H30前:保育原理⑤

平成30年度前期試験 保育原理 問5
 次の文のうち、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の(1)「養護に関わるねらい及び内容」のイ「情緒の安定」の一部として、正しいものを○、誤ったものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 一人一人の子どもが、安定感を持って過ごせるようにする。 →
  2. 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。 →×
  3. 一人一人の子どもの生理的欲求が、十分に満たされるようにする。 →×
  4. 一人一人の子どもの健康増進が、積極的に図られるようにする。 →×
  5. 一人一人の子どもの心身の疲れが癒されるようにする。 →

正答:3 ○ × × × ○


H30前:保育原理⑥

平成30年度前期試験 保育原理 問6
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 
【事例】
園庭で遊んだ後にお話し会が予定されている。お話し会の前に、トイレに行こうとしたT君(4歳)と、ちょうどトイレから出てきたS君(4歳)とが正面からぶつかってしまった。保育士が確認したところ、二人とも怪我はなく手当ての必要はなかった。T君とS君は泣きながら、相手のことを怒っている。
【設問】
「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に基づいた保育士の対応として、最も不適切なものを一つ選びなさい。

  1. 自分たちで解決することも大切なので、やりとりをそばで見守る。 →
  2. 二人の話を聴き、わざとぶつかったのではないこと、お互いに痛かったことを伝えるように促す。 →
  3. T君とS君に、ぶつかったりしないように、周りに注意して行動するように伝える。 →
  4. いつまでも怒っていないで、お互いに早く謝り仲直りをするように伝える。 →×
  5. 二人の気持ちを受け止め、落ち着いたところで、お話し会が始まることを知らせ、参加するように促す。 →

正答:4


H30前:保育原理⑦

平成30年度前期試験 保育原理 問7
 次の文は、戦後の保育の歴史に関する記述である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
1963(昭和 38)年に、(A 文部省)と厚生省の共同通知として「幼稚園と保育所との関係について」が発出された。この通知では、それぞれの機能の独自性を明示するとともに、「保育所のもつ機能のうち、教育に関するものは(B 幼稚園教育要領)に準ずることが望ましい」と示し、保育内容の統一化が図られた。そこで、(B 幼稚園教育要領)の改訂・告示を受けて、厚生省は、(C 1965(昭和 40))年に「保育所保育指針」を公表した。ここでは、保育所保育の基本的性格について「(D 養護)と教育が一体となって」と示されるとともに、子どもの発達上の特性、年齢別の保育内容、指導上の留意事項等の具体的な記載がなされ、最初の「保育所保育指針」として大きな役割を果たした。
(組み合わせ)
   A     B       C     D
1 文部省 幼稚園教育要領 1965(昭和 40) 養護
2 内閣府 幼稚園教育要領 1975(昭和 50) 保護
3 内閣府   保育要領   1965(昭和 40) 保護
4 文部省   保育要領   1965(昭和 40) 養護
5 文部省 幼稚園教育要領 1975(昭和 50) 養護
正答:1


H30前:保育原理⑧

平成30年度前期試験 保育原理 問8
 次の文は、3歳児クラスを担当する保育士のWさんが、自分の勤める保育所において行っている業務(行為)に関する記述である。「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. Wさんは、自らの保育実践を振り返るとともに、職員と話をしながら保育の質の向上のための自らの課題を明確にしている。 →
  2. Wさんは、指導計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り、自己評価に取り組んでいる。 →
  3. Wさんは、自らの自己評価は個人的な実践の評価であるため、施設長や職員に開示していない。 →×
  4. Wさんは、子どもがその活動に取り組んだ過程よりも、何ができて何ができなかったかという結果を重視する考え方に立って保育の評価を行っている。 →×
  5. Wさんは、保育の内容の評価については、定期的に保護者に意見を聴く方法を取り入れている。 →

正答:3 ○ ○ × × ○


H30前:保育原理⑨

平成30年度前期試験 保育原理 問9
 次の【Ⅰ群】及び【Ⅱ群】は、「保育所保育指針」第6章「保護者に対する支援」の一部である。【Ⅰ群】の記述に続くものを【Ⅱ群】の記述から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. 子育て等に関する相談や助言に当たっては、
  2. 地域の子育て支援に関する資源を積極的に活用するとともに、
  3. 子どもの利益に反しない限りにおいて、

