平成30年度前期試験 保育実習理論 問 15
次の文のうち、保育所における乳児への関わりとして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 特定の保育士との関係性ではなく、多数の保育士との相互作用により、乳児が人への信頼感を形成できるようにする。 →×
- 目覚めている時には十分に関わることが大切であるが、眠い時に眠り、自ら目覚めるようにしながら、乳児が徐々に睡眠と覚醒のリズムを整えられるようにする。 →○
- 養護的な援助が中心となるが、乳児が探索活動などの自発的な活動を行えるように援助する。 →○
正答:4 × ○ ○
H30前:保育実習理論⑯
平成30年度前期試験 保育実習理論 問 16
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
保育所に勤務している保育士Yさんは、保育所の自己評価を具体的に展開していく方法のうち、「保育所における自己評価ガイドライン」(厚生労働省、平成 21 年3月)に示されている「既存の評価項目を利用して振り返る方法」について考えている。
【設問】
次の文のうち、既存の評価項目を利用して振り返る際の効果や留意事項について、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育士が個々に評価をし、職員間で相互にすり合わせていく過程で、自らの保育実践とその保育所のあり方をより客観的に振り返る視点が涵養される。 →○
- 保育士が評価項目に沿って自身の保育実践を振り返り、記述するので、保育所全体の取り組みに関する評価には寄与しない。 →×
- 既存の評価項目を使用するため、各園が評価をする上で弊害はない。 →×
- 評価項目の日常的な見直しや、評価の根拠となった事例等を語り合うことなどが必要である。 →○
正答:3 ○ × × ○
H30前:保育実習理論⑰
平成30年度前期試験 保育実習理論 問 17
次の文は、幼児期の文字の読み書きに対する保育士の関わりについての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 文字に対する一人一人の興味・関心を捉え、子どもの学びたいという思いに応じる。 →○
- 鏡文字を書いた場合は、正確に書けるまで練習させる。 →×
- 文字が読めないことや書けないことで劣等感を抱かせないようにする。 →○
- 子どもにとって、読み誤りやすい文字や書き誤りやすい文字があることを理解しておく。 →○
正答:3 ○ × ○ ○
H30前:保育実習理論⑱
平成30年度前期試験 保育実習理論 問 18
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
大学生Wさんは、保育実習の授業において実習記録を書くことを学んだ。実習記録は、保育所での実習期間中は毎回記入し、それを翌日、保育所の実習指導者へ提出することになっている。
【設問】
次の文のうち、実習記録について、最も不適切な記述を一つ選びなさい。
- 実習の課題(目標)を意識して、実習記録を書く。 →○
- 実習記録は、実習指導者にもわかりやすく理解しやすいように記述する。 →○
- 実習を通して学んだことや反省したことを記録し、次の日の実習に生かす。 →○
- 実習記録を提出する際には、事前に誤字脱字がないかを家族や友人に確認してもらう。 →×
- 子どもの個人名などの記載方法は、実習指導者に確認を取った上で、イニシャルにするなど慎重に取り扱う。 →○
正答:4
H30前:保育実習理論⑲
平成30年度前期試験 保育実習理論 問 19
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
児童養護施設で保育士をしているIさんは、担当しているF君(7歳、男児)が、職員が不在の時に限って年下の子どもに威圧的な態度をとることについて主任保育士に助言を求めた。主任保育士からは、F君の威圧的な態度の背景について情報を収集し、分析するよう指示を受けた。
【設問】
次のうち、主任保育士のIさんに対する指示内容を示す相談援助の専門用語として最も適切なものを一つ選びなさい。
- インテーク
- アセスメント
- プランニング
- インターベンション
- モニタリング
正答:2
H30前:保育実習理論⑳
平成30年度前期試験 保育実習理論 問 20
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】
障害児入所施設で実習をしているGさんは、入所しているHさん(15 歳、男児、重度の知的障害と肢体不自由あり)とのかかわりを実習記録にまとめていた。以下がその記述の一部である。
