平成28年度前期試験 保育原理 問 10
次の保育所での3歳児クラスの【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。【事例】
昼食後、思い思いに遊んでいるときに、S君は一人で図鑑を見ている。T君とU君は段ボールや椅子を使い、いつも遊んでいる家を作り始める。つぶれた段ボールを見つけた二人が「これ屋根にするか!」と言いながら、その段ボールを持って家に戻ると、いつの間にか家の中にいたS君が「それはそこじゃない!」と強い口調で言う。T君とU君は少し不満そうであったが何も言わずにいる。
S君が「そうだ!これを屋根にすればいい」と床に敷いていたマットを持ち上げる。T君は「そうだ。それを屋根にするか」と一緒に作り始める。そのそばで、ままごと遊びを始めたU君がままごとの机を動かしていると、S君が「机を動かさないで!」と言う。【設問】
「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に基づいた保育士の対応として、適切なものを○、不適切なものを×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「お昼寝の前だから、おうちなんかを作ったりしないで、絵本を読んで静かに待っていようね」と3人に声をかける。→×
- S君はわがままだと思うので、「S君、いつも自分の思うようにばかりしないで、仲よく遊ぼうよ」と声をかける。→×
- T君にはもっと強く自分の意思を持ってほしいので、S君の提案を受け入れて一緒に遊んでいるT君に「自分たちが作っていたのに、それでいいの?」と声をかける。→×
- U君にはもっと強く自分の意思を持ってほしいので、「U君、どうして、おうち作りをやめてしまうの?」と声をかける。→×
- 最近、3人は一緒になったり離れたりしながら遊んでいるので、もう少し様子を見ることにする。→○
正答:5 × × × × ○
H28前:保育原理⑪【保育所保育指針】子どもの発達
平成28年度前期試験 保育原理 問 11
次の表は、「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」の2「発達過程」及び第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」の一部から作成したものである。表中のA~Eにあてはまるア~オの記述の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
年齢 発達過程 配慮事項 おおむね
6か月から
1歳3か月
未満身近な大人との関係の中で、自分の意思や欲求を身振りなどで伝えようとし、大人から自分に向けられた気持ちや簡単な言葉が分かるようになる。 乳児 A おおむね
2歳盛んに模倣し、物事の間の共通性を見いだすことができるようになる。 3歳
未満児B おおむね
3歳C 3歳
以上児・けんかなど葛藤を経験しながら次第に相手の気持ちを理解し、相互に必要な存在であることを実感できるよう配慮すること。 ・様々な遊びの中で、全身を動かして意欲的に活動することにより、体の諸機能の発達が促されることに留意し、子どもの興味や関心が戸外にも向くようにすること。
おおむね
5歳D おおむね
6歳E ア 仲間とともに活発に遊ぶ。言葉により共通のイメージを持って遊んだり、目的に向かって集団で行動することが増える。さらに、遊びを発展させ、楽しむために、自分たちで決まりを作ったりする。
→E
イ 一人一人の子どもの生育歴の違いに留意しつつ、欲求を適切に満たし、特定の保育士が応答的に関わるように努めること。
→A
ウ 友達との関わりが多くなるが、実際には、同じ場所で同じような遊びをそれぞれが楽しんでいる平行遊びであることが多い。
→C
エ 情緒の安定を図りながら、子どもの自発的な活動を促していくこと。
→B
オ 身近な大人に甘え、気持ちを休めることもあるが、様々な経験を通して自立心が一層高まっていく。
→E
正答:1 イ エ ウ ア オ
H28前:保育原理⑫【保育所保育指針】保育の内容等の自己評価
平成28年度前期試験 保育原理 問 12
次の文は、「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」の2「保育の内容等の自己評価」に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育士等の自己評価は、保育が計画通りに実践されていること、および活動の結果を重視するものである。→×
- 保育士等の自己評価は、自らの保育実践の振り返りとともに、職員相互の話し合い等を通じて、保育の質の向上及び保育実践の改善に努めることにつながるものである。正答:→○
- 保育所の自己評価は、保育所保育指針に記載の項目によるものとする。→×
- 保育所の自己評価は、保育の質の向上を図るために保育士等の自己評価を踏まえて、保育所の保育の内容等について自ら評価を行い、その結果を公表しなければならない。→×