【Ⅱ群】
ア 子どもの利益に反しない限りにおいて、保護者や子どものプライバシーの保護、知り得た事柄の秘密保持に留意すること。
イ 子育て等に関する相談や助言に当たっては、保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者一人一人の自己決定を尊重すること。
ウ 子どもの福祉を重視すること。
エ 地域の子育て支援に関する資源を積極的に活用するとともに、子育て支援に関する地域の関係機関、団体等との連携及び協力を図ること。
オ 子どもと保護者の安定した関係に配慮して、保護者の養育力の向上に資するよう、適切に支援すること。
正答:2 イ エ ア


H30前:保育原理⑩

平成30年度前期試験 保育原理 問 10
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。     
【事例】
保育室での遊びの際、1つのテーブルが小麦粉粘土遊びの場となっている。近くのテーブルにいるMちゃん(1歳4か月)は、まわりで子ども達が小麦粉粘土で遊ぶ様子が気になるようで、チラチラと見ている。他の子の手に小麦粉粘土がついている様子を見て、それはいやだと思うのか、テーブルに行くことはしない。Mちゃんは、しばらく前に指に絵の具をつけるスタンプ遊びを行ったときも、自分から絵の具を指につけることはなかった。
Mちゃんは、苦手だと思う遊びには加わらないことが続いている。
【設問】
「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の(3)「3歳未満児の保育に関わる配慮事項」、第6章「保護者に対する支援」に照らし、Mちゃんの担当保育士の対応として適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 何事も一度はやってみることが大事なので、小麦粉粘土のテーブルに座らせて小麦粉粘土を手に持たせてみる。 →×
  2. 他の子が楽しんでいる様子を見せて誘ってみるが、Mちゃんがやりたがらない様子であれば、その気持ちを受け止める。 →
  3. 小麦粉粘土に限らず、砂や土、泥で遊ぶなど、保育所の遊びの中でいろいろな素材の感触を味わえるようにする。 →
  4. Mちゃんの保護者に、Mちゃんは苦手だと思う遊びは自分からやらないが、まわりの子どもが遊ぶ様子を見るようになってきていると伝える。 →

正答:3 × ○ ○ ○


H30前:保育原理⑪

平成30年度前期試験 保育原理 問 11
 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の(3)「保育の環境」の一部である。(A )~( F )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 子ども自らが環境に関わり、(A 自発的)に活動し、様々な経験を積んでいくことができるよう配慮すること。
  • 子どもの活動が豊かに展開されるよう、保育所の設備や環境を整え、保育所の(B 保健的)環境や(C 安全)の確保などに努めること。
  • 保育室は、温かな親しみと(D くつろぎの場)となるとともに、生き生きと活動できる場となるように配慮すること。
  • 子どもが(E 人と関わる力)を育てていくため、子ども自らが周囲の(F 子どもや大人)と関わっていくことができる環境を整えること。

(組み合わせ)
   A   B   C    D      E      F
1 自発的 保健的 安全 くつろぎの場 人と関わる力 子どもや大人
2 意欲的 保健的 安全 くつろぎの場  生きる力   社会や文化
3 自発的 衛生的 人材 安心できる場  生きる力  子どもや大人
4 意欲的 衛生的 人材 くつろぎの場 人と関わる力  社会や文化
5 自発的 保健的 安全 安心できる場 人と関わる力  社会や文化
正答:1


H30前:保育原理⑫

平成30年度前期試験 保育原理 問 12
 次の文のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」の一部として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもの生活リズムを大切にし、健康、安全で情緒の安定した生活の援助や、意欲を十分に発揮できる環境を整えること。 →×
  2. 子どもの発達について理解し、一人一人の発達過程に応じて保育すること。その際、子どもの個人差に十分配慮すること。 →
  3. 子ども相互の関係作りや互いに尊重する心を大切にし、集団における活動を規律あるものにするよう援助すること。 →×
  4. 一人一人の子どもの状況や家庭及び地域社会での生活の実態を把握するとともに、子どもが安心感と信頼感を持って活動できるよう、子どもの主体としての思いや願いを受け止めること。 →