Hさんは言葉を発することができず、職員とのコミュニケーションは表情やちょっとした身体の動きによって行っているようだった。私もHさんとコミュニケーションをとろうと、散歩の際に「今日は暖かいですね」と話しかけたが、Hさんの表情の変化を捉えることができずに戸惑い、何を話しかけたらよいかわからなかったため、その後は施設に戻るまで無言のまま車椅子を押した。【設問】
次の文のうち、実習記録において、専門性向上の観点からGさんがHさんとのかかわりを省察する記述内容として、適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。
- Hさんは話しかけられることで何かを感じているだろうから、表情の変化を読み取れなかったとしても、コミュニケーションに工夫をすることが必要だった。 →○
- Hさんは私の声かけに不快になり、無視をしたのだから、黙って車椅子を押したことはHさんに不快感を与えず、良かったと考えた。 →×
- Hさんから拒否されたのではないかという恐れがあったため、Hさんに話し続けることができなかったと考えた。 →○
- 他者とのコミュニケーションが困難な利用者とかかわることは、私には無理な取り組みであった。 →×
正答:2 A C
H29後:保育原理①
平成29年度後期試験 保育原理 問1
次の文は、保育所の役割に関する記述である。「保育所保育指針」第1章「総則」の2「保育所の役割」に照らして、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育所は、「児童福祉法」に規定された児童福祉施設であり、子どもの学力の向上を図るとともに、子どもの福祉を積極的に増進することを目的にしている。 →×
- 保育所は、入所する子どもの最善の利益を考えて、積極的に福祉を増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない。 →○
- 保育所は、保育について専門性を持った職員が、保育所の環境を通して、3歳未満児には養護と教育を行っているが、3歳以上児には教育のみを行っている。 →×
- 保育所は、入所する子どもの保護者への支援を行うだけではなく、地域の子育て家庭への支援をする役割を担う。 →○
- 保育所の役割や機能が適切に発揮されるようにするために、保育所の保育士は倫理観に裏付けられた専門的知識、技術及び判断をもって子どもを保育したり、子どもの保護者に対する保育に関する指導を行う。 →○
正答:4 × ○ × ○ ○
☆新保育所保育指針 第1章総則 1保育所保育に関する基本原則 (1)保育所の役割
A:「ア 保育所は、児童福祉法第39条の規定に基づき、保育を必要とする子どもの保育を行い、その健全な心身の発達を図ることを目的とする児童福祉施設であり、入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない。」
C:「イ 保育所は、その目的を達成するために、保育に関する専門性を有する職員が、家庭との緊密な連携の下に、子どもの状況や発達過程を踏まえ、保育所における環境を通して、養護及び教育を一体的に行うことを特性としている。
H29後:保育原理②
平成29年度後期試験 保育原理 問2
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の法令を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。【Ⅰ群】
- 2006(平成 18)年に全面改正され、その第 11 条において、幼児期の教育に関する規定が取り入れられた。 →教育基本法
- 2001(平成 13)年の改正により、保育士の定義や登録等、保育士資格の法定化がなされ、その法定化は 2003(平成 15)年に施行された。 →児童福祉法
- 2003(平成 15)年に制定され、その第2条において、急速に進展する少子化社会において講ぜられる施策の基本理念が示された。 →少子化社会対策基本法
- 2004(平成 16)年に制定され、その第7条において、保育を行う場合に発達障害児の健全な発達が他の児童と共に生活することを通じて図られるよう適切な配慮をするものとされた。 →発達障害者支援法
【Ⅱ群】
ア 発達障害者支援法
イ 次世代育成支援対策推進法
ウ 児童福祉法
エ 教育基本法
オ 少子化社会対策基本法
正答:5 エ ウ オ ア
H29後:保育原理③
平成29年度後期試験 保育原理 問3
