H31前:保育原理⑥

平成31年度前期試験 保育原理 問6 
次の【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の事項を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 豊田芙雄は、日本初の保姆となり、松野クララとともにフレーベル主義の保育を展開した。 →オ 東京女子師範学校附属幼稚園
  2. 赤沢鍾美によって設立された私塾で、託児施設が設置されていた。 →エ 新潟静修学校
  3. 橋詰良一は、露天保育を提唱し、自然の中で子どもたちを自由に遊ばせるために、自動車で郊外に連れ出して保育を行った。 →ウ 家なき幼稚園
  4. 野口幽香と森島峰(美根)が寄付を募り、1900 年に設立した施設で、貧しい家庭の子どもたちを対象にフレーベルの精神を基本とする保育を行った。 →ア 二葉幼稚園

【Ⅱ群】
ア 二葉幼稚園
イ 子守学校
ウ 家なき幼稚園
エ 新潟静修学校
オ 東京女子師範学校附属幼稚園
正答:5 オ エ ウ ア


H31前:保育原理⑦

平成31年度前期試験 保育原理 問7 
次の文は、ルソー(Rousseau, J.-J.)についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 『人間不平等起源論』(1755 年)や『社会契約論』(1762 年)を著した。 →〇
  2. 『エミール』(1762 年)では、人間は、自然、事物、人間という3種類の先生によって教育されるとし、これら3者のうちで人間の力ではどうすることもできないのは「自然の教育」であるため、優れた教育のためには「人間の教育」と「事物の教育」を「自然の教育」に合わせなければならないと主張した。 →〇
  3. 『エミール』(1762 年)では、人間の心は、その誕生の段階において、いかなる観念や原理も書き込まれていないまっさらな白紙の状態にあるとし、そのため教育が与える影響が大きいと主張した。 →×
  4. 『エミール』(1762 年)の中で示された、「美徳や真理を教えることではなく、心を不徳から、精神を誤謬(ごびゅう)からまもる」教育の考え方は「消極教育」と呼ばれ、子どもの内発的な力を重視する教育の源流となった考え方である。 →〇

正答:2 ○ ○ × ○


H31前:保育原理⑧

平成31年度前期試験 保育原理 問8 
次の【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. スイスの心理学者で、子どもと大人の思考構造の違いを研究し、子どもの思考の特徴として、自己中心性に基づく見方や考え方をあげた。 →ア ピアジェ(Piaget, J.)
  2. アメリカの哲学者、教育思想家で、主著『学校と社会』(1899 年)において、子どもを中心とする教育への変革の必要性をコペルニクスにたとえて主張した。 →イ デューイ(Dewey, J.)
  3. アメリカの婦人宣教師で、神戸の 頌栄(しょうえい) 幼稚園、頌栄保姆伝習所の創立者となり、フレーベル保育理論の普及に力を注いだ。 →ウ ハウ(Howe, A.L.)
  4. アメリカの進歩主義的保育を代表する指導者で、形式化したフレーベル主義を批判し、のちに自身の名前が付けられる大型積み木を考案した。 →エ ヒル(Hill, P.S.)

【Ⅱ群】
ア ピアジェ(Piaget, J.)
イ デューイ(Dewey, J.)
ウ ハウ(Howe, A.L.)
エ ヒル(Hill, P.S.)
オ エリクソン(Erikson, E.H.)
正答:1 ア イ ウ エ


H31前:保育原理⑨

平成31年度前期試験 保育原理 問9 
次の保育所での1歳児クラスの【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
Kちゃんは登園の際、いつも大人の手のひらほどの小さな白いあひるのぬいぐるみを持っている。母親は家を出るときに、「保育園にはおうちの物は持って行ってはだめなんだよ。あひるさんはおうちにおいていこう。」とKちゃんに伝えている。だが、Kちゃんは受け入れられない。登園して支度が終わり、母親が保育室を出るときになっても、Kちゃんは手に持つぬいぐるみを離すことはできない。母親が無理にぬいぐるみを離そうとすると、Kちゃんは大泣きしてしまう。結局Kちゃんは、ぬいぐるみをそのまま保育室に持ち込む日が続く。食事や遊びの際、ぬいぐるみを離せそうなときは、保育士がエプロンのポケットに預かることもあるが、預かろうとすると頑なに首を振り、そのまま手に持って過ごしている日もある。