正答:4 × ○ × ○


H30前:保育原理⑬

平成30年度前期試験 保育原理 問 13
次の表は、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」のねらいから作成したものである。表中の A ~ E にあてはまるア~カの記述の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

領域 健康 人間関係 環境 言葉 表現
ねらい

ア 保育所生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう。 →人間関係
イ 明るく伸び伸びと行動し、充実感を味わう。 →健康
ウ 一人一人の子どもが、健康で安全に過ごせるようにする。
エ いろいろな物の美しさなどに対する豊かな感性を持つ。 →表現
オ 身近な事物を見たり、考えたり、扱ったりする中で、物の性質や数量、文字などに対する感覚を豊かにする。 →環境
カ 人の言葉や話などをよく聞き、自分の経験したことや考えたことを話し、伝え合う喜びを味わう。 →言葉
正答:3 イ ア オ カ エ


H30前:保育原理⑭

平成30年度前期試験 保育原理 問 14
 次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63号)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 第 34 条では、「保育所における保育時間は、一日につき8時間を原則とし、その地方における乳幼児の保護者の労働時間その他家庭の状況等を考慮して、自治体の長がこれを定める。」とされている。 →×
  2. 第 35 条では、「保育所における保育は、保護者支援及び教育を一体的に行うことをその特性とし、その内容については、厚生労働大臣が定める指針に従う。」とされている。 →×
  3. 第 36 条では、「保育所の長は、常に入所している乳幼児の保護者と密接な連絡をとり、子育ての支援等について、その保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならない。」とされている。 →×
  4. 第 36 条の2第2項では、「保育所は、定期的に外部の者による評価を受けて、それらの結果を公表し、常にその改善を図るよう努めなければならない。」とされている。 →

正答:4 × × × ○


H30前:保育原理⑮

平成30年度前期試験 保育原理 問 15
 次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。   
  
【事例】
Kちゃんは2歳になったばかりである。母親は初めての子育てに奮闘している。そんな中、Kちゃんの母親は、同じクラスにおむつをはずし始めた子がいることを知る。Kちゃんは保育所でも家庭でもおむつを使っており、担当保育士からKちゃんのトイレット・トレーニングを始めるという話はまだない。しかし、母親は、Kちゃんのトイレット・トレーニングのことを意識し始める。早速、休みの日にKちゃんが午睡から起きた際などにおむつがぬれていないときは、トイレに座ってみるように声をかけて誘ってみるが、Kちゃんは「いや!いかない」と言ってトイレに座ろうとしない。また、別の日にトイレに誘ってみるが、Kちゃんはトイレに座らないことが続く。母親は、Kちゃんのトイレット・トレーニングをどのように進めていけばよいのかを担当保育士に相談してきた。

「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」に示される発達過程や、第3章「保育の内容」の(1)「養護に関するねらい及び内容」、第6章「保護者に対する支援」に基づいた保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「Kちゃんのおむつがはずれるよう、努力しているのですね」と母親に言葉をかける。 →
  2. 保育所でトイレット・トレーニングを始めるまでは、家庭では進めないよう母親に伝える。 →×
  3. 保育所でのKちゃんの排泄の状況を伝え、トイレット・トレーニングをこれからどのように進めようと考えているのかを母親に伝える。 →
  4. トイレット・トレーニングは家庭で進めるべきものなので、保育所では対応できないと母親に伝える。 →×
  5. トイレット・トレーニングを始める目安や、いつから開始するかは個人差が大きいことなど、保育所としての基本的な考えをクラス便りに載せる。 →

正答:2 ○ × ○ × ○ 


H30前:保育原理⑯

平成30年度前期試験 保育原理 問 16
 次の文は、「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」のオ「家庭及び地域社会との連携」の一部である。(A)~(D)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

