H30後:保育原理⑮

平成30年度後期試験 保育原理 問 15
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
J君は2歳児クラスに進級し、3歳になったばかりである。担当保育士の交替や新しい友達が加わるなどの環境の変化があったが、朝の登園でも落ち着いて母親と保育室に入ってくる。保育室や園庭でも好きな遊びを見つけて遊んでいる。そして、最近は排泄についても意欲的な姿が見られている。
少し前まではトイレに誘ってみても「Jちゃん、すわらないの!」とトイレに近づこうとしなかったが、最近はトイレに座り、トイレでうまく排泄できることが増えてきた。うまくできたときに、担当保育士が認めると、J君も満足そうな表情を見せる。
J君は保育所でも家庭でも紙おむつを使っている。J君の母親から、家庭でトイレット・トレーニングを進めるために何かに取り組んでいるといった話はこれまでのところ特にない。担当保育士は、この機会にJ君の紙おむつを布のパンツに切り替えていきたいと思い、母親と話をすることにした。

【設問】
担当保育士のJ君の母親への話の内容として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. J君の保育所での排泄に変化が出てきたことを伝え、家庭でもトイレに誘うなど働きかけてみてはどうかと伝える。 →〇
  2. 保育所では紙おむつをはずし、布のパンツを使っていきたいことを伝える。 →〇
  3. J君のトイレット・トレーニングを、まずは家庭から進めてくださいと伝える。 →×
  4. クラスの他児の多くが布のパンツに切り替えていることを伝え、家庭で積極的に取り組むように伝える。 →×
  5. 布のパンツに替えて失敗すると濡れて着替えが必要になるので、しばらくはズボンなどの着替えを多めに用意するようにお願いする。 →〇

正答:2 ○ ○ × × ○


H30後:保育原理⑯

平成30年度後期試験 保育原理 問 16
 次の文は、コメニウス(Comenius, J.A.)についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 現在のチェコの中央部、モラヴィアの生まれで、大学で学んだのち、ボヘミア同胞教団の牧師となった。 →〇
  2. ルソーの思想に共鳴し、『隠者の夕暮』(1780 年)、『リーンハルトとゲルトルート』(1787 年)などを著した。 →×
  3. 主著である『大教授学』(1657 年)では、あらゆる人が学べる学校として統一学校構想が述べられ、6歳くらいまでの乳幼児を対象とする学校は「母親学校」として構想された。 →〇
  4. 『世界図絵』(1658 年)は世界初の絵入り教科書といわれ、その後の絵本や教科書に影響を与えた。 →〇

正答:3 ○ × ○ ○


H30後:保育原理⑰

平成30年度後期試験 保育原理 問 17
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
5歳児クラスでは、誕生日を迎えた子どもの保護者も一緒に誕生会に参加する。誕生日を迎えた子どもは自分の保護者が保育所に来てくれるその日をとても楽しみに待っている。また、クラス全体の前に出て自分が好きなものや将来の夢などを話し、友達が聞いてくれるのを楽しみにしている。K児は知的な遅れを伴う重度のダウン症で、4歳になってようやく座ることができるようになった。まだ自分で立って歩いたり会話したりすることは難しい。みんなの前で話すことが困難なK児の誕生会の日がやってきた。

【設問】
「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第1章「総則」に照らし、K児やクラスの子どもたちへの担当保育士の対応として不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 担当保育士は、K児の保育所での普段の様子や、好きなものや遊びについて話した。
  2. 担当保育士は、事前に母親からK児の家庭での様子や最近の変化などについて聴き取っておき、K児の代わりに話した。
  3. みんなの前で話すことがK児には困難なので、そのような場面はあえて作らず、さりげなく次のプログラムに移って誕生会を終えた。 →×
  4. 担当保育士は、K児を後ろから抱きかかえる母親と一緒に立ち、K児の気持ちを母親が代弁してクラスのみんなに伝えた。
  5. 担当保育士がK児を膝の上に抱きかかえると、クラスの友達が次々とK児について知っていることを話し出し、担当保育士はそれを見守った。