【設問】
「保育所保育指針」第1章「総則」、第2章「保育の内容」に照らし、保育士のKちゃんへの対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. クラスの他児は、家から玩具などを持ってきていない。不平等になるため、今後は朝の登園の際にぬいぐるみは必ず保育士が預かり、Kちゃんが求めても降園まで渡さないようにする。 →×
  2. Kちゃんの母親に、家を出るときにぬいぐるみを持たせないようにお願いする。 →×
  3. Kちゃんがぬいぐるみを持つことで安心するのであれば、Kちゃんのぬいぐるみを持っていたい気持ちを受け入れる。 →〇
  4. 今すぐにKちゃんからぬいぐるみを離すのではなく、ぬいぐるみがなくても楽しく遊んで過ごせるように努めていく。 →〇
  5. 園のルールとしておうちの物は持ってきてはいけないことを、Kちゃんがわかるまで繰り返し言葉で伝える。 →×

正答:5 × × ○ ○ ×


H31前:保育原理⑩

平成31年度前期試験 保育原理 問 10 
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
1歳児クラスの担当保育士が、最近の子どもたちの食事の様子について話をしている。その中で、特にH児について担当のX保育士(以下X)が悩みを語り、Z保育士(以下Z)が一緒に考えている。
X:Hちゃんの野菜嫌いは相当です。先日も、野菜を食べるのを嫌がって大泣きしました。その時は椅子からどうしても降りるといって食事を一時中断したほどです。食事中に室内を歩き回って、テーブルに戻ってきてまた一口食べる、というような状況もあります。食事だけでなく自分が嫌なことに対しては激しく怒ったり泣いたりします。
Z:たしか、ご両親は外国籍の方だったわね。家ではどんな食事をしているのかしら。お迎えの時にでも様子を聞いてみたらどうかしら。
X:はい。この間食事についてお話ししたところ、家ではスープや茹で卵を食べることが多いようです。スープはレトルトのようで、歯ごたえのあるものはほとんど食べさせていないようでした。「野菜はどうですか?」と聞いてみたら「スープの中に入っているから大丈夫」と言っていました。少しずついろいろなものを食べさせるようにと伝えてはいるのですが、なかなかうまくいきません。
Z:それぞれの国の子育て文化も違うから、よく聞いてみて、これからどう関わったらよいか考えていきましょう。

【設問】
H児やその保護者への保育所の対応として、「保育所保育指針」第1章「総則」の1「保育所保育に関する基本原則」(3)「保育の方法」、第2章「保育の内容」4「保育の実施に関して留意すべき事項」、第3章「健康及び安全」の2「食育の推進」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. H児の保護者は、1歳児にふさわしい食事について理解できていない。そこで、このままでは栄養や味覚が偏り食事のマナーも身につかないことを理解してもらう必要があるため、家庭での食事のとり方や内容について、繰り返し粘り強く説得する。 →×
  2. H児は日本語の理解が十分でないために、保育所生活に対して不安があるのかもしれない。そこで食事についてだけでなく、生活全体をもう一度見直し、H児が安心した生活を送れるようにすることから始める。 →〇
  3. 現状ではH児の食事に時間がかかることを前提として、食事の開始時間を考え、担当保育士が余裕をもって食事に関われるように保育士同士が協力し合って柔軟な体制を整える。 →〇
  4. H児の食事の内容やマナーについて、日本での考え方を一方的に押し付けないためにも、両親の母国ではどのようなことが一般に行われ考えられているのか、ゆっくり時間をとって話を聞く。 →〇

