平成30年度前期試験 社会福祉 問5
次の文は、地方公共団体の社会福祉相談支援機関に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「社会福祉法」に定められている福祉事務所は、都道府県、市(特別区を含む)、町、村に、必ず設置されなければならない。 →×
- 「児童福祉法」に定められている児童相談所は、児童養護施設の入所に関する措置権限をもった機関である。 →○
- 「知的障害者福祉法」に定められている知的障害者更生相談所では、発達障害者に交付する精神保健福祉手帳申請の判定を行っている。 →×
- 「売春防止法」に定められている婦人相談所は、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)」の配偶者暴力相談支援センターとしての機能も果たしている。 →○
正答:4 × ○ × ○
H30前:社会福祉⑥
平成30年度前期試験 社会福祉 問6
次の文は、公的年金保険制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 1961(昭和 36)年の国民年金の創設によって、自営業者なども年金制度の対象に加えられ、国民皆年金が整えられた。 →○
- 国民年金制度の被保険者は、18 歳以上 65 歳未満の者である。 →×
- 公的年金制度の年金給付の種類には、老齢基礎年金、老齢厚生年金、障害基礎年金、障害厚生年金、遺族基礎年金、遺族厚生年金等がある。 →○
- 公的年金制度は、社会保険方式によって国民に対して所得保障を行う制度の一つである。 →○
正答:3 ○ × ○ ○
H30前:社会福祉⑦
平成30年度前期試験 社会福祉 問7
次の文は、社会福祉の相談員に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 介護支援専門員は、「介護保険法」に基づく専門相談員で、介護保険施設、地域包括支援センター及び訪問介護事業所に必ず配置されなければならないと、定められている。 →×
- 婦人相談員は、婦人相談所を中心として関係機関との連携を図り、要保護女子の発見に努め、相談に応じ、必要な指導を行う。 →○
- 社会福祉主事は、「社会福祉法」に基づく福祉事務所の現業員の任用資格であり、社会福祉諸法に定める援護または更生の措置に関する事務等を行う。 →○
- 母子・父子自立支援員は、母子家庭、父子家庭、寡婦家庭の相談や指導、職業能力の向上と求職活動に関する支援等の業務を担っている。 →○
正答:3 × ○ ○ ○
H30前:社会福祉⑧
平成30年度前期試験 社会福祉 問8
次の文は、福祉施設の入所手続きに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「児童福祉法」における乳児院に入所する場合、児童相談所において、児童及びその家庭につき、必要な調査並びに判定を行う。 →○
- 「老人福祉法」における老人福祉施設の一つである養護老人ホームに入所する際、福祉事務所がある地域の場合は、市町村に入所手続きの申請を行う。 →×
- 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」における障害者支援施設を利用する場合、障害支援区分の認定を受け、身体障害者更生相談所に入所手続きの申請を行う。 →×
- 「生活保護法」における保護施設に入所する場合は、福祉事務所に入所手続きの申請を行う。 →○
正答:3 ○ × × ○
H30前:社会福祉⑨
平成30年度前期試験 社会福祉 問9
次の文は、社会保険制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 企業に勤めているWさんは、通勤途上で転倒し負傷したため、労働者災害補償制度に必要な保険給付の申請を行った。 →○
- 大学を卒業後、銀行に約 15 年間勤めていたXさんは、銀行を退職して、長年の夢であった花屋を開業したため、国民健康保険に加入する手続きを行った。 →○
- 企業に約 10 年間勤めていたZさんは、会社の都合により退職し、雇用保険から基本手当の給付を受けながら、新たな職場を探している。 →○
正答:1 ○ ○ ○
H30前:社会福祉⑩
平成30年度前期試験 社会福祉 問 10
