平成28年度前期試験 保育の心理学 問8
次の文は、子どもの仲間との関わりについての記述である。下線部(a)~(d)に関連の深い語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
2~3歳頃では、(a)近くで同じような遊びをしていても、互いのやりとりはみられないこと【→平行遊び】が多い。活発にやりとりをして遊ぶようになると、(b)自分がやりたいことと仲間のやりたいこととのぶつかり合い【→対人葛藤】を経験することになる。その後、4~5歳になると、(c)相手の立場に立って、自分とは異なる相手の気持ちや考えを徐々に理解できるよう【→役割取得】になっていく。
したがって、保育士は子ども相互の気持ちや思いをつなぎ、子どもが(d)自分自身の気持ちをコントロールする力【→自己調整力】を身につけるように配慮する必要がある。
【語群】
ア 連合遊び イ 対人葛藤 ウ 共感 エ 自己調整力 オ 平行遊び
カ 対人拮抗 キ 役割取得 ク 対人調整力
正答:4 オ イ キ エ
H28前:保育の心理学⑨経験と環境、センス・オブ・ワンダー
平成28年度前期試験 保育の心理学 問9
次の( A )~( D )の語句が正しいものを○、誤ったものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
子どもにとっての経験には、事物に触ったり、手に取ったり、見たりなど、視覚、聴覚、(A 遠感覚→×)、触覚、味覚といった五感を使って働きかける経験があり、それは(B 直接→○)経験と呼ばれる。一方、絵本やメディア、人の話・行動を介した経験もあり、それは(C バーチャル→×)経験と呼ばれる。
レイチェル・カーソン(Carson, R.L.)は、自然との(B 直接)的な関わりのなかで、子どもが不思議に思ったり、感動したりすることを(D センス・オブ・ワンダー→○)と呼び、もっと知りたいという思いが促されるとした。
正答:3 × ○ × ○
H28前:保育の心理学⑩文字の獲得、情報教育
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 10
次の文は、子どもの文字の獲得に関する記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
幼児期は話す、聞くという(A 話し言葉)による言語活動が中心であるが、幼児期後期では、(B 文字)に興味を示すようになり、七夕の願い事や手紙を書くなどの(C 遊び)のなかで、仲間とのコミュニケーションを楽しむようにもなる。
そして保幼小連携のもと、小学校教育では(D リテラシー)を身につけることが期待される。(D リテラシー)とは、単に文字を読んだり書いたりするだけでなく、社会生活をおくるうえで必要な文章を読んだり理解したりすること、文章で表現することなどを含む。
【語群】
ア 書き言葉 イ リテラシー ウ 話し言葉 エ 文字 オ 学習活動
カ 発音 キ ソーシャルスキル ク 遊び
正答:3 ウ エ ク イ
H28前:保育の心理学⑪発達の最近接領域
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 11
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Kちゃんはスプーンで食べ物をすくうことができず、かんしゃくを起こしてしまう。これに対し保育士は、Kちゃん自身が「スプーンで食べた」という喜びや達成感を味わい、さらに、自分でスプーンを使って食べようとする意欲を育てたいと考えた。そこで、あらかじめ食べ物をスプーンの上にのせ、そのあとはKちゃんが自分でやるようにした。また、保育士は、すくいやすい器にするなどの工夫も行った。こうした保育士の配慮に支えられて、Kちゃんはスプーンを使う経験を積み重ね、上手に食べ物を食べられるようになっていった。
【設問】
保育士が行ったこの対応の根拠となる発達心理学の用語として、最も適切なものを一つ選びなさい。
- 発達段階
- 発達の連続性
- 発達課題
- 発達の最近接領域→○
- 発達過程
正答:4
H28前:保育の心理学⑫保育士のあり方と子どもの発達
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 12
次の文は、保育士のあり方と子どもの発達に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育士は、保育の計画を作成し環境を構成するだけでなく、子どもとのやりとりを通して環境を再構成していく存在といえる。→○