次の表は、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の1「保育のねらい及び内容」の一部から作成したものである。表中のA~Dにあてはまるア~エの記述の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
ねらい 内容 生命の保持 ・ 一人一人の子どもが、健康で安全に過ごせるようにする。 ・A 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。
・ 清潔で安全な環境を整え、適切な援助や応答的な関わりを通して、子どもの生理的欲求を満たしていく。また、家庭と協力しながら、子どもの発達過程等に応じた適切な生活リズムが作られていくようにする。 ・B 子どもの発達過程等に応じて、適度な運動と休息を取ることができるようにする。
情緒の安定 ・ 一人一人の子どもが、周囲から主体として受け止められ、主体として育ち、自分を肯定する気持ちが育まれていくようにする。 ・C 一人一人の子どもが、自分の気持ちを安心して表すことができるようにする。
・ 一人一人の子どもの置かれている状態や発達過程などを的確に把握し、子どもの欲求を適切に満たしながら、応答的な触れ合いや言葉がけを行う。 ・D 一人一人の子どもの生活リズム、発達過程、保育時間などに応じて、活動内容のバランスや調和を図りながら、適切な食事や休息が取れるようにする。
ア 一人一人の子どもが、自分の気持ちを安心して表すことができるようにする。
イ 子どもの発達過程等に応じて、適度な運動と休息を取ることができるようにする。
ウ 一人一人の子どもの生活リズム、発達過程、保育時間などに応じて、活動内容のバランスや調和を図りながら、適切な食事や休息が取れるようにする。
エ 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。
正答:4 エ イ ア ウ
H29後:保育原理④
平成29年度後期試験 保育原理 問4
次の文は、「児童の権利に関する条約」第 12 条の一部である。(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
締約国は、自己の(A 意見)を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を(B 表明)する権利を確保する。この場合において、児童の意見は、その児童の(C 年齢)及び成熟度に従って相応に考慮されるものとする。
(組み合わせ)
A B C
1 信条 主張 年齢
2 意見 表明 年齢
3 意見 主張 人格
4 信条 表明 人格
5 意見 主張 年齢
正答:2
H29後:保育原理⑤
平成29年度後期試験 保育原理 問5
次の文のうち、「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」の一部として、(A)~(E)の下線部分が正しいものを○、誤ったものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。子どもが自発的、意欲的に関われるような (a →○)環境を構成し、子どもの (b →○)主体的な活動や (c →×)子どもと特定の大人との関わりを大切にすること。特に、乳幼児期に (d →×)貴重な体験が得られるように、(e →○)生活や遊びを通して総合的に保育すること。
正答:3 ○ ○ × × ○
H29後:保育原理⑥
平成29年度後期試験 保育原理 問6
次のA~Eは保育所の「園だより」に紹介された各年齢クラスの子どもの姿である。年齢の低い順に並べた場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
- この2週間ほどお団子作りが続いています。砂と土の違いがわかり、今は土団子を作っています。まん丸のお団子ができるには根気と集中力が必要ですが、途中で壊れてもその理由を自分なりに考え、試行錯誤しながらあきらめずに頑張っています。
- 保育士の「お馬の親子は~」の歌に合わせてマットや板で作った低い段差をハイハイでたくさん動いて遊んでいます。体操も気に入っていて、手を叩いたり身体を揺らして楽しんでいます。
- 食事も自分で上手に食べることができて、衣類の着脱についても自分で引き出しから洋服を出して着替えるなどの姿が見られます。
- 保育士に土俵を描いてもらい、「ひがしー○○山、にしー○○花」「みあってみあって、はっけよいのこった!」とみんなで言いながら、保育士と一緒にすもうごっこを楽しんでいます。すもうで力くらべをするにも、ルールがあることが次第にわかってきたようです。
- 誰かが手さげ袋を持つと、それをまねして袋を持つ子が続きます。保育士が「お出かけですか?」と声をかけるとバイバイと手を振って、はりきってお出かけをします。