- 保育所は、保育内容等の評価に関して、保護者や地域住民等の意見を聴くことが望ましい。→○
A
正答:4 × ○ × × ○
H28前:保育原理⑬【保育所保育指針】保育の内容
平成28年度前期試験 保育原理 問 13
次の文は、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」のウ「環境」の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 好きな玩具や遊具に(A 興味)を持って関わり、様々な遊びを楽しむ。
- 自然に触れて生活し、その大きさ、美しさ、(B 不思議さ)などに気付く。
- (C 生活)の中で、様々な物に触れ、その( D 性質)や仕組みに興味や関心を持つ。
- 季節により自然や(E 人間の生活)に変化のあることに気付く。
(組み合わせ)
A B C D E
1 興味 不思議さ 生活 性質 人間の生活
2 興味 不思議さ 生活 形状 社会の事象
3 意欲 偉大さ 遊び 性質 人間の生活
4 意欲 不思議さ 遊び 形状 社会の事象
5 意欲 偉大さ 生活 性質 社会の事象
正答:1
H28前:保育原理⑭【事例】保育所でのトイレトレーニング
平成28年度前期試験 保育原理 問 14
次の保育所での【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。
【事例】
Gちゃん(1歳 11 か月)の担当保育士は、排泄への対応について日々悩んでいる。今日も食事前のおむつ交換の時、大好きな自動車に乗っているGちゃんに、保育士が「Gちゃんおしっこ出たかな?見せてくれる?」とトイレに誘うと、Gちゃんはいつものように、「いやーだ!」とその自動車に乗ったまま保育士から離れていく。
【設問】
「保育所保育指針」第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に基づいた保育士の対応として最も適切なものを一つ選びなさい。
- 集中して食事をすることができるように「この前みたいに、おしっこ出ちゃうよ。今しておこうよ」と言い、おむつを替える。→×
- 「今は行きたくないの?」と言いながら、「この自動車でトイレの入り口まで行ってみようよ」と誘う。→○
- 忙しい家庭の事情や保護者が何とか楽になるようにと考え、「いつもいやだって言ったら、ママが悲しいって言うよ。早く替えようよ」と声をかける。→×
- Gちゃんの排泄のリズムを表に付けて、トイレに誘う時間を決め、その時間通りにトイレに連れていく。→×
- みんなそろって食事ができるように「お友だちはみーんな、おむつ替えてるよ。Gちゃんも早く替えようよ」と声をかける。→×
正答:2
H28前:保育原理⑮【保育所保育指針】保育の計画
平成28年度前期試験 保育原理 問 15
次の文のうち、「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」の1「保育の計画」の一部として、不適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。
- 施設長、保育士などすべての職員による適切な役割分担と協力体制を整えること。→○
- 子どもが行う具体的な活動は、生活の中で様々に変化することに留意して、ルールや規範にのっとった活動を展開できるよう必要な援助を行うこと。→×
- 子どもの主体的な活動を促すためには、保育士等が多様な関わりを持つことが重要であることを踏まえ、子どもの情緒の安定や発達に必要な豊かな体験が得られるよう援助すること。→○
- 保育士等は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化などに即して保育の過程を記録するとともに、これらを踏まえ、指導計画に基づく保育の内容の見直しを行い、改善を図ること。→○
- 一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、すべての子どもについて個別的な計画を作成しなければならない。→×
正答:3 B E
H28前:保育原理⑯保育所における苦情解決
平成28年度前期試験 保育原理 問 16
次の文は、保育所における苦情解決に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育所での苦情解決は、苦情解決担当者である市町村長の下に行う。→×
- 保護者等の意向を受け止めながら、保育所の考えや保育の意図などを十分に説明するとともに、改善や努力の意思を表明する。→○
- 苦情に関しての検討内容や解決までの経過を記録し、職員会議などで共通理解を図る。→○
- 苦情解決とは、保育所の説明責任や評価とともに、保育の内容を継続的に見直し、改善し、保育の質の向上を図っていくための仕組みである。→○
