H27本:保育原理⑧保育思想の歴史(オーエン)

平成27年度本試験 保育原理 問8 
 次の文は、オーエン(Owen, R.)についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 教育の中で叩いたり罵倒したりすることを批判し、子どもには愛情をもって接することを重視した。→
  2. 自ら創設した「性格形成学院」で理想的な人格を形成することを目的とした教育を行った。→
  3. 1816 年グリースハイムにおいて「一般ドイツ学園」を開設した。→×
  4. 内言としての子どもの独り言に注目し、『思考と言語』において内言理論を構築した。→×

正答:1 ○ ○ × ×


H27本:保育原理⑨【保育所保育指針】保育所の社会的責任

平成27年度本試験 保育原理 問9 
 次の文は、「保育所保育指針」第1章「総則」の4「保育所の社会的責任」の一部である。( A )~( F )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 保育所は、子どもの(A 人権)に十分配慮するとともに、子ども一人一人の(B 人格)を尊重して保育を行わなければならない。
  • 保育所は、(C 地域社会)との交流や連携を図り、保護者や(C 地域社会)に、当該保育所が行う保育の内容を適切に(D 説明する)よう努めなければならない。
  • 保育所は、入所する子ども等の(E 個人情報)を適切に取り扱うとともに、保護者の(F 苦情)などに対し、その解決を図るよう努めなければならない。

(組み合わせ)
   A  B     C     D    E   F
1 人格 個性 地方公共団体 公開する 家庭事情 苦情
2 人格 存在  地域社会  説明する  生育歴  相談
3 人権 人格  地域社会  説明する 個人情報 苦情
4 人権 人格  地域社会  公開する  生育歴  相談
5 人権 個性 地方公共団体 説明する 個人情報 苦情
正答:3


H27本:保育原理⑩【保育所保育指針】保育の環境

平成27年度本試験 保育原理 問 10 
 次の文のうち、「保育所保育指針」第1章「総則則」の(3)「保育の環境」の一部として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 保育の環境には、保育士等や子どもなどの人的環境と、施設や遊具などの物的環境があるので、保育所はこれらの個々の環境を活かすように努めること。→×
  2. 子ども自らが環境に関わり、また、保育士等の指示に従うことを通して、様々な経験を積んでいくことができるよう配慮すること。→×
  3. 子どもの活動が豊かに展開されるよう、地域、家庭、保育所の設備や環境を整え、子どもの安全を第一に努めること。→×
  4. 保育室は、温かな親しみとくつろぎの場となるとともに、生き生きと活動できる場となるように配慮すること。→
  5. 子どもが人と関わる力を育てていくため、子ども自らが周囲の子どもや大人と関わっていくことができる環境を整えること。→

正答:5 × × × ○ ○


H27本:保育原理⑪【事例】5歳児に対する保育士の対応(保育所保育指針)

平成27年度本試験 保育原理 問 11 
 次の保育所での5歳児クラスの【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
9月に入り、保育士は子ども達に向けて運動会の種目にリレーを提案した。話し合いの結果、8人ずつ3チームに分かれて行うことになった。リレーの練習が始まって数日が経過すると、「同じチームばっかり勝っている」「 速い人ばっかり集めている 」 と子どもたちに不満が出てきた。

【設問】
「保育所保育指針」第2章「子どもの発達」に示される発達過程や第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に基づいた保育士の対応として、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 運動会まで日にちがないので、保育士がクラス全員のタイムを計って、3チームが均等になるように再編成する。→×
  2. 「同じチームばっかり勝っている」「 速い人ばっかり集めている 」 ことについてクラスで話し合う。→
  3. 運動会は、勝つことばかりがいいのではないと、子どもたちに話す。→×
  4. 負けてばかりいるチームに速く走れるよう練習することや走り方を伝えて、「頑張れ」と言う。→×
  5. 子どもたちで解決できるようにと考え、もう少し様子を見ることにする。→

正答:4 × ○ × × ○


H27本:保育原理⑫【保育所保育指針】保育の内容

平成27年度本試験 保育原理 問 12 
 次の文は、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の一部である。【Ⅰ群】の「ねらい」と【Ⅱ群】の「内容」を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。
【Ⅰ群】