子どもの(A 生活の連続性)を踏まえ、家庭及び地域社会と連携して保育が展開されるよう配慮すること。その際、家庭や地域の機関及び団体の協力を得て、地域の(B 自然)、人材、行事、施設等の(C 資源)を積極的に活用し、豊かな生活体験を始め(D 保育内容)の充実が図られるよう配慮すること。

【語群】
ア 生きる力  イ 生活の連続性  ウ 小学校   エ 自然       オ 資源
カ 遊び    キ 文化財     ク 保育内容  ケ 今後の義務教育
2 イ エ オ ク


H30前:保育原理⑰

平成30年度前期試験 保育原理 問 17
 次の文は、倉橋惣三に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 児童文化に関心を持ち、『キンダーブック』の 1927(昭和2)年の創刊・編集に携わったり、「お茶の水人形座」を創設するなど人形芝居を保育界に広めた。 →
  2. 子どもの生き生きしさや心持ちを大切にし、子どもの生活の中に保育者が教育目的を持ちながら近づき、その生活が充実するように導く「生活を生活で生活へ」という説を提唱した。 →
  3. 1934(昭和9)年発刊の『幼稚園保育法真諦』において、子どもの興味に即した主題を持たせながらその生活や活動をさらに発展させるような保育方法として「誘導」の考え方を提唱した。 →
  4. 戦後は教育刷新委員会の委員となり、「幼稚園教育要領」の作成に関わるなどし、戦後の新教育の建設に貢献した。 →×

正答:1 ○ ○ ○ ×


H30前:保育原理⑱

平成30年度前期試験 保育原理 問 18
 次の文のうち、「保育所保育指針」第7章「職員の資質向上」の一部として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもの最善の利益を考慮し、人権に配慮した保育を行うためには、職員一人一人の知識並びに保育所職員としての職務の自覚がその基盤とならなければならない。 →×
  2. 施設長は、職員及び保育所の課題を踏まえた保育所内外の研修を体系的、計画的に実施するとともに、保育観に関する職員への恒常的指導に努めなければならない。 →×
  3. 職員は、子どもの保育及び保護者に対する保育に関する指導が適切に行われるように、自己評価に基づく課題等を踏まえ、保育所内外の研修等を通じて、必要な知識及び技術の修得、維持及び向上に努めなければならない。 →
  4. 職員一人一人が課題を持って主体的に学ぶとともに、他の職員や地域の関係機関など、様々な人や場との関わりの中で共に学び合う環境を醸成していくことにより、保育所の活性化を図っていくことが求められる。 →

正答:5 × × ○ ○


H30前:保育原理⑲

平成30年度前期試験 保育原理 問 19
次の表は、年齢区分別の保育所等利用児童の人数と割合(保育所等利用率)を示したものである。この表を説明した記述として誤ったものを一つ選びなさい。ただし、ここでいう「保育所等」は、従来の保育所に加え、平成 27 年4月に施行した子ども・子育て支援新制度において新たに位置づけられた幼保連携型認定こども園等の特定教育・保育施設と特定地域型保育事業(うち2号・3号認定)を含むものとする。
表 年齢区分別の保育所等利用児童の割合(保育所等利用率)

  平成28 年4月 平成 27 年4月
3歳未満児(0~2歳) 975,056 人 (32.4%) 920,840 人 (29.7%)
  うち0歳児 137,107 人 (14.2%) 127,562 人 (12.5%)
うち1・2歳児 837,949 人 (41.1%) 793,278 人 (38.1%)
3歳以上児 1,483,551 人 (47.0%) 1,452,774 人 (46.0%)
全年齢児計 2,458,607 人 (39.9%) 2,373,614 人 (37.9%)

(保育所等利用率:当該年齢の保育所等利用児童数 ÷ 当該年齢の就学前児童数)
出典:厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(平成28 年4月1日)」(平成28 年9月2日発表)による