正答:2 B→E→C→D→A
H29後:保育原理⑦
平成29年度後期試験 保育原理 問7
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の法令等を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- 児童福祉施設の職員は、常に自己研鑽に励み、法に定めるそれぞれの施設の目的を達成するために必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めなければならない。 →○
- 児童は、人として尊ばれる。児童は、社会の一員として重んぜられる。児童は、よい環境のなかで育てられる。 →○
- 保育士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保育士でなくなつた後においても、同様とする。 →○
【Ⅱ群】
ア 児童福祉法
イ 児童憲章
ウ 児童の権利に関する条約
エ 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(昭和 23 年厚生省令第 63 号)
正答:5 エ イ ア
H29後:保育原理⑧
平成29年度後期試験 保育原理 問8
次の文のうち、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の(4)「3歳以上児の保育に関わる配慮事項」の一部である。(A)~(E)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 自然との触れ合いにより、子どもの豊かな(A 感性や認識力)、思考力及び(B 表現力)が培われることを踏まえ、自然との関わりを深めることができるよう工夫すること。
- 自分の気持ちや経験を自分なりの言葉で表現することの大切さに留意し、子どもの話しかけに応じるよう心がけること。また、子どもが仲間と(C 伝え合ったり、話し合う)ことの楽しさが味わえるようにすること。
- 保育所の保育が、小学校以降の(D 生活や学習)の基盤の育成につながることに留意し、幼児期にふさわしい生活を通して、(E 創造的)な思考や主体的な生活態度などの基礎を培うようにすること。
(組み合わせ)
A B C D E
1 感性や認識力 表現力 伝え合ったり、話し合う 集団生活や人格 独創的
2 感性や認識力 探究心 遊んだり、共に生活する 生活や学習 創造的
3 感性や認識力 表現力 伝え合ったり、話し合う 生活や学習 創造的
4 言葉や想像力 探究心 遊んだり、共に生活する 生活や学習 独創的
5 言葉や想像力 表現力 遊んだり、共に生活する 集団生活や人格 独創的
正答:3
H29後:保育原理⑨
平成29年度後期試験 保育原理 問9
次の文は、保育士を目指して学んでいる5人が、保育の「ねらい」及び「内容」について述べた意見である。A~Eを「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の記述に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「ねらい」は、保育の目標(第1章「総則」)に示された保育の目標をより具体化したものであり、子どもが保育所において、安定した生活を送り、充実した活動ができるように、保育士等が行わなければならない事項及び保護者に指導する事項がまとめられている。 →×
- 「内容」は、「ねらい」を達成するために、子どもの生活やその状況に応じて保育士等が適切に行う事項と、保育士等が援助して子どもが環境に関わって経験する事項を示している。 →○
- 「ねらい」及び「内容」は、「養護に関わるねらい及び内容」と「教育に関わるねらい及び内容」との両面から示されており、実際の保育においては、養護と教育がそれぞれに展開される。 →×
- 「養護」とは、子どもの生命の保持や情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わりである。 →○
- 「健康」、「人間関係」、「環境」、「言葉」、「表現」の5領域と「生命の保持」及び「情緒の安定」に関わる保育の内容は、子どもの生活や遊びを通して相互に関連を持ちながら、総合的に展開される。 →○
正答:3 × ○ × ○ ○
H29後:保育原理⑩
平成29年度後期試験 保育原理 問 10
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