正答:3 × ○ ○ ○


H31前:保育原理⑪

平成31年度前期試験 保育原理 問 11 
次の表は、「保育所保育指針」第1章「総則」の2「養護に関する基本的事項」(2)「養護に関わるねらい及び内容」の一部である。(A )~(E )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  生命の保持 情緒の安定
ねらい ・一人一人の子どもが、健康で(A キ 安全)に過ごせるようにする。

・一人一人の子どもの(B ア 健康増進)が、積極的に図られるようにする。

・一人一人の子どもが、(C ケ 安定感)をもって過ごせるようにする。

・一人一人の子どもが、周囲から(D ウ 主体)として受け止められ、(Dウ 主体 )として育ち、自分を(E エ 肯定)する気持ちが育まれていくようにする。

【語群】
ア 健康増進  イ 安心感  ウ 主体    エ 肯定   オ 活発
カ 人     キ 安全   ク 成長発達  ケ 安定感  コ 受容
正答:4 キ ア ケ ウ エ


H31前:保育原理⑫

平成31年度前期試験 保育原理 問 12 
次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の計画及び評価」(4)「保育内容等の評価」の一部である。(A)~(E)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 保育所は、保育の(A 質の向上)を図るため、保育の計画の展開や保育士等の自己評価を踏まえ、当該保育所の(B 保育の内容)等について、自ら評価を行い、その結果を(C 公表)するよう努めなければならない。
  • 保育所が自己評価を行うに当たっては、(D 地域の実情)や保育所の実態に即して、適切に評価の観点や項目等を設定し、全職員による(E 共通理解)をもって取り組むよう留意すること。

(組み合わせ)
A BC D E

  1. 質の向上 保育の内容 公表 地域の実情 共通理解
  2. 質の向上 保育の実践 公表 地域の実情 協働性
  3. 内容の改善 保育の実践 報告 地域の実情 協働性
  4. 内容の改善 保育の内容 報告 保護者の意見 共通理解
  5. 内容の改善 保育の内容 公表 保護者の意見 協働性

正答:1


H31前:保育原理⑬

平成31年度前期試験 保育原理 問 13 
次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 第2章「保育の内容」には、「ねらい」「内容」「内容の取扱い」が記載されている。 →〇
  2. 「乳児保育に関わるねらい及び内容」は、五つの領域ではなく、身体的発達に関する視点、社会的発達に関する視点の二つの視点で示されている。 →×
  3. 「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」は、五つの領域で示されている。 →〇
  4. 「1歳以上3歳未満児の保育に関わるねらい及び内容」における「ねらい」「内容」の記載は、「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」における「ねらい」「内容」と同一である。 →×
  5. 第2章「保育の内容」には、「基本的事項」が記載されており、そこでは、それぞれの時期における発達的特徴が記載されている。 →〇

正答:3 ○ × ○ × ○


H31前:保育原理⑭

平成31年度前期試験 保育原理 問 14 次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の3「3歳以上児の保育に関するねらい及び内容」の一部である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選
びなさい。

子どもが、(A 遊び)の中で周囲の環境と関わり、次第に周囲の世界に好奇心を抱き、その意味や操作の仕方に関心をもち、(B 物事)の法則性に気付き、自分なりに考えることができるようになる(C 過程)を大切にすること。また、他の子どもの(D 考え)などに触れて新しい(D 考え)を生み出す喜びや楽しさを味わい、自分の(D 考え)をよりよいものにしようとする気持ちが育つようにすること。
(組み合わせ)
ABCD

  1. 生活 自然 活動 表現
  2. 遊び 自然 活動 考え
  3. 生活 自然 過程 表現
  4. 遊び 物事 過程 表現
  5. 遊び 物事 過程 考え

正答:5
※第2章3(2)ウ環境(ウ)内容の取扱い


H31前:保育原理⑮

平成31年度前期試験 保育原理 問 15 
次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の4「保育の実施に関して留意すべき事項」(2)「小学校との連携」の一部である。次の文の(A)~(D)の下線部分が正しい記述を○、誤った記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 保育所においては、保育所保育が、小学校以降の生活や学習の基盤の育成につながることに配慮し、幼児期に (A →×ふさわしい生活)育ってほしい姿を通じて、(B →〇)創造的な思考(C →〇)主体的な生活態度などの基礎を培うようにすること。
  • 子どもに関する (D →〇)情報共有に関して、保育所に入所している子どもの就学に際し、市町村の支援の下に、子どもの育ちを支えるための資料が保育所から小学校へ送付されるようにすること。