正答3


H30後:保育原理⑱

平成30年度後期試験 保育原理 問 18
 次の文は、「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第3章「健康及び安全」の4「災害への備え」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「災害への備え」に関する内容は「施設・設備等の安全確保」、「災害発生時の対応体制及び避難への備え」、「地域の関係機関等との連携」の全3項目で構成されている。 →〇
  2. 災害の発生時に、保護者等への連絡及び子どもの引渡しを円滑に行うため、日頃から保護者との密接な連携に努め、連絡体制や引渡し方法等について確認をしておくこと。 →〇
  3. 避難訓練は、少なくとも6か月に1回定期的に実施するなど、必要な対応を図ること。 →×
  4. 防火設備、避難経路等の安全性が確保されるよう、定期的にこれらの安全点検を行うこと。 →〇
  5. 避難訓練については、地域の関係機関や保護者との連携の下に行うなど工夫すること。 →〇

正答:2 ○ ○ × ○ ○


H30後:保育原理⑲

平成30年度後期試験 保育原理 問 19
 次の文は、「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第5章「職員の資質向上」の(1)「保育所職員に求められる専門性」の一部である。(A )〜(E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

子どもの最善の利益を考慮し、(A 人権)に配慮した保育を行うためには、職員一人一人の(B 倫理観)、人間性並びに保育所職員としての職務及び責任の理解と自覚が基盤となる。各職員は、(C 自己評価)に基づく課題等を踏まえ、保育所内外の(D 研修)等を通じて、保育士・看護師・調理員・栄養士等、それぞれの職務内容に応じた専門性を高めるため、必要な知識及び(E 技術)の修得、維持及び向上に努めなければならない。

(組み合わせ)
A B C D E

  1. 人権 倫理観 自己評価 研修 技能
  2. 環境 責任感 省察 研究 技術
  3. 人権 責任感 自己評価 研究 技術
  4. 人権 倫理観 自己評価 研修 技術
  5. 環境 倫理観 省察 研修 技能

正答:4


H30後:保育原理⑳

平成30年度後期試験 保育原理 問 20
 次の文は、日本の保育の現状と課題に関する記述である。(A )〜(D )の下線部分が正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • わが国にとって、保育の受け皿を増やし、待機児童を解消することは重要政策となっている。平成 25 年4月から (A)「待機児童解消加速化プラン」 に基づいて取組を進めた結果、保育の受け皿は、平成 25 〜 27 年度の3年間で約 31 万人分増えた。 →〇
  • 保育を必要とする子どもの人数も増えたことにより、待機児童数は2万人を超える水準で推移しているが、その約7割を占めているのは (B)3歳以上児である。
  • 平成 28 年度から始められた (C)企業主導型保育事業は、仕事と子育てとの両立を支援することを目的とした事業として、待機児童解消策の一つに位置づけられている。 →〇
  • 厚生労働省は、平成 29 年6月に (D)「子育て安心プラン」 を発表し、さまざまな施策を通じてさらに全国の待機児童解消に取り組むとしている。 →〇

正答:1 ○ × ○ ○


H30後:教育原理①

平成30年度後期試験 教育原理 問1
 次の文は、「教育基本法」第 16 条の一部である。(A )・(B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

教育は、(A 不当な支配)に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、(B 教育行政)は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。

(組み合わせ)
A    B

  1. 政治の圧力  教育行政
  2. 政治の圧力  学校教育
  3. 不当な支配  教育行政
  4. 不当な支配  学校教育
  5. 不当な支配  社会教育

正答:3


H30後:教育原理②

平成30年度後期試験 教育原理 問2
 次の文は、2006 年 12 月に国連で採択された「障害者の権利に関する条約」の一部である。(A )・(B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 障害者に関する社会全体(各家庭を含む。)の意識を向上させ、並びに障害者の権利及び尊厳に対する尊重を育成すること。
  • あらゆる活動分野における障害者に関する(A 定型化)された観念、偏見及び有害な慣行(性及び年齢に基づくものを含む。)と戦うこと。
  • 障害者の能力及び(B 貢献)に関する意識を向上させること。

(組み合わせ)
A    B

  1. 一般化   貢献
  2. 一般化  社会参加
  3. 定型化   貢献
  4. 定型化  社会参加
  5. 定型化   寄与

正答:3


H30後:教育原理③

平成30年度後期試験 教育原理 問3
 次の文のうち、正しいものを一つ選びなさい。

  1. ピアジェ(Piaget, J.)は、恩物によって子どもの活動を引き出すことを提唱した。
  2. ロック(Locke, J.)は、子どもには生得的な観念があるとして、白紙説を否定した。
  3. エレン・ケイ(Key, E.)は、世界で最初の幼稚園を創設した。
  4. カイヨワ(Caillois, R.)は、遊びを4つの項目(競争、偶然、模擬、めまい)に区分した。 →〇
  5. オーエン(Owen, R.)は、シュタンツで孤児のための学校を経営した。