園庭で3歳児クラスの子ども達がかけっこを行った。かけっこを終えた子ども達は、園庭の隅にまとまって座っている。その子ども達の輪の中で、このときはめずらしくNちゃんが泣いていて、周りの子ども達はNちゃんの顔をのぞきこんでいる。担当保育士がNちゃんに近づいて声をかけると、「2番じゃやだー、1番がいい」と泣いて訴える。
【設問】
「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章の2「保育の実施上の配慮事項」に照らし、Nちゃんへの担当保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 子ども達を集め、Nちゃんの気がすむようにもう一度かけっこを行う。 →×
- いつまでも泣いているのはよくないと注意し、その場を離れる。 →×
- 1番になりたかったというNちゃんの気持ちを受け止める言葉をかける。 →○
- 1番ではなかったけれど、Nちゃんが一生懸命に走る姿は素敵だったよと伝える。 →○
- Nちゃんが速く走れるように、その場で個別に指導する。 →×
正答:5 × × ○ ○ ×
H29後:保育原理⑪
平成29年度後期試験 保育原理 問 11
次の文は、5歳児を担当する保育士のYさんの指導計画の作成に関する記述である。「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- Yさんは、自分の保育所の保育課程に基づいて担当クラスの指導計画を作成している。 →○
- Yさんは、指導計画を立てる際には子どもの実態に即した具体的なねらい及び内容を設定している。 →○
- Yさんは、1年間の見通しをもって保育するため長期的な指導計画だけを作成し、日常は子どもの状況に応じて日々の保育を行っている。 →×
- Yさんは、クラスにいる障害のある子どもの保育について、保護者や専門機関と連携して、支援のための個別の計画を作成している。 →○
- Yさんは、保育の内容や保育の記録を見直すことなく、指導計画を作成している。 →×
正答:2 ○ ○ × ○ ×
H29後:保育原理⑫
平成29年度後期試験 保育原理 問 12
次の文は、「児童福祉法」に関する記述である。(A)~(C)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
・ 「児童福祉法」第4条では、児童とは満(A 18 歳)に満たない者をいい、そのうち、乳児は満(B 1歳)に満たない者として分けられている。
・ 平成 27 年に制度化された「子ども・子育て支援新制度」の実施に伴い、「児童福祉法」第7条において、(C 幼保連携型認定こども園)が児童福祉施設の一つに加えられた。
(組み合わせ)
A B C
1 18 歳 1歳 幼保連携型認定こども園
2 18 歳 2歳 幼保連携型認定こども園
3 20 歳 1歳 児童発達支援センター
4 20 歳 2歳 児童発達支援センター
5 20 歳 1歳 幼保連携型認定こども園
正答:1
H29後:保育原理⑬
平成29年度後期試験 保育原理 問 13
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
保育士として勤務し始めたFさんは、研修で「保育の内容等の自己評価」についてグループで話し合った。
【設問】
FさんのA~Dの発言のうち、「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」に照らして、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育士等の自己評価に当たっては、子どもの心の育ちや意欲、取り組む過程が重要なので、活動内容やその結果については評価してはならない。 →×
- 自らの保育実践を振り返り、自己評価することを通して、自らの専門性の向上や保育実践の改善に努めなければならない。 →○
- 保育所の自己評価においては、保育の内容等の評価に関し、保護者及び地域住民等の意見を聴く必要はない。 →×
- 保育の内容等についての保育所の自己評価の結果は、必ず公表しなければならない。 →×
正答:4 × ○ × ×
H29後:保育原理⑭
平成29年度後期試験 保育原理 問 14
次の文は、わが国の保育の歴史についての記述である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
わが国の保育の歴史において、大正時代は海外の思想も含めて様々な保育が紹介され、実践された時代であった。たとえば、河野清丸らによって(A モンテッソーリ)の教育法や教具が紹介された。大阪では、(B 橋詰良一)が「家なき幼稚園」と称する園舎を持たない形態で野外保育を始めたり、(C 小林宗作)がリトミック運動を始めたりしたのもこの頃である。このような新しい時代の自由主義的な機運の中で、大正 15 年には(D 幼稚園令)が公布された。
