H29後:保育の心理学⑥

平成29年度後期試験 保育の心理学 問6
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の用語を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. 生活のさまざまな場面において、日々具体的な一連の手順を繰り返すことによって、生活習慣の基礎を身に付けていく。 →スクリプト
  2. 生後9か月前後になると、保育者の視線を追い、保育者が見ているものに目を向けることができるようになる。 →共同注意
  3. どのように行動したらよいか分からない場面で、保育者の表情や声の調子を手がかりにして行動する。 →社会的参照
  4. 「今ここにないもの・こと」を思い起こすイメージをもつことにより、目の前にモデルがいなくても似た行動をしたりする。 →延滞模倣

【Ⅱ群】
ア 共同注意
イ 延滞模倣
ウ スクリプト
エ 社会的参照
正答:5 ウ ア エ イ


H29後:保育の心理学⑦

平成29年度後期試験 保育の心理学 問7
 次の文は、トマス(Thomas, A.)とチェス(Chess, S.)の気質(temperament)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 気質(temperament)の特性を、活動水準、体内リズムの周期性、順応性、気分等の9つに分類した。 →
  2. 「扱いにくい子(difficult child)」は、生活リズムが不規則で環境への適応が難しいとされているが、母親はその子育てを負担に感じることはない、としている。 →×
  3. 気質的特性に基づいて子どもは活動を選択し、自分の生活環境を形成する、と考えている。 →
  4. 「出だしの遅い子(slow-to-warm-up child)」は、新しい状況や人に対して回避的に反応し、慣れるのも遅く、機嫌が悪いことが多い、としている。 →×

正答:3 ○ × ○ ×


H29後:保育の心理学⑧

平成29年度後期試験 保育の心理学 問8
 次の(  )にあてはまる用語として最も適切なものを一つ選びなさい。

集団の中に入りたいという思いは、幼児期の子どもたちにとってごく自然なことである。
幼児期にみられる欲求を分類すると、愛情をもって養育されたいという生理的欲求、安全の欲求、そして、それらが満たされた子どもは集団に所属したいという所属の欲求、さらに、認められたいという承認の欲求を抱きつつ、幼児期にふさわしい(  )へと動機づけられる。すなわち(  )は、集団の中で自発的な遊びや学びを通して個性を発揮しようとすることである。

  1. コンピテンス
  2. 自己決定
  3. エンパワメント
  4. 自己実現
  5. セルフ・モニタリング

正答:4


H29後:保育の心理学⑨

平成29年度後期試験 保育の心理学 問9
 次の文のうち、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」の一部として正しいものを○、誤ったものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 一人一人の子どもの生育歴の違いに留意しつつ、欲求を適切に満たし、特定の保育士が応答的に関わるように努めること。 →
  2. 食事、排泄、睡眠、衣類の着脱、身の回りを清潔にすることなど、生活に必要な基本的な習慣については、一人一人の状態に応じ、落ち着いた雰囲気の中で行うようにし、子どもが自分でしようとする気持ちを尊重すること。 →
  3. 子どもが自ら周囲に働きかけ、自分の力で行う活動を積極的に促す援助をすること。 →×
  4. 子どもの心身の発達及び活動の実態などの個人差を踏まえるとともに、一人一人の子どもの気持ちを受け止め、援助すること。 →

正答:3 ○ ○ × ○ 


H29後:保育の心理学⑩

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 10
 次のA~Eは、子どもの運動遊びに関する記述である。A~Eの記述を【語群】の用語と結びつけた場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

  1. ボールを投げる →操作系動作
  2. 鬼ごっこで走って逃げる →移動系動作
  3. 平均台の上を歩いて渡る →平衡系動作
  4. マットの上で前転する →平衡系動作
  5. なわとびで二重跳びをする →操作系動作