正答:4


H30後:教育原理④

平成30年度後期試験 教育原理 問4
 次の【Ⅰ群】の思想家についての記述と【Ⅱ群】の人物を結び付けた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 自宅の書斎の鈴の屋で、古典研究を行い、日本人らしさの探求をした。 →本居宣長
  2. 松下村塾をひらき、儒学・史学・兵学を総合した人間教育を行った。 →吉田松陰

【Ⅱ群】
ア 伊藤仁斎
イ 荻生徂徠
ウ 本居宣長
エ 吉田松陰
オ 緒方洪庵

正答:5 ウ エ


H30後:教育原理⑤

平成30年度後期試験 教育原理 問5
 次の文を読んで、【設問】に答えなさい。

必ず邑(むら)に不学の戸(こ)なく、家に不学の人なからしめん事を期(き)す。人の父兄たる者、宜(よろ)しくこの意を体認し、その愛育の情を厚くし、その子弟をして必ず学に従事せしめざるべからざるものなり。

【設問】
この文が記載されている法令等の名称を【Ⅰ群】から、発布・公布された年号を【Ⅱ群】からそれぞれ選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 学制(学制序文、学事奨励ニ関スル被仰出書)
  2. 教育令
  3. 教育ニ関スル勅語(教育勅語)

【Ⅱ群】
ア 1868(明治元)年
イ 1872(明治5)年
ウ 1887(明治 20)年

正答:2  A    イ


H30後:教育原理⑥

平成30年度後期試験 教育原理 問6
 次の文は、「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」(内閣府・文部科学省・厚生労働省告示第1号平成 29 年3月 31 日)第1章「総則」の第3「幼保連携型認定こども園として特に配慮すべき事項」の一部である。(A )〜(C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

当該幼保連携型認定こども園に入園した年齢により(A 集団生活の経験年数)が異なる園児がいることに配慮する等、0歳から小学校就学前までの一貫した教育及び保育を園児の発達や学びの連続性を考慮して展開していくこと。特に満3歳以上については入園する園児が多いことや同一学年の園児で編制される(B 学級)の中で生活することなどを踏まえ、家庭や他の保育施設等との連携や引継ぎを円滑に行うとともに、(C 環境)の工夫をすること。

(組み合わせ)
A    B    C

  1. 集団生活の経験年数  学級  環境
  2. 集団生活の経験年数  学級  指導
  3. 集団生活の経験年数  集団  環境
  4. 個別の知識及び技能  学級  指導
  5. 個別の知識及び技能  集団  指導

正答:1


H30後:教育原理⑦

平成30年度後期試験 教育原理 問7
 次の説明文を示している語句として、最も適切なものを一つ選びなさい。

経済的にめぐまれない貧困家庭の幼児に教育、医療、栄養および社会的サービスを含む総合的援助を提供する。小学校入学の時点で同一のスタートラインにたてるようあらかじめ格差を解消しておくことを目的としている。ジョンソン大統領によって始められたアメリカ合衆国の補償教育事業である。貧困の悪循環を断って、平等な教育の機会を提供するものである。

  1. ドルトン・プラン
  2. ヘッド・スタート計画 →〇
  3. 教育効果促進計画
  4. ウィネトカ・プラン
  5. 教育優先地域計画

正答:2


H30後:教育原理⑧

平成30年度後期試験 教育原理 問8
 次の文は、「幼稚園教育要領」(文部科学省告示第 62 号平成 29 年3月 31 日)第1章「総則」の一部である。(A )〜(C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

幼稚園においては、生きる力の基礎を育むため、この章の第1に示す幼稚園教育の基本を踏まえ、次に掲げる資質・能力を一体的に育むよう努めるものとする。

  • 豊かな体験を通じて、感じたり、気付いたり、分かったり、できるようになったりする「(A 知識及び技能)の基礎」
  • 気付いたことや、できるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする「(B 思考力、判断力、表現力)等の基礎」
  • 心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする「(C 学びに向かう力、人間性)等」