  1. 一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。
  2. 一人一人の子どもが、安定感を持って過ごせるようにする。

【Ⅱ群】
ア 家庭との連絡を密にし、嘱託医等との連携を図りながら、子どもの疾病や事故防止に関する認識を深め、保健的で安全な保育環境の維持及び向上に努める。
 →一人一人の子どもが、快適に生活できるようにする。
イ 身の回りを清潔にし、衣類の着脱、食事、排泄など生活に必要な活動を自分でする。
ウ 一人一人の子どもの置かれている状態や発達過程などを的確に把握し、子どもの欲求を適切に満たしながら、応答的な触れ合いや言葉がけを行う。
 →一人一人の子どもが、安定感を持って過ごせるようにする。
エ 保育士等や友達との安定した関係の中で、共に過ごすことの喜びを味わう。
オ 健康な生活のリズムを身に付け、楽しんで食事をする。
正答:2 ア ウ


H27本:保育原理⑬保育の内容(保育所保育指針)

平成27年度本試験 保育原理 問 13 
 次の【Ⅰ群】と【Ⅱ群】は、「保育所保育指針」第3章「保育の内容」の一部である。【Ⅰ群】の「領域」と【Ⅱ群】の「内容」を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 

【Ⅰ群】

  1. 健康
  2. 人間関係
  3. 環境
  4. 言葉
  5. 表現

【Ⅱ群】
ア 保育士等と一緒にごっこ遊びなどをする中で、言葉のやり取りを楽しむ。
 →言葉
イ 好きな玩具や遊具に興味を持って関わり、様々な遊びを楽しむ。
 →環境
ウ 自分でできることは自分でする。→人間関係
エ 一人一人の子どもの生活リズム、発達過程、保育時間などに応じて、活動内容のバランスや調和を図りながら、適切な食事や休息が取れるようにする。
オ 保育士等や友達と触れ合い、安定感を持って生活する。
 →健康
カ いろいろな素材や用具に親しみ、工夫して遊ぶ。
 →表現
キ 一人一人の子どもの気持ちを受容し、共感しながら、子どもとの継続的な信頼関係を築いていく。

正答:4 オ ウ イ ア カ


H27本:保育原理⑭【保育所保育指針】指導計画作成上の留意

平成27年度本試験 保育原理 問 14 
 次の文は、「保育所保育指針」第4章「保育の計画及び評価」の(3)「指導計画の作成上、特に留意すべき事項」の一部である。( A )~( E )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  • 子どもの生活や(A 発達)の(B 連続性)を踏まえ、保育の内容の工夫を図るとともに、就学に向けて、保育所の子どもと小学校の児童との交流、(C 職員同士の)交流、情報共有や相互理解など小学校との積極的な連携を図るよう配慮すること。
  • 子どもに関する情報共有に関して、保育所に入所している子どもの就学に際し、(D 市町村の支援)の下に、(E 子どもの育ちを支えるため)の資料が保育所から小学校へ送付されるようにすること。

(組み合わせ)
   A   B     C        D         E
1 遊び 連続性 地域住民との 各家庭の支援     連携のため
2 発達 連続性  職員同士の  市町村の支援 子どもの育ちを支えるため
3 発達 総合性  職員同士の  市町村の支援     連携のため
4 発達 連続性 地域住民との 市町村の支援 子どもの育ちを支えるため
5 遊び 総合性  職員同士の  各家庭の支援     連携のため
正答:2


H27本:保育原理⑮【事例】保育士の対応(保育所保育指針)

平成27年度本試験 保育原理 問 15 
 次の保育所での2歳児クラスの【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。

【事例】
Gちゃんと保育士が砂場で型抜きをして「たんたん誕生日…」とケーキに見立てて歌いだす。近くで砂遊びをしていたH君が歌の途中でさっと寄って来て足でケーキを踏みつぶしてしまった。Gちゃんはキョトンとし、H君も踏みつぶした跡を眺めている。保育士がH君に「踏んじゃいやだー!手で食べてよ!」と言い、保育士が歌いながらケーキを作り始めるとH君も座り込んで3人でケーキを作り始める。そこへ J ちゃんがやって来て無言でさっとケーキを踏みつぶす。保育士が「ありゃー、踏んじゃった」と言いながらも、手で山を作りながら歌い続けていると、3人も嬉しそうに山を囲んで歌に合わせて手をたたいた。保育士が「ふーってやって」と言うと、一人ずつ嬉しそうにローソクを消してケーキを食べる真似をした。