- 苦情に関しては、中立性と公正性を保つために第三者のみによる苦情処理委員会で解決を図る。→×
正答:3 × ○ ○ ○ ×
H28前:保育原理⑯保育所における苦情解決
平成28年度前期試験 保育原理 問 16
次の文は、保育所における苦情解決に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育所での苦情解決は、苦情解決担当者である市町村長の下に行う。→×
- 保護者等の意向を受け止めながら、保育所の考えや保育の意図などを十分に説明するとともに、改善や努力の意思を表明する。→○
- 苦情に関しての検討内容や解決までの経過を記録し、職員会議などで共通理解を図る。→○
- 苦情解決とは、保育所の説明責任や評価とともに、保育の内容を継続的に見直し、改善し、保育の質の向上を図っていくための仕組みである。→○
- 苦情に関しては、中立性と公正性を保つために第三者のみによる苦情処理委員会で解決を図る。→×
正答:3 × ○ ○ ○ ×
H28前:保育原理⑰【保育所保育指針】保育の内容、乳児保育に関わる配慮事項
平成28年度前期試験 保育原理 問 17
次の文は、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の(2)「乳児保育に関わる配慮事項」の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 乳児は疾病への抵抗力が弱く、心身の機能の未熟さに伴う疾病の発生が多いことから、一人一人の発育及び(A 発達状態)や健康状態についての適切な判断に基づく保健的な対応を行うこと。
- 乳児保育に関わる職員間の連携や嘱託医との連携を図り、第5章(健康及び安全)に示された事項を踏まえ、適切に対応すること。(B 栄養士及び看護師)等が配置されている場合は、その専門性を生かした対応を図ること。
- 保護者との信頼関係を築きながら保育を進めるとともに、保護者からの(C 相談)に応じ、保護者への支援に努めていくこと。
- 担当の保育士が替わる場合には、子どものそれまでの(D ※経験)や発達過程に留意し、職員間で協力して対応すること。
(組み合わせ)
A B C D
1 発達状態 保健師及び臨床心理士 相談 生育歴
2 発達状態 栄養士及び看護師 相談 経験
3 発達過程 看護師及び臨床心理士 要望 経験
4 発達過程 栄養士及び保健師 要望 生育歴
5 発達過程 栄養士及び社会福祉士 相談 生育歴
正答:2
※新保育所保育指針では「成育歴」に変更
H28前:保育原理⑱【保育所保育指針】保護者に対する支援
平成28年度前期試験 保育原理 問 18
次の文は、「保育所保育指針」第6章「保護者に対する支援」の3「地域における子育て支援」の一部である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 保育に支障がない限りにおいて、地域の実情や当該保育所の体制等を踏まえ、(中略)地域の保護者等に対する子育て支援を積極的に行うよう努める。→○
- 施設長の判断により、地域の関係機関、団体等との積極的な連携及び協力を図る。→×
- 子育て支援に関わる地域の人材の積極的な活用を図るよう努める。→○
- 地域の要保護児童への対応など、地域の子どもをめぐる諸課題に対し、要保護児童対策地域協議会など関係機関等と連携、協力して取り組むよう努める。→○
正答:2 ○ × ○ ○
H28前:保育原理⑲⑳【事例】
平成28年度前期試験 保育原理 問 19 ~問 20
次の保育所での【事例】を読んで、問 19 ~問 20 に答えなさい。
【事例】
J君(5歳)がKちゃん(5歳)の乗っている一輪車を使いたいと何度も話したが、貸してくれないため、一輪車を無理矢理取ろうとしてもみあいになった。そばにいたLちゃん(6歳)が、中に入って 2 人を引き離そうとしたところ、3人とも転んでLちゃんは足を怪我してしまった。保育所ではすぐにLちゃんの保護者に連絡をし、了承を得て病院で処置をしてもらい、その日は病院に迎えに来た保護者とともに直接帰宅した。
問 19 「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の(4)「3歳以上児の保育に関わる配慮事項」に基づいた保育士が行う子どもへの対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- Kちゃんに対して、一輪車を貸さなかったことを注意する。→×
- J君に対して、無理矢理取ろうとしたことが、Lちゃんの怪我につながったと話す。→×
- どうすれば良かったのかを子ども達と一緒に考える。→○
- Lちゃんが2人のもみあいを止めようとした気持ちを受け止める。→○
- 子ども達を集めて、一輪車を使う順番は保育士が決めることを伝え、守るように指導する。→×
正答:5 × × ○ ○ ×