次の文は、相談援助(ソーシャルワーク)の生活モデルに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 生活モデルには、エコロジカル(生態学)アプローチが含まれている。 →○
- 生活モデルは、生活全体の中で問題をとらえ、人と環境の相互作用に焦点を当てることを特徴とする。 →○
- 生活モデルを生み出したのは、リッチモンド(Richmond, M.E.)のソーシャルケースワーク理論である。 →×
- 生活モデルでは、利用者のニーズを充足するために既存の社会資源を活用するだけでなく、利用者を取り巻く環境への適応力を強める援助をも行う。 →○
正答:2 ○ ○ × ○
H30前:社会福祉⑪
平成30年度前期試験 社会福祉 問 11
次の文は、相談援助(ソーシャルワーク)における利用者を捉える視点としてのストレングスについての記述である。最も不適切な記述を一つ選びなさい。
- 利用者の特技をとらえる。 →○
- 利用者の将来の夢をとらえる。 →○
- 利用者が今頼れる人をとらえる。 →○
- 利用者の有する能力をとらえる。 →○
- 利用者の病理的側面をとらえる。 →×
正答:5
H30前:社会福祉⑫
平成30年度前期試験 社会福祉 問 12
次の文は、相談援助(ソーシャルワーク)の専門性とその進め方に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 相談援助(ソーシャルワーク)において、自己決定は最も重要な原則の一つである。 →○
- 相談援助(ソーシャルワーク)は、密室の相談室でのみ行われるものをいう。 →×
- 相談援助(ソーシャルワーク)におけるニーズの発見は、利用者が相談に来るのを待って行われる。 →×
- 相談援助(ソーシャルワーク)は、心理療法を行うカウンセリングと混同されてはならないが、カウンセリングは相談援助の一環として活用されることがある。 →○
正答:3 ○ × × ○
H30前:社会福祉⑬
平成30年度前期試験 社会福祉 問 13
次の文は、共同募金に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 共同募金及び共同募金会に関する基本的な事項は、「共同募金法」に規定されている。 →×
- 毎年 12 月に実施される「歳末たすけあい運動」は、共同募金の一環として行われている。 →○
- 共同募金は、実施される区域における地域福祉の推進を図るために行われている。 →○
- 共同募金による寄附金の公正な配分を行うために、共同募金会に配分委員会が置かれている。 →○
正答:4 × ○ ○ ○
H30前:社会福祉⑭
平成30年度前期試験 社会福祉 問 14
次の文は、グループワーク(集団援助技術)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- グループワーク(集団援助技術)は、集団の力を用いてメンバーの問題解決や成長を図る援助である。 →○
- 入所型の児童福祉施設では、小舎制の養護が推進され規模は小さくなったため、大規模集団のマイナス面がなくなり、グループワーク(集団援助技術)の必要はなくなった。 →×
- グループワーク(集団援助技術)では、メンバー間の相互作用が生まれるようにワーカーは意図的に支援する。 →○
- グループワーク(集団援助技術)では、何かを共同でつくりだすプログラムが重要な意味をもち、その作業の達成がグループワークの成否を決めることになるため、ワーカーは、作業を成功に導く技術的指導に重点を置かなければならない。 →×
正答:3 ○ × ○ ×
H30前:社会福祉⑮
平成30年度前期試験 社会福祉 問 15
次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63号)に規定された児童福祉施設の自己評価に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 母子生活支援施設における自己評価の実施は、努力義務である。 →×
- 児童心理治療施設における自己評価の実施は、努力義務である。 →×
- 児童自立支援施設における自己評価の実施は、義務である。 →○
正答:4 × × ○
H30前:社会福祉⑯
平成30年度前期試験 社会福祉 問 16
次の文は、成年後見制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 成年後見人の選任は、家庭裁判所が行う。 →○