(組み合わせ)
A B C D
1 シュタイナー(Steiner, R.) 東基吉 土川五郎 保育要領
2 モンテッソーリ(Montessori, M.) 橋詰良一 小林宗作 幼稚園令
3 シュタイナー(Steiner, R.) 橋詰良一 西條八十 幼稚園設置基準
4 モンテッソーリ(Montessori, M.) 東基吉 土川五郎 幼稚園設置基準
5 フレーベル(Fröbel, F.W.) 赤沢鍾美 小林宗作 幼稚園令
正答:2
H29後:保育原理⑮
平成29年度後期試験 保育原理 問 15
次の保育所での3歳児クラスの【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
4月に入所してきたMちゃんの保護者から、担当保育士に次のような要望が示された。
「Mは初めての集団生活で、保育所の生活に慣れていない。また、今までは日常の身の回りのほとんどのことは親がやっていた。Mが保育所生活に慣れるまでは、できるだけ手をかけてやってほしい」とのことであった。
【設問】
「保育所保育指針」第6章「保護者に対する支援」に基づいた保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 3歳児の発達過程を保護者に説明し、Mちゃんへの援助は最小限にしたいと伝える。 →×
- 保育所での援助の方法を保護者に伝え、家庭でも必ずやってくださいと言う。 →×
- Mちゃんの身の回りのことを援助しながら、Mちゃんのやりたい気持ちの表れを見つけ、そのことを保護者とともに喜ぶようにする。 →○
- 初めて集団生活に入るMちゃんを心配する保護者の →○気持ちを受け止め、保護者との信頼関係を築いていく。
- クラスの子どもには公平に援助することを心がけていることを伝え、Mちゃんだけ特別な援助はできないと言う。 →×
正答:4 × × ○ ○ ×
H29後:保育原理⑯
平成29年度後期試験 保育原理 問 16
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- 1936(昭和 11)年に「保育問題研究会」を設立し、著書『幼児教育論』において、幼稚園や託児所は「何よりも先ず子供の自然である利己的生活を共同的生活へ指導して行く任務を負わねばならぬ」と述べて、保育案は「社会協力」を指導原理として作成されるべきものであると主張した。 →城戸幡太郎
- 1947(昭和 22)年の「学校教育法」の草案作成に携わった人物で、著書『幼児教育の構造』では、当時の「学校教育法」第 77 条の「保育」の語句について、「保育を “保護育成” もしくは “保護教育” の省略と解することにして、条文の中に用いることにした」と説明している。 →坂元彦太郎
- 1934(昭和9)年に出された『幼稚園保育法真諦』において「フレーベルの精神を忘れて、その方法の末のみを伝統化した幼稚園を疑う」と述べて、当時普及していた恩物中心の保育を批判し、子どもの生き生きしさや心もちを大切にする保育を提唱した。 →倉橋惣三
【Ⅱ群】
ア 倉橋惣三
イ 坂元彦太郎
ウ 城戸幡太郎
エ 和田実
オ 徳永恕
正答:4 ウ イ ア
H29後:保育原理⑰
平成29年度後期試験 保育原理 問 17
次の事業のうち、「子ども・子育て支援新制度」による地域型保育事業に含まれる事業として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 小規模保育事業 →○
- 放課後児童健全育成事業 →×
- 家庭的保育事業 →○
- 事業所内保育事業 →○
- 一時預かり事業 →×
- 病児保育事業 →×
正答:3 ○ × ○ ○ × ×
H29後:保育原理⑱
平成29年度後期試験 保育原理 問 18
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- スウェーデン生まれの思想家で、自らの女性観と関連づけて新しい児童教育を提案し、代表作である『児童の世紀』(1900 年)においては、女性(母性)と児童を保護するための立法を要求した。 →エレン・ケイ
- イギリスの産業革命期に、自ら経営する紡績工場の敷地内に「性格形成学院」を創設し、代表作である『新社会観』(1813 年)においては、幼児期における環境の影響の大切さを主張した。 →オーエン
【Ⅱ群】
ア エレン・ケイ(Key, E.)
イ オーエン(Owen, R.)
ウ シュタイナー(Steiner, R.)
エ ヘファナン(Heffernan, H.)