問 20 「保育所保育指針」第5章「健康及び安全」、第6章「保護者に対する支援」に基づいた保育士が行うLちゃんの保護者への対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- Lちゃんに怪我をさせたことを謝罪する。→○
- このようなことが再発しないように、LちゃんがJ君やKちゃんと一緒にならないよう気を付けると伝える。→×
- 翌日、元気に登園してきたので、保護者をこれ以上心配させないように、昨日の出来事について保育士からの説明はしない。→×
- 保護者が安心するように、Lちゃんの保育所でのその後の様子を詳細に伝える。→○
- 保護者からLちゃんの怪我の回復経過や家庭での様子について丁寧に聴く。→○
正答:3 ○ × × ○ ○
H28前:教育原理①【教育基本法】
平成28年度前期試験 教育原理 問1
次の条文の出典はどれか。正しいものを一つ選びなさい。すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。
- 日本国憲法
- 教育基本法
- 学校教育法
- 児童福祉法
- 子どもの貧困対策の推進に関する法律
正答:2
H28前:教育原理②【学校教育法】特別支援学校とは
平成28年度前期試験 教育原理 問2
次の文は、「学校教育法」の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
特別支援学校は、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。以下同じ。)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は(A 生活)上の困難を克服し(B 自立)を図るために必要な(C 知識技能)を授けることを目的とする。
(組み合わせ)
A B C
- 生活 自立 知識技能
- 生活 社会参加 知識技能
- 職業 自立 意欲や態度
- 職業 社会参加 意欲や態度
- 職業 自立 知識技能
正答:1
H28前:教育原理③【小学校学習指導要領】総合的な学習の目標
平成28年度前期試験 教育原理 問3
次の文は、平成 20 年3月に告示された「小学校学習指導要領」に示された小学校の総合的な学習の時間の目標についての記述である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して、自ら(A 課題)を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに、(B 学び方)やものの考え方を身に付け、問題の解決や探究活動に主体的、創造的、協同的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにする。
(組み合わせ)
A B
- 解答 知識
- 解答 学び方
- 解答 技能
- 課題 知識
- 課題 学び方
正答:5
H28前:教育原理④【重要人物】ペスタロッチ
平成28年度前期試験 教育原理 問4
次の文の著者として正しいものを一つ選びなさい。
知的観点においては、基礎陶冶の理念は、その教育原則を「生活が陶冶する」という全く同じ言葉で言うことができる。道徳陶冶が本質的にわれわれ自身の内的直観から、すなわちわれわれの内的本性に生き生きと語りかける諸印象から出発するのと同様に、精神陶冶はわれわれの外的感覚に語りかけ、活気づける対象の直観から出発する。自然はわれわれの感覚の印象全般を、われわれの生活に結びつける。われわれの外的認識すべては、その生活の感覚の印象の結果である。
- コメニウス(Comenius, J.A.)
- ルソー(Rousseau, J.-J.)
- ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H.)
- フレーベル(Fröbel, F.W.)
- デューイ(Dewey, J. )
正答:3
H28前:教育原理⑤【重要人物】ソクラテスとロック
平成28年度前期試験 教育原理 問5
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人物を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
A 自分が無知であることを自覚する「無知の知」を思索の出発点とすることによって臆見を排し、知を愛し求めることを人間性の根本ととらえた。弟子たちに対話の中で問いかけ、学ぶ者が自ら答えを見出すよう促す「産婆術」という教育の方法を示した。→ソクラテス
B 経験論の代表者。人間の精神は本来白紙(タブラ・ラサ tabula rasa)のようなものであり、経験が意識内容として観念を与えるとした。これは「白紙説」ともよばれ、知識を獲得させる教育は、白紙の子どもの精神に外からいろいろと刺激を与え、観念を構成していくことだとした。→ロック
【Ⅱ群】
ア ソクラテス(Sōkratēs)
イ ロック(Locke, J.)