- 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者について、家庭裁判所は補助開始の審判をすることができる。 →○
- 成年後見人として、法人が選任される場合がある。 →○
正答:1 ○ ○ ○
H30前:社会福祉⑰
平成30年度前期試験 社会福祉 問 17
次の文は、福祉サービス利用援助事業(日常生活自立支援事業)についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- サービスの利用料は、原則として利用者が負担する。 →○
- 利用者が申請することは可能である。 →○
- 利用者は、原則として 65 歳以上の者である。 →×
- 実施主体は、本事業の実施状況を運営適正化委員会に定期的に報告することとされている。 →○
正答:2 ○ ○ × ○
H30前:社会福祉⑱
平成30年度前期試験 社会福祉 問 18
次の文は、ボランティア活動に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- ボランティアは、「社会福祉法」において、地域福祉を推進する主体として位置づけられている。 →○
- ボランティア活動の原則の一つである自発性は、国家権力から独立し、自由であるという側面も含まれている。 →○
- 「特定非営利活動促進法」によって、ボランティア団体が法人格を取得しやすくなった。 →○
- ボランティア活動中の事故による賠償責任については、ボランティア活動に関する保険制度がないので、主催者が事故の補償をしなければならない。 →×
正答:1 ○ ○ ○ ×
H30前:社会福祉⑲
平成30年度前期試験 社会福祉 問 19
次の文は、「平成 27 年(2015)人口動態統計(確定数)」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 合計特殊出生率は、最近 10 年間減少し続けている。 →×
- 周産期死亡率は、最近 10 年間増加し続けている。 →×
- 都道府県別の合計特殊出生率をみると、最高値と最低値の差は 0.5 以上である。 →○
- 死亡原因の第1位は、悪性新生物である。 →○
正答:5 × × ○ ○
H30前:社会福祉⑳
平成30年度前期試験 社会福祉 問 20
次の文は、「地域包括ケアシステムの構築のために必要なこと」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 在宅介護と在宅医療が切れ目なく提供される体制をつくる。 →○
- 認知症への理解を深める。 →○
- 医療・介護の専門職、市町村の担当者、自治会長など地域の多様な関係者が参加する地域ケア会議を開催する。 →○
- 配食などの生活支援の担い手として、ボランティアや民間企業も含めた多様な主体が参入する。 →○
正答:1 ○ ○ ○ ○
H30前:保育の心理学①
平成30年度前期試験 保育の心理学 問1
次の文は、発達に関する理論についての記述である。(A)~(D)の語句が正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。ブロンフェンブレンナー(Bronfenbrenner, U.)は、生態学的システム論において、人が日常生活で直接・間接に関わりをもつ社会的文脈を、入れ子状の多層モデルとして示した。一人の子どもを中心とすると、第1層は、子どもと親の関係、子どもときょうだいとの関係、子どもと保育士との関係などがあげられ、(A マイクロシステム →○)と呼んでいる。第2層の(B エクソシステム →×)では、子どもが保育所に通っているならば家庭と保育所、子どもが小学校に通っているならば家庭と小学校との関係などを示している。第3層の(C メゾシステム →×)では、親の職業・職場、きょうだいの通う小学校などがあげられている。第4層は(D マクロシステム →○)と呼び、信念体系、価値観、法律、文化などの社会的文脈が第1層から第3層を取り囲んでいる。
正答:3 ○ × × ○
H30前:保育の心理学②
平成30年度前期試験 保育の心理学 問2
次の文は、認知発達のメカニズムに関する記述である。【Ⅰ群】の人名及び用語と、【Ⅱ群】の内容を結びつけた場合の適切な組み合わせを一つ選びなさい。【Ⅰ群】
- ケーラーの洞察
- パブロフのレスポンデント条件付け