(組み合わせ)
A B C

  1. 知識及び技能 思考力、判断力、表現力 学びに向かう力、人間性
  2. 知識及び技能 学びに向かう力、人間性 思考力、判断力、表現力
  3. 思考力、判断力、表現力 知識及び技能 学びに向かう力、人間性
  4. 思考力、判断力、表現力 学びに向かう力、人間性 知識及び技能
  5. 学びに向かう力、人間性 思考力、判断力、表現力 知識及び技能

正答:1


H30後:教育原理⑨

平成30年度後期試験 教育原理 問9
 次の文は、幼稚園における学校評価に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 学校評価の形態として、自己評価、学校関係者評価、第三者評価の3つが考えられる。
  2. 教職員による自己評価を行うが、その結果を公表する義務はない。 →×
  3. 幼稚園において、幼児がより良い教育活動を享受できるよう、学校運営の改善と発展を目指し、教育の水準の保証と向上を図ることが重要である。
  4. 学校評価の結果を踏まえ、各学校が自らその改善に取り組むとともに、評価の結果を学校の設置者等に報告することにより課題意識を共有することが重要である。
  5. 学校評価の実施そのものが自己目的化してしまわないよう、地域の実情も踏まえた実効性のある学校評価を実施していくことが何よりも重要である。

正答:2


H30後:教育原理⑩

平成30年度後期試験 教育原理 問 10
 2015 年9月に国連で採択された「持続可能な開発のための 2030 アジェンダ」に掲げられている「持続可能な開発目標」として適切な略称を一つ選びなさい。

  1. ODA
  2. OECD
  3. MDGs
  4. SDGs →〇
  5. ESD

正答:4


H30後:社会的養護①

平成30年度後期試験 社会的養護 問1
 次の文は、「児童の権利に関する条約」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1.  条約でいう「児童」とは、原則として、20 歳未満のすべての者をいう。 →×
  2. わが国が条約を批准したのは、「児童虐待の防止等に関する法律」の施行後である。 →×
  3. 児童の意見表明に際しては、年齢及び成熟度に従って相応に考慮される。 →〇
  4. 締約国による条約履行の進捗状況を審査するため、「児童の権利に関する委員会」が設置されている。 →〇

正答:4 × × ○ ○


H30後:社会的養護②

平成30年度後期試験 社会的養護 問2
 次の文は、社会的養護の歴史に関する記述である。A〜Cを年代の古い順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. セオドア・ルーズベルト大統領の招集により、「第1回白亜館会議(ホワイトハウス会議)」が開催された。この会議において「児童は緊急なやむをえない理由がない限り、家庭生活から引き離されてはならない」などの宣言が行われた。
  2. ボウルビィ(Bowlby, J.)は「乳幼児の精神衛生」において、母性的養育の剥奪が子どもにとって深刻な影響をもたらすとした。
  3. バーナード(Barnardo, T.J.)は浮浪児等が生活する施設としてバーナードホームを設立した。この施設では小舎制を採用するとともに里親委託の試みが行われた。

正答:5 C→A→B


H30後:社会的養護③

平成30年度後期試験 社会的養護 問3
 次の文は、「児童憲章」の一部である。(A )〜(C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 児童は、(A )として尊ばれる。
  • 児童は、(B 社会の一員)として重んぜられる。
  • 児童は、(C よい環境)のなかで育てられる。

(組み合わせ)
A B C

  1. 個人 社会の一員 よい環境
  2. 人 権利の主体 地域社会
  3. 個人 権利の主体 地域社会
  4. 人 社会の一員 よい環境
  5. 個人 権利の主体 よい環境

正答:4


H30後:社会的養護④

平成30年度後期試験 社会的養護 問4
 次の文は、「里親委託ガイドライン」(厚生労働省)の一部である。(A )〜(D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

家族は、社会の基本的集団であり、家族を基本とした家庭は子どもの成長、福祉及び保護にとって最も自然な環境である。このため、保護者による養育が不十分又は養育を受けることが望めない(A 社会的養護)のすべての子どもの(B 代替的養護)は、(C 家庭養護)が望ましく、養子縁組里親を含む(D 里親委託)を原則として検討する。特に、乳幼児は安定した家族の関係の中で、愛着関係の基礎を作る時期であり、子どもが安心できる、温かく安定した家庭で養育されることが大切である。

(組み合わせ)
A B C D

  1. 社会的養育 補完的養護 家庭養護 里親委託
  2. 社会的養護 代替的養護 家庭養護 里親委託
  3. 社会的養育 代替的養護 家庭的養護 里親委託
  4. 社会的養護 補完的養護 家庭的養護 特別養子縁組
  5. 社会的養育 代替的養護 家庭養護 特別養子縁組