ウ アリストテレス(Aristotelēs)
正答:1ア イ
H28前:教育原理⑥【人物と学習理論】モンテッソーリ教育
平成28年度前期試験 教育原理 問6
次に示すものは、ある人物が当初は障害児教育を行うために考案した教具の一部である。これらを考案した人物は誰か。正しいものを一つ選びなさい。着衣枠、重量板、触覚板、円柱さし、ピンクタワー、算数棒、音感ベル
- フレーベル(Fröbel, F.W.)
- エレン・ケイ(Key, E.)
- イリイチ(Illich, I.)
- モンテッソーリ(Montessori, M.)
- ルソー(Rousseau, J.-J.)
正答:4
H28前:教育原理⑦【人物と学習理論】オーズベルの有意味受容学習
平成28年度前期試験 教育原理 問7
次の文は、ある学習の方法に関する記述である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
(A オーズベル(Ausubel, D.P.))は、発見学習に対して、その効率の悪さに異を唱え、文化の継承として知識をそのまま受け容れて身につけることが大切であると主張した。そのためには機械的に知識を覚えさせるのではなく、新しい学習内容を学習者が既に所有している知識と関連づけて、その意味や重要性を理解できる形で提示すれば、新しい知識の定着がよくなるとして、(B 有意味受容学習)を提唱した。学習内容を理解しやすく方向づけるためにあらかじめ与える情報を、先行オーガナイザーという。
(組み合わせ)
A B
- スキナー(Skinner, B.F.) プログラム学習
- ヘルバルト(Herbart, J.F.) 四段階教授法
- ブルーム(Bloom, B.S.) 完全習得学習
- オーズベル(Ausubel, D.P.) 有意味受容学習
- キルパトリック(Kilpatrick, W.H.) プロジェクト・メソッド
正答:4
H28前:教育原理⑧教育改革国民会議、臨教審、教育刷新委員会
平成28年度前期試験 教育原理 問8
次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の語句を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】
A 1984(昭和 59)年に設置された内閣総理大臣の私的諮問機関。設置期間は3年間とされた。第4次答申(1987 年)において示された「個性重視の原則」、「生涯学習体系への移行」、「変化への対応」といった教育理念は、その後の教育改革の方向を決定づけるものとなった。
B 2000(平成 12)年に設置された内閣総理大臣の私的諮問機関。設置の趣旨は、「戦後教育について総点検する」と同時に「21 世紀の日本を担う創造性の高い人材を目指し、教育の基本に遡って幅広く今後の教育のあり方を検討する」こととされた。「教育を変える 17 の提案」をまとめたが、その中には「新しいタイプの学校(“コミュニティ・スクール” 等)の設置を促進する」など、2000 年以降の日本における教育政策の在り方に影響を与えてきたものも多数ある。
C 第二次世界大戦終了直後の日本の教育改革に関する重要事項を調査審議するため、内閣総理大臣の所轄下にあった調査審議機関。1946(昭和 21)年に設置され、教育基本法制定の必要、6・3制の実施をはじめ、私立学校、大学、教員養成、社会教育、教育行財政など、広範な領域にわたって、教育改革の基本方針や実施への具体的な方策を立案した。
【Ⅱ群】
ア 教育改革国民会議
イ 臨時教育審議会
ウ 教育刷新委員会
(組み合わせ)
A B C
- ア イ ウ
- ア ウ イ
- イ ア ウ
- イ ウ ア
- ウ ア イ
正答:なし
H28前:教育原理⑨生徒指導
平成28年度前期試験 教育原理 問9
次の文は、『生徒指導提要』(文部科学省、平成 22 年)の中の「第1章、第1節、2 生徒指導の課題」の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
学校教育は、(A 集団)での活動や生活を基本とするものであり、学級や学校での児童生徒相互の人間関係の在り方は、児童生徒の健全な成長と深くかかわっています。児童生徒一人一人が(B 存在感)をもち、共感的な人間関係をはぐくみ、(C 自己決定)の場を豊かにもち、自己実現を図っていける望ましい人間関係づくりは極めて重要です。人間関係づくりは教科指導やそれ以外の学校生活のあらゆる場面で行う必要があります。自他の個性を尊重し、互いの身になって考え、相手のよさを見付けようと努める集団、互いに協力し合い、よりよい人間関係を主体的に形成していこうとする人間関係づくりとこれを基盤とした豊かな集団生活が営まれる学級や学校の教育的環境を形成することは、生徒指導の充実の基盤であり、かつ生徒指導の重要な目標の一つでもあります。
(組み合わせ)
A B C
- 個人 連帯感 自己決定
- 個人 存在感 自己選択