- バンデューラの観察学習
- スキナーのオペラント条件付け
【Ⅱ群】
ア レモンを思い浮かべただけで、唾液が出てきた。 →パブロフのレスポンデント条件付け
イ 背伸びしても届かない所に置かれた玩具を取ろうとしていた子どもが、突然ひらめいたように、箱を踏み台として使った。 →ケーラーの洞察
ウ 正義の味方が活躍するテレビ番組が放送された翌日には、クラスでヒーローごっこが、いつもより盛んに行われた。 →バンデューラの観察学習
エ ラジオ体操に参加するとスタンプがもらえるので、休まずに参加した。 →スキナーのオペラント条件付け正答:2 イ ア ウ エ
H30前:保育の心理学③
平成30年度前期試験 保育の心理学 問3
次の文は、子ども同士のトラブルに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 3歳頃に物や場所の取り合いによるトラブルが多いのは、自分の思いを言葉で表現することが十分にできないことが原因の一つであると考えられる。 →○
- 子ども同士のトラブルへの保育士の対応として、どのような場合も見守る・待つ姿勢が大切である。 →×
- ルールを守らないことによるトラブルが5歳頃に多く生じるのは、集団での遊びが活発になってきていることが一つの要因と考えられる。 →○
- 子ども同士のトラブルへの対応として、5歳頃では、保育士は直接的に関与することはない。 →×
正答:3 ○ × ○ ×
H30前:保育の心理学④
平成30年度前期試験 保育の心理学 問4
次の説明及び図は、環境閾値説に関するものである。( ア )~( エ )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
説明
ジェンセン(Jensen, A.R.)は、心身の諸特質の( ア 遺伝的可能性)が顕在化するのに必要な( イ 環境条件)の質や量は、その特性によってそれぞれ違いがあり、各特性に固有な一定の水準(閾値)があるという見解を述べている。その見解によると特性Aは、極端に不適切な環境でないかぎり、ほぼ完全に発達の可能性が現れる。特性Bは、( ウ 知能検査の成績)などがこれにあたり、中程度の環境条件が閾値となるものである。特性Cは、環境条件にほぼ比例して発達の可能性が顕在化するもので、( エ 学業成績)などがこれに当たる。特性Dは、きわめて可能性が好適的な環境条件や特別な教育訓練によって、はじめて顕在化するものである。
図 ジェンセンの環境閾値説の解説図
(組み合わせ)
ア イ ウ エ
1 遺伝的可能性 環境条件 学業成績 知能検査の成績
2 遺伝的可能性 相互作用 知能検査の成績 学業成績
3 環境条件 相互作用 知能検査の成績 学業成績
4 ○遺伝的可能性 環境条件 知能検査の成績 学業成績
5 環境条件 相互作用 学業成績 知能検査の成績
正答:4
H30前:保育の心理学⑤
平成30年度前期試験 保育の心理学 問5
次の文は、乳児期の発達に関する記述である。(A)~(D)にあてはまる語句の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
- (A 歩行)ができるようになると、自らの意志で自由に探索行動をするようになる。
- 舌、唇、あごの筋肉を協調して動かすことができるようになると、(B 喃語)が出現する。
- (C 物の永続性)を獲得すると、遊んでいたおもちゃを隠されて見えなくても存在していることを理解している。
- 快・不快の表出から、次第に、喜び、悲しみ、嫌悪、(D 怒り)など、感情表出が豊かになる。
(組み合わせ)
A B C D
1 歩行 クーイング アニミズム 怒り
2 歩行 喃語 アニミズム 恥
3 座位 喃語 アニミズム 怒り
4 歩行 喃語 物の永続性 怒り
5 座位 クーイング 物の永続性 恥
正答:4
H30前:保育の心理学⑥
平成30年度前期試験 保育の心理学 問6
次の文は、ピアジェ(Piaget, J.)による感覚運動期に関する記述である。【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の内容を結びつけた場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- 第1次循環反応
- 第2次循環反応
- 第3次循環反応
【Ⅱ群】
ア ついたての後ろにおもちゃを隠すと、おもちゃを取るために、ついたてを取り除く。