【語群】
ア 平衡系動作  イ 移動系動作  ウ 操作系動作
正答:4 ウ イ ア ア ウ


H29後:保育の心理学⑪

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 11
 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
4歳児クラスに進級した頃のT君(男児)は思いどおりにならないと、噛んだり、物を投げたり、ひっくり返って泣き続けたりして、仲間とうまく関わることができなかった。
また、活動中に保育室から出てしまうことがしばしばみられた。以下は、T君の6月以降の様子である。
6月:朝の集まりのとき、それぞれが「好きなもの」を発表しあうなかで、U君(男児)が「ボク、T君が好きー」と言った。クラス全員の前で「好き」と言われ、落ち着きなく座っていたT君は慌てて座り直し、姿勢を正して、嬉しそうにしていた。
7月:クラスで乱暴なことをしてしまった時に、そのことを友達に言われても、以前のような激しい行動や大きな混乱は少なくなってきた。
9月:おままごとの最中に、T君は誤ってGちゃん(女児)の袖口に水をかけてしまった。”しまった” というT君の表情に対して、Gちゃんは「いいよ、いいよ、すぐに乾くから」と言った。その言葉にT君は、ほっとしたような表情をみせた。そして気持ちが混乱することなく、おままごとが続いていった。
12 月:ゲームで自分の思いどおりにならないと、今までは泣いて保育室から飛び出してしまっていたが、初めて保育室の入口のところで座り込んでみんなの様子を見ていた。ゲームが終わったあと、保育士がT君のところに行き、「ゲーム、楽しかったよ。
でもT君がいたほうが、もっともっと楽しかったのにな!」と伝えた。
2月:発表会で『桃太郎』をすることになったが、鬼役のなり手がいなかった。T君は自分から「やる」と鬼役をかってでて、クラスの皆から「ありがとう」と言われた。
この頃から、遊びの輪から飛び出していっても、保育士が誘うと自分で気持ちを切り換えて参加してくるようになった。

【設問】
次の文のうち、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 思いもよらない友だちの言葉が、T君自身の自己の理解により好ましい影響を与えた
    と考えられる。 →
  2. 集団の一員としてルールを守って友だちと楽しく遊べるようにと、保育士がT君に言い聞かせたという働きかけが役立ったと考えられる。 →×
  3. 皆から感謝される喜びを通して、自己概念が肯定的なものとなり、さらに情動を制御できるようになっていったと考えられる。 →
  4. T君は他者による評価を自分自身の基準として取り入れ、行動が変化していった。またその結果、仲間からの見方も変わり、さらにT君の自己概念も変化していったと考えられる。 →

正答:2 ○ × ○ ○


H29後:保育の心理学⑫

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 12
 次の文は、自我の発達に関する記述である。(A)~(D)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
 2歳頃に、「自分でやりたい」「イヤ」というような(A 自己主張)が始まる。これはまわりの大人からすると、わがままを言っているように受け止められるが、自分でやりたいという自我が発達した証である。
その後、自分の思いを主張するだけでなく、集団の中で相手にあわせて自分の気持ちを抑える(B 自己抑制)が伸びていく。このような力には、相手の気持ちを推測し、理解して、自分の気持ちを調節する(C 情動調整)や、ルールに気づき、守ろうとする(D 規範意識)が関連している。
【語群】
ア 規範意識  イ 自己抑制  ウ 共感  エ 情動調整  オ 連帯意識  カ 自己主張
正答:5 カ イ エ ア


H29後:保育の心理学⑬

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 13
 次の文は、保育所における発達の援助に関する記述である。保育士の援助として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
   

  1. 子どもが苦手な活動に取り組む場合には、「できないこと」に注目し、それが必ずできるように働きかけることが重要である。 →×
  2. 「○○したらいいよ」と、やり方を具体的に示したり、見通しが持てるように働きかけることは重要である。 →
  3. 新しい活動に取り組む際は、運動や言語、社会性など各領域の発達の様相に配慮することが大切である。 →
  4. 「気になる行動」を通して子どもが何を訴えているのかを探り、その行動の意味を理解することが重要である。 →