- 集団 存在感 自己決定
- 集団 連帯感 自己選択
- 集団 連帯感 自己決定
正答:3
H28前:教育原理⑩いじめ防止対策推進法
平成28年度前期試験 教育原理 問 10
次の文は、「いじめ防止対策推進法」の一部である。( A )・( B )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。学校の設置者及びその設置する学校は、児童等の(A 豊かな情操)と道徳心を培い、心の通う対人交流の能力の素地を養うことがいじめの防止に資することを踏まえ、全ての教育活動を通じた道徳教育及び(B 体験活動等)の充実を図らなければならない。
(組み合わせ)
A B
- 確かな学力 総合学習
- 確かな学力 情報モラル教育
- 豊かな情操 キャリア教育
- 豊かな情操 体験活動等
- 豊かな情操 学校行事
正答:4
H28前:社会的養護①欧米の社会的養護の歴史
平成28年度前期試験 社会的養護 問1
次の文は、欧米の社会的養護の歴史に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H.)は、内戦によって家を失った子どもたちの世話も引き受け、1798 年に孤児院を営み、養育と教育を行った。→○
- オーエン(Owen, R.)は、木綿紡績工場主であったが、1816 年に自分の工場内に「性格形成学院」という幼児施設をつくり、成長段階に応じた教育を行った。→○
- エレン・ケイ(Key, E.)は、1900 年に著した『児童の世紀』で、20 世紀こそ児童の世紀として子どもが幸せに育つことのできる平和な社会を築くべきであると主張した。→○
- セオドア・ルーズベルト(Roosevelt, T.)のもと、1909 年に第1回白亜館会議(ホワイトハウス会議)が開催され、「児童は緊急なやむをえない理由がない限り、家庭生活から引き離されてはならない」という趣旨の児童福祉の基本原理が示された。→○
正答:1 ○ ○ ○ ○
H28前:社会的養護②社会的養護の基本的な考え方
平成28年度前期試験 社会的養護 問2
次の文は、現在の社会的養護の基本的な考え方に関する記述である。( A )~( C )にあてはまる語句の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。
社会的養護の基礎は、日々の養育のいとなみであり、(A 安全で安心した)環境の中で愛着形成を行い、(B 心身及び社会性)の適切な発達を促す養育の場となることが必要である。また、社会的養護の養育者は、子どもの心身の成長や治癒に関する様々な(C 理論や技法)を、統合的に適用していくことが求められる。
(組み合わせ)
A B C
1 安全で安心した 社会性と個性 経験に基づく技法
2 きちんと規則を守らせる 心身及び個性 理論や経験
3 安全で安心した 心身及び社会性 理論や技法
4 社会の厳しさを知ることのできる 心身及び個性 理論や技法
5 きちんと規則を守らせる 心身及び社会性 経験に基づく技法
正答:3
H28前:社会的養護③社会的養護と子どもの権利
平成28年度前期試験 社会的養護 問3
次の文は、社会的養護と子どもの権利に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 社会的養護の下にある子どもの権利は、与えられる権利、保護される権利といった受動的権利の擁護という側面と、子どもが主体的に参画するという権利行使の主体としての能動的権利の保障の双方から捉える必要がある。→○
- 子どもの権利を保障する取り組みとして、子どもの人権救済申し立て、代弁、権利が正しく行使されているかを監視する等のアドボカシー機能を果たす具体的で実効性の高い仕組みづくりが大切である。→○
- 虐待等により権利侵害を受けてきた子どもたちが権利意識を持てるようになるためには、愛着関係を基盤として「自分を大切にしたい」という自尊感情を抱き、自己及び他者を大切にする意識を育むことが重要である。→○
- 子どもの権利を侵害する施設内虐待は、施設の構造的要因は考えられず、個人の資質的要因によるため、施設管理者の権威的運営による日常的な職員個人への監視機能が求められる。→×
正答:1 ○ ○ ○ ×
H28前:社会的養護④児童養護施設における施設職員の専門性の向上
平成28年度前期試験 社会的養護 問4
次の文は、児童養護施設における施設職員の専門性の向上に関する記述である。適切な記述を〇、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 職員は、常に自己研鑽に励み、施設の目的を達成するために必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めなければならない。→○
- OJT(On the Job Training)とは、入所している子どもの課題を職員全員で討議するケース検討会議への参加や外部の研修を受けることである。→×
