平成28年度前期試験 児童家庭福祉 問 18
次の文は、子育て支援サービスに関する記述である。正しいものを一つ選びなさい。
- 保育士は、「児童福祉法」に規定される専門職であるため、一時預かり事業や家庭的保育等の保育サービスに従事することはできない。→×
- 一時預かり事業は、家庭において保育を受けることが一時的に困難となった乳幼児を保育することを目的としており、保育所でのみ実施できる事業である。→×
- 地域子育て支援拠点事業の実施要綱には、職員は保育士資格を有することが定められている。→×
- 地域子育て支援拠点事業を一般型で実施する際には、実施要綱によると、職員3名の配置が定められている。→×
- ファミリー・サポート・センター事業は、乳幼児や小学生等の児童を有する子育て中の労働者や主婦等を会員として、児童の預かりの援助を受けることを希望する者と当該援助を行うことを希望する者との相互援助活動に関する連絡、調整を行うものである。→○
正答:5
H28前:児童家庭福祉⑲少子化社会対策基本法の基本施策
平成28年度前期試験 児童家庭福祉 問 19
次の文は、「少子化社会対策基本法」に定められている「基本的施策」についての記述である。誤ったものを一つ選びなさい。
- 国及び地方公共団体は、生命の尊厳並びに子育てにおいて家庭が果たす役割及び家庭生活における男女の協力の重要性について国民の認識を深めるよう必要な教育及び啓発を行うものとする。→○
- 国及び地方公共団体は、子どもを生み、育てる女性が豊かな家庭生活を享受することができ、子育てについての第一義的な責任を果たすことができるよう、子育てに専念できる環境整備を促進する。→×
- 国及び地方公共団体は、子どもを養育する者の多様な需要に対応した良質な保育サービス等が提供されるよう、保育等に係る体制の整備並びに保育サービスに係る情報の提供の促進に必要な施策を講ずる。→○
- 国及び地方公共団体は、保育において幼稚園の果たしている役割に配慮し、その充実を図るとともに、保育等に係る体制の整備に必要な施策を講ずるに当たっては、幼稚園と保育所との連携の強化及びこれらに係る施設の総合化に配慮するものとする。→○
- 国及び地方公共団体は、地域において子どもを生み、育てる者を支援する拠点の整備を図るとともに、安心して子どもを生み、育てることができる地域社会の形成に係る活動を行う民間団体の支援、地域における子どもと他の世代との交流の促進等について必要な施策を講ずる。→○
正答:2
H28前:児童家庭福祉⑳【統計】我が国の子どもの貧困
平成28年度前期試験 児童家庭福祉 問 20
次の文は、わが国の子どもの貧困に関する記述である。誤ったものを一つ選びなさい。
- 2014(平成 26)年に内閣府に「子どもの貧困対策会議」が設置された。→○
- 2014(平成 26)年に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が施行された。→○
- 2014(平成 26)年に「子供の貧困対策に関する大綱」が閣議決定された。→○
- 2013(平成 25)年の生活保護受給家庭の子どもの高等学校等進学率は約5割であった。→×
- 相対的貧困率の貧困線とは、等価可処分所得の中央値の半分の額を指し、「子どもの貧困率」は、等価可処分所得が貧困線に満たない 17 歳以下の子どもの割合を指す。→○
正答:4
H28前:社会福祉①社会福祉の対象
平成28年度前期試験 社会福祉 問1
次の文は、社会福祉の対象に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 家庭内の人間関係に生じた問題は、人間関係の調整を必要とするのですべて社会福祉の対象となる。→×
- 家庭内の介護問題は、今日社会福祉の対象となっている。→○
- 個人の病気は生活上の苦しみの一つであるから、病気そのものが社会福祉の対象となる。→×
- 個人が福祉サービスを必要と感じていれば、その個人は社会福祉の対象となる。→×
正答:4 × ○ × ×
H28前:社会福祉②社会福祉と国家の責任の関係
平成28年度前期試験 社会福祉 問2
次の文は、社会福祉と国家の責任の関係に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 国家の責任として全国一律の社会保障制度を確立し、社会保険や福祉サービス等のすべての国民が安心して生活できる基盤整備を行ったのは第二次世界大戦後のことであった。→○
- 社会福祉事業は、国及び地方公共団体が責任を持って経営するものとして民間に責任転嫁してはならないと理解され、未だに民間事業者は参入できない。→×
- 国と地方公共団体の関係は地方分権の潮流の中で変化し、今日すべての権限は地方公共団体に移譲された。→×
- 社会福祉は公的な社会保障制度の体系の一部であり、社会福祉関係法規に「国の責務」、「地方公共団体の責務」に関する規定は多くあるが、「国民の責務」に関する規定は存在しない。→×