正答:3 × ○ ○ ○


H29後:保育の心理学⑭

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 14
 次の文は、幼児期の人とのかかわりに関する記述である。この記述の内容を表す用語として正しいものを一つ選びなさい。
幼い子どもは、不安や恐怖を感じたときに、保育者への接近・接触によって安心感を得る。そうした経験を積み重ねると、保育者がその場にいなくても、保育者のイメージを思い浮かべて、安心するようになる。この経験がその後の人との関係性の基盤になる。

  1. エントレインメント
  2. 象徴機能
  3. 三項関係
  4. 内的ワーキング・モデル
  5. 観察学習

正答:4


H29後:保育の心理学⑮

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 15
 次の文は、保育所と小学校との連携についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 指導計画の作成に当たっては、乳幼児期を基盤とする生涯発達という観点を持って、保育所での育ちがそれ以降の生活や学びへとつながっていくよう保育の内容の工夫を図るようにする。 →
  2. 小学校での生活や学びにつながる保育とは、基礎学力を培う読み、書き、計算する等の活動を中心として充実させることである。 →×
  3. 子どもが小学校生活に対して見通しや期待感を持てるように、子どもが小学校を訪問したり、小学生と交流する機会を設けるなどの連携をする。 →
  4. 保育所児童保育要録は、小学校における基礎学力の資料として保育における養護及び教育に関わる5領域の視点を踏まえ、一人一人の子どもの良さや全体像が伝わるよう工夫して記す。 →×

正答:3 ○ × ○ ×


H29後:保育の心理学⑯

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 16
 次の文は、保育実践のプロセスに関する記述である。(A)~(D)にあてはまる語句の最も適切な組み合わせ一つ選びなさい。
 保育の計画に基づく実践のプロセスは、(A 幼児理解)から始まる。それに基づいてクラス等の保育方針、重点目標を指導計画として作成する。次に計画に基づく(B 保育の展開)、保育活動の実施状況における(C 反省・評価)、その結果から指導計画に関する(D  改善)に結びつけると、(A 幼児理解)が深まる。
(組み合わせ)
    A     B     C     D
1  幼児理解   改善   反省・評価 保育の展開
2 保育の展開 反省・評価   改善   幼児理解
3  幼児理解  保育の展開   改善   反省・評価
4  幼児理解  保育の展開 反省・評価   改善
5   改善   反省・評価  幼児理解  保育の展開
正答:4


H29後:保育の心理学⑰

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 17
 次の文は、定型発達の子どもの攻撃性に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 2歳以前には身体的攻撃よりも言葉による攻撃が多く見られる。 →×
  2. 6~7歳を過ぎると、相手を侮辱するなどの目的をもった対人的、報復的な性質の攻撃性が増加する。 →
  3. 攻撃的衝動は小学生頃になると、スポーツ、社会活動、学習などの活動に向けられるようになる。 →

正答:4 × ○ ○


H29後:保育の心理学⑱

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 18
 次の文は、子どもに用いられる心理検査に関する記述である。検査名とその説明として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 新版K式発達検査は、子どもの発達の水準や偏りを「姿勢・運動」、「認知・適応」、「言語・社会」の3領域から評価する。 →
  2. WPPSI知能診断検査は、言語性IQ、動作性IQ、全検査IQの3種類のIQが測定できる。 →
  3. P-Fスタディは、欲求不満状況に対する反応傾向に基づいて、被験者のパーソナリティを評価する検査である。 →
  4. バウムテストは、被験者に樹木を描かせて、被験者の感情、情緒の状態を評価するのに有効である。 →

正答:1 ○ ○ ○ ○


H29後:保育の心理学⑲

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 19
 次の文は、小児期のトラウマ反応についての記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 迷子になることが心理的に大きな傷になることもある。 →
  2. トラウマ反応の一つに攻撃性の亢進がある。 →
  3. 虐待によって繰り返されるトラウマによる反応は、交通事故等の単回性のトラウマによる反応と同様である。 →×
  4. 子どもに起きやすいトラウマ反応として、退行がある。 →
  5. 成人に起こるトラウマ反応であるフラッシュバックは、小児期にも起こる。 →

