルの獲得よりも発達障害児の( B エ 中枢)神経系の機能を改善することを目的として考案された。子どもに対して( C カ 個別的)な計画を立て、子どもの( D キ 能動的)取り組みを重視し、スイングやボールプール、平均台などの器具を用いて行う。
【語群】
ア 運動   イ 生活   ウ 末梢   エ 中枢  オ 一律的
カ 個別的  キ 能動的  ク 受動的
正答:2 ア エ カ キ


R2後期:保育の心理学⑳

令和2年度 後期試験 保育の心理学 問 20 
次のうち、幼児で被虐待を疑わせる兆候として、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 見知らぬ大人になれなれしくする。 →〇
  2. 常に衣服が汚れている。 →〇
  3. 痩せが目立ち、給食を大量に食べる。 →〇
  4. 外傷として不自然な部位にあざがある。 →〇

正答:1 ○ ○ ○ ○


R2後期:子どもの保健①

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問1 
次のうち、「母子保健法」で定められていないものを一つ選びなさい。

  1. 新生児訪問指導
  2. 予防接種 →×
  3. 健康診査
  4. 保健指導
  5. 母子健康手帳の交付

正答:2


R2後期:子どもの保健②

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問2 
次のうち、保育所が子どもの健康の保持・増進のために整備すべき養育環境として、不適切なものを一つ選びなさい。

  1. 子どもが身体を十分に動かし、のびのびと行動できるようにする。 →〇
  2. 災害時に安全に避難できるようにする。 →〇
  3. 危険な場所がなく、安全に過ごせるようにする。 →〇
  4. 決まりを守り生活習慣が身に付けられるよう学べる。 →〇
  5. 危険を回避するため戸外遊びを控え、室内で遊べるようにする。 →×

正答:5


R2後期:子どもの保健③

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問3 
次の文は、子どもの健康と環境に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる適切な語句の組み合わせを一つ選びなさい。
子どもを取り巻く家庭、社会、自然といった環境は、子どもの生活に( A 相互的)に関わって、子どもの健康や発達に影響を与えている。
保育所では、仲間と一緒にできる、お手本がある、励まし合えるといった、( B 集団)であることによるメリットを生かした積極的な教育が可能である。
通常の条件下では危険ではないが、何らかの条件の変化で危険となって現れる危険を( C 潜在危険)という。
調理室やトイレ、手洗い場は( D 感染予防)の観点で、特に清潔の維持を意識した工夫、清掃、管理が必要になる。
(組み合わせ)
    A    B    C     D

  1. 相互的   集団  潜在危険  感染予防 →〇
  2. 一方向的  個人  潜在危険  事故予防
  3. 相互的   集団  顕在危険  感染予防
  4. 一方向的  個人  顕在危険  事故予防
  5. 相互的   個人  潜在危険  感染予防

正答:1


R2後期:子どもの保健④

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問4 
次のA~Dのうち、子どもということばに関する説明を示したものとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「母子保健法」による新生児とは、出生後 30 日を経過しない乳児をいう。 →×
  2. 「母子保健法」による乳児とは、1歳に満たない者をいう。 →〇
  3. 「母子保健法」による幼児とは、満1歳から小学校就学前までをいう。 →〇
  4. 「児童福祉法」による児童とは、満 18 歳に満たない者をいう。 →〇

正答:4 × ○ ○ ○


R2後期:子どもの保健⑤

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問5 
保育所の重大事故における対応として、子どもが意識を失って倒れていた場合、次のうちから適切なものを一つ選びなさい。

  1. 心臓マッサージを大人の場合の倍の速さで行った。 →×
  2. 胸部に吐物が付着していたが、蘇生を急ぐべきと考え、AED の電極をそのまま貼った。 →×
  3. 意識を失って倒れている子どもに駆け寄りながら、大声で人を呼んだ。 →〇
  4. 近くに人がいなかったので、AED をとりに、その場を離れた。 →×
  5. 保護者への連絡は状況が落ち着くまで控えた。 →×

正答:3


R2後期:子どもの保健⑥

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問6 
次のうち、保育所や地域における子どもへの虐待防止や虐待対応について、適切でないものを一つ選びなさい。

  1. 虐待を通告した人の個人情報は法律によって守られる。 →〇
  2. 保護者との関係を壊さないことを優先し、通告は控える。
  3. 子どもへの虐待による死亡は、1歳未満が約半数を占める。 →〇
  4. 社会的に孤立し援助者が少ない場合、虐待は起こりやすい。 →〇
  5. 妊婦健診や乳幼児健診を受診していない場合、子どもを虐待していることが多い。 →〇

正答:2


R2後期:子どもの保健⑦

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問7 
新生児に普通に見られる反射運動で、ある時期になると消えていくものを原始反射というが、次に示す反射と、その発現から消失時期の組み合わせで不適切なものを一つ選びなさい。
〈原始反射〉 〈発現~消失時期〉

  1. 大きな音でびっくりしたときや落ちると感じたときに起こる。腕は伸び、さらに抱きしめるような動きがある(モロー反射)
    ―――― 出生時 ~ 4か月ごろ →〇
  2. 頬や口のまわりを指で触れるとそちらに顔を向けて探し、口を開けたりする反射(探索反射)
    ―――― 出生時 ~ 4か月ごろ →〇
  3. 口唇に触れると乳を吸う動作をする(吸啜反射) ―――― 出生時 ~ 12 か月ごろ →×
  4. 背臥位のときに頭部を右もしくは左の方向(一つの方向)に向けると、顔の向いた側の手足は伸びて、反対側の手足は曲がっている姿勢(フェンシングの姿勢)をとる(緊張性頸反射)
    ―――― 出生時 ~ 5か月ごろ →〇
  5. 足の裏をペンなどで刺激すると、足の指は背屈し扇状にひろがる(バビンスキー反射)
    ―――― 出生時 ~ 24 か月ごろ →〇