【設問】
「保育所保育指針」の第1章「総則」の(2)「保育の方法」、第2章「子どもの発達」、第3章「保育の内容」の2「保育の実施上の配慮事項」に基づいた保育士の対応についての振り返りとして、適切なものを○、不適切なものを × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 大人である保育士が「踏んじゃいやだー!」と子どものようにH君に言ったことは言葉を獲得する時期の子どもへの対応として不適切である。→×
  2. Gちゃんの作ったケーキを踏みつぶしたH君にきちんと注意すれば、その様子をみていた J ちゃんもケーキを踏みつぶすことがなかったと思う。→×
  3. 模倣も盛んになってきているので、保育士が子どもと一緒にごっこ遊びをすることはこの時期には大切な経験である。→
  4. この遊びの場面では、「ケーキを踏みつぶしてはいけない」と言うのではなく、どうすれば楽しく遊べるのかを一緒に遊びながら伝えることが大切である。→
  5. 楽しく遊ぶことよりも、ケーキを踏みつぶしたH君とJちゃんには、その場でGちゃんに謝らせるべきであった。→×

正答:4 × × ○ ○ ×


H27本:保育原理⑯【児童福祉法】保育士

平成27年度本試験 保育原理 問 16 
 次の文は、「児童福祉法」における保育士に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 保育士となる資格を有する者が保育士となるには、保育士登録簿に、氏名、生年月日その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。→
  2. 罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して3年を経過しない者は保育士となることができない。→×
  3. 保育士は、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行う。→
  4. 保育士でない者は、保育士又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。→
  5. 保育士は、保育士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。→

正答:2


H27本:保育原理⑰保育所における個人情報の保護

平成27年度本試験 保育原理 問 17 
 次の文は、保育所での個人情報の保護に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 保育士は、保育に当たり知り得た子どもや保護者に関する情報を正当な理由なく漏らしてはならず、また、保育士でなくなった後においても同様であり、「児童福祉法」第18 条の 22 には、保育士の秘密保持義務について明記されている。→
  2. 平成 15 年に制定された「個人情報の保護に関する法律」においても、個人情報は「個人の人格尊重の理念の下に慎重に取り扱われるべき」ものであることが示されている。→
  3. 保護者への伝達、保護者同士の交流や地域交流などに必要な情報交換等については、関係者の承諾を得ながら適切に進める必要がある。→
  4. 保育士の守秘義務よりも、「児童虐待の防止等に関する法律」にある通告義務の方が優先される。→

正答:1 ○ ○ ○ ○


H27本:保育原理⑱【保育所保育指針】職員の資質向上

平成27年度本試験 保育原理 問 18 
 次の文のうち、「保育所保育指針」第7章「職員の資質向上」の2「施設長の責務」の一部として適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 保育所の役割や社会的責任を遂行するために、法令等を遵守し、保育所を取り巻く社会情勢などを踏まえ、その専門性等の向上に努めること。→
  2. 第4章(保育の計画及び評価)の2の(1)(保育士等の自己評価)及び(2)(保育所の自己評価)等を踏まえ、職員が保育所の課題について共通理解を深め、協力して改善に努めることができる体制を作ること。→
  3. 職員及び地域の課題を踏まえた保育所内外の研修を体系的、計画的に実施する上で、特に保育技術に関する研修を重視すること。→×

正答:1 ○ ○ ×


H27本:保育原理⑲⑳【事例】保護者への支援、対応(保育所保育指針)

平成27年度本試験 保育原理 問 19 ~問 20 
 次の保育所での【事例】を読んで、問 19 ~問 20 に答えなさい。

【事例】
Pちゃん(1歳7か月)が、夜泣きをするので、とても疲れてもう子育てができないと、母親が連絡帳に書いてきた。

 