正答:3


H29後:保育の心理学⑳

平成29年度後期試験 保育の心理学 問 20
 次の文は、DSM-5の「反応性アタッチメント障害/反応性愛着障害」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. この障害の行動上の特徴は、どの大人とも相互的に最小限にしか関われず、特に苦痛時に慰めを求めることができないことである。また、陽性の情緒の表出が極端に少ない。 →
  2. 施設養育で育てられた子どもにのみ、この障害がある子どもが見出される。 →×
  3. この障害の主な病因は、重度の身体的虐待である。 →×
  4. この障害がある子どものほとんどは、選択的な愛着対象(アタッチメント対象)を持っていない。 →

正答:2 ○ × × ○


H29後:子どもの保健①

平成29年度後期試験 子どもの保健 問1
 次の文は、わが国の予防接種制度に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 水痘に対する予防接種は、平成 27 年 10 月から定期接種になった。 →×
  2. 第1期の麻疹・風疹(MR)混合ワクチンは、1歳の誕生日を過ぎてから2歳になるまでに接種することが推奨される。 →
  3. 乳幼児へのインフルエンザワクチン接種は、定期接種である。 →×
  4. 乳幼児への肺炎球菌ワクチン接種は、任意接種である。 →×
  5. 定期接種としてのB型肝炎ワクチン接種は、母子感染予防を目的としている。 →×

正答:2


H29後:子どもの保健②

平成29年度後期試験 子どもの保健 問2
 次の式は、人口動態統計を含む厚生労働統計において用いられる比率の解説である。正しいものを一つ選びなさい。

  1. 出生率 =   年間出生数   ×1,000
         10月1日現在日本人人口 
       →
  2. 乳児死亡率 =年間の2歳未満の死亡数×1,000
            年間出生数 
       →×
  3. 新生児死亡率 =年間の出生後 30日未満の死亡数×1,000
               年間出生数
       →×
  4. 周産期死亡率 =   年間の妊娠満 22 週以後の死産数   ×1,000
            年間出生数+年間の妊娠満 22 週以後の死産数
       →×
  5. 妊産婦死亡率 =   年間の妊産婦死亡数   ×1,000
           年間出産数(出生数+妊娠満 22 週以後の死産数)
       →×

正答:1


H29後:子どもの保健③

平成29年度後期試験 子どもの保健 問3
 次の文は、発熱をしていると思われる乳幼児に対する保育所での対応に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 生後8か月の男児で、体を触ると熱く感じられたため、電子体温計を用いて腋下の体温を測定した。 →
  2. 生後3か月の男児の体温が 39 . 0℃であったが、機嫌もよかったので、お迎えの時間まで4時間ほど様子を見た。 →×
  3. 2歳の男児である。登園時に母親が「起床時の体温が 37 . 5℃であったが、朝ごはんもしっかりと食べたので連れてきた」と言ったため、その場で改めて体温を測定し、確認した。 →
  4. 熱性けいれんの既往がある2歳の男児が、日頃に比べて不活発であったので体温を測定したところ、38 . 0℃であった。すぐに寝かせて毛布でくるみ、十分に温めた。 →×

正答:2 ○ × ○ ×


H29後:子どもの保健④

平成29年度後期試験 子どもの保健 問4
 次の文は、「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」(厚生労働省)の一部である。(A)~(D)にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
保育園児がかかる主なアレルギー疾患には、乳児期から問題になるアトピー性皮膚炎、(A 食物アレルギー)、さらに幼児期から次第に増える(B アレルギー性鼻炎)、アレルギー性結膜炎および(C 気管支喘息)などがある。
これらのアレルギー疾患の中でも、(B アレルギー性鼻炎)、アレルギー性結膜炎および(C 気管支喘息)は、(D 主治医)の保育所生活における注意や指示が明確に示されれば、その指示に従って保育所生活を送ることには大きな問題は起こってこない。
(組み合わせ)
      A      B        C     D
1  気管支喘息   食物アレルギー  アレルギー性鼻炎 保護者
2 食物アレルギー  アレルギー性鼻炎   気管支喘息  主治医
3  食物アレルギー  気管支喘息   アトピー性湿疹  看護師
4  気管支喘息   アレルギー性鼻炎  食物アレルギー  主治医
5 アレルギー性鼻炎  気管支喘息   アトピー性湿疹  保護者
正答:2