正答:2


H30後:社会的養護⑤

平成30年度後期試験 社会的養護 問5
次の文のうち、「児童福祉法」で定める「児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)」に関する記述として、下線部分が正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 共同生活を営むべき住居における相談その他の日常生活上の援助及び生活指導並びに就業の支援を行い、あわせて児童自立生活援助の実施を解除された者に対し相談その他の援助を行う。 →〇
  2. 本事業の対象は、義務教育を終了した児童かつ満 18 歳に満たない児童であって、措置解除者等である。 →×
  3. 本事業の対象は、「学校教育法」第 50 条に規定する高等学校の生徒、同法第 83 条に規定する大学の学生その他の厚生労働省令で定める者であって、満 18 歳に達した日から満 20 歳に達する日の属する年度の末日までの間にあるもののうち、措置解除者等である。 →×

正答:3 ○ × ×


H30後:社会的養護⑥

平成30年度後期試験 社会的養護 問6
 次の文は、養子縁組里親に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 養子縁組里親に委託される児童は、養子縁組里親になる者と親族関係にある必要がある。
  2. 養子縁組里親には、里親になるために必須となる指定された研修の受講義務がない。
  3. 養子縁組里親は、都道府県で作成される養子縁組里親の名簿登録が任意である。
  4. 養子縁組里親には、欠格事由が定められていない。
  5. 養子縁組里親には、里親手当は支給されない。 →〇

正答:5


H30後:社会的養護⑦

平成30年度後期試験 社会的養護 問7
 次の文は、子育て短期支援事業に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 実施主体は、市町村(特別区及び一部事務組合を含む。)とする。 →〇
  2. 子どもは親と共にいることが必要であり、育児不安といった精神的理由では利用できない。 →×
  3. この事業の実施施設には、母子生活支援施設は含まれていない。 →×
  4. 夜間養護等(トワイライトステイ)事業において対象となる者は、保護者の仕事等の理由により、平日の夜間又は休日に不在となる家庭の児童とされている。 →〇

正答:4 ○ × × ○


H30後:社会的養護⑧

平成30年度後期試験 社会的養護 問8
 次の文は、「被措置児童等虐待対応ガイドライン」(厚生労働省)の一部である。(A )〜(C )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

施設運営そのものについては、施設職員と施設長が意思疎通・意見交換を図りながら方針を定めること、相互理解や信頼関係を築き、チームワークのとれた(A )組織作りを進めること、(B )の活用や、(C )の積極的な受審・活用など、外部の目を取り入れ、開かれた組織運営としていくことが重要です。

【語群】
ア 風通しのよい   イ 合理的な   ウ 第三者委員  エ 要保護児童対策地域協議会
オ 行政による監査  カ 第三者評価
正答:2 ア ウ カ


H30後:社会的養護⑨

平成30年度後期試験 社会的養護 問9
 次の文は、児童養護施設の入所手続きに関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 施設と当該児童が直接契約を交わし入所するのが原則だが、児童の年齢が6歳未満の場合には児童相談所の所長が法定代理人となって施設との契約を交わす。
  2. 施設と保護者が直接契約を交わし入所するのが原則だが、虐待事例などの場合には児童相談所の所長が保護者の代わりに施設との契約を交わす。
  3. 相談や通告に基づいて、地方裁判所が家庭及び本児等の調査をし、所内の審議を経て、地方裁判所が入所措置を決定する。
  4. 相談や通告に基づいて、当該児童の居住地(市町村)の福祉事務所が家庭及び本児等の調査をし、所内の審議を経て、市町村長から委託を受けた福祉事務所の長が入所措置を決定する。
  5. 相談や通告に基づいて、児童相談所が家庭及び本児等の調査をし、所内の審議を経て、都道府県知事から委託を受けた児童相談所の長が入所措置を決定する。 →〇

正答:5


H30後:社会的養護⑩

平成30年度後期試験 社会的養護 問 10
 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
Qちゃん(7歳女児)の父親は、半年前に別の女性と暮らすために家を出て行った。その後、母親は精神的に不安定になり、Qちゃんの養育を全くしなくなった。異変に気づいた近隣の人からの児童相談所への通報により、Qちゃんは一時保護となった。母親によれば、夫とは現在離婚調停中である。母親はQちゃんを養育する意思があるものの、就労経験がないため、今後の2人の生活に不安をもっている。