問 19 担当の保育士がその日の連絡帳に書く内容として、「保育所保育指針」第6章「保護者への支援」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 「保育所では睡眠や生活には問題ないので、家庭でもう少し頑張ってみて下さい」と伝える。→×
  2. 「寝不足で大変ですね」と、母をねぎらう。→
  3. 「何かの病気が夜泣きの原因だと考えられるので、すぐに小児科で診察してもらって下さい」と受診を勧める。→×
  4. 「お母さんの時間がとれる時に、ゆっくりお話しませんか」と提案する。→

正答:3 × ○ × ○

 

問 20 保育所の対応として、「保育所保育指針」に照らし、適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 保育所の看護師がPちゃんの母親を呼んで、助言する。→×
  2. 保護者同士で共感し合える機会を作る。→
  3. 母親の話を聞く機会を作る。→
  4. Pちゃんの母親の問題なので、保育所としては特に対応しない。→×

正答:5 × ○ ○ ×


H27本:教育原理①【教育基本法】

平成27年度本試験 教育原理 問1
 次の文は、「教育基本法」の一部である。誤ったものを一つ選びなさい。

  1. 国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講じなければならない。→
  2. 義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとする。→
  3. 法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。→
  4. 学校は、児童生徒一人一人の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。→×
  5. 幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることにかんがみ、国及び地方公共団体は、幼児の健やかな成長に資する良好な環境の整備その他適当な方法によって、その振興に努めなければならない。→

正答:4


H27本:教育原理②【学校教育法】第24条

平成27年度本試験 教育原理 問2
 次の文は、「学校教育法」の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

第 24 条
幼稚園においては、第 22 条に規定する目的を実現するための(A 教育)を行うほか、幼児期の教育に関する各般の問題につき、保護者及び地域住民その他の関係者からの相談に応じ、必要な(B 情報)の提供及び(C 助言)を行うなど、家庭及び地域における幼児期の教育の(D 支援)に努めるものとする。

(組み合わせ)
   A   B   C   D
1 保育  資料  支援  進展
2 教育  情報  助言  支援
3 教育  情報  支援  発展
4 保育  資料  助言  進展
5 教育  情報  支援  進展
正答:2


H27本:教育原理③【日本国憲法】

平成27年度本試験 教育原理 問3
 次の文は、「日本国憲法」の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

すべて国民は、(A 個人)として尊重される。生命、(B 自由)及び幸福追求に対する国民の権利については、(C 公共の福祉)に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

(組み合わせ)
   A   B     C
1 人間  自由   公共の福祉
2 人間  財産  法の下の平等
3 個人  自由   公共の福祉
4 個人  財産  法の下の平等
5 個人  自由  法の下の平等
正答:3


H27本:教育原理④超重要人物、ヴィゴツキー

平成27年度本試験 教育原理 問4
 次の文の著者として正しいものを一つ選びなさい。

教授-学習の問題に関する心理学研究は、これまでふつう子どもの知的発達の水準の解明に限られてきた。だが、子どもの発達状態をこの水準だけで決定するのでは不十分である。この水準はふつうどのように決定されているか? この決定の手段とされるものは、子どもが自主的に解いた問題である。これによって、子どもが今日できること、知っていることが分かる。なぜなら、そこでは子どもにより自主的に解かれた問題だけが考慮されているからである。明らかに、この方法によるとき、われわれは、今日子どもにすでに成熟しているものだけを明らかにすることができる。われわれは、子どもの現下の発達水準だけを決定する。だが、発達状態というものは、その成熟した部分だけで決定されるものでは決してない。自分の果樹園の状態を明らかにしようと思う園丁が、成熟した、実を結んでいるりんごの木だけでそれを評価しようと考えるのは間違っているのと同じように、心理学者も、発達状態を評価するときには、成熟した機能だけでなく、成熟しつつある機能を、現下の水準だけでなく、発達の最近接領域を考慮しなければならない。

  1. ブルーナー(Bruner, J.S.)
  2. ピアジェ(Piaget, J.)
  3. デューイ(Dewey, J.)
  4. エリクソン(Erikson, E.H.)
  5. ヴィゴツキー(Vygotsky, L.S.)