正答:3 ○ × × ×
H28前:社会福祉③社会福祉事業
平成28年度前期試験 社会福祉 問3
次の文は、社会福祉の事業に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 少年院を仮退院した後の保護を行う更生保護事業は、社会福祉事業に含まれる。→×
- 生活協同組合が組合員のために行う事業は、社会福祉事業に含まれる。→×
- 近隣地域における住民の生活の改善及び向上を図るための隣保事業は、社会福祉事業に含まれる。→○
- 生計困難者のために、無料又は低額な料金で診療を行う事業は、社会福祉事業に含まれる。→○
正答:5 × × ○ ○
H28前:社会福祉④保育所の保護者支援
平成28年度前期試験 社会福祉 問4
次の文は、保育所が保護者支援を行う際の実際場面に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 子どもへの虐待が疑われたので、保護者の了解を得ずに児童相談所に通告した。→○
- 子どもの障害が疑われたので、保護者の了解を得ずに、嘱託医に診察してもらった。→×
- 障害児保育を実施している保育所において、熟練した保育士が担当しているので、特に専門機関の助言を受けることはない。→×
- 保育士は、保護者に対する相談・助言を行う際には、必要に応じてより専門性の高い知識・技術を有する専門家などによるコンサルテーションやスーパーバイザーによるスーパービジョンを活用することがある。→○
正答:1 ○ × × ○
H28前:社会福祉⑤【民法】親権
平成28年度前期試験 社会福祉 問5
次の文は、「民法」における親権の内容に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。→○
- 子は、親権を行う者が指定した場所に、その居所を定めなければならない。→○
- 子は、親権を行う者の許可を得なければ、職業を営むことができない。→○
- 親権を行う者は、子の財産を管理し、かつ、その財産に関する法律行為についてその子を代表する。→○
正答:1 ○ ○ ○ ○
H28前:社会福祉⑥民生委員、児童委員
平成28年度前期試験 社会福祉 問6
次の文は、民生委員・児童委員に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 無給で、任期は5年である。→×
- 都道府県知事の推薦によって、厚生労働大臣が委嘱する。→○
- 生活保護制度に関して、福祉事務所の事務の執行に協力する。→○
- 児童委員協議会は、民生委員協議会と同時に開催してもよい。→○
正答:3 × ○ ○ ○
H28前:社会福祉⑦社会福祉議業の経営主体
平成28年度前期試験 社会福祉 問7
次の文は、社会福祉事業の経営主体としての社会福祉法人に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 社会福祉法人は、民間企業と同様に、税制上の優遇措置はない。→×
- 社会福祉法人は、特定非営利活動法人(NPO)と同様に、社会福祉事業しか行うことができない。→×
- 社会福祉法人は、日本国憲法第 89 条の「公の支配」に属しない民間社会福祉事業に対する公金支出禁止規定を回避することが可能である。→○
- 社会福祉法人は、公的な助成を受けることはできるが、公的な規制・監督を受けることはない。→×
正答:5 × × ○ ×
H28前:社会福祉⑧国際生活機能分類(ICF)
平成28年度前期試験 社会福祉 問8
次の文は、国際生活機能分類(ICF)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 疾病に関する国際分類である。→×
- 各構成要素の間には相互作用がある。→○
- 教育分野での活用は想定していない。→×
- 生活機能とは、「活動」「参加」のみを指す。→×
正答:4 × ○ × ×
H28前:社会福祉⑨障害児施策と根拠法
平成28年度前期試験 社会福祉 問9
次の文は、障害児施策に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 児童発達支援センターなどの児童発達支援を行う施設の利用に際しては、障害児支援利用計画が必要である。→○
- 障害児通所支援の根拠法は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(障害者総合支援法)である。→×
- 障害児入所施設の根拠法は、「児童福祉法」である。→○
- 障害児相談支援の根拠法は、「児童福祉法」である。→○
正答:3 ○ × ○ ○
H28前:社会福祉⑩介護保険制度
平成28年度前期試験 社会福祉 問 10
次の文は、介護保険制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 要介護認定は、都道府県が行う。→×