  1. 平成28 年4月の全年齢児の保育所等利用率は、前年と比べて高くなっている。 →
  2. 平成28 年4月の保育所等利用率は、0歳児、1・2歳児、3歳以上児のすべてにおいて前年と比べて高くなっている。 →
  3. 平成28 年4月の保育所等利用率において、前年と比べて一番比率が高くなったのは0歳児である。 →×
  4. 平成28 年4月の3歳未満児の保育所等利用率は、3歳以上児の保育所等利用率と比べて低い。 →
  5. 平成28 年4月の全年齢児の保育所等の利用児童数と利用率は、両方とも前年と比べて高くなっている。 →

正答:3


H30前:保育原理⑳

平成30年度前期試験 保育原理 問 20
 次の文は、日本の保育の現状と課題に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 外国籍の子どもを保育所に受け入れて保育する際には、国籍や文化の違いを認め、互いの文化を理解し、それぞれの持つ文化の多様性を尊重する多文化共生の視点が求められる。 →
  2. 小学校教育との連携は、主に学童保育の問題が中心的課題であり、保育と小学校以上の教育とは異質な面が多いため、学習面での連続性は考えず保育の独自性を追求することが今後の課題である。 →×
  3. 就学に向けて、保育所の子どもと小学校の児童との交流、職員同士の交流、情報共有や相互理解など小学校との積極的な連携を図ることが求められている。 →

正答:2 ○ × ○


H30前:教育原理①

平成30年度前期試験 教育原理 問1
 次の文は、「教育基本法」第3条の条文である。(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
国民一人一人が、自己の(A 人格)を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる(B 機会)に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる(C 社会)の実現が図られなければならない。
(組み合わせ)
   A    B   C 
1 人間性  機会  社会
2  人格   時期  社会
3  人格   機会  環境
4 人間性  時期  環境
5  人格   機会  社会
正答:5


H30前:教育原理②

平成30年度前期試験 教育原理 問2
 次のうち、「学校教育法」の条文の一部として誤ったものを一つ選びなさい。

  1. 幼稚園に入園することのできる者は、満3歳から、小学校就学の始期に達するまでの幼児とする。 →
  2. 幼稚園は、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする。 →
  3. 幼稚園においては、第 22 条に規定する目的を実現するための教育を行うほか、幼児期の教育に関する各般の問題につき、保護者及び地域住民その他の関係者からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うなど、家庭及び地域における幼児期の教育の支援に努めるものとする。 →
  4. すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。 →×
  5. 学校においては、別に法律で定めるところにより、幼児、児童、生徒及び学生並びに職員の健康の保持増進を図るため、健康診断を行い、その他その保健に必要な措置を講じなければならない。 →

正答:4


H30前:教育原理③

平成30年度前期試験 教育原理 問3
 次のA・Bそれぞれの著者として正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 人間は生後1歳になって、真の哺乳類が生まれた時に実現している発育状態に、やっとたどりつく。そうだとすると、この人間がほかのほんとうの哺乳類なみに発達するには、われわれ人間の妊娠期間が現在よりもおよそ1ヵ年のばされて、約 21 ヵ月になるはずだろう。 →ポルトマン
  2. どの教科でも、知的性格をそのままにたもって、発達のどの段階のどの子どもにも効果的に教えることができるという仮説からはじめることにしよう。これは、教育課程というものを考えるうえで、大胆で、しかも本質的な仮説である。 →ブルーナー

ア ヘルバルト(Herbart, J.F.)
イ ブルーナー(Bruner, J.S.)
ウ ポルトマン(Portmann, A.)
正答:5 ウ イ


H30前:教育原理④

平成30年度前期試験 教育原理 問4
 次の文の著者として正しいものを一つ選びなさい。
旧教育は、これを要約すれば、重力の中心が子どもたち以外にあるという一言につきる。重力の中心が、教師・教科書、その他どこであろうとよいが、とにかく子ども自身の直接の本能と活動以外のところにある。(中略)いまやわれわれの教育に到来しつつある変革は、重力の中心の移動である。それはコペルニクスによって天体の中心が地球から太陽に移されたときと同様の変革であり革命である。このたびは子どもが太陽となり、その周囲を教育の諸々のいとなみが回転する。子どもが中心であり、この中心のまわりに諸々のいとなみが組織される。

  1. コメニウス(Comenius, J.A)
  2. ルソー(Rousseau, J.-J.)
  3. デューイ(Dewey, J.)
  4. キルパトリック(Kilpatrick, W.H.)
  5. フレーベル(Frobel, F.W.)