- 子どもが安心してまわりの世界に目を向け、人や物との出会いの経験を広げていくような、子どもへの関わりが保育士には求められる。→○
- 子どもを取り巻く人的環境、物的環境、自然環境や社会環境などをつなぐ役割を保育士は担っている。→○
- 保育士は、一人の人間として発達・変化する存在でもあることから、自分自身をも振り返り、自己の内面や子どもとの関係性について客観的に捉えることが重要である。→○
正答:1 ○ ○ ○ ○
H28前:保育の心理学⑬学童期における自己の捉えの特徴
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 13
次の文は、学童期における自己の捉えの主な特徴についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 幼児期と同様に、低学年(小学校1・2年生)では、自分の身体的特徴や持ち物について友だちと話すことが中心である。→×
- 中学年(小学校3・4年生)になるにつれ、自分の身体能力や運動能力、性格面から捉えることが増えていく。→○
- 中・高学年(小学校3年生以上)では、「他の子よりも絵が上手である」のように、他者との比較によって自己を評価することが多くなる。→○
- 青年期に比べると、他の人からの評価に敏感であり、自尊感情が低い。→×
正答:3 × ○ ○ ×
H28前:保育の心理学⑭アイデンティティ
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 14
次の文は、アイデンティティについての記述である。( A )~( D )にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
アイデンティティの実証研究は、マーシア(Marcia, J.E.)によって大きく進展した。彼はエリクソン(Erikson, E.H.)の概念である( A →危機)と積極的関与を用いて、4つのアイデンティティの状態を定義し、( B →アイデンティティ・ステイタス)と呼んだ。この発達を検討した縦断的研究によれば、青年期前期から後期にかけて( C →達成)状態になることが多くなる一方で、成人期になってから再び( D →拡散)状態へと戻ることもある。
【語群】
ア 葛藤 イ 危機 ウ ジェンダー・アイデンティティ
エ アイデンティティ・ステイタス オ 早期完了 カ 達成
キ モラトリアム ク 拡散
正答:5 イ エ カ ク
H28前:保育の心理学⑮【保育所保育指針】子育て支援(保護者に対する支援)
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 15
次の文のうち、「保育所保育指針」第6章「保護者に対する支援」の1「保育所における保護者に対する支援の基本」の一部として適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育に関する知識や技術などの保育士の専門性や、子どもの個人差が常に存在する環境など、保育所の特性を生かすこと。→×
- 一人一人の保護者の状況を踏まえ、子どもと保護者の安定した関係に配慮して、保護者の子ども理解力の向上に資するよう、適切に支援すること。→×
- 子育て等に関する相談や助言に当たっては、保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を基本に、保護者一人一人の自尊心を尊重すること。→×
- 子どもの利益に反しない限りにおいて、保護者や子どものプライバシーの保護、知り得た事柄の秘密保持に留意すること。→○
正答:4 × × × ○
H28前:保育の心理学⑯乳幼児の行動と心理学用語
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 16
次の文は、乳幼児が日常示す行動である。A~Dの行動の基盤となる発達心理学の用語として、あてはまる語句を【語群】から選択した場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
- 見慣れた人と見知らぬ人とを区別することができるようになり、見知らぬ人が関わろうとすると、顔をそむけたり、泣き叫んだりする。→8か月不安
- 保育者がほほえみかけたり、口を大きく開けたりしてみせると、乳児も同じような表情をする。→共鳴動作