正答:3 × ○ ○ ○


H31前:保育原理⑯

平成31年度前期試験 保育原理 問 16 
次の文は、「保育所保育指針」第2章「保育の内容」の4「保育の実施に関して留意すべき事項」の一部である。(A )~(E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 子どもの(A 入所時)の保育に当たっては、できるだけ(B 個別的)に対応し、子どもが安定感を得て、次第に保育所の(C 生活)になじんでいくようにするとともに、既に入所している子どもに不安や動揺を与えないようにすること。
  • 子どもの(D 国籍や文化)の違いを認め、互いに尊重する心を育てるようにすること。
  • 子どもの(E 性差)や個人差にも留意しつつ、性別などによる固定的な意識を植え付けることがないようにすること。

(組み合わせ)
A BC D E

  1. 入所時 応答的 生活 国籍や文化 性格
  2. 移行期 個別的 環境 伝統や習慣 性格
  3. 入所時 応答的 環境 国籍や文化 性差
  4. 入所時 個別的 生活 国籍や文化 性差
  5. 移行期 応答的 環境 伝統や習慣 性格

正答:4


H31前:保育原理⑰

平成31年度前期試験 保育原理 問 17 
次の文は、「保育所保育指針」第5章「職員の資質向上」の一部である。(A)~(E)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

保育所においては、保育の内容等に関する(A 自己評価)等を通じて把握した、保育の質の向上に向けた課題に(B 組織的に)対応するため、(C 保育内容)の改善や保育士等の役割分担の見直し等に取り組むとともに、それぞれの(D 職位)や職務内容等に応じて、各職員が必要な知識及び(E 技能)を身につけられるよう努めなければならない。

(組み合わせ)
A B C DE

  1. 自己評価 柔軟に 保育内容 能力 技能
  2. 研修 組織的に 保育方法 職位 技術
  3. 自己評価 組織的に 保育方法 職位 技術
  4. 研修 柔軟に 保育内容 能力 技術
  5. 自己評価 組織的に 保育内容 職位 技能

正答:5


H31前:保育原理⑱

平成31年度前期試験 保育原理 問 18 
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
4月に入所してきた5歳児クラスのY児は、製作遊びや絵を描くことに戸惑いや自信のなさがみられる。Y児は入所当初から着替えなどが自分一人でできないので、保護者には生活習慣面の自立が課題であることを話していた。しかし、母親は「Yちゃん、こう言うのよ」「Yちゃん、次はこうするのよ」などY児の判断と行動を先回りする傾向があった。Y児は母親と離れた保育所の生活で、保育士や友だちの援助のもとに少しずつ自分で自分のことができるようになり、課題活動に取り組もうとする意欲も出てきた。
ある朝、空き箱製作のためにY児は家から空き箱をたくさん持ってきた。担当保育士は感謝し、Y児に大・中・小の大きさ別にして段ボール箱に入れるように伝えた。Y児は分類を始めたが、大きい箱か小さい箱か自分で決められず何度も保育士に聞きにくる。段ボール箱が一杯になりあふれそうになると、Y児はどうしてよいかわからず戸惑っていた。その様子を見ていた母親は、急いで保育室に入ってY児の代わりに自分で分類作業をし始めた。