正答:5


H27本:教育原理⑤超重要人物、ルソー

平成27年度本試験 教育原理 問5
 次の文の著者として正しいものを一つ選びなさい。

この教育は、自然か人間か事物によってあたえられる。わたしたちの能力と器官の内部的発展は自然の教育である。この発展をいかに利用すべきかを教えるのは人間の教育である。わたしたちを刺激する事物についてわたしたち自身の経験が獲得するのは事物の教育である。

  1. コメニウス(Comenius, J.A.)
  2. ルソー(Rousseau, J.-J.)
  3. フレーベル(Fröbel, F.W.)
  4. モンテッソーリ(Montessori, M.)
  5. ペスタロッチ(Pestalozzi, J.H.)

正答:2


H27本:教育原理⑥本居宣長、広瀬淡窓

平成27年度本試験 教育原理 問6
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の人物を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 伊勢国松坂に鈴屋という書斎をもった。日本の古典研究を通して「もののあはれ」を知ることが重要であると考えた。その共感的な態度のもと、「まづかの学のしなじなは、他よりしひて、それをとはいひがたし、大抵みづから思ひよれる方にまかすべき也」と、学ぶ者の主体性を大事にした。
    本居宣長
  2. 豊後国日田に咸宜園という私塾を開いた。「三奪の法」により、入塾生の年齢、入塾前の修学歴、身分(家柄)の三つを無視し、本人の入塾後の学問への努力に基づく達成度、実力を重視した。「鋭きも鈍きも共に捨てがたし 錐と槌とに使い分けなば」とよみ、門人一人一人の持ち味を尊重しようとした。
    広瀬淡窓

【Ⅱ群】
ア 荻生徂徠
イ 本居宣長
ウ 広瀬淡窓

正答:4 イ ウ


H27本:教育原理⑦キャリア教育・職業教育

平成27年度本試験 教育原理 問7
 次の文は、中央教育審議会答申「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」(平成 23 年1月)に示された、キャリア教育と職業教育の3つの基本的方向性である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを選びなさい。

  1. 幼児期の教育から高等教育まで体系的にキャリア教育を進めること。その中心として、基礎的・(A 汎用的)能力を確実に育成するとともに、社会・職業との関連を重視し、実践的・体験的な活動を充実すること。
  2. 学校における職業教育は、基礎的な知識・技能やそれらを活用する能力、仕事に向かう意欲や(B 態度)等を育成し、専門分野と隣接する分野や関連する分野に応用・発展可能な広がりを持つものであること。職業教育においては実践性をより重視すること、また、職業教育の意義を再評価する必要があること。
  3. 学校は、生涯にわたり社会人・職業人としての(C キャリア形成)を支援していく機能の充実を図ること。

(組み合わせ)
   A    B     C
1 実用的  態度   職業観育成
2 実用的  態度  キャリア形成
3 実用的  関心  キャリア形成
4 汎用的  関心   職業観育成
5 →汎用的  態度  キャリア形成
正答:5


H27本:教育原理⑧教科カリキュラムと経験カリキュラム

平成27年度本試験 教育原理 問8
 次の【Ⅰ群】の記述と【Ⅱ群】の語句を結びつけた場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

  1. 個人の興味関心が尊重できるが、習得する知識や技能に偏りができることがある。 →経験カリキュラム
  2. 系統的に教えることができるため、既習事項の把握を行いながら、効率的に多くのことを学ぶことができる。→教科カリキュラム
  3. 体験学習や問題解決学習が多く取り入れられる。 →経験カリキュラム

【Ⅱ群】
ア 教科カリキュラム
イ 経験カリキュラム

正答:4 イ ア イ


H27本:教育原理⑨【いじめ防止対策推進法】第2条

平成27年度本試験 教育原理 問9
 次の文は、「いじめ防止対策推進法」第2条の一部である。( A )~( C )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

この法律において「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の(A 人的関係)にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為((B インターネット)を通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が(C 心身)の苦痛を感じているものをいう。

(組み合わせ)
    A       B      C
1 友人関係  インターネット  心身
2 友人関係   電子メール   精神
3 人的関係  インターネット  心身
4 人的関係   電子メール   心身
5 人的関係  インターネット  精神
正答:3