- 保育者が向かい合ってボールをゆっくり転がして近づけると、ボールを押し返すような動作を繰り返し楽しむ。→ターンテイキング
- 保育者が子どもに絵本を読んであげている時に、絵本に描かれたりんごの絵を見て子どもが食べるふりをする。→表象機能
【語群】
ア 社会的不安 イ 8か月不安 ウ 共鳴動作 エ 共同注意
オ ターンテイキング カ メンタルローテーション キ 社会的模倣 ク 表象機能正答:4 イ ウ オ ク
H28前:保育の心理学⑰出産前後の精神疾患
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 17
次の文は、出産前後の精神保健に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 妊娠後期であれば、母親がアルコールを大量に摂取しても、胎児の発達に影響はない。→×
- 妊娠時の強く、持続的な心理的ストレスは、胎児の発達に影響を与える可能性がある。→○
- 出産直後から約1週間以内に見られる気分の変調(マタニティ・ブルーズ)は、日本では約 100 人に1人の頻度であると報告されている。→×
- 産後うつ病は、乳児にとって心理・社会的発達の危険因子の一つである。→○
正答:5 × ○ × ○
H28前:保育の心理学⑱アタッチメント(愛着)の形成
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 18
次の文は、アタッチメント(愛着)の形成についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 乳幼児は、親との分離、見知らぬ人、見知らぬ場所、けがなどを体験したときなどに、特定の養育的他者(愛着対象)に近づいて安心感を得ようとする。この行動傾向を愛着と呼ぶ。→○
- 愛着は、乳幼児期に形成されるが、成人期に愛着は働かないため、成人は愛着行動を示さない。→×
- 生後2、3か月において、特定の愛着対象が明確である。→×
- 乳幼児との安定した愛着関係を形成するためには、でき得る限り身体的に接触していることが望ましい。→×
正答:3 ○ × × ×
H28前:保育の心理学⑲【事例】ADHDの子を持つ保護者への保育所の対応
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 19
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
5歳の男児。保育所では、多動、不注意に加え、友達に暴力を振るう。男児の母親に家庭での様子を聴くと、母親も家庭で男児への対応に手を焼いており、とても困った様子で、自分がいかに苦労しているかということを保育士にとうとうと語った。母親はまだ専門機関には相談していないという。
【設問】
この【事例】における男児の母親に対する保育士の対応として適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 話に耳を傾け、共感し、日々の苦労をねぎらった。→○
- 一緒に本児の良いところを共有し、良いところは積極的に褒めるように促した。→○
- 保健センターや児童精神科に相談することができることを伝えた。→○
- 保育所でも困っており、家庭で十分に指導するように伝えた。→×
正答:1 ○ ○ ○ ×
H28前:保育の心理学⑳【事例】てんかん、保育所の対応
平成28年度前期試験 保育の心理学 問 20
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
N君(4歳、男児)は、3歳の時にけいれん発作を起こし、小児科を受診して、てんかんと診断された。現在は、抗てんかん薬を朝夕2回服用している。服用開始直後から、日中に眠気が強く、お昼寝の時間以外にも眠ってしまう状態が続いている。このことについて母親は、「主治医には相談していないが、昼間に長時間寝てしまうため、夜寝ないので困っています。保育所では、なるべく起こしておいてください」と要望している。てんかん発作は薬の服用後は起きていない。
【設問】
N君への保育所の対応として適切なものを○、不適切なものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- N君の睡眠の状態について、母親と確認し合う。→○
- 薬が強いと判断し、朝の薬を中止するよう母親に提案する。→×