H29後:子どもの保健⑤

平成29年度後期試験 子どもの保健 問5
 次の文は、子どもの健康問題および保育所での対応についての記述である。適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 誤飲とは、異物が気道に入ることである。 →×
  2. 子どもの嘔吐物の処理を行った場合、使用したエプロン、タオルなどは、そのまますぐに洗濯する。 →×
  3. 発熱は、感染源に対する防衛体制を作る手段でもあると言われている。 →
  4. 下痢の原因の多くは、アレルギーによるものである。 →×
  5. 保育所において、子どもに薬を与えるよう保護者から依頼された場合は、医師の指示に基づいた薬に限定する。 →

正答:4 C E


H29後:子どもの保健⑥

平成29年度後期試験 子どもの保健 問6
 次の文は、保育所等における保健活動についての保護者への説明や依頼である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 定期的に身体計測を行うので、身長の伸び方や体重の増え方をお知らせできます。 →
  2. 感染症対策として必要なので、お子さんの感染症罹患歴や予防接種歴を知らせてください。 →
  3. 保育所での健診は、市町村による乳幼児健診の代わりになります。 →×
  4. 保健活動の具体的な企画は、専門的職員が担当するよう努めます。 →
  5. お子さんの健康状態について説明し、日々の生活に活用していただけるよう努めます。 →

正答:3


H29後:子どもの保健⑦

平成29年度後期試験 子どもの保健 問7
 次の文は、身体発育に関する記述である。適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 子どもを寝かせて測った場合と立たせて測った場合、身長は同じ値で計測される。 →×
  2. 子どもの体重は、一般的に、出生直後から減ることなく増え続ける。 →×
  3. 脳性麻痺の子どもの頭囲は、正常より大きいことが多い。 →×
  4. 身体発育値は、母子健康手帳に示される発育曲線の帯の中に入っていることが望ましい。 →
  5. 身長別標準体重に比して肥満度 -10%はやせすぎといえる。 →×

正答:4


H29後:子どもの保健⑧

平成29年度後期試験 子どもの保健 問8
 次の組み合わせは、「平成 22 年乳幼児身体発育調査報告書」(厚生労働省)の一般調査による乳幼児の運動機能通過率に関するものである。乳幼児の運動機能と、90%以上が可能である年月齢として誤ったものを一つ選びなさい。
  【運動機能】     【90%以上が可能である年月齢】

  1. 首のすわり  ―― 生後4~5か月未満の乳児 →
  2. ねがえり   ―― 生後4~5か月未満の乳児 →×
  3. ひとりすわり ―― 生後9~ 10 か月未満の乳児 →
  4. はいはい   ―― 生後9~ 10 か月未満の乳児 →
  5. ひとり歩き  ―― 生後1年3~4か月未満の幼児 →

正答:2


H29後:子どもの保健⑨

平成29年度後期試験 子どもの保健 問9
 次の文のうち、不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 生後6か月未満は、それ以後より風邪などの感染症にかかりやすい。 →×
  2. 乳児が哺乳後に少量の乳を口からだらりと出すことを、溢乳という。 →
  3. 子どもがけいれんを起こした時は、顔を横向きにして寝かせる。 →
  4. 咳は生理作用であるため、咳止めをむやみに与えない。 →
  5. 声帯から上の気道が狭くなると、吸気性の喘鳴が起こる。 →

正答:1


H29後:子どもの保健⑩

平成29年度後期試験 子どもの保健 問 10
 次の文のうち、「保育所保育指針」第5章「健康及び安全」の4「健康及び安全の実施体制等」の一部として正しいものを一つ選びなさい。