正答:3


H30前:教育原理⑤

平成30年度前期試験 教育原理 問5
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人物を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. 玉川学園の創始者。『全人教育論』を著し、労作教育をとり入れた。 →小原國芳
  2. 石門心学の創始者。『都鄙問答』を著し、町人への実践哲学を説いた。 →石田梅岩
  3. 能役者、謡曲作家。『風姿花伝』において年齢段階の特質に応じた心や稽古のあり方を説いた。 →世阿弥

【Ⅱ群】
ア 小原國芳
イ 羽仁もと子
ウ 世阿弥
エ 石田梅岩
正答:2 ア エ ウ


H30前:教育原理⑥

平成30年度前期試験 教育原理 問6
 ESDとは、「持続可能な開発のための教育」(Education for Sustainable
Development)を表す。次の文は、ESDに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 国際連合は、2005 年から 2014 年までを「国連持続可能な開発のための教育の 10 年(UNDESD)」とし、ユネスコ主導のもとESDの重要性を提唱した。 →
  2. 持続可能な社会では、一人一人が社会の一員として、人間・社会・環境・経済の共生をめざし、生産・消費や創造・活用のバランス感覚を持つことが求められる。 →
  3. 持続可能な社会を構築するためには、生産活動と消費活動を優先することが重要であり、「生産消費型」社会の形成を目指している。 →×

正答:2 ○ ○ ×


H30前:教育原理⑦

平成30年度前期試験 教育原理 問7
 次の文のうち、「絶対評価」についての記述として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子ども同士を比較して、どちらが優れているかを評価する。 →×
  2. 集団に準拠した評価であり、集団の質によって結果が左右される。 →×
  3. 個々の学習者が、教育目標のどこまで到達したかを評価する。 →

正答:5 × × ○


H30前:教育原理⑧

平成30年度前期試験 教育原理 問8
 次の文は、「児童虐待の防止等のための学校、教育委員会等の的確な対応について」(平成 22 年3月)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 児童虐待の疑いがあるが、確証がない時には、まずは学校として確証を得た上で通告しなければならない。 →×
  2. 学校の教職員は、職務上、児童虐待を発見しやすい立場にあることを再確認し、学校生活のみならず、幼児児童生徒の日常生活について十分な観察、注意を払いながら教育活動をする中で児童虐待の早期発見に努める必要がある。 →
  3. 健康診断においては、身体測定、内科検診や歯科検診を始めとする各種の検診や検査が行われることから、それらを通して身体的虐待及び保護者としての監護を著しく怠ること(いわゆるネグレクト)を早期に発見しやすい機会であることに留意すること。 →

正答:4 × ○ ○


H30前:教育原理⑨

平成30年度前期試験 教育原理 問9
 次の文のうち、中央教育審議会答申「道徳に係る教育課程の改善等について」(平成 26 年 10 月)に述べられた内容として、不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 道徳の時間を要として学校の教育活動全体を通じて行うという道徳教育の基本的な考え方は、今後も引き継ぐべきであると考えられている。 →
  2. 道徳の授業については、特に小学校高学年や中学校において課題の改善のため、児童生徒の発達の段階を踏まえ、内容や指導方法等を適切に見直すことが必要である。 →
  3. 道徳の時間については、道徳教育の要となって人格全体に関わる道徳性の育成を目指すものであることから、各教科と同様に数値による評価を行うことが望ましい。 →×
  4. 様々な道徳的価値について、自分との関わりも含めて理解し、それに基づいて内省し、多角的に考え、判断することが必要と考えられている。 →
  5. 学校における道徳教育は、学校のあらゆる教育活動を通じて行われるべきものである。 →