- 第2号被保険者とは、市町村の区域内に住所を有する 65 歳以上の者である。→×
- 要介護認定には、有効期間がある。→○
- 介護認定審査会には、民生委員の参加が規定されている。→×
- 保険者は国である。→×
正答:5 × × ○ × ×
H28前:社会福祉⑪【事例】被虐待児を発見した時の対応
平成28年度前期試験 社会福祉 問 11
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】
深夜、Fちゃん(1歳)が腹痛のため市立病院の救急外来に救急搬送された。母親Gさんが付き添っていた。診察時に、身体に殴られたような跡が何か所か見つかった。腹痛も病気というより、殴打によるものであることは、紫色の内出血によって明らかだった。【設問】
次の文は、診察をした医師の対応である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 児童相談所に直ちに通告した。→○
- 医師はGさんの情緒不安定な状態に疑念を抱いたため、後日同病院の心療内科を受診するよう勧め、親子を帰宅させた。→×
- Gさんに、後日児童相談所に相談に行くように勧め、親子を帰宅させた。→×
- 通常の患者のように診断・治療を行っただけで、親子を帰宅させた。→×
正答:3 ○ × × ×
H28前:社会福祉⑫関連援助技術
平成28年度前期試験 社会福祉 問 12
次の文は、関連援助技術についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- スーパービジョンは、保育士の経験不足を補う教育的機能、支持的機能、管理的機能がある。→○
- カウンセリングは、聞き上手な保育士なら誰でも行うことができる容易な援助技術である。→×
- ケアマネジメントは、ケースの発見から終結に至る過程をもち、計画した支援をモニタリングすることが求められる。→○
- ネットワーキングは、異なる専門職が連携して支援することを意味しており、ボランティアがネットワークに入り込むことはない。→×
正答:1 ○ × ○ ×
H28前:社会福祉⑬地域をとらえる視点
平成28年度前期試験 社会福祉 問 13
次の文は、地域をとらえる視点に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 地域の教育力向上の策である放課後児童健全育成事業は、保護者の就労等の条件なしに、すべての小学校就学児童に遊び場及び生活の場を与えるものである。→×
- 相談援助において、地域を基盤とする援助システム構築の必要性は高まっている。→○
- 子どもたちと地域社会の交流は子どもたちの生活経験を豊かにし、人とかかわることの喜びや人への信頼感が醸成される。→○
- 保育所において、育児不安を持つ保護者に関しては希望に応じて個別の支援が必要となるが、さらに、子育て家庭の交流の場の提供まで行うことが望ましい。→○
正答:4 × ○ ○ ○
H28前:社会福祉⑭社会福祉における利用者支援等
平成28年度前期試験 社会福祉 問 14
次の文は、社会福祉における利用者支援等に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- ノーマライゼーション
―― ホームレスや外国人労働者などを排除する社会にあって、このような人たちへの支援や雇用への参加の促進を目標とする政策理念である。→×- アカウンタビリティ
―― 福祉サービスに関して、サービス提供者や国、地方公共団体等が、利用者あるいは国民に対して説明する責任をいう。→○- WAM NET(ワムネット)
―― 福祉・保健・医療の総合情報サイトのことで、サービス提供者のサービスやその第三者評価が公表されている。→○- 情報リテラシー
―― 福祉サービス利用者が情報を利用したり活用したりする能力のことで、それを高める支援が求められている。→○正答:3 × ○ ○ ○
H28前:社会福祉⑮児童家庭福祉分野の苦情解決制度
平成28年度前期試験 社会福祉 問 15
次の文は、児童家庭福祉分野の苦情解決制度に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 児童福祉施設における苦情解決制度は、児童福祉施設が実施すべき制度として、「児童虐待の防止等に関する法律」(児童虐待防止法)に定められている。→×
- 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第 63 号)では、児童福祉施設は、社会福祉法に規定する運営適正化委員会が行う調査にできる限り協力しなければならないと定められている。→○
- 「保育所保育指針」では、保護者からの苦情の解決を図るように努めなければならないと定められている。→○
- 「児童虐待の防止等に関する法律」(児童虐待防止法)では、児童福祉施設における虐待に関する相談窓口機関として、特別に児童相談所、福祉事務所および児童家庭支援センターをあげている。→×