正答:3


R2後期:子どもの保健⑧

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問8 
次のA~Eのうち、子どもにみられる症状あるいは疾患について述べたものとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 発熱を判定する場合、その子どもの通常の体温(平熱)を把握している必要がある。 →〇
  2. 腹痛とは、腹部の痛みであるが、年少幼児では痛みの局在がはっきりとしないこともある。全身状態の観察が重要である。 →〇
  3. けいれんとは、意識消失とともに全身または体の一部の筋肉が、意志とは関係なく発作的に収縮することをいう。 →×
  4. 水痘は特徴的な発しんが重い場合は全身的に出現するが、頭皮にはみられないのが特徴である。 →×
  5. 麻しんは高熱を発して、顔面や頸部から出現した発しんが、下降的に広がり消退する時に色素沈着を残す。 →〇

正答:2 ○ ○ × × ○


R2後期:子どもの保健⑨

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問9 
次の文は、子どもの病気を早期発見するための、いつもと違う子どものサインに気づくためのポイント(「保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)」参照)についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 親から離れず機嫌が悪い(ぐずる) →〇
  2. 睡眠中に泣いて目が覚める →〇
  3. 元気がなく顔色が悪い →〇
  4. きっかけがないのに吐いた →〇
  5. 便がゆるい →〇

正答:1 ○ ○ ○ ○ ○


R2後期:子どもの保健⑩

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問 10 
次のA~Dは、保育所で子どもに薬を与える場合に関して、「保育所保育指針解説」(平成 30年3月 厚生労働省)第3章「健康及び安全」(3)「疾病等への対応」に示されている記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 医師の診断・指示によるものに限る。 →〇
  2. 保護者による与薬依頼書が必要である。 →〇
  3. 与薬依頼書には、薬の名前・種類、使用方法の記載が必須であるが、医師名は必要に応じて記載する。 →×
  4. 与薬の誤りがないように、決められた一人の保育士が行う。 →×

正答:1 ○ ○ × ×


R2後期:子どもの保健⑪

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問 11 
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Yさんは9歳の女児である。周産期、乳幼児健診で異常を指摘されたことはない。幼児期より内向的で保育所では友人は少なく登園渋りがあった。小学校に入学後、登校時に腹痛を来すようになり不登校となった。次第に母が外出しようとすると「お母さんが事故に遭って死んでしまったらどうしよう」と泣き出し留守番ができなくなった。
【設問】
次のうち、Yさんの主な精神医学的問題を、一つ選びなさい。

  1. パニック障害
  2. 分離不安障害 →〇
  3. 強迫性障害
  4. 自閉スペクトラム症
  5. 選択性緘黙

正答:2


R2後期:子どもの保健⑫

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問 12 
次の文は、注意欠如・多動症についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. DSM-5 の診断基準によれば、不注意、多動性及び衝動性の症状が、2つ以上の状況(例:家庭、学校)で存在する必要がある。 →〇
  2. 近年の疫学調査によると、有病率は学童期で約 20%である。 →×
  3. 病因として遺伝的関与が強い。 →〇
  4. 自閉スペクトラム症を併存することがある。 →〇
  5. 出生体重が 1,500 g 未満で生まれることは、注意欠如・多動症のリスク因子である。 →〇

正答:3 ○ × ○ ○ ○


R2後期:子どもの保健⑬

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問 13 
次の文は、発達性協調運動症に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 脳性麻痺や筋ジストロフィーが原因になる。 →×
  2. 協調運動技能の獲得が、その人の生活年齢に応じて期待されるものより明らかに劣っている。 →〇
  3. 症状は、不器用さや運動技能の遂行における遅さと不正確さによって明らかとなる。 →〇
  4. 学業や就労後の活動に影響を与えている。 →〇

正答:3 × ○ ○ ○


R2後期:子どもの保健⑭

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問 14 
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
自閉スペクトラム症と診断されている5歳のSくん。保育所で制作の時間に突然保育室を飛び出してしまった。担当保育士が後を追いかけると、水場のところでびしょ濡れになってひとりで遊んでいた。
【設問】
担当保育士による、Sくんに対する配慮として適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. あまりに楽しそうに遊んでいたので、制作は中止にして、みんなで一緒に遊ぶことにした。 →×
  2. 今、何をする時間なのかがわかっていなかった可能性を考え、Sくんがわかるように絵を使って教えるようにした。 →〇
  3. 水遊び以外にSくんが興味を持てる電車やくるまを制作に取り入れる工夫をした。 →〇
  4. 今は制作の時間であることを口頭で強く伝えた。 →×

正答:4 × ○ ○ ×


R2後期:子どもの保健⑮

令和2年度 後期試験 子どもの保健 問 15 
次の文は、日本人の自殺に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 年間の自殺者数は、平成 10 年以降、現在まで3万人台が続いている。 →×
  2. 過去に自殺企図をして生き残った人は、その後自殺企図を繰り返さない。 →×
  3. 平成 30 年の人口動態統計によれば、15 歳~ 19 歳の死因の第1位は自殺である。 →〇
  4. 平成 30 年中における自殺の状況(厚生労働省)によれば、未成年者の自殺の原因は、いじめが過半数である。 →×
  5. 産後うつ病では、子どもとの心中が起こることはない。 →×

正答:5 × × ○ × ×