正答:3


H30前:教育原理⑩

平成30年度前期試験 教育原理 問 10
 次の文は、中央教育審議会答申「子どもの体力向上のための総合的な方策について」(平成 14 年9月)の一部である。(A)・(B)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
できるだけ児童生徒が体を動かす時間を多く確保できるよう、始業前や休み時間を活用して全校で体を動かす時間を設定するなどの工夫が求められる。その際、児童生徒がより運動することを楽しみ、体力の向上に積極的に取り組むことができるようにすることが重要である。
このため、特に幼稚園や小学校の教員については、子どもの発達段階に応じて、(A 外遊び)を促したり、体を動かす楽しさや喜びを体験させる指導ができるよう、実技研修などを充実することが求められる。(中略)さらに、小学校では、地域や学校の実情に応じて(B 体育専科教員)の配置に積極的に取り組むことが期待される。中学校の保健体育の教員が小学校の体育を指導するなど異なる校種間の連携協力も効果的である。また、地域のスポーツ指導者を特別非常勤講師としてより一層活用することも求められる。
(組み合わせ)
   A      B
1 外遊び   固定遊具
2 外遊び  体育専科教員
3 外遊び   運動施設
4 やる気   固定遊具
5 やる気  体育専科教員
正答:2


H30前:社会的養護①

平成30年度前期試験 社会的養護 問1
 次の文は、ある福祉に関係する施設の設立に携わった人物の説明である。その人物として正しいものを一つ選びなさい。
この人物は女学校の教頭であったが、明治 24 年に発生した濃尾地震の被災孤児のための施設、「孤女学院」を開設し、女学校を退職した。その後、入所児童の中に知的障害のある少女がいたことがきっかけとなり、渡米して知的障害児教育を学んだ。
また孤児院を、知的障害児を対象とした施設に転換し、施設名称の変更を行った。

  1. 石井十次
  2. 石井亮一
  3. 留岡幸助
  4. 渋沢栄一
  5. 高木憲次

正答:2


H30前:社会的養護②

平成30年度前期試験 社会的養護 問2
 次の文は、「児童養護施設運営指針」において示された社会的養護の原理の記述である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 家庭的養護と(A 個別)化
  • (B 発達)の保障と自立支援
  • (C 回復)をめざした支援
  • 家族との連携・協働
  • (D 継続的支援)と連携アプローチ
  • ライフサイクルを見通した支援

(組み合わせ)
   A    B   C     D
1 個別  発達  回復  継続的支援
2 地域  養育  回復  緊急的支援
3 個別  発達  尊厳  緊急的支援
4 地域  養育  尊厳  継続的支援
5 個別  発達  尊厳  継続的支援
正答:1


H30前:社会的養護③

平成30年度前期試験 社会的養護 問3
 次の文は、平成28 年6月に改正された「児童福祉法」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 国・地方公共団体は、家庭における養育が困難あるいは適当でない児童について、社会性を身につけさせるために、家庭における養育環境よりも集団で生活をおくれる環境で養育することを優先するとした。 →×
  2. 都道府県(児童相談所)の業務として、里親の開拓から児童の自立支援までの一貫した里親支援を位置付けた。 →
  3. 養子縁組里親を法定化するとともに、都道府県(児童相談所)の業務として、養子縁組に関する相談・支援を位置付けた。 →
  4. 自立援助ホームを 20 歳になる前まで利用している大学等就学中の者について、22歳の年度末までの間、利用を継続できることとした。 →

正答:4 × ○ ○ ○


H30前:社会的養護④

平成30年度前期試験 社会的養護 問4
 次の文は、児童福祉施設における苦情への対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 児童福祉施設では、苦情の公正な解決を図るために、苦情の解決にあたり当該児童福祉施設の職員以外の者を関与させなければならないとされている。 →×
  2. 児童福祉施設は、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならないとされている。 →
  3. 運営適正化委員会は、苦情の解決にあたり、利用者の処遇について不当な行為が行われているおそれがあると認めるときは、施設が所在する市町村長(政令指定都市の長は除く)に通知しなければならないとされている。 →×
  4. 児童福祉施設は、運営適正化委員会が行う「社会福祉法」の規定による調査に、できる限り協力しなければならないとされている。 →

正答:4 × ○ × ○