【設問】
「保育所保育指針」第1章「総則」の1「保育所保育に関する基本原則」、第4章「子育て支援」に照らし、保育士の対応として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 入所するまで家庭でどのような生活を送ってきたのか、なぜ母親が先回りをするような接し方をするのかを理解しながら、子どもが自分で自分のことをしようとすることの大切さなど、保育所が育てようとしている内容について母親に伝える。 →〇
  2. 母親に「もう5歳なのだから、手伝ってはいけません。手伝っているといつまでも自立できません」と厳しく伝え、すぐに保育室から出るように促す。 →×
  3. Y児に対して「もう5歳なのだから、手伝ってもらってはいけない」ことを知らせ、Y児自身が母親に対して「手伝わないでほしい」と言わなければならないと伝える。 →×
  4. 箱を自ら分類しようとする母親にさりげなく話しかけてその場から離し、Y児が戸惑いながらも自分で分類しようとする姿に目を向け、一緒にそのことを待ち、喜びあうようにする。 →〇
  5. 保育士も母親の分類作業に参加しながら、Y児を誘い、Y児が自分で分類し始める姿に母親が気付くようにしていく。 →〇

正答:3 ○ × × ○ ○


H31前:保育原理⑲

平成31年度前期試験 保育原理 問 19 
次のA~Dの条約や宣言を年代順に並べた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。ただし、いずれも国際連盟または国際連合による総会での採択の年代順とする。

  1. 児童の権利に関するジュネーブ宣言
  2. 児童の権利に関する条約
  3. 児童権利宣言
  4. 世界人権宣言

正答:2 A→D→C→B


H31前:保育原理⑳

平成31年度前期試験 保育原理 問 20 
次の表は、認定こども園の数の推移を示したものである。この表の説明として不適切な記述を一つ選びなさい。

表 認定こども園数の推移(各年4月1日時点) 

年度 認定こども園数 (公私の内訳) (類型別の内訳)
公立 私立 幼保連携型 幼稚園型 保育所型 地方裁量型
H23 762 149 613 406 225 100 31
H24 909 181 728 486 272 121 30
H25 1099 220 879 595 316 155 33
H26 1360 252 1108 720 411 189 40
H27 2836 554 2282 1930 525 328 53
H28 4001 703 3298 2785 682 474 60
H29 5081 852 4229 3618 807 592 64

出典:内閣府「認定こども園に関する状況について(平成 29 年 10 月 18 日)」

  1. 認定こども園の数は年々増加しており、平成 29 年4月の認定こども園の数は、平成 23 年4月の数の6倍以上に増加している。
  2. 認定こども園の数が前年と比較して最も増加したのは、平成 28 年4月である。
  3. 認定こども園の数は、公立よりも私立が多く、平成 29 年4月では、私立が公立の5倍近くになっている。 →×
  4. 認定こども園の類型別の数では、幼保連携型が最も多く、幼稚園型、保育所型、地方裁量型と続く。
  5. 認定こども園の類型別の数では、幼保連携型が毎年の増加数が最も著しい。

正答:2


H31前:教育原理①

平成31年度前期試験 教育原理 問1 
次の文は、「教育基本法」第9条の一部である。(A)・(B)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と(A 修養)に励み、その(B 職責)の遂行に努めなければならない。前項の教員については、その使命と(B 職責)の重要性にかんがみ、その身分は尊重され、待遇の適正が期せられるとともに、養成と研修の充実が図られなければならない。
(組み合わせ)
A B

  1. 研鑽 任務
  2. 研鑽 職責
  3. 修養 職責
  4. 修養 職務
  5. 修養 任務

正答:3


H31前:教育原理②

平成31年度前期試験 教育原理 問2 
次の文は、「幼稚園教育要領」(平成 29 年3月告示)前文の一部である。(A )~(C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

これからの幼稚園には、(A 学校教育)の始まりとして、こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつつ、一人一人の幼児が、将来、自分の(B よさや可能性)を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、(C 持続可能な社会)の創り手となることができるようにするための基礎を培うことが求められる。
(組み合わせ)
AB C

  1. 生涯学習 個性や能力 平和な国家
  2. 生涯学習 よさや可能性 持続可能な社会
  3. 学校教育 個性や能力 持続可能な社会
  4. 学校教育 よさや可能性 持続可能な社会
  5. 学校教育 よさや可能性 平和な国家