- 保育所の判断で、担当保育士が直接主治医に連絡して相談する。→×
- 母親の要望に沿い、日中起こしておくようにする。→×
正答:3 ○ × × ×
H28前:子どもの保健①保育所の安全管理
平成28年度前期試験 子どもの保健 問1
次の文は、保育所の安全管理に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
- 保育所で事故が起きたら、その様子や行った処置を記録し、必要に応じて事故報告書を作成する。→○
- 事故がなぜ起きたか、また、起きそうになったか、保育者間で情報や経験を共有し、話し合う機会をもつ。→○
- 保育者は、AED(自動体外式除細動器)について日頃から研修の機会を設けて訓練しておく。→○
- 「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和23年厚生省令第63号)の平成26年改正においてAED(自動体外式除細動器)は、保育所に設置することが義務付けられている。→×
- AED(自動体外式除細動器)は音声メッセージやランプによって手順を誘導してくれるため、保育所においても必要なときには躊躇せず使用する。→○
4
H28前:子どもの保健②感染性胃腸炎の嘔吐処理
平成28年度前期試験 子どもの保健 問2
次の文は、乳幼児が感染性胃腸炎で嘔吐した場合の処理に関する記述である。最も適切な記述を一つ選びなさい。
- 嘔吐物には感染症の原因となるウイルスが含まれている場合があるので取り扱いには注意する。→○
- 消毒には酸素系洗剤を薄めて使用する。→×
- 嘔吐物を処理するときは、においやウイルスなどが拡散しないように保育室のドアを閉めて密閉する。→×
- 処理後は、使用したエプロン・マスク・手袋などを消毒せず、すぐに洗濯する。→×
- 嘔吐した子どもが、からかわれたりしないように、すぐに日常保育に復帰させる。→×
1
H28前:子どもの保健③ヒトの体の構成成分
平成28年度前期試験 子どもの保健 問3
次の文は、ヒトの体の構成成分についての記述である。正しいものの組み合わせを一つ選びなさい。
- ヒトの体には、鉄、銅、亜鉛、青銅などの金属が存在する。→×
- ヒトの血液には、血球としてリンパ球、好中球、好塩基球、好酸球などがある。→○
- 生命の保持にはエネルギーが必要であるが、エネルギー代謝にはリンが必須である。→○
- 肺では酸素を吸収し、一酸化炭素を放出している。→×
3 B C
H28前:子どもの保健④保育所における衛生・安全管理
平成28年度前期試験 子どもの保健 問4
次の文は、保育所等における衛生・安全管理の具体的な対策に関する記述である。誤ったものを一つ選びなさい。
- 日頃から清掃、消毒等に関するマニュアルを活用し、常に清潔な保育環境を保つようにする。→○
- 動物を飼育している場合、世話の後、手洗いを徹底する。→○
- 子どもの環境における安全点検表を作成し、施設、設備、遊具、玩具、用具、園庭等を定期的に点検する。→○
- 火災や地震等の災害発生に備え、避難訓練計画、職員の役割分担の確認、緊急時の対応等についてマニュアルを作成する。→○
- あと一歩で事故になるところであったというヒヤリ・ハット(出来事)を記録し分析する必要はない。→×
5
H28前:子どもの保健⑤幼児期運動指針
平成28年度前期試験 子どもの保健 問5
次の文は、「幼児期運動指針」(平成24年 文部科学省)の4「幼児期の運動の在り方」の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
幼児期は、生涯にわたって必要な多くの運動の基となる多様な動きを幅広く獲得する非常に大切な時期である。動きの獲得には、「動きの(A 多様化)」と「動きの(B 洗練化)」の二つの方向性がある。
「動きの(A 多様化)」とは、年齢とともに獲得する動きが増大することである。幼児期において獲得しておきたい基本的な動きには、立つ、座る、寝ころぶ、起きる、回る、転がる、渡る、ぶら下がるなどの「体の(C バランスをとる)動き」、歩く、走る、はねる、跳ぶ、登る、下りる、這(は)う、よける、すべるなどの「体を(D 移動する)動き」、持つ、運ぶ、投げる、捕る、転がす、蹴る、積む、こぐ、掘る、押す、引くなどの「用具などを(E 操作する)動き」が挙げられる。通常、これらは、体を動かす遊びや生活経験などを通して、易しい動きから難しい動きへ、一つの動きから類似した動きへと、多様な動きを獲得していくことになる。