- スーパービジョンとは、施設長や基幹的職員(スーパーバイザー)が、経験の浅い職員や問題を抱えている職員(スーパーバイジー)に対して、その能力を最大限に生かしてよりよい支援ができるように援助することである。→○
- 施設運営の質は施設長による部分が大きいことから、施設長の資格要件が規定され、研修が義務化されている。→○
正答:3 ○ × ○ ○
H28前:社会的養護⑤児童自立生活援助事業
平成28年度前期試験 社会的養護 問5
次の文は、児童自立生活援助事業(自立援助ホーム)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 「児童福祉法」第7条に規定された児童福祉施設の一つである。→×
- 児童相談所長や都道府県が採るべき措置等における委託を受けたときは、正当な理由がない限り、入所を拒んではならない。→○
- 都道府県および政令指定都市には設置義務がある。→×
- 入所児童の対象は高等学校に在籍している児童である。→×
正答:4 × ○ × ×
H28前:社会的養護⑥【児童福祉施設の設備及び運営に関する基準】配置基準
平成28年度前期試験 社会的養護 問6
次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第63 号)に規定されている職員配置についての記述である。正しいものを一つ選びなさい。
- 助産施設には、「母子指導員」を配置することとされている。→×
- 情緒障害児短期治療施設には、「家庭支援専門相談員」を配置することとされている。→○
- 児童家庭支援センターには、「心理療法担当職員」を配置することとされている。→×
- 乳児院には、「児童の遊びを指導する者」を配置することとされている。→×
- 医療型障害児入所施設には、「児童自立支援専門員」を配置することとされている。→×
1
正答:2
H28前:社会的養護⑦施設の小規模化と家庭養護
平成28年度前期試験 社会的養護 問7
次の文は、施設の小規模化と家庭養護の実態に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 児童養護施設の小舎形態は、平成 20 年3月時点で約2割であったが、平成 24 年3月現在では約4割となっている。→○
- 平成 24 年3月現在、児童養護施設の半数以上が小規模グループケアを導入している。→○
- 平成 24 年3月現在、地域小規模児童養護施設(グループホーム)を有する児童養護施設数は、平成 20 年3月時点に比べて約2倍に増加している。→×
- 里親と小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)への平成 25 年3月現在の委託児童数は、平成 22 年3月時点に比べて約5倍に増加している。→×
正答:3 ○ ○ × ×
H28前:社会的養護⑧【統計】児童養護施設入所児童等調査結果
平成28年度前期試験 社会的養護 問8
次の文は、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)の児童の心身の状況に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を ×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 里親委託、児童養護施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設、母子生活支援施設において「障害等あり」の割合は、いずれも前回調査(平成 20 年)よりも増えている。→○
- 児童自立支援施設に入所している児童のうち、障害等がある児童の割合は4割を超えている。→○
- 里親に委託されている児童のうち、障害等がある児童の割合は4割を超えている。→×
- 母子生活支援施設に入所している児童のうち、障害等がある児童の割合は4割を超えている。→×
正答:1 ○ ○ × ×
H28前:社会的養護⑨放課後デイサービス
平成28年度前期試験 社会的養護 問9
次の文は、放課後等デイサービスに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
- 授業の終了後又は休業日において生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与するとされている。→○
- 基本活動として、自立支援と日常生活の充実のための活動、創作活動、地域交流の機会の提供、余暇の提供等を複数組み合わせて支援を行うことが求められる。→○
- 指定放課後等デイサービス事業所は、指導訓練室のほか、指定放課後等デイサービスの提供に必要な設備及び備品等を設けなければならない。→○
- 放課後児童支援員は、保育士、児童指導員、教員、看護師のいずれかの資格を有していなければならない。→×
正答:1 ○ ○ ○ ×