正答:4


H31前:教育原理③

平成31年度前期試験 教育原理 問3 
次の文の出典はどれか。正しいものを一つ選びなさい。

児童は、特別の保護を受け、また、健全、かつ、正常な方法及び自由と尊厳の状態の下で身体的、知能的、道徳的、精神的及び社会的に成長することができるための機会及び便益を、法律その他の手段によつて与えられなければならない。この目的のために法律を制定するに当つては、児童の最善の利益について、最高の考慮が払われなければならない。

  1. 児童の権利に関する条約
  2. 児童福祉法
  3. 児童憲章
  4. 世界人権宣言
  5. 児童権利宣言 →〇

正答:5


H31前:教育原理④

平成31年度前期試験 教育原理 問4 
次の論を展開した人物として、正しいものを一つ選びなさい。

正統的周辺参加は、それ自体は教育形態ではないし、まして教授技術的方略でも教えるテクニックでもないことを強調しておくべきである。それは学習を分析的にみる一つの見方であり、学習というものを理解する一つの方法である。

  1. デューイ(Dewey, J.)
  2. ピアジェ(Piaget, J.)
  3. レイヴとウェンガー(Lave, J. & Wenger, E.) →〇
  4. ブルーナー(Bruner, J.S.)
  5. ブルーム(Bloom, B.S.)

正答:3


H31前:教育原理⑤

平成31年度前期試験 教育原理 問5 
次の【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 子育てについて具体的なたとえ話をまじえながら、庶民にもわかりやすく説いた。また、「知行合一説」を唱え、陽明学の普及に努めた。 →イ 中江藤樹
  2. 階級や僧俗を問わず、一般庶民の子弟にも門戸を開いた「綜芸種智院」を創設した。 →ウ 空海
  3. 「人の性は本善」であるという性善説の立場であった。「和俗童子訓」を著した。 →ア 貝原益軒

【Ⅱ群】
ア 貝原益軒
イ 中江藤樹
ウ 空海
エ 聖徳太子
オ 大原幽学
正答:3 イ ウ ア


H31前:教育原理⑥

平成31年度前期試験 教育原理 問6 
次の文は、19 世紀後半から 20 世紀初頭にかけての新教育運動に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. コメニウス(Comenius, J.A.)は、事物による教育を提唱し、絵入教科書「世界図絵」を作成した。
  2. デューイ(Dewey, J.)は、「為すことによって学ぶ(learning by doing)」ことの重要性を説き、子どもたちが経験を通して学習することを提唱した。
  3. ドルトン・プランは、パーカースト(Parkhurst, H.)によって開発されたプランである。
  4. キルパトリック(Kilpatrick, W.H.)は、自主的な問題解決に取り組ませるプロジェクト・メソッドを確立した。

(組み合わせ)
  A B C D
1 ○ ○ ○ ○
2 ○ × × ○
3 × ○ ○ ○
4 × ○ × ○
5 × ○ × ×
正答:全

※コメニウスは17世紀の人物のため、3?
内容だけ見れば1?


H31前:教育原理⑦

平成31年度前期試験 教育原理 問7 
次の文は、文部科学省についての記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 教育職員の養成並びに資質の保持及び向上に関する事務をつかさどる。
  2. スポーツ庁と文化庁が外局として置かれている。
  3. 少子高齢社会への総合的な対応に関する関係行政機関の事務の調整に関する事務をつかさどる。 →×
  4. 学校環境の整備に関する指導及び助言に関する事務をつかさどる。
  5. 科学技術に関する研究及び開発に関する計画の作成及び推進に関する事務をつかさどる。

正答:3


H31前:教育原理⑧

平成31年度前期試験 教育原理 問8 
次の文は、「幼稚園教育要領」(平成 29 年3月告示)の第3章「教育課程に係る教育時間の終了後等に行う教育活動などの留意事項」の一部である。(A )・(B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

幼稚園の運営に当たっては、子育ての支援のために保護者や地域の人々に機能や施設を開放して、園内体制の整備や関係機関との連携及び協力に配慮しつつ、幼児期の教育に関する相談に応じたり、情報を提供したり、幼児と保護者との登園を受け入れたり、保護者同士の交流の機会を提供したりするなど、幼稚園と(A 家庭)が一体となって幼児と関わる取組を進め、地域における(B 幼児期の教育のセンター)としての役割を果たすよう努めるものとする。その際、心理や保健の専門家、地域の子育て経験者等と連携・協働しながら取り組むよう配慮するものとする。
(組み合わせ)
A B