H27本:教育原理⑩教育振興基本計画

平成27年度本試験 教育原理 問 10
 次の文は、平成 25 年6月に閣議決定された「教育振興基本計画」の前文の一部である。( A )~( D )にあてはまる語句の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

教育行政としては、このような社会、すなわち、改正教育基本法の理念を踏まえた「(A 教育立国)」の実現に向け、教育の再生を図り、何より、責任を持って教育成果の保証を図っていくことが求められる。このため、第2期計画においては、「①(B 社会を生き抜く)力の養成」、「②(C 未来への飛躍を実現する)人材の養成」、「③(D 学びのセーフティネット)の構築」、「④絆づくりと活力あるコミュニティの形成」を基本的方向性として位置付け、明確な成果目標の設定と、それを実現するための具体的かつ体系的な方策を示す。

(組み合わせ)
    A      B         C           D

  1. 共生社会 社会を生き抜く   グローバル   学びのセーフティネット
  2. 共生社会  未来を担う  未来への飛躍を実現する   学びの共同体
  3. 教育立国 社会を生き抜く    グローバル      学びの共同体
  4. 教育立国  未来を担う    グローバル   学びのセーフティネット
  5. 教育立国 社会を生き抜く 未来への飛躍を実現する 学びのセーフティネット

正答:5


H27本:社会敵養護①社会的養護の基本的考え方

平成27年度本試験 社会的養護 問1 
 次の文は、現在の社会的養護の基本的な考え方に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

  1. 社会的養護は、保護者のいない児童や保護者に監護させることが適当でない児童を公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことである。→
  2. 社会的養護は、「子どもの最善の利益」という考え方のもとに、子どもが心身ともに健康に育つ基本的な権利を保障する。→
  3. 社会的養護は、子どもの自立や自己実現を目指し、子どもの主体的な活動を大切にするとともに、様々な生活体験を通して、自立した社会生活に必要な力を形成していくことが必要である。→
  4. 社会的養護は、不適切な養育をする保護者から子どもを分離することを原則とし、保護者への懲戒を含む指導・教育的支援を行う。→×
  5. 社会的養護は、一般の子育て支援施策と一連の連続性を持つものであり、密接な連携が必要である。→

正答:4


H27本:社会敵養護②石井十次の岡山孤児院

平成27年度本試験 社会的養護 問2 
 次の文は、1887(明治 20)年に石井十次によりまとめられた「岡山孤児院十二則」の考え方に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 家族主義とは、収容した孤児や貧児を元の家族へ戻すという考え方である。→×
  2. 委託主義とは、収容した幼児や虚弱児の養育を農家等に委託するという考え方である。→
  3. 満腹主義とは、収容後に食事を無制限に食べさせることで、盗癖の過半はなくなるという考え方である。→
  4. 実行主義とは、言葉ではなく職員自身が自ら実行して、院児を導くという考え方である。→

正答:4 × ○ ○ ○


H27本:社会敵養護③児童養護施設における養育・支援の基本的な考え方

平成27年度本試験 社会的養護 問3 
 次の文は、児童養護施設における養育・支援の基本的な考え方に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 職員は、高い専門性に基づく深い洞察力をもって子どもを理解し、受容的・支持的な態度で寄り添い、子どもの課題把握に努める。→
  2. 職員は、子どもが基本的な信頼感を獲得できるような良好な人間関係を築くために、子どもと個別的にふれあう時間を確保する。→
  3. 職員は、過干渉にならずに子どもの力を信じて見守る姿勢を示すことで、子どもが自ら判断し行動することを保障する。→
  4. 職員は、施設生活・社会生活における守るべきルール、「しなければならないこと」と「してはいけないこと」を教えるために、子どもに責任を取らせる、体罰を与える等の指導を行うことが認められている。→×