「動きの(B 洗練化)」とは、年齢とともに基本的な動きの運動の仕方(動作様式)がうまくなっていくことである。幼児期の初期(3歳から4歳ごろ)では、動きに「力み」や「ぎこちなさ」が見られるが、適切な運動経験を積むことによって、年齢とともに無駄な動きや過剰な動きが減少して動きが滑らかになり、目的に合った合理的な動きができるようになる。4
(組み合わせ)
A B C D E
1 多様化 本格化 なめらかな 支える 操作する
2 洗練化 多様化 バランスをとる 操作する 支える
3 本格化 洗練化 なめらかな 移動する 支える
4 多様化 洗練化 バランスをとる 移動する 操作する
5 本格化 多様化 強い 操作する 移動する
H28前:子どもの保健⑥予防接種
平成28年度前期試験 子どもの保健 問6
次の文は、子どもの疾病の予防と適切な対応に関する記述である。正しいものを一つ選びなさい。
- わが国の予防接種は、定期接種と任意接種に分けられる。→○
- ワクチンは、生ワクチンと、合成ワクチンに大別できる。→×
- インフルエンザ菌に対するワクチンによって、インフルエンザは軽症化が期待できる。→×
- 23価の肺炎球菌ワクチンは、乳児への接種が推奨される。→×
- 麻疹ワクチンは効果が高いため、1回の接種で終生免疫が得られる。→×1
H28前:子どもの保健⑦児童虐待
平成28年度前期試験 子どもの保健 問7
次の文は、児童虐待に関する記述である。誤ったものを一つ選びなさい。
- 身体的虐待とは、身体に外傷が生じたり、生じるおそれがある暴行を加えることを指す。→○
- 性的虐待とは、子どもにわいせつな行為をしたり、わいせつな行為をさせることを指す。→○
- ネグレクトとは、子どもの心身の正常な発達を妨げるような著しい減食、または長時間の放置、保護者以外の同居人による虐待行為の放置、その他保護者としての監護を著しく怠ることを指す。→○
- 心理的虐待とは、子どもに著しい心理的外傷を与える言動を行うことを指す。→○
- 親による子どもへの虐待は、昔からあったので、子どもの人権を侵害し、心身の成長や人格の形成に重大な影響を与えることはない。→×
5
H28前:子どもの保健⑧子どもを寝かせる環境とその整備
平成28年度前期試験 子どもの保健 問8
次の文は、子どもを寝かせる環境とその整備に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 部屋の温度は、夏季は25℃前後、冬季は20℃前後、湿度は50~70%程度が適当である。→○
- 風邪が流行しているときは、室内が寒くならないよう、換気はせずに、窓や扉を閉めておく。→×
- 夏季の暑い日は、クーラーや扇風機を調節し、できるだけ子どもの体に風が当たるようにする。→×
- 子どもの睡眠中は眠りを妨げないように、保育者はできるだけ別室で過ごすとよい。→×
3
H28前:子どもの保健⑨食物アレルギーの症状
平成28年度前期試験 子どもの保健 問9
次の文は、食物アレルギーの症状についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 全身の症状には、意識がない、意識もうろう、ぐったりする、などがある。→○
- 呼吸器の症状には、声がかすれる、犬が吠えるような咳などがある。→○
- 消化器の症状には、腹痛、吐き気、下痢などがある。→○
- 皮膚の症状には、かゆみ、じんま疹、赤くなるなどがある。→○
- 顔面・目・口・鼻の症状には、顔面の腫れ、まぶたの腫れ、くしゃみ、鼻水、唇の腫れなどがある。→○
1 ○ ○ ○ ○ ○
H28前:子どもの保健⑩保育所における保健活動の意義と目的
平成28年度前期試験 子どもの保健 問10
次の文は、保育所等における保健活動の意義と目的に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 子どもが本来もっている発育・発達する能力が十分発揮されるように支援することが保健活動の目標である。→○
- 子ども自身は主体ではないので、健康に関する様々な職種の人々の協力が必要である。→×
- 子ども一人一人の健康を維持増進させることは大切であるが、社会全体の保健活動も考慮する必要がある。→○
- 発展途上国では、栄養不良や感染症対策などが重要課題となっているが、現在の日本では、心の安らかな発達の促進も重要な課題となっている。→○
2 ○ × ○ ○
H28前:子どもの保健⑪チック障害
平成28年度前期試験 子どもの保健 問11