  1. 家庭 幼児期の教育のセンター
  2. 家庭 子育ての相談機関
  3. 地域社会 幼児期の教育のセンター
  4. 地域社会 子育ての相談機関
  5. 地域社会 就学前の教育機関

正答:1


H31前:教育原理⑨

平成31年度前期試験 教育原理 問9 
次の文は、中央教育審議会答申「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」(平成 27 年 12 月)の一部である。(A)・(B)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

学習指導要領の次期改訂が目指す理念を実現するためには、教育課程全体を通した取組を通じて、教科横断的な視点から教育活動の改善を行っていくことや、学校全体としての取組を通じて、教科等や学年を超えた組織運営の改善を行っていくことが求められているとしており、教育活動や組織運営など、学校全体の在り方の改善において核となる教育課程の編成、実施、評価及び改善という「(A カリキュラム・マネジメント)」の確立が必要であることが示されている。こうした(A カリキュラム・マネジメント)は、次のような側面から捉えることができる。

  • 各教科等の教育内容を相互の関係で捉え、学校の教育目標を踏まえた教科横断的な視点で、その目標の達成に必要な教育の内容を組織的に配列していくこと。
  • 教育内容の質の向上に向けて、子供たちの姿や地域の現状等に関する調査や各種データ等に基づき、教育課程を編成し、実施し、評価して改善を図る一連の(B PDCAサイクル)を確立すること。
  • 教育内容と、教育活動に必要な人的・物的資源等を、地域等の外部の資源も含めて活用しながら効果的に組み合わせること。

(組み合わせ)
A B

  1. クオリティ・マネジメント インテリジェンス・サイクル
  2. クオリティ・マネジメント PDCAサイクル
  3. リスク・マネジメント PDCAサイクル
  4. カリキュラム・マネジメント PDCAサイクル
  5. カリキュラム・マネジメント インテリジェンス・サイクル

正答:4


H31前:教育原理⑩

平成31年度前期試験 教育原理 問 10 
次の文は、「障害者差別解消法【合理的配慮の提供等事例集】」(平成 29 年 11 月 内閣府障害者施策担当)の一部である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 言葉だけでの指示だと、内容を十分に理解できないで混乱してしまうことがある。
    → 小学校へ入学してから苦労しないように、言葉だけで指示を聞けるよう指導を続けた。 →×
  2. 咀嚼することが苦手であり、通常の給食では喉に詰まらせてしまう可能性がある。
    →  大きな食材については、小さく切ったりミキサーで細かくしたりして、食べやすいサイズに加工することとした。 →〇
  3. 触覚に過敏さがあり、給食で使うステンレスの食器が使用できず、手づかみで食べようとする。
    → 根気強くステンレスの食器を使用することで慣れさせることとした。 →×
  4. 多くの人が集まる場が苦手で、集会活動や儀式的行事に参加することが難しい。
    →  集団から少し離れた場所で本人に負担がないような場所に席を用意したり、聴覚に過敏があるのであれば、イヤーマフなどを用いることとした。 →〇
  5. 聴覚に過敏さがあり、運動会のピストル音が聞こえると、パニックを起こしてしまうかもしれない。
    →  すぐ近くではピストルの音をならさないようにしたが、小学校ではピストルを使うことが多いので、少し離れたところからピストルでスタートの合図をすることとした。 →×

正答:4 × ○ × ○ ×


H31前:社会的養護①

平成31年度前期試験 社会的養護 問1 
次の文は、「児童福祉法」及び「児童虐待の防止等に関する法律」における、平成 28 年の改正内容に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 市町村から児童相談所への事案送致を新設した。
  2. 市町村が設置する児童福祉審議会の調整機関について、専門職を配置しなければならないとした。
  3. 一時保護中の 18 歳以上の者等について、22 歳に達するまでの間、新たに施設入所等措置を行えるようにした。
  4. 児童虐待の疑いがある保護者に対して、再出頭要求を経ずとも、裁判所の許可状により、児童相談所による臨検・捜索を実施できるものとした。 →〇
  5. 児童虐待の発生予防に資するため、都道府県は、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を行う母子健康包括支援センターの設置に努めるものとした。