イ テーブルの上にある積み木をつかみ、床に落としたあと、別の積み木を違うやり方で投げてみるなど、いろいろ試してみる。 →第3次循環反応
ウ 偶然自分の指が口に触れ、吸ってみた子どもが、そのことに興味があるというように繰り返し同じことをする。 →第1次循環反応
エ 偶然、起き上がりこぼしを足で蹴って音が出ると、繰り返し足で蹴って音を出す。 →第2次循環反応
オ 飛んでいるシャボン玉を目で追う。
正答:2 ウ エ イ
H30前:保育の心理学⑦
平成30年度前期試験 保育の心理学 問7
次の文は、幼児と他者とのかかわりに関する記述である。【Ⅰ群】の記述と、【Ⅱ群】の用語を結びつけた場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- H君(男児)は、I君(男児)を追いかけている。保育室内を走り回っていたI君が「はぁー、はぁー」と言って大型積木の上に腹ばいになる。I君のあとを走っていたH君も大型積木のところへ来て「はぁー、はぁー」と言って腹ばいになる。I君が「あーぁ、疲れた」と言って起き上がり、大型積木の上に「そーれ」と言って座り直す。
H君も続いて起き上がって「そーれ」と言って座り直す。 →模倣- J君(男児)とK君(男児)は、登園するとすぐに「きのうのつづき」と言いながら部屋の隅で大型積木で囲いを作り始めた。次に「ロケット故障、ミッションコントロール、応答ねがいます」「ロケット修理、はじめます」と言いながら、J君が両手で積木を支え、そこにK君が積木を上にのせて、2人で宇宙ステーションを作りあげた。 →平行遊び
- 保育士が砂場に行くと、数名の女児が容器に砂を入れて小枝でかき回したり、砂を入れたカップに小石やちぎった葉っぱを散らしたり、容器に入れた砂を手でぱんぱんと固めようとしたりする姿が観察された。それぞれの子どもが思い思いに楽しそうにしているが、子ども同士のやりとりはみられない。 →協同遊び
- 園庭に嬉しそうに飛び出したLちゃん(2歳、女児)は、5歳児クラスの子ども達がドッジボールをしている様子をじっと見ていた。Lちゃんは次に砂場に近寄って、4歳児クラスの子ども達が、砂山を作ったり、穴を掘っている様子をじっと眺めていた。
「Lちゃんも一緒にやってみる?」と保育士が声をかけると、もじもじしながら後ずさりして少し離れたところでじっと遊びを見ていた。 →傍観者的行動【Ⅱ群】
ア 協同遊び イ 連合遊び ウ 平行遊び エ ひとり遊び オ 模倣 カ 傍観者的行動
(組み合わせ)
正答:3 オ ア ウ カ
H30前:保育の心理学⑧
平成30年度前期試験 保育の心理学 問8
次の文は、心の理論をもっているかどうかを調べるための課題である。この課題について適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
M児とN児が部屋で一緒に遊んでいた。M児がボールをかごの中に入れた後、部屋から出ていった。M児が部屋にいない間に、N児がボールをかごの中から別の箱の中に移した。M児が部屋に戻ってきたとき、ボールを取り出すために、最初にどこを探すだろうか。
- 正答するには、他者が自分とは違う誤った信念(誤信念)をもつことが理解できる必要がある。 →○
- 自閉スペクトラム症の幼児では、知的な遅れがなければ、定型発達児より早く正答する。 →×
- 正答するには、他者の心の状態を推測することができる必要がある。 →○
- 3歳になると、この質問に対してほとんどの子どもが正答することができる。 →×
正答:3 ○ × ○ ×
H30前:保育の心理学⑨
平成30年度前期試験 保育の心理学 問9
次の文は、発達観についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 子どもは生まれた時からさまざまな能力を有しており、環境に能動的に関わるという発達観は、20 世紀初めに広がった。 →×
- 「できる」「できない」で発達を捉える行為論的発達観と、「できることをやろうとする」「できないけれどやろうとする」という能力論的発達観がある。 →×
- 発達は遺伝のみによって規定されるのではなく、社会・文化によっても規定される。 →○
- 生涯発達において、青年期以降、知的能力は下降すると考えられてきたが、成人期におけるその人の経験によっては上昇する知的能力もあることが明らかにされてきた。 →○
正答:5 × × ○ ○
H30前:保育の心理学⑩