次の文は、チック障害に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 突発的、急速、反復性、非律動性、常同的な運動あるいは発声であると定義される。→○
- チックはストレスによって発症するため、器質的な障害は持っていない。→×
- チック障害は、女児に多くみられる。→×
- 単純運動チックでは目のチックが、単純音声チックでは咳払いが代表的な症状である。→○
3 ○ ×× ○
H28前:子どもの保健⑫反応性愛着障害
平成28年度前期試験 子どもの保健 問12
次の文は、反応性愛着障害についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- この障害の特徴的な行動の一つは、大人に対する恐れと過度の警戒である。→○
- この障害は、高校生でも発症する。→×
- この障害の子どもには、特定の愛着対象が見いだしにくい。→○
- この障害は、親のひどい無視、虐待やや深刻な養育過誤の結果として起こりうる。→○
- この障害は、乳幼児のおよそ 20 人に1人の割合で見いだせる。→×
2
H28前:子どもの保健⑬【事例】子どもの精神医学的問題:自閉症
平成28年度前期試験 子どもの保健 問13
次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
3歳の男児。1歳過ぎまでの発達は順調で、いくつか言葉も話していた。1歳半頃から急に話さなくなり、親が話しかけても反応せず、換気扇など回転しているものをじっと眺め続けることが多くなった。その後、3歳になった現在も発語はなく、人への関心を示すことがない状態が続いている。
【設問】
この子どもで最も疑われる精神医学的問題を一つ選びなさい。
- 選択性緘黙→×
- ヒステリー→×
- 社交不安障害→×
- 自閉症→○
- レット症候群→×
4
H28前:子どもの保健⑭子どもの心身症
平成28年度前期試験 子どもの保健 問14
次の文は、子どもの心身症に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 心身症は身体的な器質的・機能的障害があり、その発症と経過に心理・社会的影響が強く関係する。→○
- 起立性調節障害は、思春期前後に生じる循環器系、内分泌系の急激な変化によってもたらされる身体疾患である。→○
- 過換気症候群で呼吸困難を訴えている場合は、意識的に過呼吸を続けさせる。→×
- 過敏性腸症候群では、刺激物の摂取や胃腸炎の感染などの身体的要因が症状の増悪因子になる。→○
2 ○ ○ × ○
H28前:子どもの保健⑮幼児の被虐待児童の兆候
平成28年度前期試験 子どもの保健 問15
次のうち、幼児で被虐待を疑わせる兆候として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 見知らぬ大人になれなれしくする。→○
- 常に衣服が汚れている。→○
- 痩せが目立ち、給食を大量に食べる。→○
- 外傷として不自然な部位にあざがある。→○
1 ○ ○ ○ ○
H28前:子どもの保健⑯保育における子どもの体調不良や事故とその対応
平成28年度前期試験 子どもの保健 問16
次の文は、保育における子どもの体調不良や事故、およびその対応についての記述である。最も適切な記述を一つ選びなさい。
- 散歩等保育中の外出時には、かぜ薬、消毒薬、抗ヒスタミン軟膏、タオル、ポリ袋を入れたバッグが必携である。→×
- 飲食物以外のものを誤って飲み込んでしまうことを誤嚥という。→×
- 嘱託医は、定期健康診断を行うほか、保育所全体の健康管理の指導を行う。→○
- 脱水症状が重くなると、顔色は蒼白になり、手足は熱くなり、機嫌は悪く、ぐったりする。→×
- チアノーゼでは顔が紫色になるが、これは一時的に頭部に行く血流が減少したためである。→×
3
H28前:子どもの保健⑰消毒薬の種類と用法
平成28年度前期試験 子どもの保健 問17
次の文は、消毒薬の種類と用法についての記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。
- 消毒用アルコールは、多くの細菌や真菌、ウイルスに有効である。→○
- 消毒用アルコールは、ノロウイルスとB型肝炎には無効である。→○
- 逆性石鹸は、多くの細菌、真菌、結核菌、ウイルスに有効である。→×
- 次亜塩素酸ナトリウムは、多くの細菌や真菌、ウイルスに有効である。→○
- 次亜塩素酸ナトリウムは、結核菌、一部の真菌には無効である。→○
3