正答:1 ○ ○ ○ ×


H27本:社会敵養護④児童養護施設の子どもの権利擁護

平成27年度本試験 社会的養護 問4 
 次の文は、児童養護施設における子どもの権利擁護に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 子どもを尊重した養育・支援の基本姿勢について施設内で共通の理解を持つための取り組みとして、施設長や職員が子どもの権利擁護に関する施設内外の研修に参加し、人権感覚を磨くことで、施設全体が権利擁護の姿勢を持つ。→
  2. 社会的養護が子どもの最善の利益を目指して行われることを職員が共通して理解し、人権に配慮した日々の養育・支援を実践するために、職員は自分の倫理観、人間性並びに職員としての職務及び責任の理解と自覚を持つことが重要である。→
  3. 子どもの意向を把握する具体的な仕組みとして、子どもの意向調査、個別の聴取等を行うとともに、自分の意向を正しく表現して伝えられない子どもについては、日常的な会話の中で発せられる子どもの意向をくみ取り、養育・支援の内容の改善に向けた取り組みを行う。→
  4. 子どもが権利について正しく理解できるよう、権利ノートやそれに代わる資料を使用して施設生活の中で守られる権利について随時わかりやすく説明する。また、子どもの状況に応じて、権利と義務・責任について理解できるように説明する。→

正答:1 ○ ○ ○ ○


H27本:社会敵養護⑤知的障害児入所施設における養護の考え方

平成27年度本試験 社会的養護 問5 
 次の文は、ソーシャルワークの援助の考え方に基づく知的障害児入所施設における養護に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした場合の正しい組
み合わせを一つ選びなさい。

  1. 保育士は、それぞれの障害の状況や行動を含めた日常生活能力の現状を、あるがままに受け止めて養護を行う。→
  2. 保育士は、障害の状況や行動を把握し、訓練による改善を最優先の課題として、積極的な指導を実施する。→×
  3. 保育士は、それぞれの個性を尊重し、共感しながら、彼らの代弁者になるように努める。→
  4. 保育士は、子どもの行動や態度を保育士自身の価値観で否定したり批判したりしない。→

正答:3 ○ × ○ ○


H27本:社会敵養護⑥監護措置、親権代行

平成27年度本試験 社会的養護 問6 
 次の文は、監護措置と親権代行に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 児童相談所長は、里親等委託中及び一時保護中の児童に親権者等がいない場合には、親権を代行する。→
  2. 児童相談所長は、一時保護中の児童の監護等に関しその福祉のために必要な措置をとることができる。→
  3. 親権者等は、児童相談所長、施設長等が児童の監護等に関しその福祉のため必要な措置をとる場合には、不当に妨げてはならない。→
  4. 児童相談所長、施設長等は、児童の生命、身体の安全を確保するために緊急の必要がある場合であっても、親権者等の意に反しては必要な措置をとることができない。→×

正答:1 ○ ○ ○ ×


H27本:社会敵養護⑦【児童福祉施設の設備及び運営に関する基準】職員

平成27年度本試験 社会的養護 問7 
 次の文は、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和 23 年厚生省令第63 号)に規定されている職員に関する記述である。→正しいものを一つ選びなさい。

  1. 児童養護施設には、児童生活支援員を配置することとされている。→×
  2. 医療型児童発達支援センターには、心理療法担当職員を配置することとされている。→×
  3. 情緒障害児短期治療施設には、児童発達支援管理責任者を配置することとされている。→×
  4. 母子生活支援施設には、少年を指導する職員を配置することとされている。→
  5. 児童遊園等屋外の児童厚生施設には、個別対応職員を配置することとされている。→×

正答:4


H27本:社会敵養護⑧児童の現状(児童養護施設入所施設等調査結果)

平成27年度本試験 社会的養護 問8 
 次の文は、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成 25 年2月1日現在)」(厚生労働省)の児童の状況に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を × とした
場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

  1. 児童養護施設入所児の平均年齢は、児童自立支援施設入所児の平均年齢よりも高い。→×
  2. 里親委託児の委託時の平均年齢は、乳児院入所児の入所時の平均年齢よりも高い。→
  3. 児童養護施設入所児の平均在所期間は、児童自立支援施設入所児の平均在所期間よりも長い。→
  4. 里親委託児の委託経路で「家庭から」の割合は、児童養護施設入所児の入所経路の「家庭から」よりも高い。→×
  5. 児童自立支援施設入所児の就学状況別の「中学校」の割合は、情緒障害児短期治療施設入所児の就学状況別の「中学校」よりも高い。→

正答:4 × ○ ○ × ○