正答:4


H31前:社会的養護②

平成31年度前期試験 社会的養護 問2 
次の文は、「里親が行う養育に関する最低基準」(平成 29 年 厚生労働省)の一部である。(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

里親が行う養育は、委託児童の(A 自主性)を尊重し、基本的な(B 生活習慣)を確立するとともに、豊かな人間性及び社会性を養い、委託児童の(C 自立)を支援することを目的として行われなければならない。

(組み合わせ)
    A      B    C

  1. 最善の利益  生活習慣  発達
  2. 最善の利益  人間関係  自立
  3. 最善の利益  生活習慣  自立
  4. 自主性   人間関係  発達
  5. 自主性   生活習慣  自立

正答:5


H31前:社会的養護③

平成31年度前期試験 社会的養護 問3 
次の文は、親権に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 親権者等は、児童相談所長や児童福祉施設の施設長、里親等による監護措置を、不当に妨げてはならない。
  2. 児童相談所長は、親権喪失、親権停止及び管理権喪失の審判について家庭裁判所への請求権を有する。
  3. 里親等委託中及び一時保護中の児童に親権者等がいない場合には、市町村長が親権を代行する。 →×
  4. 子の親族及び検察官のほか、子、未成年後見人及び未成年後見監督人も、親権の喪失等について、家庭裁判所への請求権を有する。
  5. 家庭裁判所は、「父又は母による親権の行使が困難又は不適当であることにより子の利益を害するとき」に、2年以内の期間を定めて親権停止の審判をすることができる。

正答:3


H31前:社会的養護④

平成31年度前期試験 社会的養護 問4 
次の文は、「児童養護施設運営指針」(平成 24 年3月 厚生労働省)に示されている社会的養護の原理に関する記述の一部である。(A)~(C)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 子ども期のすべては、その(A ア 年齢)に応じた発達の課題を持ち、その後の成人期の人生に向けた準備の期間でもある。社会的養護は、未来の人生を作り出す基礎となるよう、子ども期の健全な心身の発達の保障を目指して行われる。
  • 特に、人生の基礎となる乳幼児期では、(B エ 愛着関係)や基本的な信頼関係の形成が重要である。子どもは、(B エ 愛着関係)や基本的な信頼関係を基盤にして、自分や他者の存在を受け入れていくことができるようになる。(C ウ 自立)に向けた生きる力の獲得も、健やかな身体的、精神的及び社会的発達も、こうした基盤があって可能となる。

【語群】
ア 年齢  イ 個性  ウ 自立  エ 愛着関係  オ 集団適応  カ 自己同一性
正答:1 ア エ ウ


H31前:社会的養護⑤

平成31年度前期試験 社会的養護 問5 
次の文は、「情緒障害児短期治療施設運営指針」(平成 24 年3月 厚生労働省)における治療目標に関する記述の一部である。正しい記述の組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもへの治療は、経験主義的アセスメントに基づき、個別のニーズに沿って、説明と同意のもとに行われる。
  2. 治療目標は子どもの状況に応じて子ども、保護者及び児童相談所等の関係者と相談しながら決めていく。 →〇
  3. 治療は、子どもの同意のみならず、保護者を治療協力者ととらえ、保護者に児童の状態及び能力を説明し治療方針の同意を得ながら進めていく。 →〇
  4. 心理療法は個人療法、集団療法など様々な技法から保護者の意向に合わせて組み合わされるほか、心理教育や性教育プログラムなど特別なプログラムも必要に応じて行われる。

正答:4 B C
注)情緒障害児短期治療施設は、平成 28 年の「児童福祉法」改正により児童心理治療施設と改称されている。