正答:4 × ○ ○ ×
H28前:社会福祉⑯保育所における保護者と保育士の面談の記録
平成28年度前期試験 社会福祉 問 16
次の文は、保育所における保護者と保育士の面談の記録に関する記述である。適
切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 要約記録は、保育士が面談の内容を要約するので、保育士による取捨選択がある。→○
- 逐語記録は、保育士が面談内容を聞いたとおりにつづったものであり、保育士の恣意的な解釈は入らない。→○
- ケース記録(経過記録)は、利用者の語ったとおり漏れがないようにつづったものである。→×
- ケース会議に提出されるケース概要は、氏名、生年月日、家族構成、収入などのフェイスシートのことである。→×
正答:2 ○ ○ × ×
H28前:社会福祉⑰【社会福祉法】サービス提供者による情報提供
平成28年度前期試験 社会福祉 問 17
次の文は、「社会福祉法」で定められているサービス提供者による情報提供に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 社会福祉事業経営者に対して、経営する社会福祉事業に関する情報の提供を行うよう努めなければならないと定められている。→○
- 社会福祉事業経営者に対して、利用申請時における利用契約内容等に関する説明を行うよう努めなければならないと定められている。→○
- 社会福祉事業経営者に対して、児童福祉施設を利用した場合のみ、利用契約成立時の書面(重要事項説明書)の交付をしなければならないと定められている。→×
- 社会福祉事業経営者に対して、情報通信の技術を利用する方法で、提供する福祉サービスについての広告等を行う際には、原則として市町村に届け出を行わなければならないと定められている。→×
正答:1 ○ ○ × ×
H28前:社会福祉⑱地域福祉
平成28年度前期試験 社会福祉 問 18
次の文は、地域福祉に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
- 小地域福祉活動を推進する主な機関は、社会福祉協議会である。→○
- ソーシャルサポート・ネットワークは、公的な支援を重視する考え方であり、近隣やボランティア等の私的な支援を重視するものではない。→×
- バリアフリーということも、地域福祉推進の構成要素となる。→○
- 市町村地域福祉計画は、地域福祉の推進に関する事項として、①福祉サービスの適切な利用の推進、②事業の健全な発達、③住民参加の促進を定める計画とされた。→○
- 「社会福祉法」第 10 章「地域福祉の推進」の中に共同募金の規定がある。→○×
正答:2
H28前:社会福祉⑲全国保育士会倫理綱領の見出し
平成28年度前期試験 社会福祉 問 19
全国保育士会倫理綱領は、前文と8か条からなっている。次のうち、8か条の各条の見出しでないものを一つ選びなさい。
- 利用者の代弁→○
- 子どもの発達保障→○
- 早期教育の徹底化→×
- チームワークと自己評価→○
- 専門職としての責務→○
正答:3
H28前:社会福祉⑳要保護児童対策地域協議会
平成28年度前期試験 社会福祉 問 20
次の文は、要保護児童対策地域協議会に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 構成員に、民生委員を加えることは可能である。→○
- 構成員に、ボランティアを加えることは可能である。→○
- 協議会に関する事務を総括する機関は、児童相談所であると規定されている。→×
- 構成員に、弁護士を加えることは可能である。→○
正答:2 ○ ○ × ○
H28前:保育の心理学①子どもとの関わりにおける環境としての保育士
平成28年度前期試験 保育の心理学 問1
次の文は、子どもとの関わりにおける環境としての保育士についての記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
保育士が子どもたちの「心のよりどころとなる」には、アタッチメント(愛着)の発達過程で示されるように、子どもの発するサインに対して、保育士がタイミングよく子どもの要求にそった(A 応答的関わり)をすることによって、子どもとの間に(B 情緒的な関わり)が結ばれる。
特に、気持ちが不安定になりやすい時期や場面においては、心のよりどころとしての保育士の存在が重要となる。
乳児期後半の子どもは、保育士を安全基地として(C 探索行動)を展開するようになっていく。その後、子どもの(D 認知)的な発達にともない内在化された保育士のイメージに支えられて、その場に保育士がいなくても、情緒的な安定をはかることができるようになる。
【語群】
ア 規律的関わり イ 応答的関わり ウ 情緒的な絆 エ 補完的な絆
オ 探索行動 カ 人間関係 キ 認知 ク 運動