【設問】
次のうち、この時点におけるQちゃんに対する児童相談所の援助指針に関する計画の作成において、最も不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 実父または実母による養育
  2. 児童養護施設への入所
  3. 母子生活支援施設への入所
  4. 養育里親への委託
  5. 特別養子縁組 →×

正答:5


H30後:児童家庭福祉①

平成30年度後期試験 児童家庭福祉 問1
 次の文は、「児童福祉法」第2条の一部である。(A )〜(D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

全て(A 国民)は、児童が良好な環境において生まれ、かつ、社会のあらゆる分野において、児童の年齢及び発達の程度に応じて、その(B 意見)が尊重され、その(C 最善の利益)が優先して考慮され、心身ともに健やかに(D 育成)されるよう努めなければならない。

(組み合わせ)
A B C D

  1. 国民 意見 最善の利益 育成
  2. 国民 選択 最善の利益 養育
  3. 保護者 選択 自立 養育
  4. 保護者 意見 自立 育成
  5. 保護者 意見 最善の利益 援助

正答:1


H30後:児童家庭福祉②

平成30年度後期試験 児童家庭福祉 問2
 次の【Ⅰ群】の少子化対策に関する名称と、【Ⅱ群】の内容を結び付けた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. ニッポン一億総活躍プラン
  2. 子ども・子育て応援プラン
  3. エンゼルプラン

【Ⅱ群】
ア 「少子化社会対策大綱」に盛り込まれた施策の効果的な推進を図るため、国が地方公共団体や企業等とともに計画的に取り組む必要がある事項について、2005(平成 17)年度から 2009(平成 21)年度までの5年間に講ずる具体的な施策内容と目標を掲げた。
イ 1999(平成 11)年の「少子化対策推進基本方針」とこれに基づく重点施策の具体的な実施計画であり、「重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画について」として策定された。
ウ 「希望出生率 1.8」の実現に向け、多様な保育サービスの充実、働き方改革の推進、希望する教育を受けることを阻む制約の克服等の対応策を掲げた。
エ 1990(平成2)年の「1.57 ショック」を契機に、仕事と子育ての両立支援など子どもを生み育てやすい環境づくりに向けて、基本的方向と重点施策を定めた。
正答:4 ウ ア エ


H30後:児童家庭福祉③

平成30年度後期試験 児童家庭福祉 問3
 次の文は、「平成 29 年度子供・若者白書」における、子ども・若者を地域で支える担い手に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 保護司は、法務大臣から委嘱された非常勤の国家公務員である。
  2. 厚生労働省は、様々な人権問題に対処するため、幅広い世代・分野の出身者に人権擁護委員を委嘱している。
  3. 児童委員は、厚生労働大臣から委嘱され、2015(平成 27)年4月1日現在、全国で約 23 万人である。 →×
  4. 主任児童委員は、関係機関と児童委員との連絡調整や児童委員の活動に対する援助と協力を行っている。
  5. 内閣府は、地方公共団体が委嘱している少年補導委員の活動に対して、補導・相談の効果的な進め方などの情報共有を行っている。

正答:2


H30後:児童家庭福祉④

平成30年度後期試験 児童家庭福祉 問4
 次の文は、「保育所保育指針」(厚生労働省告示第 117 号平成 29 年3月 31 日)第4章「子育て支援」の1「保育所における子育て支援に関する基本的事項」の一部である。(A )〜(D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

(1) 保育所の特性を生かした子育て支援

ア 保護者に対する子育て支援を行う際には、各地域や家庭の実態等を踏まえるとともに、保護者の気持ちを受け止め、相互の(A 信頼関係)を基本に、保護者の(B 自己決定)を尊重すること。

イ 保育及び子育てに関する知識や技術など、保育士等の(C 専門性)や子どもが常に存在する環境など、保育所の特性を生かし、保護者が子どもの成長に気付き子育ての(D 喜び)を感じられるように努めること。

(組み合わせ)
A B C D

  1. 協力関係 自己決定 専門性 喜び
  2. 協力関係 自己判断 力量 実感
  3. 信頼関係 自己判断 専門性 喜び
  4. 信頼関係 自己決定 力量 実感
  5. 信頼関係 自己決定 専門性 喜び

正答:5