平成30年度前期試験 保育の心理学 問 10
次の乳児と母親のやりとり場面についての記述を読んで、【設問】に答えなさい。
生後9~ 10 か月頃になると、乳児の認識世界には大きな変化が現れる。乳児を抱いている母親が「ワンワンだね」と指し示すと、乳児は犬に視線を向ける。また、棚の上のおもちゃがほしい時に「アーアー」と言いながら身振りで母親に伝えようとする。
【設問】
次の心理学用語のうち、この記述に示されているものを○、そうでないものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 三項関係 →○
- 共同注意 →○
- 共鳴動作 →×
- 情動調整 →×
正答:2 ○ ○ × ×
H30前:保育の心理学⑪
平成30年度前期試験 保育の心理学 問 11
次の文は、人との関わりについての記述である。A~Dのうち、この記述と関連する用語を○、そうでない用語を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
長期縦断研究によって、自分の乳幼児期の親との関係性の質が、自分が親になった時の子どもとの関係性の質に一定程度、影響を及ぼすことが明らかになってきた。しかしその一方で、乳幼児期に望ましい親子関係を形成することができなかったとしても、適切で継続的なキーパーソンの存在によって、その後の人生において安定的な関係性を築くこともあることが示されている。
- インクルージョン →×
- レジリエンス →○
- アタッチメント(愛着) →○
- ソーシャル・アクション →×
正答:4 × ○ ○ ×
H30前:保育の心理学⑫
平成30年度前期試験 保育の心理学 問 12
次の【事例】を読んで【設問】に答えなさい。
【事例】
P君(5歳、男児)は、電車のおもちゃで遊んでいる。まず、(A 分類の理解)緑色の電車とオレンジ色の電車に分けて置いた。次に、(B 長さの理解)先頭を揃えて同じ色の電車をつなぎ、一番うしろが揃っていないことをしばらく見比べていた。そして、(C 計数)一台ずつ指でおさえながら、緑色の電車を「いち、にぃ、さん、よん。」と声を出して数えた。続けてオレンジ色の電車を「いち、にぃ、さん、よん、ご。」と数えた。 (D 集合数)「オレンジでんしゃは、ごこ。」と嬉しそうに言った。
【設問】
(A)~(D)の下線部分に関連する語句を、【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
【語群】
ア 高さの理解 イ 分類の理解 ウ 長さの理解 エ 系列の理解 オ 計数 カ 数唱 キ 集合数
正答:1 イ ウ オ キ
H30前:保育の心理学⑬
平成30年度前期試験 保育の心理学 問 13
次の文は、エリクソン(Erikson, E.H.)による青年期の特徴についての記述である。(A)~(D)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
青年期を(A モラトリアム)の時代と呼んだ。この用語は、(B 経済的自立)やある種の社会的責任に猶予が認められる期間の意味で用いられている。この期間に青年は職業生活に必要な知識や技術を獲得するだけでなく、内省力が増し、自分を見つめ、積極的に(C 社会的役割実験)を行い、(D アイデンティティ)の確立を模索するといわれている。
【語群】
ア 社会的スキル訓練 イ アイデンティティ ウ 社会的役割実験 エ 心理的離乳 オ アサーション カ 第二次性徴 キ モラトリアム ク 経済的自立
正答:5 キ ク ウ イ
H30前:保育の心理学⑭
平成30年度前期試験 保育の心理学 問 14
次の文は、保育所での生活習慣の形成に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 生活習慣を身に付けるために、家庭との連携は不可欠であり、食事、排泄、睡眠について連絡帳などで情報交換を行う。 →○
- 3歳以上の幼児クラスでは、午睡をするか、午睡の時間を遊んで過ごすかを幼児自身が選ぶようにする必要がある。 →×
- 子どもの生活リズムの個人差を配慮するためには、ランチルームや午睡室などを設置しなければならない。 →×
- 子どもが主体性を身につけるようになると、自分で判断するようになり、一旦、できるようになった基本的生活習慣行動をしなくなることもある。 →○
正答:3 ○ × × ○