  1. 健康及び安全に関しては、専門的職員が年間を通じて計画的に取り組むこと。 →×
  2. 取組の方針や具体的な活動の企画立案及び保育所内外の連絡調整の業務について、施設長が担当することが望ましいこと。 →×
  3. 栄養士及び看護師等が配置されている場合には、その専門性を生かして業務に当たること。 →
  4. 保護者とは必要に応じ連携を図り、保育所全体の方針や取組について、周知するよう努めること。 →×
  5. 市町村の支援の下に、地域の関係機関等と必要に応じて連携を図り、十分な協力が得られるよう努めること。 →×

正答:3


H29後:子どもの保健⑪

平成29年度後期試験 子どもの保健 問 11
 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
5歳の女児。周産期に問題はなく、3歳までの乳幼児健診では、身体発育、運動および言語発達に関して異常を指摘されたことはなかった。4歳で保育所に入所したが、保育所では保育士やほかの園児と全く喋らなかった。ただし会話はないものの、ほかの園児と一緒に遊び、保育士の指示に従って行動することはできた。自宅で家族との会話には問題がないため、両親は保育所から指摘を受けるまで、気づかなかったという。
【設問】
この子どもで最も疑われる精神医学的問題を一つ選びなさい。

  1. 知的障害
  2. 広汎性発達障害
  3. 吃音
  4. 選択性緘黙
  5. 受容性言語障害

正答:4


H29後:子どもの保健⑫

平成29年度後期試験 子どもの保健 問 12
 次の文は、子どもの排尿に関する記述である。適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 排尿の自立は、おおよそ3~4歳で完了する。 →
  2. 夜間だけの遺尿を夜尿症という。 →
  3. 就学後になっても排尿が未自立な状態を、器質性遺尿症という。 →×
  4. 夜尿を改善させるためには、夜間に子どもを覚醒させ、排尿させる。 →×
  5. 夜尿をしたときは、厳しく注意する必要がある。 →×

正答:1 A B


H29後:子どもの保健⑬

平成29年度後期試験 子どもの保健 問 13
 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
6歳男児。幼稚園で職員や他児に向かって頻繁に「ばか」「かす」という暴言を吐く。
家庭でも同様の行為が見られ、保護者も戸惑っている。
【設問】
次のうち、この子どもで疑われる精神医学的問題として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. ド・ラ・トゥレット症候群 →
  2. 反抗挑戦性障害 →
  3. 身体化障害 →×

正答:1 ○ ○ ×


H29後:子どもの保健⑭

平成29年度後期試験 子どもの保健 問 14
 次の文は、DSM-5の神経発達症群に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 知的発達症の約 80%は、染色体異常が原因である。 →×
  2. 自閉スペクトラム症の症状には、「社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的な欠陥」と「行動、興味、または活動の限定された反復的な様式」がある。 →
  3. 注意欠如・多動症の支援・治療として、ソーシャルスキル・トレーニングや親へのペアレント・トレーニング、薬物療法などが有効である。 →
  4. 限局性学習症とは、知的発達症に伴う学業不振のことである。 →×
  5. 発達性協調運動症では、不器用さや運動技能の遂行における遅さと不正確さがみられる。 →

正答:4 × ○ ○ × ○


H29後:子どもの保健⑮

平成29年度後期試験 子どもの保健 問 15
 次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
6歳の男児。4歳頃に保育所で両目を頻繁に瞬きする動作がみられ、眼科医院を受診したが、異常は指摘されず、この動作は2か月程度で消失した。6歳になって両目の瞬きに加え、鼻をふくらませる、急に首を振るなどの奇妙な動作が続くようになった。また頻繁にせき払いのような発声が出現するようになった。
【設問】
 この子どもに最も疑われる精神医学的問題についての以下の記述のうち、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 自分の意志では、この症状の発生を短時間ですら抑制できない。 →×
  2. 夜間睡眠時に症状が悪化する。 →×
  3. 保護者の厳しいしつけや、家族の不和などの家庭環境の問題が唯一の病因である。 →×
  4. これらの症状が増悪すると、全身のけいれんがみられる。 →×
  5. 周りの子どもにからかわれるため、保育士は、症状が出るたびに注意するとよい。 →×

正答:5 × × × × ×