3 イ ウ オ キ
H28前:保育の心理学②人の生涯発達
平成28年度前期試験 保育の心理学 問2
次の文は、人の生涯発達に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 人の生涯発達は、遺伝的要因と環境的要因との相互作用によって促される。→○
- 人の生涯発達における文化の影響は、乳児期において最も大きい。→×
- 人の生涯発達とは、上昇的変化の過程を意味する。→×
- 人の生涯発達は、個人的に重要な意味をもつ出来事の影響を受ける。→○
正答:3 ○ × × ○
H28前:保育の心理学③情動伝染
平成28年度前期試験 保育の心理学 問3
次の文の( )にあてはまる用語として、最も適切なものを一つ選びなさい。
生後数日の赤ちゃんが、他の赤ちゃんの泣き声を聞くことで泣き出すことがしばしばみられる。このように生後間もない赤ちゃんは、自他の区別があいまいなまま、他者の感情に巻き込まれる経験をする。こうした赤ちゃんの行動は( )と呼ばれる。
- 模倣
- 同型性
- 感情移入
- 共感性
- 情動伝染→○
正答:5
H28前:保育の心理学④ピアジェの理論
平成28年度前期試験 保育の心理学 問4
次の文は、ピアジェ(Piaget, J.)の理論に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 物は隠れていても存在し続けているという物の永続性の理解は、ピアジェ(Piaget, J.)が提唱した月齢よりも早い時期であることがその後の研究によって示されている。→○
- 誕生から3歳頃までの子どもは、触る、叩く、なめる等の感覚運動を通して世界を理解している。→×
- 前操作期の子どもは、イメージや言葉を用いて世界を捉えることができるようになるが、それは自己中心的で、知覚的特徴に影響されやすい。→○
- 外界の対象に働きかける際に、その対象を自分に合うように変化させて、自分の内部に取り入れることを調節という。→×
正答:3 ○ × ○ ×
H28前:保育の心理学⑤乳児の感情の発達
平成28年度前期試験 保育の心理学 問5
次の文は、子どもの感情の発達に関する記述である。( A )~( E )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。感情の発達については、運動・認知・自己の発達と関連しながら分化していくという考え方がある。この考え方の代表的な提唱者(A ルイス)によると、誕生時には、(B 充足)、苦痛、興味の原初的感情をもって生まれ、生後3か月頃までに、(C 喜び)、悲しみ、嫌悪の感情がみられるようになり、6か月頃までに、驚き、怒り、(D 恐れ)の感情が分化していく。これらは(E 一時的感情)と呼ばれ、見知らぬ人への反応などに反映されていく。他方、感情の発達については、基本的な感情は誕生時に備わっており、主として感情を抑制する側面が発達するという考え方がある。
【語群】
ア 一次的感情 イ 充足(contentment) ウ 二次的感情 エ ルイス(Lewis, M.) オ 誇り(pride) カ 感動(affect) キ 喜び(joy) ク サメロフ(Sameroff, A, J.) ケ 恐れ(fear) コ 恥(shame)正答:3 エ イ キ ケ ア
H28前:保育の心理学⑥新生児の反射、生存を維持するためのしくみ
平成28年度前期試験 保育の心理学 問6
次の説明を読んで、以下の【設問】に答えなさい。
新生児は、生存を維持するための生得的な仕組みを備えている。
【設問】
生存を維持するための生得的な仕組みとして、あてはまるものを○、あてはまらないものを×とした場合の、正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- バビンスキー反射→○
- 信号行動→○
- 社会的微笑→×
- 顔の形態的特徴→○
正答:3 ○ ○ × ○
H28前:保育の心理学⑦【保育所保育指針】子どもの発達
※新保育所保育指針では、旧保育所保育指針第2章に関する記述(下記内容)はカットされています。
平成28年度前期試験 保育の心理学 問7
次の文は、「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」の2「発達過程」の一部である。それぞれにあてはまる発達過程の区分の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 基本的な運動機能が伸び、それに伴い、食事、排泄、衣類の着脱などもほぼ自立できるようになる。
- 歩く、押す、つまむ、めくるなど様々な運動機能の発達や新しい行動の獲得により、環境に働きかける意欲を一層高める。
- 歩く、走る、跳ぶなどの基本的な運動機能や、指先の機能が発達する。
正答:4 おおむね 3 歳 おおむね 1 歳 3 か月から 2 歳未満 おおむね 2 歳