正答:1 ア イ
H29後:保育原理⑲
平成29年度後期試験 保育原理 問 19
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
1歳児クラスの5月のことである。給食が始まる直前の時間に、担当保育士が「今日のごはんはなにかな?おいしそうね」などと声をかけながら配膳している。子ども達は食べ物を見つめたり、指差ししたりするなど、食事に関心を向けている様子である。そのよう
ななか、Sちゃんは、午前中の遊びで疲れが出たのか、椅子に座ったまま指しゃぶりをしながらうとうとし始めた。
【設問】
「保育所保育指針」第1章「総則」の3「保育の原理」、第3章「保育の内容」の1「保
育のねらい及び内容」及び2「保育の実施上の配慮事項」、第6章「保護者に対する支援」に照らして、Sちゃんへの担当保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- すぐに布団を敷いて食事をさせずに寝かせ、起床後のおやつの量を増やして必ず完食させる。 →×
- 同じテーブルの席についた子ども達が「ごちそうさま」の挨拶をするまで、Sちゃんをそのまま椅子に座らせておく。 →×
- 「Sちゃん」と名前を呼びながら食事をするよう促すが、様子をみて起きていることがむずかしそうなら先に寝かせる。その際に、口腔内に食べ物が残っていないかを確認する。 →○
- 降園時に、保護者にSちゃんが食事中に眠り始めた状況や今日の食事の量について報告する。 →○
正答:4 × × ○ ○
H29後:保育原理⑳
平成29年度後期試験 保育原理 問 20
次の文は、諸外国の幼児教育・保育に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- イギリスでは、1989 年に「児童法」を制定し、保育改革の基礎を築くとともに、早期基礎段階とよばれる、0歳から就学に至るまでのナショナル・カリキュラムの確立に向けて幼児教育改革を進めた。 →○
- フィンランドでは、1996 年に乳幼児統一カリキュラム「テ・ファリキ」を制定し、0歳から就学までのすべての乳幼児教育施設の保育・幼児教育実践の共通となるカリキュラムを策定した。 →×
- 第2次世界大戦後、イタリアのレッジョ・エミリア市で始められた幼児教育は、レッジョ・エミリア・アプローチとよばれる。その実践の振り返りには、子どもの行動や言葉をメモや写真などの様々な手段を用いて記録しながら作成するドキュメンテーションを活用することを特徴の一つとしている。 →○
正答:2 ○ × ○
H29後:教育原理①
平成29年度後期試験 教育原理 問1
次の文は、「日本国憲法」第 26 条の一部である。(A )・(B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる(A 義務)を負ふ。義務教育は、これを(B 無償)とする。
(組み合わせ)
A B
1 責任 保護者負担
2 責任 無償
3 義務 有償
4 義務 無償
5 義務 保護者負担
正答:4
H29後:教育原理②
平成29年度後期試験 教育原理 問2
次の文のうち、「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」の一部として正しいものを○、誤ったものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 幼保連携型認定こども園に入園することのできる者は、満3歳以上の子どものみとする。 →×
- 幼保連携型認定こども園には、養護教諭を置かなければならない。 →×
- 幼保連携型認定こども園は、国、地方公共団体、学校法人及び社会福祉法人のみが設置することができる。 →○
4 × × ○
H29後:教育原理③
平成29年度後期試験 教育原理 問3
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人名を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
- イタリア初の女性医学博士。子どもは自ら発達する力を持っている、という考えに基づき、幼児期には精神的発達の基礎として「感覚の訓練」が特に重要である、との観点から教具を開発した。 →モンテッソーリ
- ドイツの教育者。神と自然と人間を貫く神的統一の理念に基づき、「自己活動」と「労作」の原理を中心とした教育の理論を展開した。生まれたばかりの子どもでもあらゆる能力を本来自分の内にもっている、という思想のもとに恩物を開発した。 →フレーベル
【Ⅱ群】
ア フレーベル(Frӧbel, F.W.)
イ モンテッソーリ(Montessori, M.)
ウ ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H.)
正答:3 イ ア
H29後:教育原理④
平成29年度後期試験 教育原理 問4
次の文の著者として、正しいものを一つ選びなさい。自分の生活に或系統をつけた時に、生活興味が起つて来ると云ふ大きな問題であります。
其の意味からしまして、幼児をして断片の生活を或中心へ結び付けさせて行く事が出来るならば、幼児の興味を深からしめ、又幼児の生活を、一層生活として発展させて行く事が出来ます。すなはち此所に誘導の問題が起つて来るのであります。指導だけならば「ああそれかい。それを斯うしようとするのかい。ブランコを漕ぎ度いのかい。絵が書き度いのかい。」と言つてその時その子を指導して居ればいゝのですが、誘導はそれ以上のことです。
- 鈴木三重吉
- 城戸幡太郎
- 橋詰良一
- 倉橋惣三
- 福沢諭吉
正答:4